ウルフチャント

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ウルフチャント
Wolfchant
2017年
基本情報
出身地 ドイツの旗 ドイツ バイエルン州 ニーダーバイエルン行政管区 フライウング=グラーフェナウ郡 ザンクト・オスヴァルト=リートルヒュッテドイツ語版
ジャンル ペイガンメタル
ヴァイキングメタル
メロディックデスメタル
活動期間 2003年 - 2018年
2019年 -
レーベル CCPレコード
マサカー・レコード
ノイズアート・レコード
ウルフ・メタル・レコード
公式サイト wolfchant.de
メンバー ロキ (ボーカル)
ノートヴィン (ボーカル)
スコール (リードギター)
ゼーブ (リズムギター)
ゴースト (ドラムス)
旧メンバー デアモルフ (リズムギター)
ラグナー (リズムギター)
ゴートリム (リズムギター)
ゴーント (ベース)
ナトゥルフ (ベース)
バーズナー (ベース)
ヴィクトル・ザロルフ (ベース)
サートリウス (ベース)
グヴェルン (キーボード)
ノルガード (ドラムス他)
ラグ (ドラムス)

ウルフチャント (Wolfchant)は、ドイツザンクト・オスヴァルト=リートルヒュッテドイツ語版出身のペイガンメタルバンド2003年結成。

略歴[編集]

2003年に、マリオ・"ロキ"・ムーギンガー (VoB)[1]、その兄弟・ゴーント (Rhythm G)[2] と、マリオ・"スコール"・リーブ (Lead G)、ダニエル・"ノルガード"・リーブ (Ds)のリーブ兄弟[2]を中心に結成。2003年から2004年の間にデモテープを録音し、2004年春に1stデモ『The Fangs of the Southern Death』をリリースした[3]。同年秋には2ndデモテープ『The Herjan Trilogy』をリリースしている[4]。これらのデモは、ザンクト・オスヴァルト=リートルヒュッテドイツ語版にあるサザン・デス・カルト・スタジオで自主録音され[3][4]、自主リリースされた。

2005年5月、リヒャルト・"デアモルフ"・スードナー (Rhythm G)が加入。これに伴って、ゴーントがベースに転向し、ロキはボーカル専任となった。バンドは2005年1月から1stアルバム『Bloody Tales of Disgraced Lands』の録音に入っており、7月まで続いた[5]。2005年8月にオーストリアのCCPレコードと契約を結び、11月25日に1stアルバムをリリースした[5]

2006年12月頃から2ndアルバムのレコーディングに入る[6]2007年にベーシストのゴーントが脱退した[2]。これに伴い、フェストゥン・ニーベルブルクのナトゥルフ (B)がライヴサポートとして参加することになったが、結果的に正式メンバーとなっている[7]。2007年4月6日に、2ndアルバム『A Pagan Storm』がリリースされた[6]

2008年5月にナトゥルフが脱退し、バーズナー (B)が加入[7]2009年初めにCCPレコードとの契約が切れ[2]アプシュタットマサカー・レコードに移籍した。同年4月24日に3rdアルバム『Determined Damnation』をリリースした[8]。また、同年よりキーボーディストのグヴェルン (Key)が加入している。

2010年8月にデアモルフがアメリカ合衆国への留学を理由に脱退した[9]。代わりのギタリストにラグナー (Rhythm G)が加入した[9]。更に同年10月には、クリーンボーカリストのミヒャエル・"ノートヴィン"・ザイフェルト (Clean Vo)が加入した[10]

2011年2月25日に4thアルバム『Call of the Black Winds』をリリースした。同年5月、ベーシストのバーズナーが内部的な問題から脱退した。代わりに、ヴィクトル・ザロルフ (B)がセッション参加した[11]

オーストリアのノイズアート・レコードに移籍して、2013年に5thアルバム『Embraced by Fire』をリリースした。同アルバムの初回限定盤には、1stアルバムのリレコーディング盤がカップリングされた。エイルストームアルコナEx Deoザイアフィング、Bornholm、カルマVargと共に、ペイガンフェストドイツ語版に参加した。

2014年8月、ラグナー、グヴェルン、ザロルフが脱退した。2015年4月までに、エディ・"ゴートリム"・グロス (Rhythm G)、サートリウス (B)が加入した。キーボーディストは加入しなかった。

2015年10月に6thアルバムのレコーディング完了が発表され、2017年にウルフ・メタル・レコードから『Bloodwinter』のタイトルでリリースされた。

2016年にオリジナルメンバーであるノルガードが脱退し、トーマス・"ラグ"・シュミット (Ds)が加入した[12]。脱退の理由は、個人的な原因と職業上の理由による[12]。ラグは、元々ノルガードの代わりにライヴにセッション参加していた[12]

2017年7月2日、ギタリストのゴートリムが前日に肺癌により死去した事が発表された[13]2018年10月末、プライベートと健康上の問題を理由に活動を停止することが発表された[14]。当初は解散とも解釈されていたが、2019年4月にバンドが解散していないことと、健康上の理由で2019年もライヴ活動が出来ない旨が発表された[15]。同年10月には、新アルバムのための楽曲作成を行っていることが公表され[16]2020年4月にバイエルン州リヒテンフェルスで開催されるラグナロク・フェスティバル2020 (Ragnarök Festival 2020)に出演し、ライヴ活動も再開することが発表された[17]。2020年2月には、新アルバムのレコーディングが完了したことが公表され[18]、3月にはゴートリムの後任としてゾディアック・アスで活動する、ヨーゼフ・"ゼーブ"・アルトマン (G)が加入していたことが発表された[19]。なお、ゼーブはゴートリム死去後のライヴでもウルフチャントにサポートギタリストとして参加していた[19]。更に、それから数日後にはドラマーとしてゴースト (Ds)が加入していたことも発表された[20]。ゴーストは新アルバムの作曲から既に参加していたとのことである[20]。ゴースト加入発表の翌々日に、全ラインナップが発表され、ベーシストのサートリウスが脱退していたことも公表された[21]2021年リーパー・エンタテインメントより7thアルバム『Omega : Bestia』をリリース。

音楽性[編集]

ウルフチャントの音楽スタイルは、デスメタルを基礎としたペイガンメタルであった[22]。しかし時間を経るとと共に、民族楽器メロディーの比重が大きくなっていった。例えば、2ndアルバム『A Pagan Storm』からは、口琴バグパイプ、そしてキーボードの様な楽器も導入されるようになり、合唱も大きく取り入れられるようになった[23]

初期の楽曲の歌詞のテーマは、主に北欧神話における伝説物語を扱っていた[22]。3rdアルバム『Determined Damnation』から歌詞のテーマが変化し始め、教会マスメディアの情報操作を主題に据えた[24]。4thアルバム『Call of the Black Winds』では、とりわけ、自然神秘主義的視点からの人類による自然破壊の増加といった、自然に関連したテーマを主題に据えていた[24]。4thアルバムのタイトルは、文字通りに受け取られるべきものではなく、「黒き風の呼び声、破壊的な風」と解釈されるべきである[24]。歌詞については、英語ドイツ語がそれぞれ使われている。

メンバー[編集]

現メンバー[編集]

旧メンバー[編集]

トーマス・"ラグ"・シュミット(Ds) 2017年
  • リヒャルト・"デアモルフ"・スードナー (Richard "Derrmorh" Söldner) - リズムギター (2005 - 2010)
  • ラグナー (Ragnar) - リズムギター (2010 - 2015)
    エクリブリウムノートガードでも活動。
  • エディ・"ゴートリム"・グロス (Eddy "Gorthrim" Groß) - リズムギター (2015 - 2017)
    在籍中の2017年7月1日肺癌により逝去。
  • ゴーント (Gaahnt) - ベース (2003 - 2007)
    2003年から2005年までは、リズムギター担当。
  • ナトゥルフ (Nattulv) - ベース (2007 - 2008)
フェストゥン・ニーベルブルクでも活動。
  • バーズナー (Bahznar) - ベース (2008 - 2011)
  • ヴィクトル・ザロルフ (Viktor Sarolv) - ベース (2011 - 2014)
    ノートガードでも活動。
  • サートリウス (Sertorius) - ベース (2015 - 2018)
    インペリアスでも活動。
  • グヴェルン (Gvern) - キーボード (2009 - 2014)
エターナル・パッションでも活動。

タイムライン[編集]

ディスコグラフィー[編集]

アルバム[編集]

デモ[編集]

  • 2004: The Fangs of the Southern Death
  • 2004: The Herjan Trilogy

脚注[編集]

  1. ^ Wolfchant Steckbrief, pnp.de, abgerufen am 27. Juni 2011
  2. ^ a b c d Interview mit Loki im Jahr 2007, schwermetall.ch, abgerufen am 23. Februar 2011.
  3. ^ a b Details zum Demo The Fangs of the Southern Death, www.wolfchant-metal.com, abgerufen am 23. Februar 2011.
  4. ^ a b Details zum Demo The Herjan Trilogy, www.wolfchant-metal.com, abgerufen am 23. Februar 2011.
  5. ^ a b Details zu Bloody Tales of Disgraced Lands, www.wolfchant-metal.com, abgerufen am 23. Februar 2011.
  6. ^ a b Details zu A Pagan Storm, www.wolfchant-metal.com, abgerufen am 23. Februar 2011.
  7. ^ a b Kurzbiografie der Band, laut.de, abgerufen am 23. Februar 2011.
  8. ^ Details zu Determined Damnation, www.wolfchant-metal.com, abgerufen am 23. Februar 2011.
  9. ^ a b Derrmorh verlässt die Band, neuer Gitarrist (Myspace Blog, 3. Aug. 2010), myspace.com, abgerufen am 23. Februar 2011.
  10. ^ Neuer Sänger beim Wolfchant! (Myspace Blog, 26. Okt. 2010), myspace.com, abgerufen am 23. Februar 2011.
  11. ^ Wolfchant: Line up Wechsel, wolfchant-metal.com, abgerufen am 4. Juni 2011
  12. ^ a b c https://www.facebook.com/wolfchantofficial/photos/a.185026904876143.43623.168334363212064/1224517887593701/?type=3&theater (2016年8月18日)2018年3月10日閲覧
  13. ^ https://www.facebook.com/wolfchantofficial/posts/1566051100107043 (2017年7月2日) 2018年3月10日閲覧。
  14. ^ Hello Wolfchant community, Wolfchant Official Facebook 2019年3月31日閲覧。
  15. ^ Hey Friends ! Wolfchant Official Facebook 2020年3月8日閲覧。
  16. ^ We are overwhelmed by the great response after... Wolfchant Official Facebook 2020年3月8日閲覧。
  17. ^ Hey Freunde, wir freuen uns euch mitteilen zu können,... Wolfchant Official Facebook 2020年3月8日閲覧。
  18. ^ Hey Freunde, wir möchten euch erstmal noch... Wolfchant Official Facebook 2020年3月8日閲覧。
  19. ^ a b Hey Freunde, heute ein erstes Update zu unserer aktuellen Besetzung. ... Wolfchant Official Facebook 2020年3月8日閲覧。
  20. ^ a b Hey Freunde, heute wollen wir euch unseren 2. ... Wolfchant Official Facebook 2020年3月8日閲覧。
  21. ^ Line up 2020 Wolfchant Official Facebook 2020年3月28日閲覧。
  22. ^ a b Interview mit Lokhi im Juli 2005, metalmessage.de, abgerufen am 23. Februar 2011.
  23. ^ A Pagan Strom Review, metal1.info, abgerufen am 23. Februar 2011.
  24. ^ a b c Interview mit Nortwin, Lokhi & Bahznar im Januar 2011, lady-metal.com, abgerufen am 23. Februar 2011.

外部リンク[編集]