ウォータールー駅

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動
ウォータールー駅
London Waterloo station
Waterloo station main entrance.JPG
ヴィクトリー・アーチ - ウォータールー駅の表玄関
ウォータールー駅の位置(セントラル・ロンドン内)
ウォータールー駅
ウォータールー駅
セントラル・ロンドンの地図上でのウォータールー駅の位置
所在地 ランベス SE1 8SW
行政区 ランベス特別区
運営 ナショナル・レール
路線 サウス・ウェスタン本線
ウォータールー-レディング線
サットン&モール・ヴァレー線
キングストン・ループ線
ハウンズロー・ループ線
ハンプトン・コート支線
ニュー・ギルフォード線
オルトン線
ポーツマス・ディレクト線
ウェスト・オブ・イングランド本線
駅コード WAT
ホーム数 20
バリアフリー 対応
ゾーン 1
NR年間乗降員数
2004–05 減少 62.389 百万人[1]
2005–06 減少 61.036 百万人[1]
2006–07 増加 83.993 百万人[1]
2007–08 増加 91.452 百万人[1]
2008–09 減少 88.548 百万人[1]
2009–10 減少 86.397 百万人[1]
2010–11 増加 91.750 百万人[1]
2011–12 増加 94.046 百万人[1]
2012–13 増加 95.937 百万人[1]
2013–14 増加 98.443 百万人[1]
歴史
1848年7月13日 (1848-07-13)
1994年11月14日
2007年11月13日
開業
国際駅開業
国際駅廃止
その他
外部リンク
WGS84 北緯51度30分11秒 西経0度06分48秒 / 北緯51.5031度 西経0.1132度 / 51.5031; -0.1132座標: 北緯51度30分11秒 西経0度06分48秒 / 北緯51.5031度 西経0.1132度 / 51.5031; -0.1132
備考 IATA空港コードQQW
テンプレートを表示

ロンドン・ウォータールー駅 (London Waterloo station) は、ロンドンサウス・バンクに近いランベス特別区 にある主要な複合ターミナル駅である。

上空から テムズ川南岸に位置する
大時計

概要[編集]

英国最大規模の鉄道駅であり、乗降客数も最大である。2007年のユーロスターセント・パンクラス駅移転後は、旅客数が減少すると予想されていたが、それに反して未だにその座を保ち続けている(ロンドンの鉄道駅#駅の概況参照)。

当駅から発着するほとんどの列車はサウスウェスト・トレインズイングランド南西部方面へ運行するものである。地下鉄駅とウォータールー・イースト駅が隣接しており、乗り換え客が多い。

メインコンコースの中央部には、4面の大時計がぶら下がっており、この「ウォータールー駅の時計の下」は、伝統的に利用客の待ち合わせ場所となっている。

開業時の駅名は「ウォータールー橋駅」である。この橋は1817年にテムズ川に架けられ、ウォータールーの戦い(1815年)の勝利を記念して命名された。

ウォータールーで今は消えてしまったもので珍しかった物は、ブルックウッド墓地への"London's daily funeral express"(ロンドン葬式急行)のターミナル駅が隣接していたことである。葬式列車はロンドン・ネクロポリス駅から棺を墓地まで2シリング6ペンスで輸送していた。この駅は第二次世界大戦で破壊され存在しない。

接続路線[編集]

歴史[編集]

1848年7月11日にサウス・ウェスタン鉄道(L&SWR)のウォータールー橋駅として開業した。同社はシティ・オブ・ロンドンまで路線を延ばす計画を持っていたため、駅の構造は通過式であり、暫定的なターミナル駅という位置づけだった。その後、利用客の増加に対応するためプラットフォームの増設が断続的に行われたが、あくまで暫定でありターミナル駅を意図していなかったので、駅構内は統一性がなく、迷路のようになっていった。それだけではなく、"L&SWR"の駅と現在ウォータールー・イースト駅とよばれるサウス・イースタン鉄道やネクロポリス鉄道の駅があり、ウォータールーと名の付く駅が3つも近接していたため混乱に拍車をかけた。また、鉄道員の側も信号、線路、高架橋など複雑な構造のため混乱していた。ウォータールー駅の複雑さは、多くの作家やコメディアンによりジョークの対象となった。もっとも良く知られているのがジェローム・K・ジェロームボートの三人男である。ウォータールーでは目的とする列車がどこで発着するか、どこに行くか、どこで見つかるか分からないことが多かった。

1898年、地下鉄ウォータールー駅の開業でシティ・オブ・ロンドンと直結されると延伸計画は廃止され、駅舎全てを取り壊し新たに造り直すことが決定した。工事は3つのブロックに分けて行われ、1903年に始まり1922年まで続いた。工事中に第一次世界大戦があり、メインエントランス上部に「ヴィクトリー・アーチ」という記念碑が付けられた。新駅は244m(800ft)のコンコースと21のプラットホームを備えていた。第二次世界大戦中には爆撃により損害を受け何度か運行停止となった。戦後、1947年の鉄道の国有化により国有財産となった。電化が完了したのは市内のターミナル駅で最も遅く1967年である。1990年代に入ってイギリスの鉄道民営化により駅の所有者は国鉄のインフラ保有・維持管理業務を継承したレールトラック社に、同社の破綻後にはネットワーク・レール社となっている。 2008年2月、170台の自動改札機が本線のプラットフォームに設置された。(費用は2000万ポンド、運用は2009年1月から[2]

旧ウォータールー国際駅[編集]

旧ウォータールー国際駅改札口

ウォータールー・メインライン駅の北側に増築する形で建設された。2階部分にコンコースプラットホームがある。フランスベルギー方面へ向かうユーロスターのロンドン側のターミナル駅であった。建物は1993年に1億3000万ポンドをかけて建築家ニコラス・T・グリムショウらの設計により完成し、ユーロスターと同じく1994年に開業した。優れたデザインから広く賞賛され、さまざまな賞を受賞している。最も印象的な特徴は、スパンを変える37本のプリズム、3つのピンで留められた弓の弦のアーチからなる長さ400mの天蓋である。

2007年11月14日に英仏海峡トンネル連絡鉄道(CTRL)の全線開業により、ユーロスターのターミナル駅がセント・パンクラス駅に変わった。現時点では、ターミナル駅移転後の利用について未定である。サウス・ウエストの国内列車に使われることも有りうるが、国内列車が使用する場合には線路を現駅に接続するために大規模な改良工事が必要で、サウス・ウエストの費用負担もかなりに上るため拒否されている。セント・パンクラス駅開業後も、ユーロスターの発着をウォータールー国際駅に残すことが一部で検討されたが撤回された。2007年11月13日18時12分(GMT)に最後の列車が出発し13年あまりの運行の歴史に幕を下ろした。[3]

  • 使用番線 20~24番線
  • 開業年 1994年
  • 廃止 2007年
国際列車
ユーロスター
ウォータールー国際駅 - アシュフォード国際駅

ウォータールー地下鉄駅[編集]

ウォータールー地下鉄駅・ジュビリー線側

ウォータールー地下鉄駅(Waterloo tube stations)はロンドン地下鉄ノーザン線ジュビリー線ベーカールー線ウォータールー&シティー線の地下鉄駅である。ノーザン線はケンニントン駅エンバンクメント駅、ジュビリー線はサザーク駅ウェストミンスター駅、ベーカールー線はランベス・ノース駅とエンバンクメント駅、それぞれに隣り合っている。ウォータールー&シティー線はそのままバンク駅へ向かっている。

ロンドン交通局
ロンドン地下鉄
ノーザン線
エンバンクメント駅 - ウォータールー駅 - ケニントン駅
ベーカールー線
エンバンクメント - ウォータールー駅 - ランベス・ノース駅
ジュビリー線
ウェストミンスター駅 - ウォータールー駅 - サザーク駅
ウォータールー&シティー線
ウォータールー駅 - バンク駅

ウォータールー・イースト駅[編集]

ウォータールー・イースト駅

ウォータールー・イースト駅はウォータールー駅と道路を挟んで隣接し、歩道橋で結ばれている。ロンドン南郊や東サセックス、ケント、チャリングクロスへ向かうサウス・イースタン本線の駅である。ウォータールー・イースト駅はサウスイースタンが管理しているが、サザンが運行する列車も当駅に停車する。

ナショナル・レール
サウスイースタン
サウス・イースタン本線
ロンドン・チャリング・クロス - ウォータールー・イースト駅 - ロンドン・ブリッジ駅
サザン
ケーターハム線タッテナム・コーナー線
チャリング・クロス駅 - ウォータールー・イースト駅 - ロンドン・ブリッジ駅

旧ロンドン・ネクロポリス駅[編集]

旧ロンドン・ネクロポリス駅駅ビル(2006年)
墓地内の南駅跡地に残るプラットホーム。前景の建物はアングリカンチャペル。旧駅舎は修道院となっている。(2011年)[4]

ロンドン・ネクロポリス駅London Necropolis railway station)は、かつてウォータールー駅に隣接していたロンドン・ネクロポリス鉄道(London Necropolis Railway)のロンドン側ターミナル駅である。

この鉄道は、ブルックウッド墓地(Brookwood Cemetery)を運営していたロンドン・ネクロポリス会社(London Necropolis Company、LNC)により運行されており、ロンドン郊外のロンドン・アンド・サウス・ウェスタン鉄道(London and South Western Railway、LSWR)沿線にある同墓地へのロンドン市内からの遺体の輸送と旅客輸送を主な業務としていた[5]。この鉄道は墓地への引き込み線と当駅への引き込み線を保有して[6]いたものの、大部分の区間はLSWRを利用していた。また、棺桶輸送用の貨車のみを保有し、機関車・客車はLSWRから借りていた[7]

1854年の開業当初の駅はLSWRの高架橋西側のウェストミンスター橋通りに面した場所にあり[8]、高架橋のアーチの下が遺体の保管場所として利用されていた。1902年にウォータールー駅(1886年にウォータールー橋駅から改名)の拡張工事に伴って高架橋東側のウェストミンスター橋通り121番地に移転し[9]、移転後の1941年に空爆により駅の一部が破壊されたため[10]廃駅となった。駅ビルの一部は空爆による被害を免れ、その後もオフィスビルとして使われた[11]

この駅の廃止後、同鉄道の役割はLSWRが合併して成立したSRと道路交通に置き替えられ、墓地への引き込み線も廃止された。

隣の駅[編集]

ナショナル・レール
サウスウェスト・トレインズ
ウォータールー - ウォキングレディング・アンド・ウィンザー線モール・ヴァレー線キングストン・ループ線ハウンズロー・ループ線ハンプトン・コート支線ニュー・ギルフォード線
ウォータールー駅 - ヴォクソール駅
ウォータールー - ベイジングストークオルトン線
ウォータールー駅 - クラパムジャンクション駅またはサービトン駅
サウス・ウェスタン本線ポーツマス・ディレクト線ウェスト・オブ・イングランド本線
ウォータールー駅 - クラパムジャンクション駅またはサービトン駅

ウォータールー駅が登場する作品[編集]

映画[編集]

音楽[編集]

  • 1967年に録音されたキンクスの歌 ウォータールー・サンセットはウォータールー駅が舞台。
  • UKの1979年のアルバム『Danger Money』に収録されている曲 "Rendezvous 6:02" はウォータールー駅での待ち合わせの歌。

備考[編集]

  • ユーロスターが営業を開始してから、フランス側から駅名を改称してほしいという要求がたびたびあった。理由は、ナポレオンが戦いに敗れた地名(ウォータールーのフランス語読みは「ワーテルロー」である)だからである[13]。その後、ユーロスターがウォータールー駅に代わってセント・パンクラス駅発着となる前後の時期、ナポレオンが群集に向かい「OUBLIEZ WATERLOO(ワーテルロー(ウォータールー)は忘れろ!)」と宣言する姿を描いた広告が、パリを中心に新聞や駅などに、ユーロスター運行会社により掲載された。

ギャラリー[編集]

参考資料[編集]

  1. ^ a b c d e f g h i j Station usage estimates”. Rail statistics. Office of Rail Regulation. 2015年3月31日閲覧。 注記:統計手法は年により異なる場合がある。
  2. ^ Ticket barriers to be installed at Waterloo
  3. ^ Final call for Waterloo Eurostar BBC 2007年11月13日19時30分(GMT)
  4. ^ Clarke 2006, p. 78.
  5. ^ Clarke 2006, p. 13.
  6. ^ Clarke 2006, p. 18.
  7. ^ Clarke 2006, p. 131.
  8. ^ Clarke 2006, p. 33.
  9. ^ Clarke 2006, p. 35.
  10. ^ Clarke 2006, p. 43.
  11. ^ Clarke 2006, p. 44.
  12. ^ 大野裕之『チャップリン再入門』NHK出版、2005年4月10日、169頁。ISBN 4-14-088141-0
  13. ^ デアゴスティーニ・ジャパン鉄道データファイル』第174号 
  • Clarke, John M. (2006). The Brookwood Necropolis Railway. Locomotion Papers. 143 (4th ed.). Usk, Monmouthshire: The Oakwood Press. ISBN 978-0-85361-655-9 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]