ウイルスの紹介

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SARS-CoV-2 ビリオンの図解

ウイルス (virus) は、生きている宿主細胞内で繁殖する小さな病原体である。感染すると、宿主細胞は、元のウイルスの何千もの同一のコピーを迅速に生成することを余儀なくされる。ほとんどの生物とは異なり、ウイルスは分裂する細胞がなく、感染した宿主細胞で新しいウイルスが組み立てられる。しかし、プリオンのような単純な感染性病原体とは異なり、ウイルスは遺伝子が含まれているので、突然変異して進化することができる。環境中に存在する数百万種のウイルスのうち、4,800種以上のウイルスが詳細に記述英語版されている[1]。それらの起源は明らかになっていないが、プラスミド (細胞間を移動できるDNAの断片) から進化したものもあれば、一部は細菌 (バクテリア) から進化した可能性もある。

ウイルスは2つまたは3つの部分からできている。すべてに遺伝子が含まれている。これらの遺伝子は、ウイルスの遺伝情報化された生物学的情報を含み、DNAまたはRNAのいずれかから構築されている。すべてのウイルスは、遺伝子を保護するためにタンパク質の外被で覆われている。一部のウイルスは、タンパク質の外被を覆う脂肪のような物質のエンベロープを持っていて、石鹸に対して脆弱である。この「ウイルスエンベロープ」を持つウイルスは、特定の受容体と一緒にこのエンベロープを使って新しい宿主細胞に侵入する。ウイルスの形状は、単純ならせん状および正二重面体からより複雑な構造のものまでさまざまである。ウイルスの大きさは20~300ナノメートルまであり、1cm (0.4インチ) まで伸ばすには、33,000~500,000個のウイルスが一列に並ばなくてはならない。[1]

ウイルスはさまざまな方法で拡散する。多くのウイルスは、どの宿主種や組織を攻撃するかについて非常に特異的であるが、一方、ウイルスの各は、自分自身をコピーするために特定の方法に依存している。植物ウイルスは、ベクターとして知られる昆虫や他の生物によって、植物から植物へと拡散することがよくある。人間のウイルスや他の動物のウイルスの中には、感染した体液にさらされることで拡散するものもある。インフルエンザなどのウイルスは、人が咳やくしゃみをすると水分の飛沫によって空気中に拡散する。ノロウイルスなどのウイルスは、手、食べ物、水を汚染する糞口経路で感染する。ロタウイルスは、感染した子供と直接接触することでしばしば広がる。ヒト免疫不全ウイルスのHIVは、性交中に体液を介して感染する。デング熱ウイルスやその他のものは、吸血性昆虫によって感染する。

ウイルスは、特にRNAで作られたものは、急速に変異して新しいタイプを生み出す可能性がある。宿主は、そのような新しいタイプのウイルスに対してほとんど防御できないかもしれない。たとえば、インフルエンザウイルスは頻繁に変化するため、毎年新しいワクチンが必要になる。ほとんどの国に蔓延した2009年の豚インフルエンザのように、大きな変化がパンデミックを引き起こすこともある。多くの場合、このような変異は、ウイルスが他の動物宿主に最初に感染したときに起こる。このような「人獣共通感染症」の例としては、コウモリのコロナウイルスや、豚や鳥のインフルエンザが、人に感染英語版する前のものがある。

ウイルス感染は、人間、動物、植物に病気を引き起こすことがある。健康な人間や動物では、感染は通常、免疫系によって排除され、そのウイルスの宿主に生涯にわたる免疫を与えることがある。ウイルス感染に対し、細菌に対して作用する抗生物質は影響を与えないが、抗ウイルス薬は生命を脅かす感染症を治療することができる。ワクチンは、生涯にわたる免疫を作り出し、いくつかの感染症を予防することができる。

発見[編集]

リンパ球から出芽しているHIV-1ウイルス (緑色) の走査型電子顕微鏡写真

1884年、フランスの微生物学者シャルル・シャンベラン英語版は、細菌よりも小さな細孔を持つシャンベラン型濾過器 (またはパスツール-シャンベラン濾過器) を発明した。シャンベランは、細菌を含む溶液をフィルターに通して、それらを完全に除去できた。1890年代初頭、ロシアの生物学者ドミトリー・イワノフスキーは、この方法を使用して、タバコモザイクウイルスとして知られるようになったものを研究した。彼の実験は、感染したタバコ植物の砕いた葉からの抽出物が、ろ過後も感染力が残っていることを示した[2]

同時に、他の数人の科学者は、これらの病原体 (後にウイルスと呼ばれる) は細菌とは異なり、約100分の1の大きさであるにもかかわらず、病気を引き起こす可能性があることを明らかにした。1899年、オランダの微生物学者マルティヌス・ベイエリンクは、この病原体が細胞分裂中にのみ増殖することを観察した。彼はこれを「伝染性の生きた液体」 (contagium vivumfluidum (英語版)、または「可溶性の生きた細菌」と呼んだが、これは細菌のような粒子を見つけることができなかったためである[3]。20世紀初頭、イギリスの細菌学者フレデリック・トウォート英語版が細菌に感染するウイルスを発見し[4]、フランス系カナダ人の微生物学者フェリックス・デレーユは、寒天上で生育する細菌に添加すると、領域全体が死滅した細菌で形作られるウイルスについて記述した。彼は、これらの死滅領域を数えることで、懸濁液中のウイルスの数を計算した[5]

1931年の電子顕微鏡の発明は、ウイルスの最初の画像をもたらした[6]。1935年、アメリカの生化学者ウイルス学者ウェンデル・メレディス・スタンリーがタバコモザイクウイルスを調べたところ、主にタンパク質から作られていることがわかった[7]。しばらくして、このウイルスはタンパク質とRNAから作られていることが示された[8]。初期の科学者にとっての問題は、生きた動物を使わずにウイルスを増殖させる方法を知らなかったことである。1931年、アメリカの病理学者アーネスト・ウィリアム・グッドパスチャー英語版アリス・マイルズ・ウッドラフ英語版が、ニワトリの受精卵でインフルエンザや他のいくつかのウイルスを培養したときに、画期的な発見があった[9]。一部のウイルスはニワトリの卵では増殖できなかった。この問題は、ジョン・フランクリン・エンダーストーマス・ハックル・ウェーラーフレデリック・チャップマン・ロビンスが、生きた動物細胞の培養液でポリオウイルスを増殖した1949年に解決された[10]。4,800種以上のウイルスが詳細に記述英語版されている[1]

起源[編集]

ウイルスはどこにいても生命と共存している。それらは、おそらく、生きている細胞が最初に進化したときから存在していた。ウイルスは化石化しないため、その起源は不明である。そのため、分子技術は、ウイルスがどのようにして誕生したかについて仮説を立てる最良の方法である。これらの技術は、古代のウイルスDNAやRNAを利用できるかに依存しているが、研究室で保存・貯蔵されているほとんどのウイルスは90年前未満のものである[11][12]。分子生物学的手法は、20世紀に進化したウイルスの祖先を追跡することにしか成功していない[13]。ウイルスの新しいグループは、生命の進化のあらゆる段階で繰り返し出現したかもしれない[14]。ウイルスの起源については、3つの主要な理論英語版がある[15]

回帰理論
ウイルスはかつて、より大きな細胞に寄生する小さな細胞だったのかもしれない。最終的に、寄生するために必要なくなった遺伝子が失われた。リケッチア菌クラミジア菌は、ウイルスと同様に宿主細胞内でのみ繁殖できる生きた細胞である。これは、寄生生物であることへの依存が、かつては自力で生きることを可能にしていた遺伝子の喪失につながった可能性があるため、この理論に信憑性を与えている[16]
細胞起源理論
一部のウイルスには、より大きな生物の遺伝子から「脱出」したDNAやRNAの断片から進化したかもしれない。脱出したDNAはプラスミド (細胞間を移動することができるDNAの断片) に由来し、他のDNAは細菌 (バクテリア) から進化した可能性がある[17]モノドナウィリアに属すウイルスは、それらの子孫の有力な候補である。
共進化理論
ウイルスは、細胞が地球上に出現したのと同時に、タンパク質とDNAの複雑な分子から進化した可能性があり、何百万年も前から細胞の生命に依存していたのかもしれない[18]

これらのすべての理論には問題がある。回帰仮説は、最小の細胞寄生虫でさえウイルスにまったく似ていない理由を説明していない。脱出または細胞起源の仮説では、細胞内には現れないウイルス特有の構造の存在を説明していない。共進化仮説、すなわち「ウイルスファースト」仮説は、ウイルスが宿主細胞に依存しているため、ウイルスの定義と矛盾している[18][19]。また、ウイルスは古代のものとして認識されており、生命が3領域英語版に分岐する前の起源を持っていると考えられている。この発見により、現代のウイルス学者は、これら3つの古典的な仮説を再考し、再評価するようになった[14][20]

構造[編集]

ウイルスの構造の簡略図

ウイルス粒子はビリオンとも呼ばれ、カプシドと呼ばれるタンパク質の保護膜に囲まれたDNAやRNAから作られた遺伝子で構成されている[21]。カプシドは、カプソメアと呼ばれる多くの小さな同一のタンパク質分子で構成されている。カプソメアの配置は、正二十面体 (20面体)、らせん状、またはより複雑なものがある。DNAやRNAの周りには、タンパク質でできたヌクレオカプシドと呼ばれる内殻がある。一部のウイルスは、エンベロープと呼ばれる脂質 (脂肪) の泡で囲まれているため、石鹸やアルコールに対して脆弱である[22]

大きさ[編集]

ウイルスは最小の感染性病原体の一つであり、光学顕微鏡で見るには小さすぎて、ほとんどのウイルスは電子顕微鏡でしか見ることができない。その大きさは20~300ナノメートルで、1センチメートル (0.4インチ) まで伸ばすには、それらを30,000~500,000個並べる必要がある[21]。それに比べて、細菌は通常、直径が約1000ナノメートル (1マイクロメートル) であり、高等生物の宿主細胞は通常、数10マイクロメートルである。メガウイルスパンドラウイルスなどの一部のウイルスは、比較的大きなウイルスである。アメーバに感染するこれらのウイルスの大きさは約1000ナノメートルで、2003年と2013年に発見された[23][24]。これらのウイルスはインフルエンザウイルスの約10倍幅広く (したがって体積は1000倍)、これらの「巨大」ウイルスの発見は科学者たちを驚かせた[25]

遺伝子[編集]

ウイルスの遺伝子は、DNA (デオキシリボ核酸) と、多くのウイルスではRNA (リボ核酸) から作られている。生物に含まれる生物学的情報は、自身のDNAまたはRNAにコード化されている。ほとんどの生物はDNAを使用しているが、多くのウイルスではRNAを遺伝物質として持っている。ウイルスのDNAまたはRNAは、一本鎖または二重らせんで構成されている[26]

ウイルスは遺伝子が比較的少ないため、急速に繁殖することができる。たとえば、インフルエンザウイルスには8個の遺伝子しかなく、ロタウイルスは11個しかない。それに比べて、人間は20,000~25,000個の遺伝子を持っている。一部のウイルス遺伝子には、ウイルス粒子を形成する構造タンパク質を作るための遺伝情報を含んでいる。他の遺伝子は、ウイルスが感染した細胞にのみ存在する非構造タンパク質を作る[27][28]

すべての細胞と多くのウイルスは、化学反応を促進する酵素であるタンパク質を生成する。DNAポリメラーゼRNAポリメラーゼと呼ばれるこれらの酵素のいくつかは、DNAとRNAの新しいコピーを作る。ウイルスのポリメラーゼ酵素は、宿主細胞の同等の酵素よりもDNAとRNAをはるかに効率的に生成することがよくあるが[29]、ウイルスのRNAポリメラーゼ酵素はエラーを起こしやすく、RNAウイルスが突然変異を起こして新しい株を形成する原因となる[30]

RNAウイルスのいくつかの種では、遺伝子はRNAの連続した分子上にあるのではなく分離している。たとえば、インフルエンザウイルスは、RNAでできた8つの別々の遺伝子を持っている。インフルエンザウイルスの2つの異なる株が同じ細胞に感染すると、これらの遺伝子が混ざり合い、再集合と呼ばれるプロセスでウイルスの新しい株を作り出すことがある[31]

タンパク質合成[編集]

典型的な動物細胞の模式図: (1) 核小体 (仁)、(2) 細胞核、(3) リボソーム、(4) 小胞、(5) 粗面小胞体 、(6) ゴルジ体、(7) 細胞骨格 (微小管)、(8) 滑面小胞体、(9) ミトコンドリア、(10) 液胞、(11) 細胞質基質、(12) リソソーム、(13) 中心体、(14) およそのスケールで示されるウイルス

タンパク質は生命に欠かせないものである。細胞は、DNAにコード化された情報をもとに、アミノ酸の構成要素から新しいタンパク質分子を作り出している。それぞれの種類のタンパク質は、通常は一つの機能しか果たさない専門家であるため、細胞が何か新しいことをする必要があれば、新しいタンパク質を作らなければならない。ウイルスは細胞に、細胞が必要としないがウイルスが繁殖するために必要な新しいタンパク質を作るように強制する。タンパク質生合成は、転写翻訳という2つの主要なステップで構成されている[32]

転写とは、遺伝情報と呼ばれるDNAの情報を使用して、メッセンジャーRNA (mRNA) と呼ばれるRNAコピーを生成するプロセスである。mRNAは細胞内を移動して、タンパク質を作るために使用されるリボソームに遺伝情報を伝える。タンパク質のアミノ酸構造はmRNAの遺伝情報によって決定されるため、これは翻訳と呼ばれる。情報はゆえに核酸の言語からアミノ酸の言語に翻訳される[32]

RNAウイルスの一部の核酸は、それ以上修飾することなくmRNAとして直接機能する。このため、これらのウイルスはポジティブセンス英語版RNAウイルスと呼ばれている[33]。他のRNAウイルスでは、RNAはmRNAの相補的なコピーであり、これらのウイルスはmRNAを作るために細胞の酵素や自身の酵素に依存している。これらはネガティブセンス英語版RNAウイルスと呼ばれている。DNAから作られたウイルスでは、mRNAの作り方は細胞のそれと似ている。レトロウイルスと呼ばれるウイルスの種類は完全に異なったふるまいをする。それらはRNAを持っているが、宿主細胞の中では逆転写酵素の助けを借りてRNAのDNAコピーが作られる。次に、このDNAは宿主自身のDNAに組み込まれ、細胞の通常の経路によってmRNAにコピーされる[34]

ライフサイクル[編集]

典型的なウイルスのライフサイクル (左から右)。1個のウイルスが細胞に感染し、その後、数百個もの子孫が放出される。

ウイルスが細胞に感染すると、ウイルスは細胞に何千ものウイルスを作らせる。これは、細胞にウイルスのDNAやRNAをコピーさせ、ウイルスタンパク質を作り、それらがすべて集まって新しいウイルス粒子を形成することで行われる[35]

生きている細胞内のウイルスのライフサイクルには、6つの基本的で重複する段階がある[36]

  • 付着 - 付着とは、ウイルスが細胞表面の特定の分子に結合することである。この特異性により、ウイルスは非常に限られた種類の細胞に限定される。例えば、ヒト免疫不全ウイルス (HIV) は、その表面タンパク質であるgp120英語版が、T細胞の表面にあるCD4などの分子としか反応できないため、人間のT細胞にのみ感染する。植物ウイルスは植物細胞にしか付着できず、動物には感染できない。このメカニズムは、繁殖可能な細胞にのみ感染するウイルスを優先するように進化した。
  • 侵入 - 付着に続き、ウイルスは、エンドサイトーシスまたは細胞との融合によって宿主細胞に侵入する。
  • 脱外被 (脱殻) - 細胞内では、ウイルスカプシドが取り除かれ、ウイルス酵素や宿主酵素によって破壊され、ウイルス核酸が露出する。
  • 複製 - ウイルス粒子の複製は、細胞がそのタンパク質合成系においてウイルスメッセンジャーRNAを使用してウイルスタンパク質を生成する段階である。細胞のRNAまたはDNA合成能力がウイルスのDNAまたはRNAを生成する。
  • 集合 - 新しく作られたウイルスタンパク質と核酸が結合して何百もの新しいウイルス粒子を形成するときに、細胞内で集合が行われる。
  • 放出 - 放出は、新しいウイルスが細胞から脱出したり、細胞から放出されるときに行われる。ほとんどのウイルスは溶菌と呼ばれるプロセスで細胞を破裂させてこれを達成する。一方、HIVなどの他のウイルスは、出芽と呼ばれるプロセスによって、より穏やかに放出される。

宿主細胞への影響[編集]

ウイルスは、宿主細胞に対して広範な構造的・生化学的影響を及ぼす[37]。これらは細胞変性効果と呼ばれている[38]。ほとんどのウイルス感染は、最終的に宿主細胞の死をもたらす。死因には、細胞溶解 (破裂)、細胞の表面膜の変化、アポトーシス (細胞の「自殺」)などがある[39]。多くの場合、細胞死は、ウイルスによって産生されたタンパク質による正常な活性の停止によって引き起こされるが、そのすべてがウイルス粒子の成分であるとは限らない[40]

ウイルスの中には、感染した細胞に明らかな変化をもたらさないものもある。ウイルスが潜伏している (不活性である) 細胞は、感染の兆候をほとんど示さず、しばしば正常に機能する[41]。このため、持続的な感染を引き起こし、ウイルスは多くの場合、何ヶ月または何年も休眠状態にある。これはヘルペスウイルスの場合によく見られる[42][43]

エプスタイン・バール・ウイルスなどの一部のウイルスは、悪性腫瘍を引き起こすことなく細胞を増殖させることがよくある[44]。しかし、パピローマウイルス英語版などの一部のウイルスは、癌 (がん) の確立された原因となるものもある[45]。細胞のDNAがウイルスによって損傷を受け、細胞が自己修復できなくなると、しばしばアポトーシスを引き起こす。アポトーシスの結果の一つは、細胞自身による損傷したDNAの破壊である。一部のウイルスには、子孫ウイルスが生成される前に宿主細胞が死なないようにアポトーシスを制限する仕組みを持っているものががある。たとえば、HIVはこれを行う[46]

ウイルスと病気[編集]

ウイルスが宿主から宿主へと拡散する方法はたくさんあるが、ウイルスの種類ごとに1つか2つしか使用しない。植物に感染する多くのウイルスは、ベクターと呼ばれる生物によって運ばれる。人間を含む動物に感染するウイルスの中にはベクター (通常は吸血性昆虫) によって感染するものもあるが、直接感染する方が一般的である。ノロウイルスロタウイルスなどの一部のウイルス感染症は、汚染された食品や水、手や共同物 (英語版、他の感染者との密接な接触によって広がるが、空気感染するものもある (インフルエンザウイルス)。HIV、B型肝炎C型肝炎などのウイルスは、無防備な性行や汚染された皮下針によって感染することが多い。感染症や流行を防ぐには、さまざまな種類のウイルスがどのように拡散するかを知ることが重要である[47]

人間の場合[編集]

ウイルスによって引き起こされる一般的な人間の病気には、風邪 (感冒)、インフルエンザ水痘口唇ヘルペスなどがある。エボラ出血熱エイズなどの重篤な病気もウイルスによって引き起こされる[48]。多くのウイルスはほとんど病気を引き起こさず「良性」であると言われている。より有害なウイルスは「病原性」と表現されている[49]。ウイルスは、感染する細胞の種類に応じてさまざまな病気を引き起こす。ウイルスの中には、宿主の防御機構にもかかわらず、ウイルスが体内で繁殖し続ける生涯感染症や慢性感染症を引き起こすものもある[50]。これは、B型肝炎ウイルスやC型肝炎ウイルスの感染によく見られる。ウイルスに慢性的に感染している人は、保菌者として知られている。保菌者は、ウイルスの重要な貯蔵庫としての役割を果たす[51][52]

風土病[編集]

ある集団における保菌者の割合が特定のしきい値に達すると、その病気は風土病であると言われる[53]。ワクチン接種の出現以前は、ウイルスによる感染が一般的であり、定期的に流行が発生していた。温暖な気候の国では、ウイルス性疾患は通常季節性である。ポリオウイルスによって引き起こされる急性灰白髄炎 (ポリオ)は、夏の間にしばしば発生した[54]。対照的に、風邪、インフルエンザ、ロタウイルス感染症は通常、冬の間に問題となる[55][56]はしかウイルス (麻疹ウイルス) などの他のウイルスは、3年ごとに定期的に発生した[57]。発展途上国では、呼吸器感染症や腸管感染症の原因となるウイルスが年間を通して一般的に見られる。昆虫によって運ばれるウイルスは、これらの環境での病気の一般的な原因である。たとえば、ジカ熱デング熱のウイルスは、特に蚊の繁殖期に人間を刺すヒトスジシマカ (一般的なヤブ蚊) のメスによって感染する[58]

パンデミックと緊急事態[編集]

左から右へ:SIVの発生源であるアフリカミドリザル英語版、HIV-2 (英語版の発生源であるスーティーマンガベイ英語版、HIV-1 (英語版の発生源であるチンパンジー
異なる宿主における(A) SARS-CoV (B) MERS-CoV (C) SARS-CoV-2の起源と進化。これらのウイルスはすべて、コロナウイルス関連ウイルスとしてコウモリに由来し、変異して中間宿主に適応した後、ヒトに適応し、SARSMERSCOVID-19という疾患を引き起こした。(Ashour et al. (2020)[59])

ウイルスによるパンデミックはまれな出来事だが、サルやチンパンジーに生息するウイルスから進化したHIVは、少なくとも1980年代からパンデミックを起こしている[60]。20世紀には、インフルエンザウイルスによるパンデミックが4回発生し、1918年、1957年、1968年に発生したパンデミックは深刻であった[61]。天然痘は、根絶される前は、3,000年以上にもわたってパンデミックの原因であった[62]。歴史を通じて、人の移動はパンデミック感染の拡大を助長した。最初は海路で、現代では空路でもあった[63]

天然痘を除いて、ほとんどのパンデミックは、新たに進化したウイルスによって引き起こされた。これらの創発性ウイルス英語版は通常、以前に人間や他の動物のいずれかで流行した害の少ないウイルスの変異体である[64]

重症急性呼吸器症候群 (SARS) や中東呼吸器症候群 (MERS) は、新型のコロナウイルスが原因で発症した。他のコロナウイルスは人間に感染しても軽症であることが知られているため[65]、2003年7月までに約8,000人が感染し、800人が死亡したSARS感染症の病原性と急速な感染拡大は予想外であり、多くの国ではその準備がされていなかった[66]

2019年11月に、関連するコロナウイルスが中国の武漢で出現し、世界中に急速に広がっている。コウモリに由来すると考えられ、その後、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2と命名された。このウイルスに感染するとCOVID-19と呼ばれる病気を引き起こし、軽度から致死性まで重症度が異なり[67]2020年にパンデミックを引き起こした[59][68][69]。平時には前例のない制限が海外旅行にかけられ[70]、世界のいくつかの主要都市では夜間外出禁止令が課された[71]

植物の場合[編集]

軽度の斑文ウイルスに感染したトウガラシ

植物ウイルスには多くの種類があるものの、多くの場合は収量英語版の低下を引き起こすだけで、防除しようとしても経済的に成り立たないことが多い。植物ウイルスは「ベクター」と呼ばれる生物によって植物から植物へと繁盛に拡散する。これらの生物は通常は昆虫で、一部の真菌線虫単細胞生物もベクターであることが示されている。植物ウイルス感染症の防除が経済的であると考えられる場合は (例えば多年草の果実)、ベクターを殺し、雑草などの代替宿主を除去することに集中する[72]。植物ウイルスは、生きている植物細胞内でしか繁殖できないため、人間や他の動物には無害である[73]

バクテリオファージ[編集]

典型的なバクテリオファージの構造

バクテリオファージは、細菌や古細菌に感染するウイルスである[74]。それらは海洋生態学的に重要な役割を果たしている。感染した細菌が破裂すると、炭素化合物が環境中に放出され、新鮮な有機物の成長を促進する。バクテリオファージは人間には無害であり、簡単に研究できるため、科学研究に役立つ。これらのウイルスは、発酵によって食品や医薬品を生産し、健康な細菌に依存している産業では問題になることがある。一部の細菌感染症は、抗生物質で制御することが困難になっているため、バクテリオファージを使用して人間の感染症を治療することに関心が高まっている[75]

宿主抵抗性[編集]

動物の自然免疫[編集]

人間を含む動物は、ウイルスに対して多くの自然な防御機能を持っている。その中には非特異的なものもあり、種類に関係なく多くのウイルスから身を守る。この自然免疫は、ウイルスに繰り返し晒(さら)されても改善されることはなく、感染の「記憶」を保持することもない。動物の皮膚、特に死んだ細胞でできているその表面は、多くの種類のウイルスが宿主に感染するのを防いでいる。胃の内容物の酸性度は、飲み込んだ多くのウイルスを破壊する。ウイルスがこれらの障壁を乗り越えて宿主に侵入すると、他の先天的な防御が体内での感染の拡大を防ぐ。ウイルスが存在すると、インターフェロンと呼ばれる特殊なホルモンが体内で生成し、感染した細胞とその近くの細胞を殺すことによってウイルスの繁殖を阻止する。細胞の中には、ウイルスのRNAを破壊する酵素がある。これはRNA干渉と呼ばれる。一部の血液細胞は、ウイルスに感染した他の細胞を飲み込んで破壊するものがある[76]

動物の適応免疫[編集]

2つのロタウイルス粒子。右側の粒子は、細胞への付着と感染を停止する抗体で覆われている。

ウイルスに対する特異的な免疫力は時間とともに発達し、リンパ球と呼ばれる白血球が中心的な役割を果たしている。リンパ球はウイルス感染の「記憶」を保持し、抗体と呼ばれる多くの特殊な分子を生成する。これらの抗体はウイルスに付着し、ウイルスが細胞に感染するのを阻止する。抗体は非常に選択性が高く、1種類のウイルスだけを攻撃する。体内では、特に最初の感染時に、多くの異なる抗体が作られる。感染が治まった後も、いくつかの抗体が残って産生され続け、しばしば宿主にウイルスに対する生涯にわたる免疫力を与える[77]

植物耐性[編集]

植物は、ウイルスに対する精巧で効果的な防御機構を持っている。最も効果的なものの一つは、いわゆる耐性遺伝子 (R遺伝子、resistance genes) の存在である。それぞれのR遺伝子は、感染した細胞の周囲に局所的な細胞死の領域を引き起こすことで、特定のウイルスに対する耐性を与える。これは肉眼で大きな斑点として見られることがよくある。これにより、感染の拡大を防ぐことができる[78][79]。RNA干渉もまた、植物における効果的な防御手段である。植物は感染すると、サリチル酸一酸化窒素活性酸素分子など、ウイルスを破壊する天然の殺菌剤を生成することがよくある[80]

バクテリオファージに対する抵抗性[編集]

細菌がバクテリオファージから身を守る主な方法は、外来DNAを破壊する酵素を生成することである。制限エンドヌクレアーゼ (制限酵素) と呼ばれるこれらの酵素は、バクテリオファージが細菌細胞に注入するウイルスDNAを切断する[81]

ウイルス性疾患の予防と治療[編集]

ワクチン[編集]

分子の「主鎖」を形成するヌクレオシドとリン原子の位置を示すDNAの構造

ワクチンは自然感染とそれに伴う免疫反応を模倣するものだが、病気を引き起こすものではない。ワクチンの使用により、天然痘が根絶され、ポリオ麻疹おたふくかぜ風疹などの感染症による病気や死亡が劇的に減少した[82]。ワクチンは、人間の14種類以上のウイルス感染症を予防するために利用され[83]、動物のウイルス感染症を予防するためにさらに多くのワクチンが使用されている[84]。ワクチンは、生ワクチンと死滅ウイルスのどちらかで構成されている[85]。生ワクチンには弱毒化したウイルスが含まれるので、免疫力の弱い人に投与すると危険な場合があり、弱毒化したウイルスが元の病気を引き起こす可能性がある[86]。バイオテクノロジーや遺伝子工学の技術を用いて、ウイルスのカプシドタンパク質のみを持つ「デザイナー」ワクチンが製造されている。B型肝炎ワクチンは、このタイプのワクチンの一例である[87]。これらのワクチンは、決して病気を引き起こすことがないので、より安全である。

抗ウイルス薬[編集]

DNA塩基グアノシンの構造とそれを模倣して機能する抗ウイルス薬アシクロビルの構造

1980年代半ば以降、主にエイズの大流行に牽引 (けんいん) されて、抗ウイルス薬の開発が急増している。抗ウイルス薬は、ヌクレオシド類似体英語版であることが多く、DNAの構成要素 (ヌクレオシド) になりすます。ウイルスDNAの複製が始まると、偽の構成要素のいくつかが用いられる。薬物はDNA鎖の形成を可能にする本質的な機能が欠けているため、DNAの複製を妨げる。DNAの生成が停止すると、ウイルスはもはや繁殖できなくなる[88]。ヌクレオシド類似体の例としては、ヘルペスウイルス感染症用のアシクロビルや、HIVやB型肝炎ウイルス感染症用のラミブジンなどがある。アシクロビルは、最も古く、最も頻繁に処方される抗ウイルス薬の一つである[89]

他の抗ウイルス薬は、ウイルスのライフサイクルのさまざまな段階を対象としている。HIVは、ウイルスが感染力を持つようになるために、HIV-1プロテアーゼ英語版と呼ばれる酵素に依存している。この酵素に結合して機能を停止させるプロテアーゼ阻害剤と呼ばれる種類の薬剤がある[90]

C型肝炎は、RNAウイルスが原因で発症する。感染者の80%で慢性化し、治療をしない限り一生感染したままとなる。ヌクレオシド類似体薬リバビリンを用いた効果的な治療法がある[91]。B型肝炎ウイルスの慢性保菌者に対する治療法も、ラミブジンなどの抗ウイルス薬を使った治療法が同様の戦略で開発されている。どちらの病気でも、薬物がウイルスの繁殖を止め、インターフェロンが残った感染細胞を死滅させる[92]

HIV感染症は通常、抗ウイルス薬の組み合わせで治療され、それぞれがウイルスのライフサイクルの異なる段階を対象としている。それらにはウイルスが細胞に付着するのを防ぐ薬もあれば、ヌクレオシド類似体である薬、ウイルスが繁殖するために必要なウイルスの酵素を毒するものもある。これらの薬の成功は、ウイルスがどのように繁殖するかを知ることの重要性を証明している[90]

生態における役割[編集]

ウイルスは、水生環境で最も豊富な生物学的存在である[93]。ティースプーン1杯の海水には約1,000万個のウイルスが含まれており[94]、海水と淡水の生態系の調節に欠かせない存在である[95]。ほとんどはバクテリオファージであり[96]、植物や動物には無害である。それらは水生微生物群集の細菌に感染して破壊し、これが海洋環境で炭素をリサイクルする最も重要なメカニズムとなっている。ウイルスによって細菌細胞から放出された有機分子は、新鮮な細菌や藻類の成長を刺激する[97]

微生物は海のバイオマスの90%以上を構成している。ウイルスは毎日このバイオマスの約20%を殺し、海洋には細菌や古細菌の15倍のウイルスが存在すると推定されている。これらのウイルスは主に、他の海洋生物をしばしば死滅させる原因となっている有害な水の華 (アオコなど藻類)[98] の急速な破壊に関与している[99]。海洋中のウイルスの数は、宿主となる生物が少ない沖合や水深が深くなるほど減少する[100]

その影響は広範囲に及んでいる。ウイルスは、海洋の呼吸量を増やすことにより、大気中の二酸化炭素の量を年間約3ギガトン減らすことに間接的な役割を果たしている[100]

海洋性哺乳類もウイルス感染症の影響を受けやすい。1988年と2002年に、ヨーロッパでは何千頭ものゼニガタアザラシがアザラシジステンパーウイルス英語版によって殺された[101]。カリシウイルス、ヘルペスウイルス、アデノウイルス、パルボウイルスなど、他の多くのウイルスが海洋性哺乳類の集団を循環している[100]

参照項目[編集]

脚注[編集]

ノート[編集]

  1. ^ a b c “Changes to taxonomy and the International Code of Virus Classification and Nomenclature ratified by the International Committee Taxonomy of Viruses (2018)”. Archives of Virology 163 (9): 2601. (September 2018). doi:10.1007/s00705-018-3847-1. PMID 29754305. https://hal-pasteur.archives-ouvertes.fr/pasteur-01977332/file/King2018_Article_ChangesToTaxonomyAndTheInterna.pdf. 
  2. ^ Shors 2017, p. 6
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外部リンク[編集]