インペッカブル (音響測定艦)

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艦歴
発注
起工 1992年5月15日
進水 1998年8月28日
就役 2001年3月22日
退役
その後
除籍
要目
排水量 5,368トン
全長 85.8m
全幅 29.2m
吃水 7.9m
機関 ディーゼル・エレクトリック方式
2軸推進、5,000PS
最大速 12ノット
乗員 50名(民間人乗組員は25名)
電子装置 AN/UQQ-2パッシヴ/アクティブ低周波ソナー

インペッカブル (USNS Impeccable, T-AGOS-23) は、アメリカ海軍音響測定艦。同型艦はない。

概要[編集]

艦体はヴィクトリアスに続いて双胴船型を採用し、これにより静粛性と安定性を確保している。監視用曳航アレー探知装置(SURTASS)とパッシヴ/アクティブ低周波ソナーを使用して、潜水艦の音紋データ採集を行なうことを主任務とする。操艦などは民間人が行い、音紋データ収集などは海軍軍人が行なうこととなっている。

当初は6隻建造される予定であったが、2番艦「インテグリティ」(AGOS-24 Integrity)は建造途中で中止され、結局1番艦である本艦のみとなった。

艦歴[編集]

「インペッカブル」は、フロリダ州タンパにあるアメリカン造船英語版で建造され、1992年3月15日起工、1998年8月28日進水、2001年3月22日に就役ののちに海上輸送司令部に配属された。

2000年8月16日にマースク・ラインと3年の運行契約を結ぶ。

2009年3月8日に海南島沖約120kmの海域で、中国人民解放軍海軍の調査船5隻が包囲し「インペッカブル」の進路妨害をした。これに対し「インペッカブル」は接近してきた中国船に対し放水、対する中国船2隻も前方に進出し、結果「インペッカブル」は緊急停止した。この事件発生前の3月4日から中国側は「自国管轄海域[1]」であると警告し、「インペッカブル」に強力な照明を当てるなどしていた[2][3]

過去には今回の事件と類似した海南島事件も起きている。

脚注[編集]

  1. ^ 領海などに関して係争中の周辺諸国はこの主張を認めていない
  2. ^ “米海軍調査船妨害で中国に抗議 「国際法順守を」と報道官”. 47NEWS. (2009年3月10日). オリジナルの2012年7月19日時点におけるアーカイブ。. https://archive.is/Vy7Y 
  3. ^ “米政府中国に国際法順守求める 中国艦船による米海軍艦船妨害”. MSN産経ニュース. (2009年3月10日). オリジナルの2009年3月14日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20090314011849/sankei.jp.msn.com/world/china/090310/chn0903100843003-n1.htm 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]