インドショウノガン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
インドショウノガン
インドショウノガン
インドショウノガン Eupodotis indica
保全状況評価
CRITICALLY ENDANGERED
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 鳥綱 Aves
: ツル目 Gruiformes
: ノガン科 Otididae
: シロハラノガン属 Eupodotis
: インドショウノガン E. indica
学名
Eupodotis indica (Miller, 1782)
和名
インドショウノガン
英名
Lesser florican

インドショウノガンEupodotis indica)は、ツル目ノガン科シロハラノガン属(本種のみでインドショウノガン属を構成する説もあり)に分類される鳥類。別名カンザシノガン

分布[編集]

インド北西部[1][2]

10-11月にインド中部から南部にかけて移動し、ネパールへ移動した例もある。[1]

形態[編集]

全長オス46cm、メス51cm。[1][2]体上面は黄褐色の羽毛で被われ、アルファベットの「V」字状および細かい黒褐色の斑紋が入る。[1][2]

虹彩は淡黄色。[2]嘴の色彩は黄色で、嘴の先端や峰は灰褐色。[2]後肢の色彩は灰黄色。[2]

繁殖期のオスは頭部や頸部、体下面が黒い羽毛で被われ、後頸から側胸にかけてと喉は白い。[1][2]後頭に先端が箆状になった羽毛が3-6本伸長する。[1][2]オスは非繁殖期も含めて上雨覆や風切羽が白い。[1][2]幼鳥やメスの成鳥、非繁殖期のオスは全身が黄褐色の羽毛で被われる。[1][2]

分類[編集]

本種のみでインドショウノガン属Sypheotidesを構成する説もある。[2]

生態[編集]

イネ科からなる草丈が長い草原に生息するが、[2]牧草地、農耕地、森林に生息することもある。[1]薄明薄暮性[2]

食性は雑食で、植物の葉、根、種子昆虫多足類カエル爬虫類などを食べる。[1][2]

繁殖形態は卵生。オスは草原内の一定の場所で鳴き声をあげながら垂直に羽ばたき、停空飛翔、元の場所に滑空するという行動を繰り返してメスに求愛する。[1][2]婚姻形態は乱婚性と考えられている。[2]7-11月の雨期に草原や農耕地の地面を掘った窪みに、1回に2-5個の卵を産む。[1][2]

人間との関係[編集]

開発や放牧による生息地の破壊、狩猟などにより生息数は激減している。[1][2]1994年における生息数は2,200羽と推定されている。[1]

関連項目[編集]

参考文献[編集]

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『動物世界遺産 レッド・データ・アニマルズ4 インド、インドシナ』、講談社2000年、95、177-178頁。
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r 黒田長久、森岡弘之監修 『世界の動物 分類と飼育10-II (ツル目)』、東京動物園協会、1989年、105-106、168頁。

外部リンク[編集]