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インディ・ジョーンズ・アドベンチャー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

インディ・ジョーンズ・アドベンチャー (Indiana Jones Adventure) は、ディズニーランド東京ディズニーシーにある、映画『インディ・ジョーンズ』シリーズをモチーフにした室内ライド型アトラクション。遺跡の観光ツアーに参加してジープに乗り込んだゲストは、神殿の守護神の怒りを買ってしまい、猛スピードで罠や呪いの待ち受ける遺跡を駆け抜けるといった内容。

最初に導入されたのはカリフォルニアのディズニーランドで、「禁断の瞳の魔宮」として1995年3月3日にオープンした[1]。その後、2つめのバージョンとして「クリスタルスカルの魔宮」が、2001年9月4日に東京ディズニーシーでオープンした[1]。なお、これは2008年公開の映画『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』とは無関係である[1]。さらに、2024年8月のD23 Expoにて、フロリダディズニー・アニマル・キングダムにある「ダイナソー」に代わって、新たにマヤ文明の神殿で伝説の生き物を探すインディ・ジョーンズのアトラクションが導入されることが発表された[2]

歴史

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エンハンスト・モーション・ビークルの稼働範囲を表した図。

ディズニーMGMスタジオ(現:ディズニー・ハリウッド・スタジオ)における、インディ・ジョーンズ・エピック・スタント・スペクタキュラー! (Indiana Jones Epic Stunt Spectacular!) の成功を受け、ウォルト・ディズニー・イマジニアリングジョージ・ルーカスが再び協力し、ディズニーランド向けに新たにインディ・ジョーンズをモチーフとした恒常的なアトラクションを建設することになった[3]。なお、前回のコラボレーションとは異なり、このアトラクションには独自の物語が設定されている[3]

初期段階では、ウォークスルー型のアトラクション、神殿内部を高速で駆け抜ける鉱山列車型のアトラクションなど、いくつかの案が検討された。また、長い待ち列を避けるため、ジャングルクルーズの船着き場を利用してゲストを乗り場まで輸送する案も検討された[3]

1993年8月に起工式が挙行され、400人以上のイマジニアが設計と建設に携わった[3]。このうち、トニー・バクスターは約100人で構成される中核プロジェクトチームを率いた[3]。全長約0.5マイル(約800メートル)の待機列と、約5万平方フィート(約4,600平方メートル)のアトラクション用の建物の用地を確保するため、旧「イーヨー」駐車場の一部が取り壊され、モノレールとジャングルクルーズのルートが変更された。また、1995年11月16日に、ディズニーはこのライドシステムの特許を出願している[4]

ハリソン・フォードにはインディアナ・ジョーンズ役の再演が依頼されたが、最終的に1994年12月に交渉は理由不明のまま決裂した[5][6]。その代わりに、デヴィッド・テンプルがジョーンズの声を担当した[7]

その後、「インディ・ジョーンズ・アドベンチャー:禁断の瞳の魔宮」として1995年3月3日にオープンした。招待された著名人には、ジョージ・ルーカス、当時米国ディズニー社CEOだったマイケル・アイズナーダン・エイクロイドアーノルド・シュワルツェネッガーブレンダン・フレイザーウェイン・グレツキーエリオット・グールドキーネン・アイヴォリー・ウェイアンズデニス・ミラーリンゼイ・ワグナートニー・ダンザキャリー・フィッシャーらがいる[3]

ライドシステム

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開発が1990年代であるため、「カリブの海賊」などの初期アトラクションと比べ、エンハンスト・モーション・ビークル英語版をはじめとする、より高度なコンピューター制御によるライド運行やオーディオアニマトロニクスが実現している。

バージョン

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ディズニーランド

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インディ・ジョーンズ・アドベンチャー:禁断の瞳の魔宮
Indiana Jones Adventure:
Temple of the Forbidden Eye
オープン日 1995年3月3日
スポンサー なし
所要時間 約3分
定員 12名
利用制限 身長117cm以上
ライトニングレーン
シングルライダー

カリフォルニアのディズニーランドのアドベンチャーランドに存在する。遺跡の外観は、インディ・ジョーンズに登場するようなインドの古代神殿である。

アトラクション中にはインディアナ・ジョーンズオーディオアニマトロニクスが登場する。

ライドを出発直後、三つの扉が出現し、そのうちの一つに入っていく趣向。しかし三つの扉はフェイクで三つの扉が左右にスライドしておりあたかも違うコースへ進むように見えるがすべて同じコースである。内部は下記にある東京ディズニーシーの同アトラクションと同規模。

副題は「禁断の瞳の魔宮」ではなく、「魔眼の神殿」と書かれている書籍も存在する。

物語

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考古学者のインディ・ジョーンズと親友の発掘屋サラーは遺跡の発掘作業にあたっていた。そんな中、サラーがインディに内緒で遺跡の守り神で願い事をかなえてくれる「マーラ」を探すツアーを企画。ツアーに参加したゲストは、マーラを見てはいけないことを知らずに見てしまう。

東京ディズニーシー

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インディ・ジョーンズ・アドベンチャー:クリスタルスカルの魔宮
Indiana Jones Adventure:
Temple of the Crystal Skull
オープン日 2001年9月4日 (東京ディズニーシーと同時にオープン)
スポンサー パナソニック
所要時間 約3分
定員 12名
利用制限 身長117cm以上
ディズニー・
プレミアアクセス
対象外
プライオリティパス
シングルライダー

東京ディズニーシーロストリバーデルタにあり、副題は「クリスタルスカルの魔宮」である。神殿には「若さの泉」があると噂されており、その泉は神殿の守護であるクリスタルスカルによって守られている。現在、インディアナ・ジョーンズ博士による調査が進められており、内部へは立ち入らないよう警告が発せられていた。しかし、博士の助手であるパコはその警告を無視し、観光客を募ってツアーを主催し、「若さの泉」を探しに出発してしまう、という設定である[8]

外観はピラミッド型の遺跡を模したもので、メソアメリカのジャングルで発見されたマヤ文明をモチーフにしている[8]。ピラミッドは7層からなる階段状で、上部には儀式で用いられる祭壇と穴があり、建物の中心部には生贄を落とすための祭壇が設けられている[9]

内部

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神殿の内部には巨大な祭壇があり、両手に大蛇を握った巨大な偶像が据えられている[10]。周囲の壁には神殿で行われていた儀式の様子を描いたフレスコ画があり、そこには伝説の「若さの泉」で人々が若返る場面や、恐ろしい力を持つとされるクリスタルの存在が描写されている[10]。また、通路の下には、生贄として投げ落とされたとみられる人々の骸骨が積み重なっている様子を確認することができる[10]。通路の途中には考古学者の本部兼研究室があり、卓上には地図や日誌、発掘作業で用いる道具などが置かれている[11]。また、タイプライターや新聞、遺跡に関する資料などが置かれており、ラジオからは音楽も流れている[11]

アトラクション内部では、以下のエリアを巡る[12]

  • 清めの間 (Chamber of Purity) - 身を清めるための池があり、正面には神殿の中へと続く扉がある[13]
  • 誘惑の広間 (Hall of Temptation) - 通路の奥にある巨大なヘビの台座の上に、クリスタルスカルが静かに鎮座している[13]
  • 運命の門 (The Gates of Doom) - クリスタルスカルが怒りを爆発させ、大きな門を破ろうとするが、博士が必死にそれを阻止する[13]
  • 魂の泉 (The Well of Souls) - 左右に揺れロープが軋む吊橋を駆け抜けるが、すぐ横では恐ろしい形相をしたクリスタルスカルの目から鋭い光が放たれている[14]
  • ミイラの間 (The Mummu Chamber) - クリスタルスカルの怒りに触れたツアー客と思しき、苦悶の表情を浮かべたミイラがあちこちに存在する[14]
  • 虫の間 (The Bug Room) - ヘッドライトに反応したムカデサソリクモといった虫を踏み潰しながら進む[14]
  • 蛇の神殿 (The Snake Temple) - 大蛇の彫刻が伝説の蛇「ケツァルコアトル」へと姿を変え、襲いかかってくる[15]
  • 吹き矢の間 (The Dart Room) - 音を立てながら毒矢が次々と飛んでくる[15]
  • スカルの内部 (The Skull Interior) - 崩れかけたクリスタルスカルの内側で、ろうそくの火が灯る中、無数の頭蓋骨が積み上げられている[15]
  • 転がる岩の間 (The Rolling Ball Room) - 巨大な岩石が迫りくるが、ぶつかる直前に床が抜けて下に落下する[15]
  • ベースの帰還 (Return to Base) - 巨大な岩石は壁にめり込み、無事に生還する[15]

物語

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舞台は、1930年代カリブ海に面した中央アメリカである。かつてこの地はジャングルに閉ざされた未開の地域であったが、1880年代にハリケーンに襲われたことで、失われた河「エル・リオ・ペルディード」が出現した[8][16]。そして、考古学者であるインディアナ・ジョーンズにより、エル・リオ・ペルディードの西岸では「クリスタルカルの魔宮」と呼ばれる古代神殿が発見された[8]。クリスタルスカルの魔宮には、「若さの泉」と呼ばれる泉があると噂されており、その水を口にすると永遠の若さを手に入れられると言われている[10]

現在、神殿内部ではインディアナ・ジョーンズ博士による調査が進められており、内部にはこれまで罠にかかって命を落とした人々の遺骸があることが報告されている。そのため、神殿内部へ立ち入らないよう警告が発せられていた。しかし、博士の助手であるパコは金儲けを企み、「パコの魔宮ツアー」と題した「若さの泉」を探す観光ツアーを計画してしまう。観光客は古びたオフロードカーに乗り込み、「若さの泉」を目指して遺跡のツアーに出発するが、身を清めていない者の侵入により、神殿の守護神であるクリスタルスカルの怒りが爆発する[17]

虫の大群や毒矢の攻撃、巨大な岩やさまざまな罠に次々と遭遇する中、オフロードカーは猛スピードで進んでいく。観光客たちは、はたして無事に帰還することができるのだろうか[17]

利用制限

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身長117cm以上に満たない場合、乗り物に1人で座って安定した姿勢を保てない場合、子供を膝の上に乗せた状態では利用できない[18]。また、高血圧、心臓・脊髄・首に疾患がある場合、乗り物に酔いやすい場合、妊娠中の場合、高齢の場合の利用は推奨されていない[18]

脚注

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出典

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  1. ^ a b c Indiana Jones Adventure to Close for Refurbishment Again” (英語). wdwnt.com (2023年10月18日). 2024年8月26日閲覧。
  2. ^ Indiana Jones and ‘Encanto’ Confirmed for Animal Kingdom”. Disney Parks Blog. ディズニー・エクスペリエンス (2024年8月11日). 2026年1月13日閲覧。
  3. ^ a b c d e f Indiana Jones Adventure: Temple of the Forbidden Eye”. The Raider. 2011年1月6日閲覧。
  4. ^ The Walt Disney Company. “Dynamic ride vehicle - Patent #5,623,878” (英語). US Patent & Trademark Office. 2016年1月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2010年3月30日閲覧。
  5. ^ Randy, Lewis (1994年12月3日). “Disneyland Journeys Into New Territory : Attractions: The interactive Indiana Jones Adventure thrill ride, with at least 27 variations, will target the hands-on generation.” (英語). The Los Angeles Times. https://www.latimes.com/archives/la-xpm-1994-12-03-ca-4321-story.html 2013年11月5日閲覧。 
  6. ^ Daly, Steve (3 February 1995). "Indiana Jones" goes to Disneyland”. Entertainment Weekly (英語). 2019年2月8日閲覧.
  7. ^ SECRETS AND HISTORY OF INDIANA JONES ADVENTURE – TEMPLE OF THE FORBIDDEN EYE” (英語). freshbakeddisney.com. 2019年2月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年2月8日閲覧。
  8. ^ a b c d 畑山 & 宮原 2007, p. 54.
  9. ^ 畑山 & 宮原 2007, p. 60.
  10. ^ a b c d 講談社 2025, p. 61.
  11. ^ a b 講談社 2025, p. 62.
  12. ^ 講談社 2025, pp. 63–65.
  13. ^ a b c 講談社 2025, p. 63.
  14. ^ a b c 講談社 2025, p. 64.
  15. ^ a b c d e 講談社 2025, p. 65.
  16. ^ 講談社 2025, p. 58.
  17. ^ a b 講談社 2025, p. 60.
  18. ^ a b 木下 2025, p. 197.

参考文献

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関連項目

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外部リンク

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