インディアンブレッシング

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インディアンブレッシング
欧字表記 Indian Blessing
品種 サラブレッド
性別
毛色 黒鹿毛
生誕 2005年4月9日(19歳)
Indian Charlie
Shameful
母の父 Flying Chevron
生国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
生産者 Hal J. Earnhardt
Patti Earnhardt
馬主 Hal J. Earnhardt
Patti Earnhardt
調教師 Bob Baffertアメリカ
競走成績
生涯成績 16戦10勝
獲得賞金 1,567,200ドル
(2008年12月現在)
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インディアンブレッシング (Indian Blessing) とは、アメリカ競走馬である。おもな勝ち鞍は2007年ブリーダーズカップ・ジュヴェナイルフィリーズフリゼットステークス2008年プライオレスステークステストステークスラブレアステークス。2007年度エクリプス賞最優秀2歳牝馬、2008年度エクリプス賞最優秀スプリンター牝馬。

経歴[編集]

2歳時[編集]

数多くの名馬を管理した調教師ボブ・バファートの管理馬。バファートはインディアンブレッシングに最初の追い切りを掛けた際、その動きの良さに驚き、その場で馬主のアーンハートに電話し「あなたは大変な馬を持った」と興奮しながら伝えたという[1]。バファートはインディアンブレッシングの軽快なスピードを活かすため、力のいる地元デルマーを避け、遠く離れた東海岸のサラトガ競馬場でデビューさせた。

バファートの惚れ込みように、この初戦は圧倒的な1番人気に推され、その期待に応え2着に5馬身以上の差を付けて快勝。初戦勝利を飾った。2戦目には早くもG1フリゼットステークスに出走。ここも4馬身半差で圧勝してG1優勝馬となると、3戦目にアメリカ2歳女王決定戦・ブリーダーズカップ・ジュヴェナイルフィリーズに出走した。当日まで降り続いた雨により、開催場のモンマスパーク競馬場は「ブリーダーズカップ史上最悪の馬場」と言われるほどの不良馬場となったが、インディアンブレッシングはスタート直後に先頭に立ち馬群を先導すると、キックバック[2]に苦労する後続馬を尻目に3コーナー手前から独走状態となり、2着に3馬身半差の3連勝でこの年の2歳女王となり、翌1月にはエクリプス賞最優秀2歳牝馬に選出された。

3歳[編集]

2ヶ月の休養の後、地元西海岸サンタアニタパーク競馬場のG2で復帰。初の地元での出走に単勝オッズは1.1倍の大人気となった。このレースではスタートから驚異的なペースで逃げると、ゴール直前に失速しかけて、初めて2着馬に馬体を併せられたものの頭差凌ぎ切り、4連勝で3歳初戦を飾った。優勝タイム1分19秒89は、サンタアニタパーク競馬場のトラックレコードだった。続くG3も優勝し5連勝。しかし次走のフェアグラウンズオークスで、前走でも破っていたジュヴェナイルフィリーズ2着馬プラウドスペルに雪辱され、連勝は途絶えた。3ヶ月休養後、6月のエイコーンステークスも2着だったが、7月のプライオレスステークスと8月のテストステークスの両G1、9月のギャラントブルームハンデキャップ(G2)を制し、重賞を3連勝した。その後、ブリーダーズカップ・フィリー&メアスプリントに出走したが、2着に敗れた。続いて3歳牝馬限定のラブレアステークスに出走。ここでは完勝し、5つ目のG1タイトルを手にした。

4歳[編集]

明け4歳となった2009年ドバイへ遠征し、3月28日ドバイゴールデンシャヒーンに出走したが、ビッグシティーマンの2着に敗れた。その後、6月14日のデザートストーマーハンデキャップでは1番人気に推されたが、4着に終わった。そして、8月29日バレリーナステークスに1番人気で出走したが、ミュージックノートから5馬身差離れた2着と完敗した。続く9月26日のギャラントブルームハンデキャップ(G2)に出走し、連覇を飾った。その後競走馬を引退、繁殖牝馬となった。

競走成績[編集]

出走日 競馬場 競走名 距離 着順 騎手 着差 1着(2着)馬
2007.08.30 サラトガ 未勝利 D5.5f 1着 R.ベハラーノ 5 1/4馬身 (Throbbin' Heart)
2007.10.06 ベルモントパーク フリゼットS G1 D8f 1着 G.ゴメス 4 1/2馬身 (Backseat Rhythm)
2007.10.27 モンマスパーク BCジュヴェナイルフィリーズ G1 D8.5f 1着 G.ゴメス 3 1/2馬身 (Proud Spell)
2008.01.13 サンタアニタ サンタイネスS G2 AW7f 1着 G.ゴメス アタマ (Golden Doc A)
2008.02.09 フェアグラウンズ シルヴァービュレットデイS G3 D8.5f 1着 G.ゴメス 1馬身 (Proud Spell)
2008.03.08 フェアグラウンズ フェアグラウンズオークス G2 D8.5f 2着 G.ゴメス 2 1/4馬身 Proud Spell
2008.06.07 ベルモントパーク エイコーンS G1 D8f 2着 G.ゴメス 4 1/2馬身 Zaftig
2008.07.05 ベルモントパーク プライオレスS G1 D6f 1着 J.ヴェラスケス 5 1/4馬身 (By the Light)
2008.08.02 サラトガ テストS G1 D7f 1着 J.ヴェラスケス 7馬身 (Sweet Hope)
2008.09.20 ベルモントパーク ギャラントブルームH G2 D6.5f 1着 C.ナカタニ 6 1/4馬身 (Elope)
2008.10.24 サンタアニタ BCフィリー&メアスプリント AW6f 2着 J.ヴェラスケス 4馬身 Ventura
2008.12.27 サンタアニタ ラブレアS G1 AW7f 1着 J.ヴェラスケス 1 1/2馬身 (Ginger Pop)
2009.03.28 ナド・アルシバ ドバイGS G1 D1200m 2着 E.プラード 0.27秒 Big City Man
2009.06.14 ハリウッドパーク デザートストーマーH AW6f 4着 V.エスピノーザ 5 1/2馬身 Coco Belle
2009.08.29 サラトガ バレリーナS G1 D7f 2着 J.ヴェラスケス 5 1/4馬身 Music Note
2009.09.26 ベルモントパーク ギャラントブルームH G2 D6.5f 1着 J.ヴェラスケス アタマ (Sara Louise)

血統表[編集]

インディアンブレッシング血統フォルティノ系(グレイソヴリン系)/Raise a Native5×5=6.25% (血統表の出典)

Indian Charlie
1995 鹿毛
父の父
In Excess
1987 鹿毛
Siberian Express Caro
Indian Call
Kantado Saulingo
Vi
父の母
Soviet Sojourn
1989 鹿毛
Leo Castelli Sovereign Dancer
Suspicious Native
Political Parfait Diplomat Way
Peach Butter

Shameful
1999 鹿毛
Flying Chevron
1992 黒鹿毛
Carson City Mr. Prospector
Blushing Promise
Fly Me First Herbager
Flying Fable
母の母
Lady's Legacy
1993 鹿毛
Matchlite Clever Trick
Light Up My Life
Wavering Lady Wavering Monarch
Pia's Lady F-No.2-b

父インディアンチャーリーはサンタアニタダービー(G1)の優勝馬。母は準重賞を含む4勝を挙げている。

注釈[編集]

  1. ^ ブリダーズカップ・ジュヴェナイルフィリーズ勝利インタビューより。
  2. ^ 前方の馬が蹴り上げる砂泥など。

外部リンク[編集]