インダス文字
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| インダス文字 |
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ドーラビーラの北門に掲げられた「看板」に記されたと考えられるインダス文字
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| 類型: | 表語文字 |
| 言語: | 不明(ハラッパー語) |
| 時期: | 紀元前2600年頃-1900年頃 |
| Unicode範囲: | 割り当てなし (提案中) |
| ISO 15924 コード: | Inds |
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インダス文字(インダスもじ)またはインダス印章文字とは、インダス文明のMature Harappan期(紀元前2600年-紀元前1900年)にハラッパーやモヘンジョダロなどの文明の中心都市で使われた象形文字である。ハラッパー語を書記したものであるとされる。インダス文字は現在約400文字が発見されているが、テキストが印章のような短文がほとんどで、ロゼッタ・ストーンのような2言語以上の併記もなく、解読が難航している。
1930年代から60年代初頭にかけての研究は、ラールという研究者が右から読むことを証明したほかは、目立った成果がなかった。1960年代にマヤ文字の解読を著しく前進させたことでも知られるユーリ・クノロゾフを中心とするソ連の研究者グループと、アスコ・パルボラを中心とするフィンランドの研究者グループが、解読にコンピューターを導入してから、足がかりが築かれ始めた。クノロゾフらによって、
- 文中の語順が一定している
- 修飾語が被修飾語の前に置かれること。すなわち「青い・空」の順であって「空・青い」の順ではない
- 名詞の前に置かれる名詞は形容詞として機能し、その際、接尾辞の挿入を必要としない
- 数詞は名詞の前に直接接合され、複数語尾を必要としない
- 接尾辞のみが用いられ、接頭辞は用いられない
- 二つ以上の接尾辞の結合が可能である
などの性格が明らかにされた。
これらの文法的特徴から、Iravatham Mahadevanはハラッパ語についてドラヴィダ語仮説(Dravidian hypothesis, 南インドのドラヴィダ系の言語)を提唱している。Shikaripura Ranganatha Raoはドラヴィダ語仮説に反対している。
David McAlpinらは、インダス文字が原エラム文字と非常によく似ていると指摘している[1]。 イギリスの学者G.R. HunterやRaymond Allchinなど、ブラーフミー文字がインダス文字を起源とすると主張するものもいる。
脚注[編集]
- ^ David McAlpin: "Linguistic prehistory: the Dravidian situation", in Madhav M. Deshpande and Peter Edwin Hook: Aryan and Non-Aryan in India, p.175-189
参考文献[編集]
- 長田俊樹編 『インダス 南アジア基層世界を探る』 京都大学学術出版会、2013年。
外部リンク[編集]
- indus script
- 未解読のインダス文字を、人工知能で解析 (WIRED.jp)
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