イワダレゴケ
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イワダレゴケ | |||||||||||||||||||||
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分類 | |||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||
Hylocomium splendens (Hedw.) B. S. G. | |||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||
イワダレゴケ | |||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||
Glittering Wood-moss Stair-step Moss Mountain Fern Moss |
イワダレゴケ (Hylocomium splendens) は、無性的に繁殖する多年生のコケ植物[1]。
分布
[編集]ヨーロッパ、ロシア、アラスカ、カナダ、日本など北半球の林床に広く分布するほか、オーストラリアでも見られる。ツンドラや標高の高い地域にも生育しており、イギリスの植生分類体系でも、ヨーロッパアカマツと本種で構成される群落が、生態的に特徴のある類型として記載されている[2][3][4][5]。
形態
[編集]雌雄異株[6]。草体は薄い緑色あるいは黄色味がかる緑や赤色、茎は赤色である。大きさは約20cm[6]。
直立してやや屈曲する茎から細かい葉を密生し、平面的に広がる。日陰を好んで生え、腐植土の上や樹木の上に這ってマット状に生育しており、枯れた草体の上に新しい草体が生えていることもある[3]。草体の大きさやマットの伸長は、南方では大型となり、ツンドラなどの北方では小型になるとされる[7]。
利用
[編集]果物や野菜を詰める箱の中に敷き、果物などを飾るときの装飾品として用いられることがあるほか、抗菌作用や抗癌作用のある物質を含む可能性が指摘されている[3][4][8]。
脚注
[編集]- ^ Oekland, RH (1995). “Population biology of the clonal moss Hylocomium splendens in Norwegian boreal spruce forests. I. Demography”. Journal of Ecology 83 (4): 697–712 2008年5月18日閲覧。.
- ^ "Hylocomium splendens: Mountain Fern Moss" Rook.Org. Retrieved 16 May 2008.
- ^ a b c "Species Profile: Glittering wood-moss" Trees for Life. Retrieved 17 May 2008.
- ^ a b "Hylocomium splendens. Stair-step Moss" borealforest.org. Retrieved 17 May 2008.
- ^ "The Scottish Biodiversity List - Species & Habitat Detail: W18" BiodiversityScotland. Retrieved 17 May 2008.
- ^ a b 井上浩『フィールド図鑑 コケ』(1986年、東海大学出版会)p.165
- ^ “Hylocomium splendens (Hedwig) Schimper”. Bryophyte Flora of North America. 2011年2月16日閲覧。
- ^ Kimb, S. H. et al. (2007) "Antibacterial activities of some mosses including Hylocomium splendens from South Western British Columbia" Institute for Aboriginal Health/Sciencedirect.com. Retrieved 17 May 2008.