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イキウメ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

イキウメは、日本の劇団。2003年に旗揚げ。主宰は劇作家演出家前川知大。俳優は浜田信也安井順平、盛隆二、森下創、大窪人衛。『散歩する侵略者』『太陽』『外の道』『人魂を届けに』『関数ドミノ』『天の敵』など、創作と公演活動を行う。

概要

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目に見えないものと人間との関わりや、日常の裏側にある世界からの人間の心理を描く。空間・時間をシームレスに編集する演出を特徴とする。

2008年『表と裏と、その向こう』で、第16回読売演劇大賞 優秀作品賞(イキウメ)、優秀演出家賞(前川知大)を受賞。2011年『太陽』で、第19回読売演劇大賞 最優秀演出家賞・大賞(前川知大)を受賞する。

2012年『ミッション』『The Library of Life まとめ*図書館的人生(上)』で、俳優の浜田信也が第47回紀伊國屋演劇賞 個人賞を受賞する。

2013年イキウメの実験室「カタルシツ」を開始。ドストエフスキーの小説を翻案した演劇作品『地下室の手記』で、俳優の安井順平が第21回読売演劇大賞 優秀男優賞、演出の前川知大が優秀演出家賞を受賞する。『片鱗』でイキウメが優秀作品賞を受賞する。

2017年『散歩する侵略者』が黒沢清監督により映画化され、第70回カンヌ国際映画祭 「ある視点」部門に出品。同年制作スピンオフのテレビドラマは、劇場版『予兆 散歩する侵略者』(黒沢清監督)として公開され、第68回ベルリン国際映画祭 パノラマ部門に出品される。

イキウメは、2017年『天の敵』『散歩する侵略者』で、第52回紀伊國屋演劇賞 団体賞を受賞する。

劇団外のプロデュース公演として、2016年『遠野物語・奇ッ怪 其ノ参』(原作 柳田国男、世田谷パブリックシアター)、2018年『ゲゲゲの先生へ』(原作 水木しげる、東京芸術劇場プレイハウス)、2019年『終わりのない』(原典 ホメロス「オデュッセイア」、世田谷パブリックシアター)など。脚本・演出 前川知大。

2016年ロンドンで『太陽』英語リーディング上演(The Studio Theatre, RADA)。2018年パリ市立劇場が『散歩する侵略者』フランス語リーディング上演、ラジオフランスでラジオドラマを放送。

2018年ソウルのカンパニーLASによる韓国語『散歩する侵略者』(イ・キプム演出)、2019年アルコ芸術劇場が再演上演(アーツカウンシルコリア主催)。2021年『太陽』ドゥサン アートセンター主催で上演(キム・ジョン演出)、キム・ジョンファが東亜演劇賞 新人演技賞を受賞。2023年国立チョンドン劇場主催で再演。Company Sigaによるダンス作品『太陽』(前川知大原作、イ・ジェヨン振付)が、大学路芸術劇場で上演される。

2020年5月28日から上演を予定していた『外の道』がコロナ禍で中止となる。創作をワーク・イン・プログレスに移行し、過程をWEBで発表(外の道 W.I.P)。翌2021年5月28日から東京・大阪・豊橋・北九州で初演。

2021年より、翻訳戯曲が各国で出版される。『散歩する侵略者』フランス語(エスパス34出版社)、韓国語(ALMA出版社)。『太陽』スペイン語(Satrori出版社)、韓国語(ALMA出版社)、英語(Methuen Drama,an imprint of Bloomsbury Publishing House)、ロシア語(Hyperion Publishing House)、アラビア語(DarAl Maaref Publishers)、中国語(青島出版社)。

2022年、イキウメ初の海外公演『À la Marge(外の道・パリ公演)』パリ日本文化会館大ホールで上演(フランス語字幕)。フェスティバル・ドートンヌ・ア・パリ参加。

2024年『人魂を届けに』で、第31回読売演劇大賞 最優秀作品賞を受賞する。

作・演出

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俳優

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公演リスト(作・演出:前川知大)

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  1. 人魂を届けに(2023年5月16日~6月11日@シアタートラム、6月15日~18日@ABC ホール)
  2. À la Marge(外の道・パリ公演 2022年11月22日~11月26日@パリ日本文化会館大ホール)
  3. 天の敵(2022年9月16日~10月2日@本多劇場、10月8日~9日@大阪・ サンケイホールブリーゼ)
  4. 関数ドミノ(2022年5月17日~6月12日@東京芸術劇場シアタイースト、6月18日~19日@大阪・サンケイホールブリーゼ、6月25日@穂の国とよはし芸術劇場PLAT主ホール)
  5. 外の道(2021年5月28日~6月20日@シアタートラム、6月26日~6月27日@大阪・サンケイホールブリーゼ、7月3日@穂の国とよはし芸術劇場PLAT主ホール、7月11日@北九州芸術劇場中劇場)
  6. イキウメの金輪町コレクション (2021年2月4日~2月21日@東京芸術劇場シアターウエスト)甲プログラム=『箱詰め男』『やさしい人の業火な「懐石」』『いずれ誰もがコソ泥だ、後は野となれ山となれ』、乙プログラム=『輪廻TM』『ゴッド・セーブ・ザ・クイーン』『許さない十字路』『賽の河原で踊りまくる亡霊』乙Ver. 丙プログラム=落語『高速ジジババ』『賽の河原で踊りまくる亡霊』丙Ver. コント『インタビュー』(作 安井順平)
  7. 獣の柱(2019年5月14日~6月9日@シアタートラム、6月15日~6月16日@大阪・サンケイホールブリーゼ)
  8. 図書館的人生Vol.4 襲ってくるもの(2018年5月15日~6月3日@東京芸術劇場シアターイースト、6月7日~6月10日@大阪・ABCホール)
  9. 散歩する侵略者(2017年10月27日~11月19日@シアタートラム、11月23日~11月26日@大阪・ABCホール、12月3日@北九州芸術劇場中劇場)
  10. 天の敵(2017年5月16日~6月4日@東京芸術劇場シアターイースト、6月9日~6月11日@大阪・ABCホール)
  11. 太陽(2016年5月6日~5月29日@シアタートラム、6月3日~6月5日@大阪・ABCホール)
  12. 聖地X(2015年5月10日~5月31日@シアタートラム、6月5日~6月7日@大阪・ABCホール)
  13. 新しい祝日(2014年11月28日~12月14日@東京芸術劇場シアターイースト、12月19日~12月21日@大阪・ABCホール)
  14. 関数ドミノ(2014年5月25日~6月15日@シアタートラム、6月20日~6月22日@大阪・ABCホール、6月29日@りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館)
  15. 片鱗(2013年11月8日~11月24日@青山円形劇場、11月29日~12月1日@大阪・ABCホール、12月7日~8日@福岡・西鉄ホール)
  16. 獣の柱 まとめ*図書館的人生(下)(2013年5月10日~6月2日@シアタートラム、6月9日@北九州芸術劇場中劇場、6月13日~16日@大阪・ABCホール)
  17. The Library of Life まとめ*図書館的人生(上)(2012年11月16日~12月2日@東京芸術劇場シアターイースト、12月7日~9日@大阪・ABCホール、12月16日@北九州芸術劇場中劇場)
  18. ミッション(演出:小川絵梨子 2012年5月11日~5月27日@シアタートラム、6月1日~3日@大阪・ABCホール、6月9日~10日@福岡・西鉄ホール)
  19. 太陽(2011年11月10日~27日@青山円形劇場、12月2日~4日@大阪・ABCホール)
  20. 散歩する侵略者(2011年4月23日~24日@KAAT神奈川芸術劇場大スタジオ、5月13日~29日@シアタートラム、6月4日・5日@大阪・ABCホール、6月29日@北九州芸術劇場中劇場)
  21. 図書館的人生Vol.3 食べもの連鎖(2010年10月29日~11月7日@シアタートラム、11月16日~11月20日@大阪・HEP HALL、11月21日@広島・アステールプラザ中ホール、11月23日@福岡・西鉄ホール)
  22. プランクトンの踊り場(2010年5月8日~23日@赤坂RED/THEATER、5月26日~30日@大阪・HEP HALL)
  23. イキウメ二人会Ⅰ 二人の高利貸しの21世紀(2010年2月16日~28日@キッド・アイラック・アートホール)※番外公演
  24. 見えざるモノの生き残り(2009年12月2日~7日@紀伊國屋ホール、12月17日~20日@大阪・HEP HALL、12月22日~23日@福岡・西鉄ホール)
  25. 関数ドミノ(2009年5月8日~24日@赤坂RED/THEATER)
  26. NHKシアターコレクション’09イキウメ短篇集(2009年1月24日、25日@NHKふれあいホール)
  27. イキウメ試演会Ⅱ 煙の先(2008年11月26日~30日@キッド・アイラック・アートホール)※番外公演
  28. 図書館的人生vol.2 盾と矛(2008年10月24日~11月3日@三鷹市芸術文化センター 星のホール) 
  29. 表と裏と、その向こう(2008年7月2日~6日@紀伊國屋ホール、7月12日~13日@福岡・西鉄ホール 7月16日~20日@大阪・HEP HALL)
  30. イキウメ試演会Ⅰ(2008年5月8日~11日@キッド・アイラック・アートホール)※番外公演
  31. 眠りのともだち(2008年2月27日~3月9日@赤坂RED/THEATER)
  32. 散歩する侵略者(2007年9月12日~16日@青山円形劇場 9月29日・30日@大阪・HEP HALL)
  33. 狂想のユニオン(2007年3月16日~21日@吉祥寺シアター)
  34. PLAYER(2006年8月31日~9月3日@サンモールスタジオ)
  35. 短篇集vol.1 図書館的人生(2006年3月15日~21日@サンモールスタジオ)
  36. 散歩する侵略者(2005年10月25日~30日@サンモールスタジオ)
  37. 関数ドミノ(2005年3月18日~29日@サンモールスタジオ)
  38. 二人で狂う…好きなだけ(2004年12月25日~26日@阿佐ヶ谷アルテ・パティオ)※番外公演
  39. 思慮深いモンスター(2004年9月2日~8日@明石スタジオ)
  40. 窓際のベリーロール(2004年3月19日~28日@サンモールスタジオ)
  41. ボッサ!世界担当(2003年10月2日~5日@シアターブラッツ)
  42. ヘリコプター畑(2003年3月21日~24日@池袋シアターグリーン)

公演リスト(カタルシツ名義)

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  1. CO.JP(2018年12月19日~12月28日@スーパー・デラックス)脚本・演出:安井順平、脚本演出協力:前川知大
  2. 生きてる時間(2017年2月15日~2月18日@あうるすぽっと)作・演出:前川知大
  3. 語る室(2015年9月19日~10月4日@東京芸術劇場シアターイースト、10月9日~11日@大阪・ABCホール)作・演出:前川知大
  4. 地下室の手記<ひとり芝居版>(2015年2月25日~3月9日@赤坂RED/THEATER、3月13日~15日@大阪・HEP HAL)原作:ドストエフスキー、脚本・演出:前川知大
  5. SAI NO KAWARA(2014年2月14日~2月16日@KAAT神奈川芸術劇場、2月25日@パシフィコ横浜)作・演出:前川知大
  6. 地下室の手記<二人芝居版>(2013年7月25日~8月5日@赤坂RED/THEATER、8月9日~11日@大阪・HEP HAL)原作:ドストエフスキー、脚本・演出:前川知大

受賞歴

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  • 第31回読売演劇大賞 最優秀作品賞(イキウメ『人魂を届けに』)
  • 第31回読売演劇大賞 優秀演出家賞(前川知大『人魂を届けに』の演出)
  • 第31回読売演劇大賞 優秀スタッフ賞(土岐研一『人魂を届けに』の美術)
  • 第58回紀伊國屋演劇賞 個人賞(篠井英介『人魂を届けに』の演技) 
  • 第52回紀伊國屋演劇賞 団体賞(イキウメ『天の敵』『散歩する侵略者』)
  • 第25回読売演劇大賞 最優秀スタッフ賞(土岐研一『天の敵』『散歩する侵略者』の美術)
  • 第21回読売演劇大賞 優秀作品賞(イキウメ『片鱗』) 
  • 第21回読売演劇大賞 優秀演出家賞(前川知大『地下室の手記』『片鱗』の演出)
  • 第21回読売演劇大賞 優秀男優賞(安井順平『地下室の手記』『片鱗』の演技)
  • 第21回読売演劇大賞 優秀スタッフ賞(土岐研一『片鱗』の美術)
  • 第21回読売演劇大賞 優秀スタッフ賞(青木タクヘイ『獣の柱 まとめ*図書館的人生(下)』『片鱗』の音響) 
  • 第48回紀伊國屋演劇賞 個人賞(池田成志『獣の柱 まとめ*図書館的人生(下)』の演技) 
  • 第47回紀伊國屋演劇賞 個人賞(浜田信也『ミッション』『The Library of Life まとめ*図書館的人生(上)』の演技)
  • 第19回読売演劇大賞 大賞、最優秀演出家賞(前川知大『太陽』『奇ッ怪 其ノ弍』の演出)
  • 第63回読売文学賞 戯曲・シナリオ賞(前川知大『太陽』の脚本)
  • 第14回鶴屋南北戯曲賞 (前川知大『プランクトンの踊り場』の脚本)
  • 第18回読売演劇大賞 優秀演出家賞(前川知大『プランクトンの踊り場』『図書館的人生Vol.3 食べもの連鎖』の演出)
  • 第18回読売演劇大賞 優秀スタッフ賞(土岐研一『プランクトンの踊り場』『図書館的人生Vol.3 食べもの連鎖』の美術)
  • 第44回紀伊國屋演劇賞 個人賞(前川知大『関数ドミノ』の脚本・演出、「奇ッ怪 小泉八雲から聞いた話」の構成・脚本・演出)
  • 第17回読売演劇大賞 優秀演出家賞(前川知大『関数ドミノ』の演出)
  • 第60回芸術選奨新人賞 (前川知大『関数ドミノ』の脚本・演出)
  • 第16回読売演劇大賞 優秀作品賞(イキウメ『表と裏と、その向こう』)
  • 第16回読売演劇大賞 優秀演出家賞(前川知大『表と裏と、その向こう』『図書館的人生vol.2 盾と矛』の演出)

その他の出演者

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脚注

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外部リンク

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