アーノッツ・ビスケット

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動
アーノッツ・ビスケット
Arnott's Biscuit Limited
企業形態 非公開株式会社
業種 ビスケット
菓子
設立 1865
本社 24 George Street, North Strathfield英語版, Sydney, New South Wales, Australia
製品 ティムタムなど
売上高 1,090,096,000オーストラリア・ドル[1] (2015)
従業員数 4,300+[2]
親会社 キャンベル・スープ・カンパニー
ウェブサイト www.arnotts.com.au/
テンプレートを表示

アーノッツ・ビスケット (英語: Arnott's Biscuits Limited) はビスケットの他、ティムタムシェイプス英語版などの製造元として知られるオーストラリア最大手のビスケット製造会社[3]。1997年より、キャンベル・スープ・カンパニーの子会社となっている[3]

歴史[編集]

アーノッツの創始者、ウィリアム・アーノット
ニューサウスウェールズ州ヤング英語版の博物館に展示されているビスケット缶

1847年、スコットランドの移民であったウィリアム・アーノット英語版オーストラリアニューサウスウェールズ州モーペス英語版にパン屋を開業した。 のちの1965年、アーノットはニューカッスルへと店を移転させると、ビスケットやパイを町の人々に提供し、地元の港へも商品の配送を行うようになった[4]。 1975年まで同社は、ウィリアム・アーノットの子孫であるハルス・ロジャーズ・アーノット英語版ジオフェリー・H・アーノット英語版らが会長を務める家族経営の会社だった。

オーストラリアで一般に最大手のビスケット製造会社としてみられるアーノッツ・ビスケットは、当初は地元であるニューサウスウェールズ州にて主に操業されており、クイーンズランド州バージニア(プレーンビスケット、クリームビスケット、塩ビスケットの生産に限られた)とビクトリア州シェパトン英語版にも生産工場を持っていた。1960年代、オーストラリア市場で企業の合併や買収が相次ぎ、その結果としてオーストラリアン・ビスケット・カンパニーが設立された。 これにはアーノッツ・ビスケット以外にも、南オーストラリア州アーノット・モッテラム()メンツ英語版ビクトリア州のブロックホッフ・ビスケット (Brockhoff Biscuit) およびゲスト・ビスケッツ (Guest's Biscuits)、 さらには西オーストラリア州ミルズ・アンド・ウェア英語版などのビスケット会社が含まれていた。 のちにこのオーストラリアン・ビスケット・カンパニーは、アーノッツ・ビスケットへと社名を変えた。 吸収合併されたこれらの会社も、メンツ・ヨーヨー (Menz Yo-Yo)、ブロックホッフ・サラダ (Brockhoff Salada)、ゲスツ・テディベアーズ (Guest's Teddy Bears) など地域の商品として名前が残されている。

1997年、アーノッツ・ビスケットはクイーンズランド州に住む72歳の男性から毒を入れたとの脅迫を受けた。供述によればこの脅迫は南オーストラリア州および、ビクトリア州でアーノッツ モンテ・カルロ・ビスケットに毒物を仕掛けたというものだった[5]。 これによりアーノッツ・ビスケットは大規模な製品の自主回収を実施するとともに、恐喝被害を受けたことを公表し、脅迫者の要求に応じて新聞1面での広告掲載を行った[6]。 この事件は、証拠不十分として立件されず、脅迫者の男性が罪に問われることはなかった[7]。 アーノッツ・ビスケットは製品の自主回収に2200万豪ドルを費やすことになったが、このような危機に際して、問題を包み隠さず実直に対処したと賞賛を受けた[8]

同年1997年には、1980年代以来アーノッツ・ビスケットの株主であった北アメリカのキャンベル・スープ・カンパニーがアーノッツ・ビスケットの全株を保有した。これにより同年以降アーノッツ・ビスケットはキャンベル・スープ・カンパニーの所有する子会社となった。 これにはオーストラリアの象徴はオーストラリアの会社として残るべきだという強い希望や、キャンベルが製品をアメリカ受けするように改変するのではという恐れから、多数の反対の声が挙がった。とはいえ、アーノッツ・ビスケットの生産工場はオーストラリア内に留まり、2002年9月には長期的観点から見た事業拡大計画の一環としてメルボルン工場を閉鎖すると同時にシドニーアデレードブリスベンへと事業を拡大した[9]。  

脚注[編集]

  1. ^ Arnotts Biscuits Holdings Pty Limited - Premium Company Report Australia”. IBISWorld (2015年10月2日). 2016年9月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年11月1日閲覧。
  2. ^ Archived copy”. 2007年4月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2007年4月17日閲覧。
  3. ^ a b Stuart Marsh (Aug 31st, 2018). “Arnott's put up for sale by US owner Campbell Soup”. Nine.com.au (Nine Network). 2018年10月24日閲覧。
  4. ^ Our heritage”. Arnott's Australia: Arnott's heritage. 2018年10月25日閲覧。
  5. ^ Biscuit extortion case dropped over DNA hurdle” (2002年4月27日). 2015年9月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年10月25日閲覧。
  6. ^ Radio National英語版 (PM): Herron's actions a contrast to Arnotts' open-ness Archived 1 December 2004 at the Wayback Machine., ABC Radio, 17 March 2000.
  7. ^ Radio National (PM): Herron's actions a contrast to Arnotts' open-ness Archived 1 December 2004 at the Wayback Machine., ABC Radio, 17 March 2000.
  8. ^ The 7.30 Report英語版: Mars, snickers threat aimed at unnamed organisation Archived 9 April 2006 at the Wayback Machine., Australian Broadcasting Corporation, 4 July 2005.
  9. ^ Moynihan, Stephen: Tearful workers feel the final crunch at Arnott's Archived 18 April 2003 at the Wayback Machine., The Age, 3 August 2002.