アンドリュー・ベニンテンディ

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アンドリュー・ベニンテンディ
Andrew Benintendi
シカゴ・ホワイトソックス #23
ボストン・レッドソックス時代
(2016年8月17日)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 オハイオ州ハミルトン郡マデイラ英語版
生年月日 (1994-07-06) 1994年7月6日(29歳)
身長
体重
5' 10" =約177.8 cm
170 lb =約77.1 kg
選手情報
投球・打席 左投左打
ポジション 外野手
プロ入り 2015年 MLBドラフト1巡目
初出場 2016年8月2日
年俸 $8,000,000 (2023年)
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

アンドリュー・セバスチャン・ベニンテンディAndrew Sebastian Benintendi, 1994年7月6日 - )は、アメリカ合衆国オハイオ州ハミルトン郡マデイラ英語版出身のプロ野球選手外野手)。左投左打。MLBシカゴ・ホワイトソックス所属。愛称はベニー[1]

イタリア系アメリカ人である[2]

経歴[編集]

プロ入り前[編集]

2013年MLBドラフト31巡目(全体945位)でシンシナティ・レッズから指名されたが、契約せずにアーカンソー大学へ進学した。大学時代には2015年ゴールデンスパイク賞ディック・ハウザー・トロフィー英語版を受賞している[3]

プロ入りとレッドソックス時代[編集]

2015年のMLBドラフト1巡目(全体7位)でボストン・レッドソックスから指名され、プロ入り。契約後、傘下のA-級ローウェル・スピナーズ英語版でプロデビューし、A級グリーンビル・ドライブでもプレーした。2球団合計で54試合に出場して打率.313、11本塁打、31打点、10盗塁を記録した。

2016年開幕前にMLB.comが発表したプロスペクト英語版ランキングでは5位だった[4]。A+級セイラム・レッドソックスで開幕を迎え、5月16日にAA級ポートランド・シードッグスへ昇格。7月にはオールスター・フューチャーズゲームに選出された。8月2日にメジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りし[5]、同日のシアトル・マリナーズ戦でメジャーデビュー。翌日の同カードではメジャー初安打、8月21日のデトロイト・タイガース戦では初本塁打を記録した。この年は34試合に出場。打率.295、2本塁打、14打点、1盗塁という成績を残した。また、クリーブランド・インディアンスとのALDSでは、球団史上最年少でのプレーオフでの本塁打を記録[6]。また、プレーオフでも打率.333、OPS1.111を記録した。

2017年開幕前にMLB.comが発表したプロスペクト英語版ランキングでは1位だった[7]。この年はシーズンを通してメジャーに定着した。左翼手のレギュラーとして固定され、クリーンナップに座る機会も多かった。シーズンでは151試合に出場して打率.271、20本塁打、90打点、20盗塁を記録した。一方で調子の波が大きく、月間打率が3割前後の月と2割台前半の月を交互に繰り返した。

2018年は開幕ロースターに入った。シーズンの前半は、チームの正左翼手で2番打者として、またムーキー・ベッツの控えとして起用された。7月8日のオールスターのアメリカンリーグのオールスターゲーム最終投票に残っていたが、選出は逃した[8]。この時点で、打率.293、出塁率.379、長打率.515、14本塁打、55打点だった。最終的には148試合に出場し、打率.290。16本塁打、87打点、21盗塁を記録した。得点・安打・二塁打・三塁打・盗塁・出塁率等の部門で、自己最高の数字を記録した。左翼の守備でもア・リーグ3位となるUZR+5.2、Def-0.4を記録し、DRSでも+4の指標を記録し[9]ゴールドグラブ賞のファイナリストにノミネートされた[10]

2019年は全ての項目で前年からは成績は落とすものも、3年連続で2桁本塁打を達成した。守備面ではUZR+1.4、Def-4.5、DRS-3を記録するも[11]、ゴールドグラブ賞のファイナリストに2年連続でノミネートされた[12]

2020年2月8日に2年総額1000万ドルで契約を延長したことが発表された[13]

ロイヤルズ時代[編集]

2021年2月10日にレッドソックスとカンザスシティ・ロイヤルズニューヨーク・メッツの3チーム間でトレードが行われ、ロイヤルズがレッドソックスからベニンテンディを、レッドソックスがロイヤルズからフランチー・コルデロと2人の後日発表選手[注 1]、メッツからジョシュ・ウィンコウスキーと1人の後日発表選手[注 2]を、メッツがロイヤルズからカリル・リーをそれぞれ獲得した[15]

2021年は自身初となるゴールドグラブ賞を受賞した。

2022年は自身初となるオールスターゲームに選出された。

ヤンキース時代[編集]

2022年7月27日にチャンドラー・チャンプレイン英語版T.J.シッケマ英語版ベック・ウェイ英語版とのトレードで、ニューヨーク・ヤンキースへ移籍した[16]。オフの11月6日にFAとなった[17]

ホワイトソックス時代[編集]

2023年1月3日にシカゴ・ホワイトソックスと5年総額7500万ドルの契約を結んだ[18]

詳細情報[編集]

年度別打撃成績[編集]

















































O
P
S
2016 BOS 34 118 105 16 31 11 1 2 50 14 1 0 1 1 10 0 1 25 0 .295 .359 .476 .835
2017 151 658 573 84 155 26 1 20 243 90 20 5 1 8 70 7 6 112 16 .271 .352 .424 .776
2018 148 671 579 103 168 41 6 16 269 87 21 3 2 7 71 1 2 106 9 .290 .366 .465 .830
2019 138 615 541 72 144 40 5 13 233 68 10 3 3 5 59 1 7 140 6 .266 .343 .431 .774
2020 14 52 39 4 4 1 0 0 5 1 1 2 1 0 11 0 1 36 1 .103 .314 .128 .442
2021 KC 134 538 493 63 136 27 2 17 218 73 8 9 1 6 36 0 2 97 2 .276 .324 .442 .766
2022 93 390 347 40 111 14 2 3 138 39 4 2 0 3 39 0 1 52 6 .320 .387 .398 .785
NYY 33 131 114 14 29 9 1 2 46 12 4 1 1 2 13 0 1 25 1 .254 .331 .404 .735
'22計 126 521 461 54 140 23 3 5 184 51 8 3 1 5 52 0 2 77 7 .304 .373 .399 .772
2023 CWS 151 621 562 72 147 34 2 5 200 45 13 2 1 3 52 5 3 89 12 .262 .326 .356 .682
MLB:8年 896 3784 3353 468 925 203 20 78 1402 429 82 27 11 35 361 14 24 663 53 .276 .347 .418 .765
  • 2023年度シーズン終了時

年度別守備成績[編集]



左翼(LF) 中堅(CF)
























2016 BOS 29 48 0 1 0 .980 5 7 0 0 0 1.000
2017 123 189 11 5 1 .976 30 68 0 0 0 1.000
2018 129 201 11 3 2 .986 24 40 1 1 0 .976
2019 131 172 7 2 2 .989 12 10 2 0 1 1.000
2020 13 20 0 0 0 1.000 -
2021 KC 129 225 6 3 1 .987 -
2022 91 162 2 0 0 1.000 -
NYY 33 52 2 0 0 1.000 -
'22計 124 214 4 0 0 1.000 -
2023 CWS 147 271 6 4 1 .986 -
MLB 825 1340 45 18 7 .987 71 125 3 1 1 .992
  • 2023年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高
  • 各年度の太字年ゴールドグラブ賞受賞

表彰[編集]

記録[編集]

MiLB
MLB

背番号[編集]

  • 40(2016年)
  • 16(2017年 - 2022年途中)
  • 18(2022年途中 - 同年終了)
  • 23(2023年 - )

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 2021年6月4日にグラント・ガンブレルルイス・デラロサの2選手と発表されている[14]
  2. ^ 2021年6月4日にフレディ・バルデスと発表されている[14]

出典[編集]

  1. ^ Red Sox Players Weekend nicknames explained MLB.com (英語) (2017年8月24日) 2017年9月6日閲覧
  2. ^ Jen McCaffrey (2017年4月18日). “Andrew Benintendi's family following Red Sox outfielder's rise from the 'Garage Mahal' to Fenway Park” (英語). Masslive.com. 2021年4月23日閲覧。
  3. ^ Matt Jones (2015年6月23日). “Benintendi wins Golden Spikes Award” (英語). Arkansas Online. 2016年10月5日閲覧。
  4. ^ 2016 PROSPECT WATCH” (英語). MLB.com (2016年1月28日). 2017年2月5日閲覧。
  5. ^ Eric Wilbur (2016年8月2日). “Here comes Andrew Benintendi, stamped with ‘rush delivery’ to the Red Sox” (英語). Boston.com. 2016年10月5日閲覧。
  6. ^ Rソックス 新人ベニンテンディが球団記録の一発 元巨人スミス抜く”. スポニチ Sponichi Annex (2016年10月7日). 2016年10月12日閲覧。
  7. ^ 2017 PROSPECT WATCH” (英語). MLB.com (2017年1月28日). 2017年2月5日閲覧。
  8. ^ “Andrew Benintendi Makes Ballot For All-Star Final Vote”. (2018年7月8日). https://boston.cbslocal.com/2018/07/08/all-star-roster-red-sox-andrew-benintendi-final-vote/ 2018年7月9日閲覧。 
  9. ^ American League Leaderboards » 2018 » Left Fielders » Fielding Statistics | FanGraphs Baseball”. www.fangraphs.com. 2020年2月9日閲覧。
  10. ^ Red Sox have five finalists for Gold Gloves | Boston.com” (英語). Boston.com. 2020年2月9日閲覧。
  11. ^ American League Leaderboards » 2019 » Left Fielders » Fielding Statistics | FanGraphs Baseball”. www.fangraphs.com. 2020年2月9日閲覧。
  12. ^ Christian Vazquez, 3 other Red Sox named Gold Glove finalists” (英語). Masslive.com (2019年10月24日). 2020年2月9日閲覧。
  13. ^ Benintendi signs 2-year deal, avoids arbitration” (英語). MLB.com. 2020年2月9日閲覧。
  14. ^ a b Steve Adams (2021年6月4日). “Red Sox Acquire Three Prospects To Complete Andrew Benintendi Trade” (英語). MLB Trade Rumors. 2021年6月5日閲覧。
  15. ^ Royals Acquire Andrew Benintendi In 3-Team Deal” (英語). MLB Trade Rumors. 2021年2月11日閲覧。
  16. ^ Yankees acquire Andrew Benintendi” (英語). MLB.com. 2022年7月28日閲覧。
  17. ^ 131 Players Become XX(B) Free Agents” (英語). mlbplayers.com (2022年11月6日). 2022年11月14日閲覧。
  18. ^ White Sox agree to terms on five-year, $75-million contract with outfielder Andrew Benintendi” (英語). MLB.com. 2023年1月4日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]