アンディ・ウィリアムス
ハワード・アンドリュー・ウィリアムス(英: Howard Andrew Williams、1927年12月3日 - 2012年9月25日)は、アメリカのポピュラー歌手。アルバムセールスに関して、アメリカレコード協会および英国レコード産業協会から、18のゴールドディスク、3つのプラチナディスクを贈られている [1] [2] [3]。NBCで1962年-1967年及び1969年-1971年に、自らの名前を冠した音楽バラエティ番組『アンディ・ウィリアムス・ショー』を放映し、エミー賞を3度受賞した。
1992年に代表的ヒット曲から命名した、2054席を擁する「ムーン・リバー・シアター」をミズーリ州ブランソンに自ら設立し、以降この劇場を本拠地として、2011年までライブを続けた。
来歴[編集]
アイオワ州サク郡ウォールレーク出身。兄弟でWilliams Brothersとして活躍していたが1952年ソロ・シンガーとして独立し”Steve Allen's Tonight Show"(1952-1955)にレギュラーとして参加後、1955年にはケーデンス・レコードと契約し「カナダの夕陽」(1956)「バタフライ」(1957)「ハワイの結婚の歌」(1959)「聖ベルナデッドの村」(1959)「ロンリー・ストリート」(1959)などのヒットをだしたあと1961年コロンビア・レコードと契約し、シングル・ヒットよりアルバムに重点を置いてテレビ・ショウの高視聴率もあり続々とベスト・セラー・アルバムをリリースした。テレビ・ショウ終了後はやや低迷しアルバムのセールスも伸びず1980年にコロンビアを退社、以降はアトコ、カーブといったレコード会社に録音を残した。その後はラスベガスなどでのステージ出演に重点を移し、エンターテイナーとして活躍、クリスマス・ショウは特に好評で、1992年に自身の劇場がオープンするまで、全米各地を巡演した。アンディの死後、劇場は"Andy Williams Peforming Arts Center"と名称を変え、演奏会場として活用されている。
『アンディ・ウィリアムス・ショー』は日本でも放送され日本でも人気が上昇し、『NHK紅白歌合戦』には1991年に出場した。多くの映画主題歌やスタンダード・ナンバーを録音している。クロディーヌ・ロンジェは元妻。離婚後も友人として交流した。
日本では1969年に味の素のCMに出演した。CMへの出演交渉は難航したが、最終的に日本万国博覧会(大阪万博)公演への出演との引き換えに承諾したという[4]。CM出演時のギャラは1年間で4万ドル(当時のレートで1440万円)だったとされる[4]。
1967年、1970年、1973年、1982年、1988年、2004年、2006年の7回、来日公演を行っている。
晩年は膀胱癌を患い、2012年9月25日に84歳で死去した[5]。
イギリスにおける評価[編集]
イギリスでもTVの"Andy Williams Show"は放映され、TVショウ終了後も、たびたび公演を行い、"Emperor of Easy"(イージー・リスニングの帝王)と呼ばれ、「君の瞳に恋してる」全英5位(1968)「好きにならずにいられない」全英3位(1970)「遥かなる面影」"Home lovin' man"全英7位、「ソリテイア」全英4位(1973)など本国ではヒットしなかった作品も注目を集め、1999年には「恋はリズムに乗せて」が車のCMに使用され全英9位を記録したほか、アルバムも1965-1978年の間に8枚がトップ10入り、うち3枚が第1位を記録した。 [6]
ディスコグラフィー[編集]
- カナダの夕陽(1956年)全米7位
- バタフライ(1957年)全米1位
- 本気なのかい(1958年)全米3位
- ハワイの結婚の歌(1959年)全米11位
- ロンリー・ストリート(1959年)全米5位
- 聖ベルナデッドの村(1959年)全米7位
- ダニー・ボーイ(1961年)全米64位
- 白い渚のブルース(1962年)全米38位
- ムーン・リバー(1962年)
- 映画「ティファニーで朝食を」主題歌。劇中ではオードリー・ヘプバーンが歌唱しているが、一般によく知られているのはアンディ・ウィリアムスのバージョンである。映画サントラよりも彼のカバーの方が有名な主題歌としては他に「モア」「酒とバラの日々」「シャレード」などがある。
- 夏の日の恋(避暑地の出来事のテーマ)(1962年)
- 慕情(1962年)
- もう離さない(1963年)全米2位
- 酒とバラの日々(1963年)全米26位
- ホープレス(1963年)全米13位
- ホワイト・クリスマス(1963年)
- 君住む街角(1964)全米28位
- 恋はのりおくれ(1964)全米13位
- シャレード(1964年)全米100位
- モア (映画「世界残酷物語」主題歌)(1964年)
- そしてバラが(1965年)全米36位
- ブルーレディに紅いバラ(1965年)
- いそしぎ(1966年)
- イエスタデイ(1966年)
- ミッシェル(1966年)
- 恋はリズムにのせて(1967年)全米34位
- 野生のエルザ(1967年)
- 君の瞳に恋してる(1967年)全英5位
- リパブリック讃歌(1968)全米33位
- 見果てぬ夢(1968年)
- スカボロー・フェア(1968年)
- 恋はみずいろ(1968年)
- ハッピー・ハート(1969年)全米22位
- 雨にぬれても(1970年)
- 好きにならずにいられない(1970年)全英3位
- 遥かなる面影(1970年)全英7位
- マイ・スウィート・ロード(1971年)
- ある愛の詩(1971年)全米9位
- ゴッドファーザー愛のテーマ(1972年)全米34位
- ソリティア(1973年)全英4位
- マイ・ファミリー味の素(1969年)
主要なアルバム[編集]
ゴールド・ディスク獲得
- Moon river & other great movie themes「ムーン・リバー」(1962)
- Days of wine & roses「酒とバラの日々」(1963)
- Wonderful world of Andy Williams(1964)
- Call me irresponsible「パパは王様」(1964)
- Great songs form My fair lady(1964)
- Dear Heart「ディア・ハート」(1965)
- Shadow of your smile「いそしぎ」(1966)
- Born free「野生のエルザ」(1967)
- Love, Andy(1967)
- Honey「アンディ、スカボロー・フェアを歌う」(1968年)全米9位
- Happy heart(1969)
- Get together with(1969)
- Andy Williams' greatest hits(1970)
- Love story「ある愛の詩」(1971)プラチナ・ディスクを獲得
- Love theme from the Godfather「ゴッドファーザーの愛のテーマ」(1972)
- Andy Williams Christmas album(1963)プラチナ・ディスクを獲得
- Merry Christmas(1965)プラチナ・ディスクを獲得
映画[編集]
- 「彼女は億万長者」"I'd rather be rich"(1964) 共演:サンドラ・ディー、ロバート・グーレ、モーリス・シュバリエ[9]
- 「北京の55日」"55 days at Peking"(1963)主題歌"So little time"
- 「ロイ・ビーン」"Life and times of Judge Roy Bean"主題歌「小さな愛のワルツ」Mamalade,Molasses and Honey(1972)
NHK紅白歌合戦出場歴[編集]
年度/放送回 | 回 | 曲目 | 出演順 | 対戦相手 |
---|---|---|---|---|
1991年(平成3年)/第42回 | 初 | ムーン・リバー | 16/28 | 森山良子 |
- 注意点
- 出演順は「出演順/出場者数」で表す。
出典[編集]
- ^ The Titanic Hits Eight Million Sales in RIAA Awards
- ^ Biography for Andy Williams
- ^ Andy Williams discography
- ^ a b 『読売新聞』1972年5月30日付夕刊、7頁。
- ^ “ムーン・リバー…アンディ・ウィリアムス氏死去”. 読売新聞. (2012年9月26日) 2012年9月26日閲覧。
- ^ Complete book of the British Charts; singles & albums, by Jon Kutner & Tony Brown, Omnibus Press, C2004, p.1192-1193、ISBN: 1-84449-058-0
- ^ Top pop singles; 1955-2012 by Joel Whitburn, Record Research, c2013, p.912-913、ISBN:978-0-8982020-5-2
- ^ Top pop albums; 1955-2002, by Joel Whitburn,Record Research, c2003, p.801,929
- ^ https://www.allcinema.net/cinema/4646
- ^ http://www.45cat.com/45_search.php?sq=andy+williams+so+little+time&sm=se
- ^ http://www.45cat.com/record/445757