アンソニー・ジョンソン (格闘家)
基本情報 | |
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本名 |
アンソニー・ケウォア・ジョンソン (Anthony Kewoa Johnson) |
通称 |
ランブル (Rumble) AJ |
国籍 |
![]() |
生年月日 | 1984年3月6日(36歳) |
出身地 |
![]() ジョージア州ダブリン |
所属 |
アメリカン・キックボクシング・アカデミー →インペリアル・アスレチックス →ブラックジリアンズ →コンバット・クラブ |
身長 | 188cm |
体重 | 93kg |
リーチ | 198cm |
階級 |
ウェルター級、ミドル級 →ライトヘビー級、ヘビー級 |
バックボーン | レスリング |
テーマ曲 |
Moment (ヤング・マネー/リル・ウェイン) |
総合格闘技戦績 | |
総試合数 | 28 |
勝ち | 22 |
KO勝ち | 16 |
判定勝ち | 6 |
敗け | 6 |
アンソニー・ジョンソン(Anthony Johnson、1984年3月6日 - )は、アメリカ合衆国の男性総合格闘家。ジョージア州ダブリン出身。コンバット・クラブ所属。
来歴[編集]
ジュニアカレッジ時代はレスリングで全米王者となった。20歳のときに友人の影響で総合格闘技を始めた[1]。
2006年8月18日、Pangea Fightsでプロデビューを果たした。
UFC[編集]
2007年6月12日、UFC初参戦となったUFC Fight Night: Stout vs. Fisherでチャド・レイナーにKO勝利を飾る。9月22日、UFC 76でリッチ・クレメンティに一本負けし、初黒星を喫した。この試合は、ジョンソンが体重超過となり、キャッチウェイトバウトとなった。
2008年4月2日、UFC Fight Night: Florian vs. Lauzonにおいてトミー・スピアーにKO勝ち。続く7月19日のUFC Fight Night: Silva vs. Irvinでは対戦相手ケヴィン・バーンズの指が目に入り続行不可能となり、テクニカルノックアウトが宣告され敗れた[2]。リプレイでは目潰しの酷さから会場に悲鳴が上がり、目突きという公式に反則とされている行為ながらも、反則をした側が勝者となり、された側が敗者となる判定は物議を醸した。そして、再戦となった12月13日のThe Ultimate Fighter: Team Nogueira vs. Team Mir Finaleでは左ハイキックでKO勝ちし、リベンジを果たすのと同時にノックアウト・オブ・ザ・ナイトを受賞した[3]。
2009年2月7日、UFC Fight Night: Lauzon vs. Stephensでルイージ・フィオラヴァンティにパウンドによるTKO勝ちを収めた[4]。
2009年10月24日、UFC 104で吉田善行と対戦し、開始41秒パンチラッシュでTKO勝ち[5]。この試合は当初ウェルター級契約であったが、6ポンドの体重超過となり、吉田の合意により176ポンドのキャッチウェイトバウトとなった[6]。
2009年11月21日、UFC 106でジョシュ・コスチェックと対戦し、チョークスリーパーで一本負け[7]。ファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞した。
2011年10月1日、UFC Live: Cruz vs. Johnsonでチャーリー・ブレネマンと対戦し、左ハイキックでKO勝ち。ノックアウト・オブ・ザ・ナイトを受賞した。
2012年1月14日、UFC142でビクトー・ベウフォートと対戦し、リアネイキドチョークで一本負け[8]。この試合は当初ミドル級契約であったが、11ポンドの体重超過となり、ベウフォートの合意により197ポンドのキャッチウェイトバウトとなった[9][10]。翌日、度重なる体重超過を重く見たUFCよりリリースが発表された[11]。
UFCリリース後[編集]
2012年5月25日、Titan FCでデイブ・ブランチと対戦し、3-0の判定勝ち。この試合はジョンソンの体重超過により88.5kg契約で行われた[12]。
2013年3月23日、ヘビー級転向初戦となったWSOF 2でアンドレイ・アルロフスキーと対戦し、3-0の判定勝ちを収めた。
UFC復帰[編集]
2014年4月26日、2年3か月ぶりのUFC復帰戦となったUFC 172でライトヘビー級ランキング4位のフィル・デイヴィスと対戦。パワフルな打撃でデイヴィスのタックルと打撃を封じ込め、3-0の判定勝ち。
2014年7月26日、UFC on FOX 12でアントニオ・ホジェリオ・ノゲイラと対戦。右アッパーの連打で開始44秒のKO勝ち。パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞した。
2014年9月5日、自身の子供の母親が2年前の2012年9月にジョンソンからドメスティック・バイオレンスを振るわれていたとジョンソンを訴える。UFCはこれを受けてジョンソンに無期限出場停止処分を科した[13]。ジョンソンは自身のFacebookで「そんな嘘を吐くようなふざけた奴等は馬鹿げている。サポートをしてくれるみんなには感謝しているよ」とこの報道を否定した[14]。
2014年10月29日、母親がドメスティック・バイオレンスの訴えを自主的に取り下げた[15]。
2015年1月24日、UFC on FOX 14のライトヘビー級王座挑戦者決定戦でライトヘビー級ランキング1位のアレクサンダー・グスタフソンと対戦し、パウンドで1RTKO勝ち。パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞した。
2015年5月23日、UFC 187のUFC世界ライトヘビー級王座決定戦でライトヘビー級ランキング3位のダニエル・コーミエと対戦し、リアネイキドチョークで3R一本負け。王座獲得に失敗した。当初は同大会でジョン・ジョーンズに挑戦予定であったが、ジョーンズが車の追突事故を起こし王座を剥奪されたため、最終的に試合1カ月前のオファーを受けたコーミエと対戦した。
2015年9月5日、UFC 191でライトヘビー級ランキング7位のジミ・マヌワと対戦し、右フックでダウンを奪いパウンドで2RKO勝ち。パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞した。
2016年1月30日、UFC on FOX 18のライトヘビー級王座挑戦者決定戦でライトヘビー級ランキング4位のライアン・ベイダーと対戦し、パウンドで1RKO勝ち。パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞した。
2016年8月20日、UFC 202でライトヘビー級ランキング2位のグローバー・テイシェイラと対戦し、右アッパーで開始13秒のKO勝ち。パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞した。
2017年4月8日、UFC 210のUFC世界ライトヘビー級タイトルマッチで王者ダニエル・コーミエに挑戦し、リアネイキドチョークで2R一本負け。王座獲得に失敗し、試合後のインタビューで引退を発表した。
Bellator[編集]
2020年8月25日、UFCで現役復帰するために、契約選手に義務付けられている全米アンチドーピング機関(USADA)の検査対象者リストに入った[16][17]。しかし、その後ジョンソンは自身が運営するカンナビジオールの会社が、ビジネス面でUFCのスポンサーポリシーに抵触する可能性があったことを示唆して[18]、2020年12月9日にBellatorと正式に契約した[19]。
人物・エピソード[編集]
- かつて同じブラックジリアンズに所属するチームメイトであったアリスター・オーフレイムを毛嫌いしており「彼はブラックジリアンズの一員ではないし、そのカテゴリーに入れたくもないね。彼はチーム・アリスターだった」「彼はチームメイトを怪我させてばかりだった。彼は基本的にイジメっ子だ」「もし彼との対戦をオファーされたら一切躊躇せず俺は受ける。喜んでノックアウトしたい」と語っている[20][21]。
- 通常体重は100kgを超えているが、試合には30kg近く減量して臨んでいた時期もあった[1]。
戦績[編集]
総合格闘技 戦績 | ||||||
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28 試合 | (T)KO | 一本 | 判定 | その他 | 引き分け | 無効試合 |
22 勝 | 16 | 0 | 6 | 0 | 0 | 0 |
6 敗 | 1 | 5 | 0 | 0 |
勝敗 | 対戦相手 | 試合結果 | 大会名 | 開催年月日 |
× | ダニエル・コーミエ | 2R 3:37 リアネイキドチョーク | UFC 210: Cormier vs. Johnson 2 【UFC世界ライトヘビー級タイトルマッチ】 |
2017年4月8日 |
○ | グローバー・テイシェイラ | 1R 0:13 KO(右アッパー) | UFC 202: Diaz vs. McGregor 2 | 2016年8月20日 |
○ | ライアン・ベイダー | 1R 1:26 KO(パウンド) | UFC on FOX 18: Johnson vs. Bader | 2016年1月30日 |
○ | ジミ・マヌワ | 2R 0:28 KO(右フック→パウンド) | UFC 191: Johnson vs. Dodson 2 | 2015年9月5日 |
× | ダニエル・コーミエ | 3R 2:39 リアネイキドチョーク | UFC 187: Johnson vs. Cormier 【UFC世界ライトヘビー級王座決定戦】 |
2015年5月23日 |
○ | アレクサンダー・グスタフソン | 1R 2:15 TKO(パウンド) | UFC on FOX 14: Gustafsson vs. Johnson | 2015年1月24日 |
○ | アントニオ・ホジェリオ・ノゲイラ | 1R 0:44 KO(スタンドパンチ連打) | UFC on FOX 12: Lawler vs. Brown | 2014年7月26日 |
○ | フィル・デイヴィス | 5分3R終了 判定3-0 | UFC 172: Jones vs. Teixeira | 2014年4月26日 |
○ | マイク・カイル | 1R 2:03 KO(右フック→パウンド) | WSOF 8: Gaethje vs. Patishnock | 2013年1月18日 |
○ | アンドレイ・アルロフスキー | 5分3R終了 判定3-0 | WSOF 2: Arlovski vs. Johnson | 2013年3月23日 |
○ | DJ・リンダーマン | 1R 3:58 KO(右ストレート) | WSOF 1: Arlovski vs. Cole | 2012年11月3日 |
○ | ジェイク・ロショルト | 2R 4:22 TKO(ハイキック) | XFL: Xtreme Fight Night 9 | 2012年9月21日 |
○ | エステヴェス・ジョーンズ | 2R 0:51 TKO(パウンド) | Titan FC 24 | 2012年8月24日 |
○ | デイブ・ブランチ | 5分3R終了 判定3-0 | Titan FC 22 | 2012年5月25日 |
× | ビクトー・ベウフォート | 1R 4:49 リアネイキドチョーク | UFC 142: Aldo vs. Mendes | 2012年1月14日 |
○ | チャーリー・ブレネマン | 1R 2:49 KO(左ハイキック) | UFC Live: Cruz vs. Johnson | 2011年10月1日 |
○ | ダン・ハーディー | 5分3R終了 判定3-0 | UFC Fight Night: Nogueira vs. Davis | 2011年3月26日 |
× | ジョシュ・コスチェック | 2R 4:47 チョークスリーパー | UFC 106: Ortiz vs. Griffin 2 | 2009年11月21日 |
○ | 吉田善行 | 1R 0:41 TKO(スタンドパンチ連打) | UFC 104: Machida vs. Shogun | 2009年10月24日 |
○ | ルイージ・フィオラヴァンティ | 1R 4:39 TKO(右フック→パウンド) | UFC Fight Night: Lauzon vs. Stephens | 2009年2月7日 |
○ | ケヴィン・バーンズ | 3R 0:28 KO(左ハイキック) | The Ultimate Fighter: Team Nogueira vs. Team Mir Finale | 2008年12月13日 |
× | ケヴィン・バーンズ | 3R 3:35 TKO(右目の負傷) | UFC Fight Night: Silva vs. Irvin | 2008年7月19日 |
○ | トミー・スピアー | 1R 0:51 KO(スタンドパンチ連打) | UFC Fight Night: Florian vs. Lauzon | 2008年4月2日 |
× | リッチ・クレメンティ | 2R 3:05 チョークスリーパー | UFC 76: Knockout | 2007年9月22日 |
○ | チャド・レイナー | 1R 0:13 KO(スタンドパンチ連打) | UFC Fight Night: Stout vs. Fisher | 2007年6月12日 |
○ | リッチ・モスコヴィッツ | 5分2R終了 判定3-0 | Rocky Mountain Nationals: Demolition 【ミドル級トーナメント 決勝】 |
2006年9月16日 |
○ | キース・ウィルソン | 5分2R終了 判定2-1 | Rocky Mountain Nationals: Demolition 【ミドル級トーナメント 1回戦】 |
2006年9月16日 |
○ | ジョナサン・ロメロ | 1R 1:09 TKO(パンチ連打) | Pangea Fights 2: Live MMA | 2006年8月18日 |
獲得タイトル[編集]
- Rocky Mountain Nationalsミドル級トーナメント 優勝(2006年)
表彰[編集]
- UFC ファイト・オブ・ザ・ナイト(1回)
- UFC ノックアウト・オブ・ザ・ナイト(2回)
- UFC パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト(5回)
出演[編集]
- ウォーリアー(2011年)
脚注[編集]
- ^ a b アンソニー・ジョンソン UFC公式サイト
- ^ 【UFN14】"ミドル級王者"シウバ、ライトヘビー戦はKO勝利 MMAPLANET 2008年7月20日
- ^ 【TUF8】ジョンソン勝利、注目度は上昇 MMAPLANET 2008年12月14日
- ^ 【UFN17】ウェルター級の台風の目=ジョンソンが3連勝 MMAPLANET 2009年2月8日
- ^ 【UFC104】体重超過のジョンソン相手に、吉田は完敗 MMAPLANET 2009年10月25日
- ^ 【UFC104】公開計量終了、LAのファンはリョートに大声援 MMAPLANET 2009年10月24日
- ^ 【UFC106】コスチェック、実力でジョンソンねじ伏せる MMAPLANET 2009年11月22日
- ^ 【UFC142】ヴィトーが体重無視のジョンソン退治 MMAPLANET 2012年1月14日
- ^ UFC 142 weigh-ins MMAPLANET 2012年1月14日
- ^ Medical Reasons Prevent Anthony Johnson From Making Weight mmaweekly.com 2012年1月14日
- ^ UFC releases Anthony Johnson following UFC 142 loss http://mmajunkie.com 2012年1月15日
- ^ 【TFC22】体重無視男ジョンソン、ブランチを寄せ付けず判定勝ち… MMAPLANET 2012年5月26日
- ^ Mother of Anthony 'Rumble' Johnson's children gets restraining order, tells police of threats and history of abuse Bloody Elbow 2014年9月5日
- ^ [1] Facebook 2015年10月20日
- ^ Civil case against Anthony Johnson dismissed in Florida, UFC clears fighter to return MMAjunkie 2014年11月6日
- ^ Anthony Johnson eligible for UFC return in early 2021 after officially re-entering USADA drug testing poolMMA mania 2020年8月25日
- ^ Anthony ‘Rumble’ Johnson explains coming back to UFC after being against fighters returning from retirementMMA Fighting 2020年8月18日
- ^ Anthony Johnson explains move from UFC to Bellator: 'Business-wise it's just smart for me'MMA Junkie 2020年12月16日
- ^ Former UFC title contender Anthony 'Rumble' Johnson signs with Bellator ESPN 2020年12月9日
- ^ UFC: Anthony Johnson,'Overeem Was Team Alistair, He's Not a Blazilian Bleacher Report 2014年2月6日
- ^ UFC: Rumble details incidents of Overeem bullying Blackzilian training partners Bloody Elbow 2014年9月8日