アリイン
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(+)-L-アリイン
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| 物質名 | |
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(2R)-2-アミノ-3-[(S)-2-プロペニルスルフィニル]プロパン酸 | |
別名 3-(2-プロペニルスルフィニル)アラニン | |
| 識別情報 | |
3D model (JSmol)
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| ChEBI | |
| ChEMBL | |
| ChemSpider | |
| ECHA InfoCard | 100.008.291 |
| EC番号 |
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| KEGG | |
PubChem CID
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| UNII | |
CompTox Dashboard (EPA)
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| 性質 | |
| C6H11NO3S | |
| モル質量 | 177.22 g·mol−1 |
| 外観 | 白色からオフホワイトの結晶性粉末 |
| 融点 | 163–165 °C (325–329 °F) |
| 溶ける | |
| 危険性 | |
| GHS表示: | |
| Warning | |
| H315, H319, H335 | |
| P261, P264, P271, P280, P302+P352, P304+P340, P305+P351+P338, P312, P321, P332+P313, P337+P313, P362, P403+P233, P405, P501 | |
| NFPA 704(ファイア・ダイアモンド) | |
| 安全データシート (SDS) | External MSDS |
特記無き場合、データは標準状態 (25 °C [77 °F], 100 kPa) におけるものである。
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アリイン(英: Alliin)は、新鮮なニンニクに含まれる天然のスルホキシドである[1]。アリインはシステインの誘導体である。新鮮なニンニクを切ったり摺り下ろしたりするとアリナーゼによってアリシンに変換される。アリシンはニンニクの独特な芳香の原因である。
アリインは強力な酸化防止剤であり、アリインを含むニンニクは古くから酸素中毒の治療に使われている[2]。
アリインをin vitro下で血液細胞に添加すると、白血球の貪食能力の増加が観察される[3]。
異性体
[編集]不斉中心が2位の炭素と硫黄原子に存在しており、理論上4つの異性体が存在する。 天然には(+)-L-アリイン[4]と(−)-L-アリイン[5]の2つが存在している。これらは互いにジアステレオマーの関係にある。残りの2つは(−)-D-アリイン[6]と(+)-D-アリイン[7]である。これらも互いにジアステレオマーの関係にある。また前2者と後2者はそれぞれ鏡像関係となっている。[8]

脚注
[編集]- ^ Iberl, B et al (1990). “Quantitative Determination of Allicin and Alliin from Garlic by HPLC”. Planta Med 56: 320–326. doi:10.1055/s-2006-960969.
- ^ Kourounakis, PN; Rekka, EA (Nov. 1991). “Effect on active oxygen species of alliin and Allium sativum (garlic) powder”. Res Commun Chem Pathol Pharmacol. 74 (2): 249–252. PMID 1667340.
- ^ Salman, H et al (Sep. 1999). “Effect of a garlic derivative (alliin) on peripheral blood cell immune responses”. Int J Immunopharmacol. 21 (9): 589–597. doi:10.1016/S0192-0561(99)00038-7. PMID 10501628.
- ^ または (+)-S-アリル-L-システインスルホキシド
- ^ または (−)-S-アリル-L-システインスルホキシド
- ^ または (−)-S-アリル-D-システインスルホキシド
- ^ または (+)-S-アリル-D-システインスルホキシド
- ^ Eric Block (2010). Garlic and Other Alliums. The Royal Society of Chemistry(RSCPublishing). p. pp103. ISBN 978-0-85404-190-9


