コンテンツにスキップ

アラビア語の点字

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
アラビア語の点字
⠃⠗⠊⠇⠀⠷⠗⠃⠊⠡
類型: アブジャド 1950年ごろ
言語: アラビア語
親の文字体系:
点字
注意: このページはUnicodeで書かれた国際音声記号 (IPA) を含む場合があります。
テンプレートを表示

アラビア語の点字 (アラビア語: بِرَيْل عَرَبِيَّة, birayl ʿarabīyah) は、アラビア語の表記に使われる点字である。

アラビア語の点字は1878年より以前にイングランドの宣教師によってエジプトに持ち込まれた点字に由来するため、文字の割り当ては概ね英語の点字や、ギリシア語ロシア語点訳システムに見られるようにローマ字化したものに対応している。

しかし、かつては複数の規格があり、アルジェリア式点字などといったいくつかの点字は、エジプトの点字とは関係が無かった。アラビア語の統一点字は1950年代に国際点字への移行の一環として採用され、アラブ世界の標準規格となっている[1]

ウルドゥー語点字やペルシャ語点字など他のアラビア文字系言語にもアラビア語点字と類似した体系があるが、文字発音記号の割り当てが一部異なっている[2]

アラビア語の通常の表記とは異なり、アラビア語点字は国際的な慣例に従い、左から右へ読む。また、数字も印刷されたアラビア語と同様に左から右へ書かれる。

記号

[編集]

アラビア語点字には多数の略字があり、その一部は4の点と5の点(コンマ)で記されるが、ここでは解説しない。2002年にサウジアラビアで開催された会議でアラビア語の統一点字規格が制定されたが、2013年時点では全ての国がこの規格に署名しているわけではなく、未採用の国にはアラブ諸国の一部に加え、イランマレーシアインドネシアといった非アラブのイスラム諸国も含まれている。。

文字

[編集]

アラビア語点字では短母音字は発音記号(ダイアクリティクス)ではないが、これらは任意であり、印刷されたアラビア語と同様、一般的には省略される。

文字 ا ب ت ث ج ح خ د ذ ر
点字
文字 ز س ش ص ض ط ظ ع غ ف
点字
文字 ق ك ل م ن ه و ي ى ة
点字
文字 ال لا أ إ آ أو‎ ؤ ئ ء
点字
文字 ــُ‎ ــَ‎ ــِ‎ ــٌ‎ ــً‎ ــٍ‎ ــْ‎ ــّ‎
点字

シャッダは子音の前に置かれ、スクーンや母音の後に置かれる。

数字

[編集]

アラビア語点字はフランス式の数字体系に従っている。 この数字点字のうち、⠉(「3」)と ⠛(「7」)の2つの点字は、文字としては使用されない。

文字 ١ 1 ٢ 2 ٣ 3 ٤ 4 ٥ 5 ٦ 6 ٧ 7 ٨ 8 ٩ 9 ٠ 0
点字 ⠼ (braille pattern dots-3456) ⠁ (braille pattern dots-1) ⠃ (braille pattern dots-12) ⠉ (braille pattern dots-14) ⠙ (braille pattern dots-145) ⠑ (braille pattern dots-15) ⠋ (braille pattern dots-124) ⠛ (braille pattern dots-1245) ⠓ (braille pattern dots-125) ⠊ (braille pattern dots-24) ⠚ (braille pattern dots-245)

句読点と書式

[編集]

伝統的なアラビア語点字と統一アラビア語点字規格の間では、引用符括弧下線などにいくつかの相違がある。

共通
文字 ، ؛ : . ! ؟ -
点字
従来の表記
文字 “...” (...) * 略字 下線
点字
統一規格
文字 “...” (...) [...] {...} 下線
点字

脚注

[編集]
  1. ^ [1]
  2. ^ World Braille Usage”. UNESCO. 2012年4月27日閲覧。
アラビア語など、様々な言語で書かれたムーンタイプのサンプル

関連項目

[編集]
  • ムーン・タイプ:凸字印刷のためにラテン文字を簡略化した文字体系である。アラビア語読者の視覚障害者向けに、このムーンタイプを応用した方式が提案されている。