アフターコロニーの機動兵器

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アフターコロニーの機動兵器(アフターコロニーのきどうへいき)では、テレビアニメ新機動戦記ガンダムW』を始めとするアフターコロニーを舞台とする作品に登場する機動兵器(モビルスーツ (MS) およびモビルドール (MD) など)の機体について述べる。順番は型式番号順。

アビリティレベル[編集]

プラモデルの解説書や設定資料集などの一部書籍で設定された、A.C.世界におけるMSの性能や特性を表現するための数値。以下の五つがあり、それぞれリーオーを基準(レベル100)とした相対値とされる。ただし、テレビアニメ以降に登場した機体には設定されていない。

  • ファイティングアビリティ(格闘戦能力)
  • ウエポンズアビリティ(火力)
  • スピードアビリティ(機動性、瞬発力など)
  • パワーアビリティ(機体の駆動力)
  • アーマードアビリティ(装甲強度)

コロニー側反連合 / ガンダムパイロット[編集]

各機体の詳細は個別項目を参照。

OZ→世界国家/OZプライズ/地球圏統一連合軍/ホワイトファング/プリベンター[編集]

OZの初期型MSや一部兵器の多くは黄道十二宮にちなんで命名されている[1](星座であるとする資料も存在する[2])。これはロールアウト日の宮を当てはめる慣習がOZに存在したことによる。ただし、重複の観点からヴァイエイトのように当てはまらないMSも製造されていく[1]

対応表
星座 機体・兵器 備考
白羊宮 牡羊座 エアリーズ[1]
金牛宮 牡牛座 トーラス[1]
双児宮 双子座 ガンダムジェミナス[3]
巨蟹宮 蟹座 キャンサー
獅子宮 獅子座 リーオー[1]
処女宮 乙女座 ビルゴ
天秤宮 天秤座
天蠍宮 蠍座 スコーピオ
人馬宮 射手座
磨羯宮 山羊座 トラゴス、キャプリコーン
宝瓶宮 水瓶座
双魚宮 魚座 パイシーズ

このほかに13番目の星座(「へびつかい座」)に相当する機体としてサーペントが存在する[1]


以下の機体の詳細は個別項目を参照。

トラゴス[編集]

諸元
トラゴス
Tragos
型式番号 OZ-07MS
全高 13.8m
重量 7.7t
装甲材質 チタニュウム合金
武装 ビームライフル
キャノン砲×2
ライフル[注 1]
アビリティレベル ファイティングアビリティ:レベル90
ウエポンズアビリティ:レベル110
スピードアビリティ:レベル110
パワーアビリティ:レベル110
アーマードアビリティ:レベル110
搭乗者 アウダ(マグアナック隊員) ほか

リーオーをベースに開発された陸戦用・砲戦用量産型MS。機体名はやぎ座(カプリコルヌス、Capricornus)の別名トラゴス(ギリシャ語で「雄山羊」)が由来となっている。機体デザインはカトキハジメ。両肩にキャノン砲、下半身にホバーユニットを装備してリーオーなどの支援を行うことが多いが、両肩のキャノン砲とホバーユニットを排除して二足歩行形態で運用される機体もあった。

エアリーズ[編集]

諸元
エアリーズ
Aries
型式番号 OZ-07AMS
全高 16.9m
重量 8.0t
装甲材質 チタニュウム合金
武装 チェーンライフル
ミサイルポッド
ビームカノン
アビリティレベル ファイティングアビリティ:レベル100
ウエポンズアビリティ:レベル110
スピードアビリティ:レベル110
パワーアビリティ:レベル90
アーマードアビリティ:レベル90
搭乗者 ワーカー
ルクレツィア・ノイン
ミュラー
アハト
カトル・ラバーバ・ウィナー ほか

セイス・クラーク博士が開発した[要出典]OZの空戦用MS。機体名はおひつじ座(アリエス)に由来する。カラーリングはOZ一般機、および内紛後のデルマイユ派が黒、OZ指揮官機(ノイン機)がモスグリーン、地球圏統一連合軍が灰青色、OZトレーズ派はルクセンブルクの部隊がデルマイユ派と同じ黒で、サンクキングダムの部隊が連合軍と同じ灰青色である。機体デザインはカトキハジメ。

背部に大型のフライトユニットを装備し、飛行時は両脚を収納する簡易変形機構を備える[4]。航空力学的に適した機体形状ではないため、熱核ジェット/ロケットエンジンの大推力によって飛翔している[5]。機動性に目を見張るものがあり[4]、リーオーとともに、トールギスの系譜的な側面もあわせもつ[6]

地球圏統一連合にはあまり供与されておらず、連合崩壊前はスペシャルズ(連合軍内でのOZの呼称)がなかば独占的に使用しており、本来の色である灰青色より、黒の機体の方が出番が多い。オペレーション・デイブレイク後はOZのMS戦力の一翼として、リーオー主体の旧連合軍を空からの攻撃で圧倒する。戦争前半はリーオーとともに大量に生産・使用されるが、トーラスおよびMDの誕生と共に主力の座から徐々に姿を消していく。

武装
チェーンライフル
手持ち、もしくは両翼のパイロン」に懸架して使用する。センサーとグリップは折り畳み可能[7]
ミサイルポッド
手で保持したり、翼下に懸架される[7]
ビームカノン
トーラスの兵装。チェーンライフルと同じく、両翼に懸架して使用することも可能。


キャンサー[編集]

諸元
キャンサー
Cancer
型式番号 OZ-08MMS
全高 16.9t
重量 8.2t
装甲材質 チタニュウム合金
武装 魚雷×4
アビリティレベル ファイティングアビリティ:レベル90
ウエポンズアビリティ:レベル100
スピードアビリティ:レベル110
パワーアビリティ:レベル110
アーマードアビリティ:レベル110
搭乗者 アレックス ほか

OZの水中用量産型MS。名前の由来はかに座(カンケル)。カラーリングはOZが赤、地球圏統一連合が青緑色。機体デザインはカトキハジメ。地上戦を想定していないため脚部を持たない。水中での格闘能力に優れるほか、対空・対地の支援攻撃も可能。攻撃任務や艦隊の護衛任務などにおいて大量に投入され、OZの海洋戦力の主役を務めた。

パイシーズ[編集]

諸元
パイシーズ
Pisces
型式番号 OZ-09MMS
全高 16.0m
重量 7.4t
装甲材質 チタニュウム合金
武装 魚雷×12
対潜水艦爆弾
アビリティレベル ファイティングアビリティ:レベル90
ウエポンズアビリティ:レベル110
スピードアビリティ:レベル100
パワーアビリティ:レベル100
アーマードアビリティ:レベル100
搭乗者 サリィ・ポォ
ルクレツィア・ノイン

キャンサーと共にOZに配備された水中用MS。名称の由来はうお座(ピスケス)。機体デザインはカトキハジメ。連合海軍の主力機でもあり、戦闘以外にも深海作業といった幅広い任務に対応できる。三胴潜水艦に似た巡航モードへの変形機能や作業用のマニピュレーターを備えており、キャンサーに比べて汎用性が高い。火力ではキャンサーに劣るが運用の柔軟さで勝るため、作業や特殊任務に多く用いられる。第23話ではサリィ・ポォが連合海軍残党を率いて本機に搭乗、海没したウィングガンダムを回収する。

トーラス[編集]

諸元
トーラス
Taurus
型式番号 OZ-12SMS(OZ所属機)
SK-12SMS(サンクキングダム所属機)
WF-12SMS(ホワイトファング所属機)
OZ-01MD(MD仕様機)
全高 16.8m[8]
重量 7.9t[8]
出力 チタニュウム合金[8]
武装 ビームカノン
ビームライフル
レーザーガン(OZ所属機)
ビームサーベル×2(サンクキングダム所属機)
アビリティレベル ファイティングアビリティ:レベル100
ウエポンズアビリティ:レベル110
スピードアビリティ:レベル125
パワーアビリティ:レベル110
アーマードアビリティ:レベル110
搭乗者 レディ・アン(OZ所属機)
ニコル(OZ所属機)
ルクレツィア・ノイン(サンクキングダム所属機)
カトル・ラバーバ・ウィナー(サンクキングダム所属機)
トロワ・バートン(サンクキングダム所属機)
ヒルデ・シュバイカー (ホワイトファング所属機)
ほか

宇宙戦闘を想定した可変MS[4]。メカニックデザインはカトキハジメ。名前の由来はおうし座(タウラス)。

リーオーではガンダムに対し力不足であることから、より高性能の主力機として開発された[8]。無換装で宇宙と地上の両方に対応可能で、飛行形態に変形することで高い機動性を発揮する[8]。無人型のMD仕様も試験的に製造され、有人型1機につき3機の割合で連携運用される[8]。無人型はパイロットの負担を考慮する必要がないため、有人型を凌駕する加速力と反応速度を発揮する[8][注 2]。最大3機のトーラスを搭載可能な専用輸送船「トーラスクルーザー」も用意されており、搭載機のスラスターを消耗せずに長距離を移動することができる[8]

機体色はOZ正規軍仕様が黒、サンクキングダム仕様が白、ホワイトファング仕様が赤茶色と、勢力ごとに塗り分けられ区別されている。OZにおいてはのちのビルゴに主力の座を譲るが、その性能と生産性から他勢力でも運用が継続される[8]。有人型は劇中ではルクレツィア・ノインがおもに搭乗し、当初OZ正規軍仕様機、OZ脱退後はサンクキングダム仕様機に乗り換えて、後発の高性能量産機と互角以上の戦いを行う。ほかにも、カトル・ラバーバ・ウィナーがサンクキングダム防衛戦で、記憶喪失時のトロワ・バートンも本機を使用する。

設定段階ではノインが搭乗者として想定されており、彼女の(当初の)イメージ 「シャープ」を表現すべくデザインされた。実際はノインより険しい性格のレディ・アンが先に搭乗し、ノインはより母性的なキャラクター設定になったという顛末があった。

武装
ビームライフル
取り回しと連射性に優れたカートリッジ式の火器で、小型ながらも一撃でリーオーを撃破できる[8]。飛行形態時は背部に懸架される[8]
ビームカノン[注 3]
機体の全長近くに達する大型ビーム砲で、長射程とガンダニュウム合金を溶解可能な威力を有する[8][注 4]。MS形態での非使用時は背面に、飛行形態では上面に懸架される[8]。MS形態での発砲時は両手で支持し、右手で引き金を引く方式をとる[8]。本来は宇宙用の装備で、大気圏内で使用するには調整が必要となる[8]。劇中ではエアリーズやリーオーなどほかの機体が使用する場面がある。シェンロンガンダムもビクトリア基地襲撃時にエアリーズより奪い取ったビーム砲を使用し、緊急避難中のトーラスを輸送機ごと撃墜する。
設定資料集などには「トーラスカノン」と表記されているが、劇中では「ビーム砲」「MDトーラス専用ビーム砲」とも呼ばれている。また、『スーパーロボット大戦シリーズ』などのゲームでは「ビームキャノン」と表記される場合がある。
レーザーガン
高指向性のレーザーを発射する銃で、プラネイトディフェンサーの防御フィールドを突破可能[8]。バルジ攻防戦では、WF軍のビルゴ対策として同要塞のトーラスが使用するが、調整不足から数発でオーバーヒートを起こす。

ビルゴ[編集]

諸元
ビルゴ
Virgo
型式番号 OZ-02MD
頭頂高 16.3m
重量 7.3t
装甲材質 ガンダニュウム合金
武装 ビームキャノン
プラネイトディフェンサー×4
アビリティレベル ファイティングアビリティ:レベル130
ウエポンズアビリティ:レベル140
スピードアビリティ:レベル125
パワーアビリティ:レベル110
アーマードアビリティ:レベル120

ツバロフ技師長の主導のもとで開発された量産型MD[9]。機体名はおとめ座(ウィルゴー)に由来する。メカニックデザインはカトキハジメ。

ヴァイエイトとメリクリウスを踏襲した機体構造にトーラスのMD技術を組み合わせ、さらにガンダニュウム合金製装甲を採用したことで、リーオーを凌駕する総合性能を発揮する[9]。有人機の指揮を必要とするトーラスとは異なり、無人機のみでの運用が可能となっている[9]

オペレーション・ノヴァ発動と同時に大量に生産・配備され[9]、OZ月面基地を制圧したホワイトファングも、基地の工場施設から接収した本機を運用する。

武装
ビームキャノン
ヴァイエイトの装備を原型としつつ、小型化することで運用性を高めている[9]。右肩にはビームジェネレーターが搭載されており、発砲時に円形のパーツが露出し、高速回転してエネルギーを発生させる仕組みとなる[9]。この構造によってヴェイエイトを上回る運動性も獲得している[9]
プラネイトディフェンサー
メリクリウスのものと同等の性能を有する[9]。搭載個数の削減によって防御面は狭まっているため、3機一組で運用することでこれをカバーしている[9]

ビルゴII[編集]

諸元
ビルゴII
Virgo II
型式番号 OZ-03MD
WF-03MD(ホワイトファング所属機)
頭頂高 16.3m
重量 7.5t
装甲材質 ガンダニュウム合金
武装 メガビーム砲
ビームライフル
ビームサーベル×2
プラネイトディフェンサー×8
アビリティレベル ファイティングアビリティ:レベル150
ウエポンズアビリティ:レベル145
スピードアビリティ:レベル125
パワーアビリティ:レベル110
アーマードアビリティ:レベル120

ホワイトファングが、OZ月面基地内のMD生産プラントから接収したビルゴの後継機をもとに、宇宙での対MS戦用に製造した機体[9]

バックパックの搭載によって機動性が向上し、武装面においても取り回しなどを考慮した改変がなされている[9]。機体カラーはオーカー(黄土色)を基調とするが、OVAおよび劇場版『Endless Waltz』ではビルゴに近い黒系の機体も登場する。

武装
メガビーム砲
圧倒的な破壊力を有するオプションで、使用する際はバックパックからエネルギーを供給する[9]
ビームライフル
カートリッジ式の主兵装で、計2基を装備。エネルギー切れこそ発生し得るものの、取り回しはメガビーム砲よりも優れる。非使用時はバックパックに格納される[9]
ビームサーベル
肩部装甲の内側に格納される[9]
プラネイトディフェンサー
両肩に計8基増設され、背面や下面もカバー可能な防御面積を得ている[9]
劇中での活躍
アニメ第44話にて、ドロシー・カタロニアがリーブラに特設されたゼロシステムを使用し、ビルゴII多数を組織的に指揮してガンダム側に対し攻撃を仕掛ける。しかし、ガンダムサンドロック改のゼロシステムにより、ガンダム側もカトルを中心として組織的戦闘を行い、全滅させられる。
OVA・劇場版『Endless Waltz』では、MO-IIIに多数が残存しているとレディ・アンが示唆する。起動すればかなりの戦力になるはずであるが、かつてホワイトファングでこの機体を戦力として運用したゼクス・マーキスがかつての過ちを繰り返すだけという理由で反対し、実際には起動されない。小説版および漫画版では、レディの発案によってウルカヌスにあるビルゴ3が投入される予定だった。『敗者たちの栄光』では、エピオンからコピーしたゼロシステムがインストールされ、戦闘能力が高められる。

ビルゴ3[編集]

諸元
ビルゴ3(ビルゴキューブ)
Virgo Cube
型式番号 OZ-04MD
頭頂高 16.3m
重量 7.3t
装甲材質 ガンダニュウム合金
武装 メガビーム砲
ビームサーベル×2
プラネイトディフェンサー×2

漫画『新機動戦記ガンダムW BATTLEFIELD OF PACIFIST』に登場。公式設定ではビルゴIIIビルゴスリー)とも呼ばれる。

P3(パーフェクト・ピース・ピープル)が、死亡した元OZのMD開発責任者ツバロフが遺したデータを基に開発した機体。プラネイトディフェンサーは2基に減らされているが、出力が強化されたことでビルゴII以上の防御力を得ている。

ビルゴIV[編集]

諸元
ビルゴIV
Virgo IV
型式番号 OZ-03MD IV
頭頂高 16.3m
重量 7.5t
装甲材質 ガンダニュウム合金
武装 大型ビームライフル
ビームサーベル×2
ネオ・プラネイトディフェンサー×8

小説『新機動戦記ガンダムW Frozen Teardrop』に登場。AC時代で大量製造されたビルゴIIIを、火星用に改修した機体。機体自体はほとんど手が加えられていないが、武装は大幅に強化されており、ウイングゼロのツインバスターライフルとほぼ互角の威力を持つ長銃身の大型ビームライフル、電磁シールドの強度が改良された「ネオ・プラネイトディフェンサー」を装備しており、攻防両面でかなりの高性能を誇る。

ハイドラガンダム[編集]

諸元
ハイドラガンダム
Hydra Gundam
型式番号 OZ-15AGX
全高 24.6m (19.4m)
重量 21.7t
装甲材質 G-METAL(ガンダニュウム合金)
チタニュウム合金
出力 15,965kW
推力 316,950kg
武装 バスター・カノン×1
ビーム・サーベル×1
EMFシールド×1
ショルダー・クロー×2
搭乗者 ヴァルダー・ファーキル

新機動戦記ガンダムW デュアルストーリー G-UNIT』、ゲーム『ガンダム・ザ・バトルマスター2』に登場。

地球に降下した5機のガンダムの対抗兵器として開発された[10]精神感応型可変高機動試作MS[11]。開発はドクター・ペルゲによって行われた[12]。脚部を折り畳むことで高機動モビルアーマー形態への変形が可能[11]。その際は下半身全体が推進器として機能し、さらなる高機動戦闘が可能となる[11]。また、パイロットの精神と直結した脳波コントロールを採用しており、センサーシステムで空間的に敵の位置を把握でき、FCSを介さず意識を向けるだけで攻撃が可能[11]。また、頭部自体も本来のものに加えて、左右と後頭部に顔を模した四面の形状となっている[13][注 5]

武装・装備
バスター・カノン
ショルダークローにマウントまたは手持ち可能なビーム兵器。陽子をプラズマイオン化させ高速射出する荷電粒子砲で、戦艦さえも一撃で轟沈させ得る威力を有する[11]
ビーム・サーベル
高温の金属プラズマを磁力で収束させる事によって形成される、接近戦用ビーム兵器[11]
設定画においては腿部のスカート裏面にマウントした姿が確認できる[13]
EMFシールド
ショルダークローにマウントまたは手持ち可能な対ビーム用シールド。電磁場によるEMFフィールドを展開可能としている[11]
ビーム・ナギナタ
設定画に存在する武装で、1基ずつショルダークロー先端に装備し、ビームサーベルを形成した姿と、2基を連結した姿が確認できる[13]
ショルダー・クロー
通常は両肩部ユニットを形成しているが、展開する事で攻撃用マニピュレーターとして機能する。また、アーム後端にはスラスターを備え、姿勢制御も可能[11]
さらには機体から分離する事でオールレンジ攻撃兵装として機能し(その際、本体とはワイヤーで接続されている)、クロー先端からは砲撃を行える[14]
複合センサー・システム
ハイドラガンダムの頭部に存在するマルチセンサー。光学式メインカメラ・質量感知・熱感知・電波感知を行える[11]
ステルス・ジャマー
サイドスカートに備えられるレーダー妨害装置[11]


スコーピオ[編集]

諸元
スコーピオ
Scorpio
型式番号 OZ-16MSX-D
全高 23.5m
重量 17.8t
装甲材質 ガンダニュウム合金
武装 ビームベイオネット(MA形態時×2)
A.S.プラネイトディフェンサー×1
ヒートロッド×1(MA形態時のみ)
マイクロミサイル×30
搭乗者 ビクター・ゲインツ

新機動戦記ガンダムW BATTLEFIELD OF PACIFIST』に登場。P3(パーフェクト・ピース・ピープル)の超大型MA。OZの技術士官ツバロフ特佐が廃棄コロニーを改修して造り上げたMD製造プラント「ウルカヌス」に配備された。名の由来はさそり座(スコルピオ)。

機動性に長けたMA形態と白兵戦に長けたMS形態の2つの形態を持ち、ビームサーベルとビームライフルの性能を兼ねた遠近両用武装、銃剣ビームベイオネット、メリクリウスビルゴのプラネイトディフェンサーを強化大型化したA.S.プラネイトディフェンサーにより、攻防共に隙の無い性能を持つ。その巨体ゆえに量産化は見送られ、試作機が1機製造されたのみで開発は中断している。

通常はMDとして稼動しており、ウルカヌスに接近する物には「番犬」として容赦の無い攻撃を仕掛けてくるが、「56WI」と呼ばれる解除コードを送信することで指令系統を支配し、通常のMSとしても運用可能となっている。元来スコーピオの解除コードはツバロフ特佐とデルマイユ公爵しか知らないOZの最重要機密事項だったが、ウルカヌスを制圧しその力を我がものにしようと目論むP3代表ビクター・ゲインツは、OZ二級特佐ブローデンの元に潜入させていた配下のクレメンツを通じウルカヌスに関する情報を入手し、機体の掌握に成功する。しかし、デルマイユ公爵の孫娘であるドロシー・カタロニアから同様の情報を得たヒイロ・ユイ、およびヒイロからウルカヌスの座標位置を知らされたデュオ・マックスウェル、トロワ・バートン、カトル・ラバーバ・ウィナー、さらにブローデンと行動をともにしていた張五飛らが駆る5機のガンダムと遭遇。これと交戦するも敗北しウイングガンダムゼロのツインバスターライフルによって破壊される。

マグアナック隊[編集]

マグアナック[編集]

諸元
マグアナック
Maganac
型式番号 WMS-03
全高 16.4m
重量 7.4t
装甲材質 チタニュウム合金
武装 ビームライフル
ヒートトマホーク
シールド
バルカン砲×2(ラシード機)
クロー(アウダ機) ほか
アビリティレベル ファイティングアビリティ:レベル110
ウエポンズアビリティ:レベル110
スピードアビリティ:レベル100
パワーアビリティ:レベル100
アーマードアビリティ:レベル100
※機体ごとに差異あり
搭乗者 ラシード・クラマ(隊長)
アウダ
アフマド
アブドゥール ほか

中東諸国が対OZ戦を想定して独自開発した局地戦用MS。「マグアナック」とはタガログ語(ピリピノ)で「家族」の意。機体デザインは石垣純哉(『Endless Waltz』登場のものは不明)。

リーオーを上回る基本性能に加え、砂漠などの苛酷な環境に耐えうる高い信頼性を持つ。地上では主にカトル・ラバーバ・ウィナーの乗機ガンダムサンドロックと行動をともにする。汎用性も高く、小改造で宇宙戦にも対応可能なほか、同じく同部隊が使用する砲撃戦用MS「オリファント」とパーツの互換性を有している。マグアナック隊は40機のマグアナックで構成されており、ベース機は同一であるが、全機が各パイロットによるカスタマイズが加えられているため1機として同一の機体は存在しない。マグアナック隊はカトルのサンドロックに付き従い、全員が最終決戦まで生き延びる。

OVA『新機動戦記ガンダムW Endless Waltz』では一瞬だけサンドロックと共にマントを羽織った状態で登場している。カラーリングはテレビシリーズのものが 茶色+黄土色、OVAでは 灰色+額にコブラの徽章。

バリエーション機[編集]

劇中では20体以上のバリエーションが確認でき、うち4機はパイロットが判明している。

ラシード・クラマ機
隊長機として運用される。関節部の装甲が強化されているほか、頭部には角飾りおよびバルカン砲が増設されている。
アウダ機
左腕にガンダニュウム合金製クローを装備。
アブドゥール機
上半身の装甲の大幅な強化とサブカメラの増設が行われている。
アフマド機
高機動型バックパックへの換装が行われている。

ほか、腕部一体型のビーム砲を持つ機体や両肩に砲を持つ機体なども見られる。また各所に機体番号を示す数字を記入する機体も確認できる。

オリファント[編集]

諸元
オリファント
Olifant
型式番号 WMS-04
全高 13.6m
重量 7.8t
装甲材質 チタニュウム合金
武装 ビームキャノン
ガトリングガン
アビリティレベル ファイティングアビリティ:レベル110
ウエポンズアビリティ:レベル110
スピードアビリティ:レベル110
パワーアビリティ:レベル100
アーマードアビリティ:レベル100

マグアナックと共通のパーツを用いて製造された砲撃用MS。ホバー走行で移動しマグアナックの後方支援を行う。マニピュレーターは持たず、代わりに固定装備の銃器類が機体上部に配されている。 『敗者たちの栄光』では直接登場しないが、脚部パーツを増加装甲兼推進ユニットとして加工し、ニューエドワーズ基地襲撃の際にサンドロックとマグアナック隊が運用する[15]

デザイン担当の石垣いわく、「最初は「普通の重MS」でデザインする予定だったが、池田監督の「戦車のようなイメージ」という言葉を聞き、足して2で割ってできたのがあのデザイン」とのこと。

マリーメイア軍[編集]

サーペント[編集]

諸元
サーペント[注 6]
Serpent
型式番号 MMS-01(OZ-17MS[16])
全高 17.2m
重量 8.1t
装甲材質 ネオ・チタニュウム合金[注 7]
出力 2,998kW
推力 72,030kg
武装 肩部8連装ミサイルランチャー×2
ダブルガトリングガン×2
ビームキャノン×1
バズーカ
搭乗者 トロワ・バートン
マリーメイア軍兵士

OVA『新機動戦記ガンダムW Endless Waltz』に登場。元々は地球圏統一連合正規軍がOZデルマイユ派のMD開発に対抗するべく、X18999コロニーにて開発していたMS[18]。配備前に戦争終結を迎えたことで一旦お蔵入りとなったが、元々本機の開発に資金援助していたバートン財団が同コロニーを接収し、私設軍隊マリーメイア軍の主力機として大量生産した[18]。機体デザインはカトキハジメ。

コンセプト上はリーオーの後継機に相当し、宇宙か地上を問わない高い汎用性を持つ[18]。共通規格を持つ数種類のバックパックを任務に応じて換装可能[18]。また、駆動系に調整幅の広いパーツを用いた事により、宇宙から地上での適応に換装の必要はない[18]。装甲材質にはネオ・チタニュウムを採用し、高い防御力と機動性を発揮する[19]

武装
肩部8連装ミサイルランチャー
両肩に装備された中型ミサイル。1発でも直撃すればリーオークラスのMSを撃破できる威力を持つ[18]
ダブルガトリングガン
ガンダムヘビーアームズ改のダブルガトリングガンを基にして作られた火器。本来は別の火器が装備される予定だったが、生産ラインがバートン財団に移行したことで変更された[18]。設定上は、ガンダムヘビーアームズ改のそれとほぼ同等の威力を持つとされている[18]
実体弾式バズーカ
サーペントが持つ実弾火器で最大の威力を持つ[18]。後方支援などでの運用が想定される[19]
ビームキャノン
トールギス3のメガキャノンの技術を応用したビーム兵器[18][注 8]。大量生産された汎用大型ビーム兵器としては最大級の威力を誇る[18]
劇中での活躍
X-18999コロニーへの潜入後にバートン財団の兵士となったトロワ・バートンが本機に搭乗し、同じく潜入したデュオ・マックスウェルの搭乗するリーオーと交戦した。
デキム・バートンによるクーデター事件の際、地上の大統領府を占拠するために約500機以上(実際にはその倍ほどの数が増援として来ている)が大気圏再突入船に搭載され、ブリュッセルへの降下に成功する。ブリュッセルではデスサイズヘル、ヘビーアームズ改、サンドロック改の3機のガンダムとトールギスIII、ノインの駆る白いトーラスを迎撃し、多数の被害を出しつつも大統領府への進攻阻止に成功する。

キャプリコーン[編集]

新機動戦記ガンダムW〜ティエルの衝動〜』に登場。サーペントと共にX18999コロニーにて開発された試験・調査用特殊MS。頭部にヒートロッドらしき武装を装備している。サーペントと同様、実機の製造はバートン財団によって行われた。

リーオーベースのサーペントと異なり、ヴァイエイトとメリクリウスのデータを元に開発が行われた。本来は有人MSであるが、MDシステムとティエンロンガンダムのゼロシステムの対応によって、外部からの遠隔操作が可能。なお、キャプリコーンの名称は、トラゴス同様、やぎ座に由来する。

MO-V[編集]

以下の機体の詳細は個別項目を参照。

ガンダムグリープ[編集]

諸元
ガンダムグリープ
Gundam Griepe
型式番号 OZ-19MASX
全高 25.2m(MA時:22.6m)
重量 18.2t
装甲材質 G-METAL(ガンダニュウム合金)
出力 18,945kW
推力 344,796kg
装備 バリアブル・スラスター
リアクター・ジェットエンジン
武装 バスターメガ粒子砲×1
ビームランサー×1
リフレクトシールド×2
ハイパーメガ粒子ランチャー
(最終決戦時)
搭乗者 アディン・バーネット

新機動戦記ガンダムW デュアルストーリー G-UNIT』に登場。OZに存在していた可変試作機をベースに、シルヴァ・クラウン(オデル・バーネット)が秘密裏に完成させた[12]

父マーク・バーネットが生前に理論を完成させていた新型エンジンが採用されている[12][20]。操縦系統には、パイロットとの神経接続により、機体を自在に制御するMSCS(精神同調型操縦システム)を採用している[21]。通常の操縦システムにもPXシステムを応用しており、機体そのものもアディン・バーネット専用に調整がなされている[12]。また、Gユニットに対応しており、ガンジムジェミナスとはパーツの互換性を持つ[22]

MS形態では運動性を活かした格闘戦能力を発揮し、MA形態では高速機動(宇宙空間で24km/s)とバスターメガ粒子砲による砲撃を行う。また、中間形態アサルトモードでは高い防御能力と敏捷性を発揮する[21]。また、アサルトモードにおいては脚部が展開されるため、接地することで砲撃時の安定性を向上させる事も可能としている[20]

武装・装備
バスターメガ粒子砲
モビルアーマー形態やアサルトモード時の機首部に装備される。高出力のメガ粒子を放射する大型火器[21]
ビームランサー
MS形態時の手持ち装備。先端からプラズマビームのブレードを展開する接近戦用の武装[21]
リフレクトシールド
MS形態では翼状に展開されるシールド。高密度シリコンカーバイドを展開し、反発力によって攻撃を防ぐ[21]
ハイパーメガ粒子ランチャー
最終決戦時に使用された。手持ち式の火器で、MA形態では二つに分割し、両脚に設置される[23]
バリアブル・スラスター
両脚部の脛部に設置される可動式スラスターで、補助推進機や姿勢制御に使用される[21]
光学式アクティブ・ソナー
MA形態時の機首正面に設置される。特殊な波長の光線を発射し、反射したスペクトルのパターンを解析する事で敵機を感知可能としている[21]
最終決戦においてはMA形態時の機首パーツを取り外し、手持ち式のシールドのように携行する姿が見られた[23]
パルス・レーザー通信システム
MS形態時の頭部に装備する。スクランブルシステムを採用したレーザー通信で、リアルタイムの暗号通信が可能となっている[21]
カナード・スタビライザー
MA形態時に展開する姿勢制用ウイングで、大気圏内での飛行時に機能する。リフレクトシールド両側の2枚と本体股間部1枚の計3枚で構成される[21]
リアクタージェットエンジン
両脚の大腿部に装備する。星間物質を取り込むことで後方からプラズマジェットを噴射するもので、大気圏の内外を問わずに機能する[21]
作中の活躍
最終決戦ではPXオーバードライブを使用し、左腕を失いながらもハイドラガンダムを撃破する。Gユニット最終型には本機の下半身が使用される。

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 第1クールあらすじパート(およびこれを利用したバンクカットなど)でリーオーも含めて持っていた、トールギスにおける 「幻のライフル」 と同一のもの。
  2. ^ 作中の台詞によれば直線機動で瞬時に8G以上まで加速、最大値は不明
  3. ^ 呼称はメディアワークスの『電撃データコレクション 新機動戦記ガンダムW』[4]、および一迅社の『新機動戦記ガンダムW MSエンサイクロペディア』[8]を参照。
  4. ^ 劇中ではガンダムデスサイズの右腕をビームサイズごと蒸発させる。レディ・アンの叛乱時の戦闘では、対要塞用兵器として複数のMDトーラスにより宇宙要塞バルジへ長距離の一点集中砲撃が行われ、月面基地へ接近中であった同要塞を揺るがす。
  5. ^ なお、『SDガンダム GGENERATION F』では頭部を回転し、後頭部のモノアイを点灯させている。
  6. ^ 名前の由来は13番目の黄道星座と呼ばれることもあるへびつかい座(オフィウクス、Ophiucus)の別名セルペンタリウス (Serpentarius) から。また、へびつかい座の由来であるギリシア神話のアスクレピオスから命名されたMSに、ガンダムアスクレプオスがある。
  7. ^ ネオ・チタニュウムは元々、ガンダニュウム合金に対抗するためにサーペント開発以前に研究されていた素材であり、従来型チタニュウム合金の半分の軽量さと二倍の強度を併せ持つ[17]
  8. ^ 資料によってはヴァイエイトやビルゴのビームキャノンがベースとしたものも存在する[19]

出典[編集]

  1. ^ a b c d e f 隅沢克之「新機動戦記 ガンダムW―Endless Waltz 上巻」講談社、1997年4月、39-40頁。(ISBN 978-4063304053)
  2. ^ 『リミテッドモデル 1/144 モビルスーツ リーオーカスタム』バンダイ、1996年11月、商品パッケージ。
  3. ^ 『電撃データコレクション 新機動戦記ガンダムW 増補改訂版』アスキー・メディアワークス、2012年2月、52-53頁。(ISBN 978-4-04-886314-8)
  4. ^ a b c d 『電撃データコレクション 新機動戦記ガンダムW 増補改訂版』アスキー・メディアワークス、2012年2月、34-35頁。(ISBN 978-4-04-886314-8)
  5. ^ 『ガンダムウォーズV シークレッドW』大日本絵画、1996年8月、159頁。(ISBN 978-4499226660)
  6. ^ 『1/144 トールギス』バンダイ、1995年7月、組立説明書。
  7. ^ a b 『新機動戦記ガンダムW MSエンサイクロペディア』一迅社、2007年12月1日初版発行、70頁。(ISBN 978-4-7580-1090-0)
  8. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q 『新機動戦記ガンダムW MSエンサイクロペディア』一迅社、2007年12月1日初版発行、72-75頁。(ISBN 978-4-7580-1090-0)
  9. ^ a b c d e f g h i j k l m n o 『新機動戦記ガンダムW MSエンサイクロペディア』一迅社、2007年12月1日初版発行、84-88頁。(ISBN 978-4-7580-1090-0)
  10. ^ ときた洸一『KCデラックス 新機動戦記ガンダムW デュアルストーリー G-UNIT』第2巻、講談社、2005年10月、149頁、ISBN 978-4063720877
  11. ^ a b c d e f g h i j 『HG 1/144 ハイドラガンダム』バンダイ、1997年10月、組立説明書。
  12. ^ a b c d ときた洸一『KCデラックス 新機動戦記ガンダムW デュアルストーリー G-UNIT』第3巻、講談社、2005年11月、44-45頁、ISBN 978-4063720983
  13. ^ a b c 『機動戦士ガンダム MS大全集2015』メディアワークス、2015年6月発売、225頁。(ISBN 978-4048650960)
  14. ^ ときた洸一『KCデラックス 新機動戦記ガンダムW デュアルストーリー G-UNIT』第3巻、講談社、2005年11月、143-148頁、ISBN 978-4063720983
  15. ^ 『敗者たちの栄光』 第3巻14話
  16. ^ 『電撃データコレクション 新機動戦記ガンダムW 増補改訂版』アスキー・メディアワークス、2012年2月、64頁。(ISBN 978-4-04-886314-8)
  17. ^ 隅沢克之「新機動戦記 ガンダムW―Endless Waltz 上巻」講談社、1997年4月、13頁。(ISBN 978-4063304053)
  18. ^ a b c d e f g h i j k 『HG 1/100 サーペントカスタム』バンダイ、1998年7月、組立説明書。
  19. ^ a b c 『新機動戦記ガンダムW MSエンサイクロペディア』一迅社、2007年12月1日初版発行、94-95頁。(ISBN 978-4-7580-1090-0)
  20. ^ a b ときた洸一『KCデラックス 新機動戦記ガンダムW デュアルストーリー G-UNIT』第2巻、講談社、2005年10月、138-139頁、ISBN 978-4063720877
  21. ^ a b c d e f g h i j 『HG 1/144 ガンダムグリープ』バンダイ、1997年11月、組立説明書。
  22. ^ 『電撃データコレクション 新機動戦記ガンダムW 増補改訂版』アスキー・メディアワークス、2012年2月、88-89頁。(ISBN 978-4-04-886314-8)
  23. ^ a b ときた洸一『KCデラックス 新機動戦記ガンダムW デュアルストーリー G-UNIT』第3巻、講談社、2005年11月、94-97頁、ISBN 978-4063720983

関連項目[編集]