アズキナシ

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アズキナシ
Aria alnifolia 1.JPG
福島県会津地方 2011年5月
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
亜綱 : バラ亜綱 Rosidae
: バラ目 Rosales
: バラ科 Rosaceae
亜科 : ナシ亜科 Maloideae
: アズキナシ属 Aria
: アズキナシ Aria alnifolia
学名
Aria alnifolia (Siebold et Zucc.) Decne.[1]
シノニム
和名
アズキナシ(小豆梨)
英名
Korean Whitebeam

アズキナシ(小豆梨、学名Aria alnifolia)はバラ科アズキナシ属落葉高木。別名にカタスギ[7]ハカリノメ[8]。同科のナナカマド属に含められる場合もある。

名称[編集]

和名アズキナシの由来は、果実が小さくアズキ(小豆)大ほどの大きさであること、表面にはナシのような白色の皮目があるところから来ている[9][8]

別名のハカリノメは、若い枝に目盛りのような皮目があることに由来する[9]。その他の別名に、オオバアズキナシ[2]、シラゲアズキナシ[3]、マルバアズキナシ[6]などがある。

分布と生育環境[編集]

日本では、北海道本州四国九州に分布し[8]、低山地の乾燥した尾根筋などに生育する[9]。世界では、朝鮮中国ウスリー地方に分布する。

特徴[編集]

落葉広葉樹中高木[9][8]。樹高は15メートル (m) 以上に達する。樹皮は灰黒褐色でざらつき、老木では縦に細長い裂け目が入る。若いは紫黒色で白色の皮目がある。

は単葉で互生し、葉身は卵状楕円形、楕円形または倒卵形で、長さ5 - 10センチメートル (cm) 、幅3 - 4 cm、先端は短くとがり、基部は切形から円形になり、縁は重鋸歯がある。葉の裏面に突出する側脈が目立ち、8 - 10対あり、ほぼ直線状に斜上し縁に達する。葉柄は長さ1 - 2 cmあり、赤みを帯び、軟毛が生える。

花期は5 - 6月[8]。新しい枝先に複散房花序を出して、直径1 - 1.5センチメートル (cm) の白色のを5 - 20個つける[8]花柄は長さ1 - 1.5 cmある。萼片は長さ2 - 3ミリメートル (mm) 、花弁は円形で平開し、5枚つく。雄蕊は20個、花柱は2個あり心皮は合着する。

果期は10月頃[8]果実ナシ状果で長さ8 - 10 mm、幅6 - 8 mmの楕円形になり、赤く熟す[8]種子は4個あり、長さ5 - 6 mm、幅2 - 3 mmの卵形または卵状楕円形になる。

利用[編集]

植栽樹として庭木に利用される。春の白い花、秋の紅葉などが楽しめ樹種で[10]、葉が小さくてかわいらしく、繊細で涼しげな雰囲気をもち、生長が遅いことから人気がある[9]。日なたから半日陰地で育てるが[9]、西日を嫌う性質があるため、東南方向の庭の植栽に適している[10]。栽培する土壌の質は、適度な湿度を持った砂土から砂壌土にして、根を深く張る[9]。植栽適期は、11月 - 1月とされる[8]。寒冷地向きの樹木で、剪定は12 - 2月とされているが、寒冷地向きの樹木であることから、風通しを良くする程度に枝葉を間引く[9]

脚注[編集]

  1. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Aria alnifolia (Siebold et Zucc.) Decne.” (日本語). BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2021年6月27日閲覧。
  2. ^ a b 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Sorbus alnifolia (Siebold et Zucc.) K.Koch f. macrophylla (Nakai) A.I.Baranov” (日本語). BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2021年6月27日閲覧。
  3. ^ a b 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Sorbus alnifolia (Siebold et Zucc.) K.Koch f. hirtella (Nakai) A.I.Baranov” (日本語). BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2021年6月27日閲覧。
  4. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Sorbus alnifolia (Siebold et Zucc.) K.Koch” (日本語). BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2021年6月27日閲覧。
  5. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Micromeles alnifolia (Siebold et Zucc.) Koehne” (日本語). BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2021年6月27日閲覧。
  6. ^ a b 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Sorbus alnifolia (Siebold et Zucc.) K.Koch f. tiliifollia (Decne.) Sugim.” (日本語). BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2021年6月27日閲覧。
  7. ^ アズキナシ (カタスギ) 北海道森林管理局 2021年3月24日閲覧
  8. ^ a b c d e f g h i 山﨑誠子 2019, p. 102.
  9. ^ a b c d e f g h 正木覚 2012, p. 35.
  10. ^ a b 山﨑誠子 2019, p. 103.

参考文献[編集]

  • 正木覚 『ナチュラルガーデン樹木図鑑』講談社、2012年4月26日、35頁。ISBN 978-4-06-217528-9 
  • 山﨑誠子 『植栽大図鑑[改訂版]』エクスナレッジ、2019年6月7日、102 - 103頁。ISBN 978-4-7678-2625-7 
  • 佐竹義輔他編『日本の野生植物 木本Ⅰ』(1989)平凡社
  • 茂木透、石井英美他『樹に咲く花(離弁花1) 山渓ハンディ図鑑3』(2000)山と溪谷社
  • 米倉浩司・梶田忠 (2003-)「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)

関連項目[編集]