アスラー

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紋章 地図
(郡の位置)
基本情報
連邦州: ヘッセン州
行政管区: ギーセン行政管区
郡: ラーン=ディル郡
緯度経度: 北緯50度35分27秒 東経08度27分47秒 / 北緯50.59083度 東経8.46306度 / 50.59083; 8.46306座標: 北緯50度35分27秒 東経08度27分47秒 / 北緯50.59083度 東経8.46306度 / 50.59083; 8.46306
標高: 海抜 171 m
面積: 43.57 km2
人口:

13,725人(2021年12月31日現在) [1]

人口密度: 315 人/km2
郵便番号: 35614, 35630
市外局番: 06441, 06443, 06440, 06446
ナンバープレート: LDK, DIL, WZ
自治体コード:

06 5 32 001

行政庁舎の住所: Mühlgrabenstraße 1
35614 Aßlar
ウェブサイト: www.asslar.de
首長: クリスティアン・シュヴァルツ (Christian Schwarz)
郡内の位置
地図
地図

アスラー (ドイツ語: Aßlar, [ˈaslar][2]) は、ドイツ連邦共和国ヘッセン州ギーセン行政管区ラーン=ディル郡の市である。

地理[編集]

ベルクハウゼンとヴェールドルフの間のディル川

位置[編集]

アスラーはオーバーヴェスターヴァルト(ヴェスターヴァルトドイツ語版英語版、西部)がクロフドルフ=ヘーニヒスベルクの森やヘレ山(グラーデンバッハ山地)に接するディル川の谷(ウンテレス・ディルタール)に位置する。ディル川は隣のヴェッツラーラーン川に合流する。

対角線法による地理上のラーンディル郡の中心が、ベルクハウゼン市区の南西にある。

地質学[編集]

中核市区とヴェールドルフ市区はディルタールの船状盆地の底に位置している。残りの市区はレムプタール(オーバーレムプ、ベルモル)または、ラーン=ディル山地の高台(ベルクハウゼン、ベヒリンゲン)に位置している。

隣接する市町村[編集]

アスラーは、北はミッテンアールおよびホーエンアール、南東はヴェッツラー、南はゾルムス、西はエーリングスハウゼン(いずれもラーン=ディル郡)と境を接している。

市区[編集]

  • アスラー(クライン=アルテンシュテッテンを含む)
  • ベヒリンゲン
  • ベルクハウゼン
  • ベルモル
  • オーバーレムプ
  • ヴェールドルフ

歴史[編集]

最初の発展[編集]

アスラーは782年/783年ロルシュ文書ドイツ語版英語版の寄進状に初めて記録されている。この文書には、マルク・アスラー (in Aslare marca) はラーンガウドイツ語版英語版に (in pago Logenehe) に位置していると記述されている[3]

ほかの多くの集落と同じように、アスラーは川沿いのいくつかの大農場から発展し、第一次世界大戦前の工業化で人口約 5万人に成長し、ディル川の対岸に位置するクライン=アルテンシュテッテン集落と合併して町を形成した。クライン=アルテンシュテッテンは、何度も独立しようと試みたが、アスラーから分離されたことは1度もない。

戦後[編集]

第二次世界大戦後約1,500人の郷土を逐われた人々を受け容れ、1971年12月31日にベヒリンゲン、ベルクハウゼン、ベルモル、オーバーレムプを合併してアスラーの人口はかなり増加した[4]。ヘッセンの地域再編に伴い州法[5]に従ってなされた1977年1月1日にヴェールドルフ合併によってアスラーは面積約 4,400 ha、人口約 13,700人に拡大した。アスラーへの都市権授与は1978年11月16日になされた[4]

強盗[編集]

アスラー出身の、ルムペン=ヨストで知られる強盗ヨハン・ユストゥス・ディーツは、1813年3月24日にギーセンで逮捕された。

領邦と行政機構[編集]

アスラーが属した領邦および行政機構を以下に列記する[6][7]

宗教[編集]

アスラーの福音主義教区教会

福音主義教会[編集]

アスラー福音教会は、アスラーで最大の宗教組織である。アスラーは、周辺地域と同様に、福音主義の街である。福音組織は日曜日ごとにアスラーの福音主義教会で礼拝を行っている。

自由福音主義教会[編集]

ベヒリンゲン市区とベルモル市区にはそれぞれ自由福音教会組織がある(FeG ベヒリンゲンとFeGアルテンキルヒェン=ベルモル)。この組織は、多彩な組織プログラムをすべての世代のために提供している。自由福音教会組織は福音主義自由教会連合 (VEF) に属しており、キリスト教会作業共同体 (ACK) のゲスト会員である。

クリスト・ケーニヒ・カトリック教会[編集]

かつてのアスラー・クリスト・ケーニヒ・カトリック教会は約 2,000人の信者を擁し、クライン=アルテンシュテッテンを含むアスラー、ヴェールドルフ、ベルクハウゼン、ベヒリンゲンを管轄していたが、現在はビーバータールの聖アンナ教区の教会となっている[8]

行政[編集]

議会[編集]

アスラーの市議会は、37議席で構成されている[9]

首長[編集]

2019年6月3日の市長選挙決選投票で、クリスティアン・シュヴァルツが 62.5 % の票を獲得して新たな市長に選出された[10]

紋章[編集]

図柄: 上下二分割。下部はさらに金地赤地に左右に分割。上部は青地で、伸び上がり赤い舌と爪で威嚇する獅子。下部は、向かって左は直立した赤い菱形、向かって右は直立した金のヘーゼルナッツ

この町の紋章と旗の使用許可は1959年と1960年にヘッセン州政府によりなされた。紋章の配色と図柄は主に、中世を通じてアスラー周辺の生活を支配したゾルムス伯ドイツ語版ビッケン家ドイツ語版(その紋章は獅子と菱形の意匠であった)に由来する。紋章下部のヘーゼルナッツ (Haselnuss) は、地名の成立を説明するものである。すなわち "Haselare" に基づく。これは先史時代にハシバミの枝で囲んだ聖域を意味している。教会建設に際してその記念碑が建立された。この記念碑は現在もここにあり、毎週福音主義の礼拝で祝福される[11]

姉妹都市[編集]

アスラー市は以下の都市と姉妹都市協定を結んでいる[12]

2001年10月、アスラー市に大きな栄誉が与えられた。ヨーロッパ内の通信分野における市の貢献に対して、欧州評議会はアスラー市にヨーロッパの旗を授与した。

文化と見所[編集]

博物館[編集]

  • ヴェールドルフ城館内の郷土史博物館[13]
  • ベルクハウゼン地下の見学坑道フォルトゥナ坑[14]
  • 見学坑道の近くにあるフォルトゥナ坑の坑内軌道博物館
ヴェールドルフ城

建築[編集]

アスラーのマルクト広場近くの山の上にアスラーの福音教会がある。これはアスラーの印象的な建物の一つである。

ヴェールドルフ地区ではヴェールドルフ城が見所である。この城館は、1680年から1700年にゾルムス=グラインフェンシュタイン伯によって建設された。この城は伯家の未亡人隠棲の城であり、夏の居城でもあった。

経済と社会資本[編集]

教育[編集]

アスラー市は市内に一般教養のための学校を3校有している。ヴェールドルフの児童は、第4学年以後通常は、アスラーのアレクサンダー=フォン=フンボルト=シューレではなく、近くのエーリングスハウゼンの総合学校に進学する。これに対して、ヴェッツラー市に属すヘルマンシュタインの児童は通常アレクサンダー=フォン=フンボルト=シューレに進学する。

初学年から第4学年まで:

  • アスラー基礎課程学校
  • ヴェールドルフ基礎課程学校

第5学年から第10学年まで

  • アレクサンダー=フォン=フンボルト=シューレ[15]

交通[編集]

アスラーは、アウトバーン A480号線(ヴェッツラー北/アスラー・インターチェンジ)経由でアウトバーン A45号線に接続している。さらにアスラーは連邦道 B277号線によってヴェッツラー/ディレンブルク方面に良好なアクセスを有している。

アスラーは、鉄道ディル線沿線に位置しており、アスラーとヴェールドルフの駅から乗降できる。アスラー近郊のヴェスターヴァルトの支脈の上にグライダー飛行場がある。

地元企業[編集]

アスラーは、従業員数約 2,300人の、上場されている真空技術製造業者プファイファー・ヴァキュームの本社所在地である。

ライン=マイン地方の入り口に位置するアスラーは、魅力的な企業立地である。ここには、ソーラーシステムのコンサルタントおよびモジュールメーカーのファイブスターエナジー、ベデア・ベルケンホフ・ウント・ドレーベス(針金製品)、大型製パン業者モース、ホーヴェルト溶接技術、ブーデルス研磨技術、ゲルト・メディエン GmbH(書籍・音楽出版)、ベクル・ライツ GmbH(機械製造、施設工業)およびベルクハウゼン地区の製綱・製網業者マンフレート・フック GmbHがある。

レジャー[編集]

レジャー施設としては、約80以上の文化サークルやスポーツクラブがあり、グリル場、遊歩道、太陽光温水プール「ラグーナ・アスラー」[16]がある。市立ホール、各地区の公民館、多目的ホール(ベルクハウゼン)がアスラーの市区部に存在する。

その他[編集]

  • クライン・アルテンシュテッテン送信所

出典[編集]

  1. ^ Hessisches Statistisches Landesamt: Bevölkerung in Hessen am 31.12.2021 nach Gemeinden
  2. ^ Max Mangold, ed (2005). Duden, Aussprachewörterbuch (6 ed.). Dudenverl. p. 172. ISBN 978-3-411-04066-7 
  3. ^ Minst, Karl Josef [Übers. Lorscher Codex: deutsch ; Urkundenbuch der ehemaligen Fürstabtei Lorsch (Band 5): Schenkungsurkunden Nr. 2911 - 3836] Urk. (Trad.-Not. 3698a)] — Lorsch, 1971(2017年5月25日 閲覧)
  4. ^ a b Statistisches Bundesamt (Hrsg.): Historisches Gemeindeverzeichnis für die Bundesrepublik Deutschland. Namens-, Grenz- und Schlüsselnummernänderungen bei Gemeinden, Kreisen und Regierungsbezirken vom 27. 5. 1970 bis 31. 12. 1982. W. Kohlhammer GmbH, Stuttgart und Mainz 1983, ISBN 3-17-003263-1, S. 380 und 383.
  5. ^ Gesetz zur Neugliederung des Dillkreises, der Landkreise Gießen und Wetzlar und der Stadt Gießen(2017年5月25日 閲覧)
  6. ^ Landesgeschichtliches Informationssystem Hessen (LAGIS) - Aßlar(2017年5月26日 閲覧)
  7. ^ Land Hessen(2017年5月26日 閲覧)
  8. ^ Kath. Pfarrei St. Anna Biebertal(2017年5月26日 閲覧)
  9. ^ 2016年3月6日のアスラー市議会選挙結果(2017年5月26日 閲覧)
  10. ^ Bürgermeisterwahl in Aßlar, Stadt (Stichwahl) - am 23.06.2019”. 2021年9月24日閲覧。
  11. ^ Heraldry of the World - Asslar(2017年5月26日 閲覧)
  12. ^ Stadt Aßlar - Partnerstädte Archived 2016年4月18日, at the Wayback Machine.(2017年5月26日 閲覧)
  13. ^ Heimatmuseum der Stadt Aßlar im Schloss zu Werdorf Archived 2016年4月18日, at the Wayback Machine.(2017年5月27日 閲覧)
  14. ^ Grube Fortuna Besucherbergwerk(2017年5月27日 閲覧)
  15. ^ Stadt Aßlar - Schulen Archived 2016年4月18日, at the Wayback Machine.(2017年5月27日 閲覧)
  16. ^ Laguna Asslar(2017年5月27日 閲覧)

外部リンク[編集]