アスカニオ・チェレスティーニ

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アスカニオ・チェレスティーニ

アスカニオ・チェレスティーニ(Ascanio Celestini, 1972年6月1日 ー )は、イタリアローマ生まれの作家俳優、演劇監督。

人物・作品[編集]

俳優・監督として、演劇や映画の分野で活躍。とくに50年代から活発になった「語り芝居」(テアトロ・ディ・ナラツィオーネ)の第一人者として、民話、大道芸人の語り部などの口承伝統や、劇作家ダリオ・フォらのアイロニーや社会風刺の路線を受け継ぐ。 民話・寓話を書き直した『チェカフーモ』(2002年)、労働者家族の生活を題材とした書簡形式の『工場』(2003年)、第二次世界大戦時のドイツ軍支配下のローマでの大量虐殺を扱った『地下放送局』(2005年)、連合軍のローマ入城のエピソードを描いた『戦争の愚者』(2005年)、精神病院を取材した『黒い羊』(2006年)、コールセンターの非正規労働の状況をとりあげた『聖なる言葉』(2008年)などの作品が知られている。『黒い羊』は、自らの主演・監督で映画化し、数々の賞を受賞した。多くの戯曲は、単行本およびDVDの形式で発売されている

短編「違いの行列」「王は死んだ」は、アンソロジー「どこか、安心できる場所で 新しいイタリアの文学」(国書刊行会, 2019年10月刊)[1] に所収されている。

脚注[編集]