アサガオガラクサ
| アサガオガラクサ | ||||||||||||||||||||||||||||||
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アサガオガラクサの花
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| 分類(APG III) | ||||||||||||||||||||||||||||||
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| 学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
| Evolvulus alsinoides (L.) L. | ||||||||||||||||||||||||||||||
| 和名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
| アサガオガラクサ | ||||||||||||||||||||||||||||||
| 英名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
| dwarf morning-glory slender dwarf morning-glory | ||||||||||||||||||||||||||||||
| 変種 | ||||||||||||||||||||||||||||||
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アサガオガラクサ(朝顔柄草、学名:Evolvulus alsinoides[1])は、ヒルガオ科エボルブルス属の多年生草本。
特徴
[編集]長さ20–70 cmの多年草。地面を匍匐して横に広がり、枝先を斜上させる。葉や茎に灰褐色~銹色の絹毛がある。葉はほぼ無柄で全縁。花は葉腋や枝先につき、淡紫色~淡青色~青色で5浅裂し、中心や曜は白く抜ける。花径7–10 ㎜。蒴果は球形で2–4 mm、2裂または4裂し、種子は4個以下で黒色、平滑[2][3]。
下位分類(変種)
[編集]- アサガオガラクサ(狭義) E. alsinoides var. decumbens[4]
茎の節間が葉とほぼ同じ長さで、葉が長楕円状披針形で毛が少ない[5][3]。
- マルバアサガオガラクサ E. alsinoides var. rotundifolius[6]
植物体全体に毛が多く、茎の節間が葉より短く、葉は卵円形で毛を密生する[5][7][8][3]。
但し、これら2変種間の変異は連続的で同定は困難ともされる[9]。
分布と生育環境
[編集]狭義のアサガオガラクサE. alsinoides var. decumbensは沖縄島、石垣島、西表島および付属諸島、国外は南アジア~東南アジア、アフリカ、マレーシア、ミクロネシアに分布[5][2][3][10]。
マルバアサガオガラクサE. alsinoides var. rotundifoliusは環境省カテゴリ絶滅危惧IB類(EN)[11]、沖縄県絶滅危惧II類(VU)[12]で、与那国島、台湾南部、フィリピンに分布[5][3][13]。石垣島に産するとする文献もある[12][8]。海岸近くの原野や牧場に生えるが、自生地は限られ個体数は少ない[12]。
近縁種
[編集]- シロガネガラクサ E. boninensis
小笠原諸島に固有で[2]、茎の節間が短く、毛が多い点でマルバアサガオガラクサに似るが、花は白く[3]、花の中心部は緑色を帯びる点で異なる[9]。妹島と兄島で一部の形態形質が異なるほか、シロガネガラクサをアサガオガラクサのシノニムと扱う見解もあることから、アサガオガラクサとの関係を含め、さらなる研究が必要とされる[9]。
- アメリカンブルー(園芸種として利用。'Blue Daze'など) Evolvulus nuttallianus
海外における利用
[編集]東南アジアやインドでは生薬として利用されている(タイ語Wikipedia、タミル語Wikipedia)。また、本種を細胞培養した培地を用いて抗酸化、酸化還元酵素の活性を調べることにより、アゾ染料などの繊維染料を含む有害化学物質の脱色・分解機構に関する研究が進められている[14]。
脚注
[編集]- ^ “アサガオガラクサ(広義)”. YList 植物和名-学名インデックス. ylist.info. 2025年4月14日閲覧。
- ^ a b c (天野 1997, p. 301)
- ^ a b c d e f (米倉 2021, p. 330)
- ^ “アサガオガラクサ(狭義)”. YList 植物和名-学名インデックス. ylist.info. 2025年4月14日閲覧。
- ^ a b c d (池原 1989, pp. 158–159)
- ^ “マルバアサガオガラクサ”. YList 植物和名-学名インデックス. ylist.info. 2025年4月14日閲覧。
- ^ (与那国町教育委員会 1995, p. 68)
- ^ a b (中西 2020, p. 183)
- ^ a b c (望月 & 武田 2024, pp. 43–49)
- ^ “アサガオガラクサ Evolvulus alsinoides var. alsinoides”. www.kahaku.go.jp. 国立科学博物館. 2025年4月14日閲覧。
- ^ “環境省第5次レッドリスト(維管束植物)”. 環境省. 2025年4月12日閲覧。
- ^ a b c (新城ほか 2018, pp. 254–255)
- ^ “マルバアサガオガラクサ Evolvulus alsinoides var. rotundifolius”. www.kahaku.go.jp. 国立科学博物館. 2025年4月14日閲覧。
- ^ (Shanmugam et al. 2018, p. 6479–6488)
参考文献
[編集]- 池原直樹「アサガオガラクサ、マルバアサガオガラクサ」『沖縄植物野外活用図鑑 第8巻 ばら科~きつねのまご科』新星図書出版、1989年、158–159頁。
- 与那国町教育委員会「マルバアサガオガラクサ Evolvurus alsinoides f. rotundifolia」『与那国島の植物』与那国町教育委員会、1995年、68頁。
- 天野誠 著、朝日新聞社 編「アサガオガラクサ」『朝日百科 植物の世界』第2巻、朝日新聞社、301頁、1997年。ISBN 9784023800106。
- Shanmugam, Laxmi; Naikawadi, Vikas Bandu; Ahire, Mahendra Laxman; Nikam, Tukaram Dayaram (2018), “Decolorization and detoxification of reactive azo dyes using cell cultures of a memory tonic herb Evolvulus alsinoides L.”, Journal of Environmental Chemical Engineering (Elsevier Ltd.) 6 (5): 6479–6488, doi:10.1016/j.jece.2018.10.008
- 新城和治・北原孝・横田昌嗣(追補)「マルバアサガオガラクサ Evolvulus alsinoides (L.) L.」『改訂・沖縄県の絶滅のおそれのある野生生物 第3版(菌類編・植物編)―レッドデータおきなわ―』沖縄県、2018年3月、254–255頁。
- 中西弘樹「マルバアサガオガラクサ」『フィールド版 日本の海岸植物図鑑』トンボ出版、2020年。ISBN 9784887162266。
- 米倉浩司 著「アサガオガラクサ」、大橋広好・門田裕一・木原浩・邑田仁・米倉浩司 編『フィールド版改訂新版 日本の野生植物』 2巻、平凡社、2021年、330頁。ISBN 9784582535396。
- 望月昂; 武田和也「妹島のシロガネガラクサについて」『東京都立大学 小笠原研究年報』第47号、43–49頁、2024年。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 朝、昼、晩[中編 ヒルガオ科植物] 東アジア植物記(小杉波留夫) 園芸通信 サカタのタネ
- アサガオガラクサ(朝顔柄草) うちなー通信
- アサガオガラクサ(朝顔柄草) こまつなの部屋
- マルバアサガオガラクサ(丸葉朝顔柄草) こまつなの部屋
- アサガオガラクサ(朝顔柄草) 野の花賛花
- マルバアサガオガラクサ(丸葉朝顔柄草) 野の花賛花
- マルバアサガオガラクサ 与那国島の植物 サラノキの森(ブログ)2022-11-09
- アサガオガラクサ 山川草木図譜
- アサガオガラクサ オキナワ イキモノ ラボ(生物多様性おきなわブランド発信事業公式サイト)
- マルバアサガオガラクサ 与那国フィールドノート(ブログ) 2013-04-21