アイ・ドント・ウォント・トゥ・ノウ

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アイ・ドント・ウォント・トゥ・ノウ
フリートウッド・マック楽曲
収録アルバム
リリース1977年2月4日
録音1976年
ジャンルロック
時間3分15秒
レーベルワーナー・ブラザース・レコード
作詞者スティーヴィー・ニックス
作曲者スティーヴィー・ニックス
プロデュースフリートウッド・マック
ケン・キャレイ
リチャード・ダシュット
収録曲
Side 1
  1. セカンド・ハンド・ニュース
  2. ドリームス
  3. 「もう帰らない」
  4. ドント・ストップ
  5. オウン・ウェイ
  6. 「ソングバード」
Side 2
  1. 「ザ・チェイン」
  2. ユー・メイク・ラヴィング・ファン
  3. アイ・ドント・ウォント・トゥ・ノウ
  4. 「オー・ダディ」
  5. 「ゴールド・ダスト・ウーマン」
ミュージックビデオ
「I Don't Want to Know」 - YouTube

アイ・ドント・ウォント・トゥ・ノウ」(I Don't Want to Know)は、フリートウッド・マック1977年に発表した楽曲。作詞作曲はスティーヴィー・ニックス

概要[編集]

「アイ・ドント・ウォント・トゥ・ノウ」はニックスがフリートウッド・マックに加入前の1974年、「バッキンガム・ニックス」のセカンド・アルバム用に書いた曲である。結局アルバムを作らないまま、彼女とリンジー・バッキンガムは1975年1月にフリートウッド・マックに加入した。

1976年2月から8月にかけてアルバム『』のレコーディングが行われる過程で、スティーヴィー・ニックスが書いた「シルヴァー・スプリングス」が録音される。しかし他のメンバーは「シルヴァー・スプリングス」はアルバムにはそぐわないと判断、収録を拒否した。ニックスがそのわけをミック・フリートウッドに訊くと、「理由はたくさんあるが、あの曲は根本的に長すぎるんだよ。君が書いた別の曲でもっといいものがあると俺たちは考えている」と彼は答えた[1]。以下は1991年にBBCが行ったインタビューにおけるニックスの証言である。

「シルヴァー・スプリングス」のことで怒り始める前に、別の曲って何?と尋ねた。彼は「『アイ・ドント・ウォント・トゥ・ノウ』って歌だ」と言った。
「でも私はあの歌をレコードに入れたくない」
「そうか。それじゃ歌うのはやめな」
私は金切り声を上げて、およそ人が思いつくだけのののしり言葉を彼に向かって浴びせた。それから完全に気が変になった状態でスタジオに戻って言った。「『アイ・ドント・ウォント・トゥ・ノウ』は歌わないわよ。言っとくけど私はこのバンドの5分の1ですからね」
みんなは言った。「君の選択肢は(A)とっととここから立ち去る、(B)素直に『アイ・ドント・ウォント・トゥ・ノウ』を歌う、のどちらかだ。もっとも歌わなきゃレコードに入る君の歌は2曲だけってことになるがね」と。拳銃を頭に突き付けられたようなものよ。私は歌って、「シルヴァー・スプリングス」の方は「オウン・ウェイ」のB面に収録された[1]

ニックス以外の4人のメンバーはすでに「アイ・ドント・ウォント・トゥ・ノウ」のレコーディングを済ませており[2]、ニックスはその音源に自分の歌をかぶせた。結果としてニックスとバッキンガムの二人による、エヴァリー・ブラザーズ・スタイルの明るいアップテンポの曲ができあがった[3]

1977年2月4日発売の『噂』に収録。

2013年に発売された『噂』の35周年記念盤スーパー・デラックス・エディションに、バッキンガムのみが歌うアーリー・テイクが収録された[4]

演奏者[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b Silver Springs by Fleetwood Mac Songfacts
  2. ^ Caillat, Ken & Stiefel, Steve (2012). Making Rumours: The Inside Story of the Classic Fleetwood Mac Album. Wiley & Sons. pp. 294–297. ISBN 9781118218082. https://archive.org/details/makingrumoursins00cail/page/294 
  3. ^ Classic Albums - Fleetwood Mac - Rumours. Eagle Rock. 2005. ASIN B0007GADZE
  4. ^ Fleetwood Mac - Rumours (2013, Super Deluxe Edition, 24bit-96kHz, File) | Discogs