みなみのかんむり座
Corona Australis | |
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属格形 |
Coronae Australis / Coronae Austrinae |
略符 | CrA |
発音 | 英語発音: [kɵˈroʊnə ɒˈstreɪlɨs]もしくは/kɵˈroʊnə ɒˈstraɪnə/、属格:/kɵˈroʊniː/ |
象徴 | The Southern Crown |
概略位置:赤経 | 19 |
概略位置:赤緯 | −40 |
広さ | 128平方度[1] (80位) |
主要恒星数 | 6 |
バイエル符号/ フラムスティード番号 を持つ恒星数 | 14 |
系外惑星が確認されている恒星数 | 0 |
3.0等より明るい恒星数 | 0 |
10パーセク以内にある恒星数 | 0 |
最輝星 | α CrA(4.087[2]等) |
最も近い星 | HD 177565;(56光年) |
メシエ天体数 | 0 |
流星群 | Beta Corona Austrinids |
隣接する星座 |
いて座 さそり座 さいだん座 ぼうえんきょう座 |
みなみのかんむり座(みなみのかんむりざ、南冠座、Corona Australis)は、南天の星座でトレミーの48星座の1つ。かんむり座 (Corona Borealis) とは別の星座である。最も明るい星でも4等星と暗く、日本の大部分では南の低い空でしか見ることができない。
主な天体[編集]
恒星[編集]
「みなみのかんむり座の恒星の一覧」も参照
星団・星雲・銀河[編集]
- NGC 6541:球状星団。
- NGC 6726:反射星雲。γ星とε星の間に位置する。南東すぐの位置にあるNGC 6729などを含めたこの一帯は、太陽系から最も近い星生成領域の1つとして知られている。なお、このγ星とε星の間には暗黒星雲が位置する。
由来と歴史[編集]
国際天文学連合 (IAU) が1922年に88の星座とその名称、3文字の略称を定めた際にCorona Australisと定められたが、1932年に4文字の略称を定めた際に名称がCorona Austrinaとされたため、両方の表記が使われるようになった[5]。1955年に4文字略称が廃止された際にもこの混乱は是正されず、2008年にようやく Corona Australis に統一された[5]。なお、1994年に刊行された旧文部省の『学術用語集天文学編(増訂版)』では「Corona Austrina」が採用されていた[6]。
一つの星座として独立して扱われた最古の記録は、紀元前1世紀頃のギリシャの数学者ゲミノスの『ファイノメナ序説』 (Εἰσαγωγὴ εἰς τὰ Φαινόμενα) によるものである[7]。クラウディオス・プトレマイオスは13の星をこの星座に含めていたが、そのうちの星の1つは現在ぼうえんきょう座のα星とされている[7]。
この冠は、ディオニューソスが母セメレーを冥界から救い出したのちに天に置かれたものとする神話がある。ヒュギーヌスはこれをかんむり座に関する神話であるとしているが、二つの星座を混同していると考えられる[7]。
射手の冠、ケンタウルスの冠などと呼ばれることもあるが、これはすぐ近くにいて座があるためである[8]。

1801年に出版されたボーデの 『ウラノグラフィア』に描かれた南冠座(蔵書元不明)
脚注[編集]
- ^ “星座名・星座略符一覧(面積順)”. 国立天文台(NAOJ). 2023年1月1日閲覧。
- ^ a b “Results for alf CrA”. SIMBAD. CDS. 2018年6月28日閲覧。
- ^ 原恵 『星座の神話 - 星座史と星名の意味』(新装改訂版第4刷)恒星社厚生閣、2007年2月28日、154頁。ISBN 978-4-7699-0825-8。
- ^ a b “IAU Catalog of Star Names”. 国際天文学連合 (2018年6月19日). 2018年6月28日閲覧。
- ^ a b Ridpath, Ian. “The Constellations 1”. 2022年3月31日閲覧。
- ^ 「第3部 1.星座名」 『文部省 学術用語集 天文学編』(増訂版)、1994年11月15日、306頁。ISBN 4-8181-9404-2。
- ^ a b c Ridpath, Ian. “Corona Australis”. Star Tales. 2022年3月31日閲覧。
- ^ Richard H. Allen (2013-02-28). Star Names: Their Lore and Meaning. Courier Corporation. p. 172. ISBN 978-0-486-13766-7