へびつかい座70番星

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へびつかい座70番星 A / B
70 Ophiuchi A / B
星座 へびつかい座
視等級 (V) 4.02 / 6.01
変光星型 りゅう座BY型 / -
軌道要素と性質
軌道長半径 (a) 4.56″
離心率 (e) 0.495
公転周期 (P) 88.3
軌道傾斜角 (i) 120.8°
近点引数 (ω) 13.2°
昇交点黄経 (Ω) 301.4°
前回近点通過 1984.3
位置
元期:J2000.0
赤経 (RA, α) 18h 05m 27.3s
赤緯 (Dec, δ) -02° 30′ 00″
視線速度 (Rv) -6.87 km/s
固有運動 (μ) 赤経: 124.16 ミリ秒/
赤緯: -962.82 ミリ秒/年
年周視差 (π) 196.72 ± 0.83 ミリ秒
距離 16.64 ± 0.07 光年
(5.1 ± 0.02 パーセク
絶対等級 (MV) 5.48 / 7.51
物理的性質
半径 0.89 / 0.73 R
質量 0.92 / 0.70 M
表面重力 4.5 / ? g
スペクトル分類 K0 V / K5 Ve
光度 0.43 / 0.08 L
表面温度 5,300 K[1]
色指数 (B-V) 0.78 / ?
色指数 (U-B) 0.57 / ?
年齢 0.8 ×109
別名称
別名称
へびつかい座V2391星, GJ 702, HR 6752, BD+02°3482, HD 165341, GCTP 4137.00, LHS 458 / 9, SAO 123107, Struve 2272, HIP 88601, LCC 0550 A / 0560 B
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へびつかい座70番星は、太陽系から16.6光年離れたへびつかい座領域の連星である。

主星は黄色がかったオレンジ色の主系列星(矮星)でスペクトル型はK0、伴星はオレンジ色の主系列星(矮星)でスペクトル型はK5である。主星はりゅう座BY型変光星でもある。主星と伴星の間の平均距離は23.2AUだが、離心率が高いために11.4AUから34.8AUまで変化する。

18世紀にウィリアム・ハーシェルが連星系の研究をする中で、この星系も連星であることを初めて証明した。ハーシェルは同時に、眼視では分離できないもう一つの伴星が存在する可能性にも触れている。

1855年英国東インド会社マドラス天文台長W・S・ジェイコブがこの連星の軌道に異常性を発見し、この星系には高い確率で惑星があると主張した[2]1899年にはトーマス・シーが、この星系には不可視の伴星があると強く主張した[3]。しかし、フォレスト・モールトンがそのような軌道要素の3体連星系は非常に不安定であることを証明する論文をすぐに発表した[4]。現在ではジェイコブとシーの主張は誤りであったとされているが[5]、ジェイコブの主張は恐らく、アストロメトリ法に基づく太陽系外惑星の発見の、最も初期の報告の一つである。

2006年には、マクドナルド天文台の研究チームが16年に及ぶ観測結果に基づき、へびつかい座70番星 A から 0.05 - 5.2 天文単位の範囲において存在できる惑星の質量の上限を導き出している。

脚注[編集]

  1. ^ Morell, O.; Kallander, D.; Butcher, H. R. (1999). “The age of the Galaxy from thorium in G dwarfs, a re-analysis”. Astronomy and Astrophysics 259 (2): 543-548. http://adsabs.harvard.edu/abs/1992A&A...259..543M 2007年6月5日閲覧。. 
  2. ^ Jacob, W.S. (1855). “On Certain Anomalies presented by the Binary Star 70 Ophiuchi”. Monthly Notices of the Royal Astronomical Society 15: 228. 
  3. ^ See, Thomas Jefferson Jackson (1896). “Researches on the Orbit of F.70 Ophiuchi, and on a Periodic Perturbation in the Motion of the System Arising from the Action of an Unseen Body”. The Astronomical Journal 16: 17. doi:10.1086/102368. 
  4. ^ Sherrill, Thomas J. (1999). “A Career of controversy: the anomaly OF T. J. J. See” (PDF). Journal for the history of astronomy 30. http://www.shpltd.co.uk/jha.pdf 2007年8月27日閲覧。. 
  5. ^ Heintz, W.D. (June 1988). “The Binary Star 70 Ophiuchi Revisited”. Journal of the Royal Astronomical Society of Canada 82 (3). http://adsabs.harvard.edu/abs/1988JRASC..82..140H 2007年8月27日閲覧。. 

外部リンク[編集]