ひらり (テレビドラマ)
連続テレビ小説 | ||
通番 | 題名 | 放映期間 |
第47作 | おんなは度胸 | 1992年4月6日 - 10月3日 |
第48作 | ひらり | 1992年10月5日 - 1993年4月3日 |
第49作 | ええにょぼ | 1993年4月5日 - 10月2日 |
ひらり | |
---|---|
ジャンル | テレビドラマ |
脚本 | 内館牧子 |
出演者 |
石田ひかり 渡辺いっけい 鍵本景子 石倉三郎 花沢徳衛 島田正吾 伊東ゆかり 伊武雅刀 伊東四朗 池内淳子 |
ナレーター | 倍賞千恵子 |
オープニング |
DREAMS COME TRUE 「晴れたらいいね」 |
時代設定 | 現代 |
製作 | |
制作 | NHK |
放送 | |
音声形式 | 解説放送(副音声) |
放送国・地域 | ![]() |
放送期間 | 1992年10月5日~1993年4月3日 |
放送時間 | 月曜日 - 土曜日8:15~8:30 (総合テレビ) 月曜日 - 土曜日7:30~7:45 (BS2) |
回数 | 全151[1] |
『ひらり』は、1992年(平成4年)10月5日から1993年(平成5年)4月3日まで放送された、NHK連続テレビ小説第48作目の作品である。
概要[編集]
東京・両国を舞台に、相撲好きなヒロイン・ひらりと相撲部屋の面々の交流や、部屋に出入りする嘱託医との恋を描いている。
主人公のひらりを演じるのは石田ひかりで、原作・脚本は好角家として知られ後に横綱審議委員会審議委員も務めた内館牧子が担当した。要領が良いひらりと、要領が悪い姉・みのりが恋のライバルになったり、ひらりの父方の祖父・小三郎と母方の祖父・金太郎が犬猿の仲だったり、ひらりの叔父・銀次郎がいつもキャベツを食べていたりなど、内館牧子作品の特徴が織り交ぜられている。
放送当時、民放のいわゆるトレンディドラマと呼ばれた、ドラマとタイアップした主題歌がヒット曲を連発した影響を受けて主題歌が使われた。本作の主題歌となった「晴れたらいいね」(DREAMS COME TRUE)が大ヒットした[2]。
1992〜93年の平均視聴率は36.9%、最高視聴率は42.9%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)[3]。全151回。若貴ブームに沸く大相撲人気も追い風となった。
1990年代前半以前の作品では珍しく総集編が製作されており、NHKで公開されている。
完全版・総集編共にDVDは未発売。
スタッフ[編集]
- 脚本 - 内館牧子
- 音楽 - 中村正人(「ひらり」 オリジナル ドラマ・トラックスも参照)
- 主題歌 - 「晴れたらいいね」
- 作詞・作曲 - 吉田美和、歌 - DREAMS COME TRUE
- 語り - 倍賞千恵子
- 副音声解説 - 関根信昭
- 協力 - 日本相撲協会、東京都墨田区、江東区、台東区、秋田県秋田市
- 医師指導 - 土屋正光
- 相撲実技指導 - 2代目若ノ海正照(本作にも出演)
- 資料提供 - 墨東質業協同組合、永代一番組、星川末吉
- 擬斗 - 林邦史朗
- 制作統括 - 金澤宏次
- 制作 - 秋山茂樹
- 美術 - 足立正美、石井剛、丸山純也
- 技術 - 渡辺秀男、佐藤博
- 音響効果 - 山本浩、中村真一、小林光
- 撮影 - 浪川喜一、鈴木英次郎、横山義行、佐々木達之介
- 照明 - 竹内信博、阿倍周一、中村正則、大地祥嗣
- 音声 - 田島敬三、寺島重雄、大塚茂夫、永井孝夫
- 映像技術 - 菊池正佳、岩岡良和、庄村勝雄、山村恵一
- 記録・編集 - 田中美砂、石川真紀子
- 演出 - 富沢正幸、諏訪部章夫、若泉久朗、笠浦友愛、金井勉、高橋陽一郎
あらすじ[編集]
舞台は東京都墨田区両国五丁目[4]。薮沢ひらりは簿記の専門学校へ通っているが、大好きな大相撲に関わる仕事をすることを夢見ていた。専門学校を退学し夢を叶えるべく仕事を探すが、女人禁制の世界ゆえに受け入れてもらえず壁にぶつかり、力士も多く来店する大型サイズの洋品店にアルバイトで働く。そんな中、相撲部屋の嘱託医である両国診療所の町医者・竜太に恋をしていることに気づき、積極的にアピールするが、子供扱いされてばかり。姉のみのりも竜太に想いを寄せ三角関係となるが、竜太はみのりを選び失恋する。 その後、竜太と関わるうちに栄養学に興味を持ち、更に近所で馴染みの相撲部屋である梅若部屋の親方夫婦の申し出から、栄養士として力士を支える仕事を目指すことになる。
出演[編集]
- 藪沢ひらり
- 演 - 石田ひかり[5]
- 江戸っ子気質で行動的且つさっぱりした性格の20歳。税理士を目指して専門学校に通っていたが、子供の頃からあこがれていた相撲の世界に関わりたくて退学。その後、大型サイズの洋品店の店員を経て「梅若部屋」の手伝いに入り、部屋の専属栄養士を目指すため、栄養士の勉強を始める。竜太に恋をし、積極的に関わっていく。
- 気が強く勝気な一方、血を見るのが苦手で、ちゃんこを作ろうとして指に切傷を負った時には失神している。
- 藪沢みのり
- 演 - 鍵本景子
- ひらりの姉で25歳。丸の内にある「双陽物産」でOLをしている。ひらりとは対称的に引っ込み思案で消極的且つ心配性な性格で、適齢期を迎えても良縁の気配がないことを気にして「ハイミスになる練習」をしたこともある。竜太に恋をし、ひらりと三角関係になる。情熱で竜太の心を奪い交際を始めるが違和感を覚えるようになり、自分に思いを寄せる小林に心変わりして結婚する。
- 安藤竜太
- 演 - 渡辺いっけい[6]
- 両国診療所医師で相撲部屋の嘱託医。30歳。ひらりたちから、いつも履いている物から「便所サンダル」とあだ名をつけられている。
- ひらりとの初対面は公衆電話の使用をめぐって争いになったのに対し、みのりとの初対面はハイヒールが壊れて転倒したみのりに下駄を貸す親切心を見せたため、初対面時の姉妹の印象は正反対のものとなる。自らを慕い懐くひらりを子供扱いする一方、同じく自らに想いを寄せるみのりの情熱に感動し、みのりを選んだものの、みのりが小林に心変わりしたため、結果的に失恋する。
- 両国診療所に赴任当初は乱暴な性格で力士に対して配慮のない言動が多かったが、次第に地域の人々へ優しい一面を見せるようになる。後に世田谷の病院へ異動が決まり、大人になったひらりとの再会を約束し、両国を去って行く。
- 藪沢洋一
- 演 - 伊武雅刀
- ひらりの父で48歳[7]。父である小三郎の代まで先祖代々続いてきた質屋を継がず都市銀行に就職し、支店長を務める。ストーリー後半で「本店の部長部で第一部長」をするという名目の基、事実上左遷され、心に傷を負う。その後、夫婦関係の倦怠などから不機嫌になることも多かったが、最終話では取引会社への栄転が決まり、周囲との関係も改善の兆しを見せる。
- 藪沢ゆき子
- 演 - 伊東ゆかり
- ひらりの母で47歳[7]。心の隙間を埋めるために、92年9月より家族に内緒でマンションの1室を借り自分だけの世界に浸るが、93年3月に夫の洋一に発覚し叱責される。その後、舅の小三郎の勧めで質屋を継ぐための修行を始め、充実した日々を過ごす。
- 藪沢小三郎
- 演 - 島田正吾
- 洋一の父で、ひらりの祖父。75歳[7]。先祖代々続く質屋を経営している。
- 深川金太郎
- 演 - 花沢徳衛
- ゆき子と銀次の父で、ひらりの祖父。75歳[7]。町鳶の鳶頭をしている。小三郎とは幼なじみだが、互いに素直になれず反発し合っている。
- 小三郎が入院した際には見舞時にかさぶた[8]を贈る。
- 深川銀次
- 演 - 石倉三郎[9]
- ゆき子の兄で、ひらりの叔父。42歳[7]。明子を密かに慕っている。ひらりからは「銀ちゃん」と呼ばれる。キャベツが好物で、横になりながら食べることが多い。
- 梅若虎男
- 演 - 伊東四朗[10]
- 藪沢家の近所の相撲部屋「梅若部屋」の親方。53歳。
- 梅若明子
- 演 - 池内淳子
- 虎男の妻で「梅若部屋」の女将。虎男より4歳年上の57歳。
- 蛭田明夫
- 演 - 三遊亭楽太郎
- ひらりがアルバイトした、大型サイズ専門の洋品店の店長。梅響の断髪式では司会を務める。
- 小林雅人
- 演 - 橋本潤
- 竜太の異動後に、両国診療所を引き継いだ医師。大阪出身で阪神タイガースファンであり、阪神タイガースの歌を頻繁に歌っていることから、ひらり達に「六甲小林」とあだ名をつけられる。納豆が嫌いだが、みのりに恋をし、嫌いな納豆にも挑戦し、猛烈なアタックの末に彼女の交際相手である竜太から奪い結婚する。
- 寒風山
- 演 - 小林健
- ひらりの従兄弟で梅若部屋の力士。18歳[7]。本名は「加賀谷久男」。
- 梅響
- 演 - 松田勝
- 梅若部屋の部屋頭。21歳。15歳で入門し以後10年に渡り部屋を支えてきた。93年初頭に十両への昇進が決定するが、同時期より腰の不調を訴え始める。それから間もなく大怪我をし、十両力士として本場所の土俵に上がることなく引退。その後、梅若親方の伝手で就職し、兼ねてから極秘で交際していたすみれと結婚する。
- 椰子の海
- 演 - マーシー
- 梅若部屋に寒風山と同期に入門した、ハワイ出身の力士。本名は「エディ」。
- 小川すみれ
- 演 - 阿知波悟美
- 洋品店の店員。33歳の独身。娘と二人で古いアパートで暮らしている。ひらりに床と間違われたことがある。若くてうるさい女性が嫌いで、当初はひらりと全く口を聞かなかった。ひらりが下着の発送で失敗した際には毒舌家の一面も見せる。地味で暗い性格だと思われがちだが、控えめで良識があり、一人娘には明るく接している。
- 緑風立五郎
- 演 - 出羽錦忠雄
- 木原剛
- 演 - 毒蝮三太夫
- 根本邦夫
- 演 - 綿引勝彦
- 中村喜代子
- 演 - 大路三千緒
- 礼子
- 演 - 田島令子
- 芳美
- 演 - 吉宮君子
- 恵子
- 演 - 井上明美
- 春子
- 演 - 一谷伸江
- 町子
- 演 - 立石涼子
- 梅の森
- 演 - 成瀬富久
- 紅梅山
- 演 - NARUKO
- その他
- 演 - 板川光、小和田貢平、秋田宗好、石橋秀樹、金浜政武、玉置篤規、冨家規政、でんでん、豊島まさみ、山梨ハナ、岩鬼安武、森喜行、真山惠衣、菊地かおり、本田清澄
他に、準レギュラーとして年寄大嶽を廃業して間もない元幕内・若ノ海正照もコーチ役で出演。
使用楽曲[編集]
劇中ではBGMとして既成楽曲が使用された。
- リチャード・クレイダーマン - 渚のアデリーヌ
- WANDS - もっと強く抱きしめたなら
- ブラザース・フォア - グリーンフィールズ
脚注[編集]
- ^ NHKアーカイブス
- ^ 過去には『藍より青く』(1972年)で『耳をすましてごらん』(本田路津子)、『北の家族』(1973年)で『風は旅人』(赤い鳥)、『ロマンス』(1984年)で『夢こそ人生』(芹洋子・榎木孝明、コーラス: ロイヤルナイツ)が主題歌として使用されていた。
- ^ ビデオリサーチ NHK朝の連続テレビ小説 過去の視聴率データ
- ^ 実際の両国は四丁目までである。
- ^ 石田ひかり - NHK人物録
- ^ 渡辺いっけい - NHK人物録
- ^ a b c d e f 放送エピソード
- ^ ひらりからの助言で花束の「カサブランカ」を贈ることを決めるが、その際に金太郎は名前を覚えられず、「かさぶた」と言って渡してしまう。
- ^ 石倉三郎 - NHK人物録
- ^ 伊東四朗 - NHK人物録
外部リンク[編集]
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