ひゃくまんさん

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ひゃくまんさん
対象
分類 都道府県のマスコットキャラクター
モチーフ 加賀八幡起上り
公式サイト ひゃくまんさん公式ホームページ
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ひゃくまんさんは、石川県観光PRマスコットキャラクター。キャラクターの風貌は、ちょびヒゲを生やした短い手足のあるダルマ人形風。人が中に入れる実装もののゆるキャラは地元と東京に2体あり、のように手や足を引っ込めることができる。土産物などで用いられるデザインでは手足のないものもある。

概要[編集]

2013年に、2015年3月に予定されていた北陸新幹線金沢駅開業を首都圏でPRするために作成された。ただし、後述するように新幹線には乗車できない。

石川県の郷土玩具「加賀八幡起上り」をモチーフに、加賀友禅柄や九谷五彩を活用したデザインで、体と眉毛は金箔、ひげは輪島塗、背中には大きく「石川県」と書かれている。石川県が2013年7月、県出身のデザイナーら4人にマスコットキャラクターのデザイン制作を依頼。石川県観光総合プロデューサーの早川和良氏らでつくる選考委員会で、金沢市出身のグラフィッククデザイナー田中聡美氏の案を採用した。2013年9月27日、名前は一般公募で寄せられた中から、加賀百万石を連想させる「ひゃくまんさん」に決定。その際の応募数は約5,000件であった[1]。2013年10月23日、着ぐるみが披露された。得意技は「七転び八起き」のポーズ。また石川県出身の力士遠藤関を応援するため、勝ち越しと横綱を倒す金星をとれるよう考え出された、体を大の字に開く「金星」というポーズもある。

身長は175cm。横幅は正面からみて130cm。制作者側が福々とした可愛らしさを出す意図でこのようにしたが、それでは県庁にすら入れないため、横向きの幅は117cmと正面向きの幅よりスリムになっている。この幅でも新幹線には乗車できないが、これは、当初は首都圏で北陸新幹線の開業をPRするためのキャラクターだったため、新幹線への乗車を想定していなかったことが理由である[2]

現在は、石川県と東京都に1体ずつ存在している。1体目の制作費は、輪島塗や金箔張の伝統技巧を多用していることもあり、一体約200万円と高額[3]。2014年に完成した2体目は、1体目では眉毛など一部にのみ使われていた金箔を全身に使用した、炭素繊維を全身に採用して2割の軽量化が図られた、等の違いがある[4]

東京の銀座にある石川県のアンテナショップ「いしかわ百万石物語・江戸本店」の店頭には、実物の約1/2スケールのフィギュアがアイキャッチとして展示されている[5]ほか、金沢駅構内の観光案内所前、金沢市尾張町にある八百萬本舗内のひゃくまんさんのグッズショップ「ひゃくまんさんの家」2階にもフィギュアが展示され、観光客の写真撮影スポットとなっている。

反響[編集]

石川県議会から「かわいくない」「だるまに似た姿から石川を連想するのは難しい」など、批判や疑問の声があがった。石川県知事の谷本正憲は「期待や関心が寄せられている。せんとくんの例もあり、奇抜なデザインでいい」と発言した。[6]

モチーフが縁起物であること、体に本物の金箔が使われていることなどから、「縁起が良い」「ご利益がある」といった評判が生まれ、年末ジャンボの販売開始の際に地元の宝くじ売り場でのPRイベントに出演したこともある[7]

また、2014年に地元の星稜高校が進出した全国高校サッカー選手権大会決勝に応援に駆けつけた際に、リードした状態から、他の客が帰る邪魔にならないよう一足先に会場を出たところ勝ち越されてしまったため、翌年に星稜高校が決勝進出したときは最後まで応援を続け、星稜高校が優勝したなどのエピソードがある[2]

プロシンクロナイズドスイミング選手の双子姉妹で、石川県観光特使の木村真野さん、沙野さんは、ひゃくまんさんの大ファンで、イベントや大会、SNSなどでひゃくまんさんをPRしている。真野さんは、「金色と見た目が豪華なひゃくまんさんにひかれる、御利益がありそう」と語り、国際大会後のレセプションではひゃくまんさんの柄が入った浴衣を披露している[8]

テレビ出演[編集]

石川県議会での批判が話題となり、2013年10月の着ぐるみ公開以来注目を集め、テレビの全国放送や首都圏のローカル番組に出演した回数は50件に上り、広告費に換算すると12億6000万円に及ぶ[9]

(以下、出演番組一部)

 2013年10月28日放送。

 2013年11月14日放送。ひゃくまんさん制作秘話を紹介。

 2014年12月24日放送。

 2015年3月8日放送。「新幹線開業・北陸へ行った気になれる林先生の課外授業」オープニングコーナーに出演。

 2015年3月15日放送。

 2015年5月3日放送。

 2016年4月29日放送。トランポリンの森ひかる選手の紹介で登場。トランポリンを飛ぶ真似で連続金星ジャンプを披露。

 2016年12月12日放送。「がっかりした人」のコーナーで紹介。

ひゃくまんさん小唄[編集]

2015年、石川県への観光誘客を目的とした動画の「いしかわ百万石物語〜ひゃくまんさん小唄〜」が作成された。制作はCM界の重鎮で石川県観光総合プロデューサーの早川和良氏(TYO社長)が総合監修し、ひゃくまんさんが地元の観光名所を旅するような映像となっており、挿入歌の作詞も手掛けた。作曲は、同年に石川県観光ブランドプロデューサーに就任したシンガーソングライターの松任谷由実氏が行い、編曲は元東京スカパラダイスオーケストラリーダーのASA-CHANG氏が行うなど、豪華メンバーによる作品[10]

動画に登場する子ども達が踊るダンスの振り付けが公開されており、地元の保育園などによる発表会にひゃくまんさんが登場して、ひゃくまんさん小唄の地元普及を図っている。

非売品のDVDが特別プレゼント用に制作されており、DVDジャケットの写真は、日本を代表する写真家鋤田正義氏が、2016年5月から6月にかけて石川県で開催された「石川ロックサミット」の写真展のために撮りおろしたひゃくまんさんの写真が使用されている。

グッズ展開[編集]

石川県からの許諾を受けることで、個人または企業・団体がイラストを無償で使用できる。(個人で楽しむ範囲では申請は不要。) 2016年3月時点で商品数は600品を超えている[11]

当初は4種類のデザインが公開され[12]、2015年、2016年にはそれぞれ新たなカラーバリエーションが加わり、現在は6種類となっている。

公式グッズとして、キーホルダーや絵はがきの他、モチーフとなった加賀八幡起上りの人形、また県の伝統工芸である九谷焼や金箔の人形が販売されている。九谷焼の人形については、高さ約30cm、価格40万円超のグッズがあるが、2017年2月までに2体売れたと発表された[13]

コラボレーション[編集]

  • ドラマ

金沢の老舗旅館を舞台としたドラマ「花嫁のれん」第4シーズン(東海テレビ、2015年放送)に、前述のひゃくまんさんの加賀八幡起上り人形がレギュラーとして登場した。最終回(2015年3月27日放送)のラストシーンにはひゃくまんさん本人も登場している。ドラマ放映の影響で、加賀八幡起上りの人形は、注文に生産が追い付かない状態が続いている。

  • ゲーム

バンダイの携帯ゲーム「たまごっち4U」とのコラボで、ひゃくまんさんをモデルにした「ひゃくまんっち」が登場する。進化アイテムとして、輪島塗や金箔のご当地グッズが実装されている[14]

歴史[編集]

2013年

  • 10月23日-着ぐるみ公開。
  • 10月27日-東京日本橋中央通りの「日本橋・京橋まつり」でデビュー。

2014年

  • 1月6日 – 平面デザインの無償提供が開始された[12]
  • 9月26日 - 2体目のひゃくまんさんが完成[15]
  • 12月16日 – ひゃくまんさんの全国放送及び首都圏ローカルテレビ出演の広告費換算額がデビューから1年で6億9千万円に上ったと発表された。グッズの数は約300に上った[16]

2015年

  • 6月10日 – 無償提供のデザインに、新たに金1色のカラーバリエーションが追加され、全5種類となった[17]
  • 9月2日-石川県版のご当地婚姻届として、ひゃくまんさんの婚姻届の提供開始(https://www.recruit-mp.co.jp/machi/ - まちキュンご当地婚姻 ゼクシィマーケティングパートナーズ)。これに合わせて、紅白2色の新バージョンのイラストが公開された[18]
  • 10月1日 – 新たな公式グッズとして、九谷焼人形が発売された[19]
  • 10月9日 - 「ひゃくまんさん小唄」が完成[20]
  • 12月8日 – プロシンクロナイズドスイミング選手木村真野さん、沙野さんが知事表敬[8]

2016年

  • 1月7日 - ひゃくまんさんに届いた年賀状が41通であると発表された。昨年の20通から倍増した[21]
  • 2月5日 – 新たな公式グッズとして、金箔人形が発売された[22]

2017年

  • 1月14日-ひゃくまんさんに届いた年賀状が172通であると発表された。三大都市圏からの年賀状が7割を占めた[23]

関連項目[編集]

注釈[編集]

[脚注の使い方]
  1. ^ 石川のゆるキャラ 愛称募集に4965件(北國新聞2013年9月18日)
  2. ^ a b ひゃくまんさん太め体形失敗?(朝日新聞2016年11月18日
  3. ^ ひゃくまんさん、北陸新幹線に乗れない Archived 2016年11月20日, at the Wayback Machine.朝日新聞デジタル(2016年11月19日)2016年11月20日閲覧
  4. ^ 総金箔貼り、軽量化 ひゃくまんさん2体目登場 (北國新聞2014年9月27日)
  5. ^ 銀座の県アンテナ店 ひゃくまんさん置物設置(北國新聞2015年3月24日)
  6. ^ 石川県ゆるキャラ「かわいくない」県議会で批判続出”. 2013年12月12日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2013年10月2日閲覧。
  7. ^ 10億円の夢求め 年末ジャンボ宝くじ 県内で列(北國新聞2016年11月25日)
  8. ^ a b シンクロ双子姉妹観光特使 ひゃくまんさん世界に(北國新聞2015年11月10日)
  9. ^ ひゃくまんさんPR効果12億6千万円(北國新聞2016年3月5日)
  10. ^ 「いしかわ百万石物語〜ひゃくまんさん小唄〜」(YouTube 2017年3月1日閲覧)
  11. ^ ひゃくまんさん“12億6000万円” (北陸中日新聞2016年3月5日)
  12. ^ a b ひゃくまんさん簡素化 平面に(北國新聞2013年12月31日)
  13. ^ ひゃくまんさん売れた 41万円九谷焼人形2体(北國新聞2017年2月10日)
  14. ^ 「ひゃくまんさん」がたまごっちに ご当地キャラ中部代表(北國新聞デジタル2016年3月26日)2017年3月1日閲覧
  15. ^ ダイエット成功 2体目「ひゃくまんさん」完成(読売新聞2014年9月27日)
  16. ^ ひゃくまんさんCM換算7億円(北國新聞2014年12月16日)
  17. ^ ひゃくまんさん金色に 県、新デザイン追加(北國新聞2015年6月10日)
  18. ^ 愛の誓いは石川で ご当地婚姻届の提供開始(北國新聞2015年9月2日)
  19. ^ 豪華 金色ひゃくまんさん(北國新聞2015年10月1日)
  20. ^ 粋に「ひゃくまんさん小唄」 ユーミン作曲 県の誘客動画公開(北國新聞2015年10月10日)
  21. ^ ひゃくまんさんに年賀状41通(北國新聞2016年1月7日)
  22. ^ ひゃくまんさん金箔人形を発売 県、公式グッズに(北國新聞2016年1月29日)
  23. ^ ひゃくまんさんに年賀状172通(北國新聞2017年1月14日)

外部リンク[編集]