ひみつの花園 (1997年の映画)
| ひみつの花園 | |
|---|---|
| MY SECRET CACHE[1] | |
| 監督 | 矢口史靖 |
| 脚本 |
矢口史靖 鈴木卓爾 |
| 製作 |
高井英幸 矢内廣 |
| 出演者 |
西田尚美 利重剛 加藤貴子 田中規子 松岡俊介 伊集院光 徳井優 西牟田恵 濱田マリ 鶴田忍 角替和枝 内藤武敏 |
| 音楽 | 矢倉邦晃 |
| 主題歌 | 「春咲小紅」モダンチョキチョキズ |
| 撮影 | 岸本正広 |
| 編集 | 米田美保 |
| 製作会社 |
東宝 ぴあ YES Young Entertainment Square 東宝映画[2] |
| 配給 | 東宝[2] |
| 公開 |
|
| 上映時間 | 83分 |
| 製作国 |
|
| 言語 | 日本語 |
| 前作 | 裸足のピクニック |
| 次作 | アドレナリンドライブ |
『ひみつの花園』(ひみつのはなぞの)は、1997年に劇場公開された矢口史靖監督による日本映画[1][2][3]。お金好きな女の子が樹海の5億円目指して行く様を描いたスラップスティック・コメディ[4][5][6]。西田尚美の初主演映画[3][4]。
ストーリー
[編集]鈴木咲子は幼少の頃からお金を貯めるのも見せびらかすのも大好きで、それが高じて銀行員となったが、突然銀行強盗に巻き込まれてしまい、拉致される。ところが咲子が乗せられた銀行強盗の車は富士の樹海で横転事故を起こし、爆発炎上。咲子は5億円の札束の入ったスーツケース諸共激流に転落し、樹海へと流されるが、幸いにも九死に一生を得る。だが樹海の奥のぽっかり池の底へ沈んだ5億円のことが忘れられない咲子は、まず大学に入ってから地質学を学び、次に車の免許取得、それからロッククライミング、スキューバダイビング等を次々とマスターしていく。いつか五億円を樹海から拾い上げてやるというただそれだけのモチベーション赴くままに咲子はひたすらゴーイングマイウェイに前進する。
キャスト
[編集]- 鈴木咲子:西田尚美、黒沢吉野(少女時代)
- 江戸川:利重剛
- 伊丹弥生:加藤貴子
- 鈴木美香:田中規子
- 田中教官:伊集院光
- 椿銀行支店長:徳井優
- チェリー:西牟田恵
- ローズ:相川直
- 図書館受付嬢:濱田マリ
- ヤンキー:松岡俊介
- 三波:伊藤季久男
- 純子:桑畑虚
- 岩田:田中要次
- 泳子(スイミングスクールコーチ):木村多江
- ハルオ:寒空はだか
- ユミ:しおのやけい子
- 大家:山梨ハナ
- 水泳小僧:山崎祥
- 充:寺十吾
- 太田:太田希望
- 学生課の男:日野陽仁
- 学生課の女:藤田ヒロコ
- 道を訊ねる男:鈴木卓爾
- 看護婦:宍戸美和公
- 病院受付係:浅野あかね
- 椿銀行前の女:松本じゅん
- ワイドショーキャスター:小菅昭子
- ニュースキャスター:藤田理人
- 病院の取材レポーター:嵯峨田啓子
- 医者:今井吉清
- 老警備員・岡:金子唯夫
- 鈴木幹男:鶴田忍
- 鈴木富子:角替和枝
- 森田清太郎:内藤武敏
スタッフ
[編集]製作
[編集]企画
[編集]日本映画の将来を担う若い映画作家になるヤングターゲットに向けた個性的な作品を製作すべく[7]、東宝とぴあ提携による若手作品を後押しする低予算のプロジェクト「YES!レーベル」の第2回作品として制作された[3][5][7]。1回目は橋口亮輔監督『渚のシンドバッド』だったが[3]、二作きりで打ち止めとなっている。 当初「漱石を追え」なる東宝から持ちかけられた企画で、銀行強盗の一味が金の隠し場所を書いた千円札を追いかけるという設定だった。
脚本
[編集]主人公・鈴木咲子のキャラモデルは、幼少の頃の矢口史靖監督自身。
演出&キャスティング
[編集]西田尚美は矢口監督に初めて会った際、「モノローグを読んでくれ」と言われて読んだら「違う! そうじゃない!」「何も考えなくていい。そんな感情を入れる必要ない」などと、ことごとくダメ出しされた[5][8]。結局、監督の言うがままに演じたら、出来上がった作品をみんなが楽しんでくれて、笑ってくれた[8]。それで「みんなでものを作ることってこんなに楽しかったんだ」と初めて思え、そこからは「女優をやりたいという思いが強く芽生えたように思う」と述べている[8]。本作は西田の出世作になった[9]。
撮影
[編集]前半に青木ヶ原樹海の看板が、ラスト近くに富士ビューホテルの案内版が電柱に掛かるシーンがあり、富士山近くの山梨県で主に撮影が行われたものと見られるが、富士山は一度も映らない。咲子(西田)が技能教習を受けるシーンは東京競馬場の構内で撮影されている。
宣伝
[編集]惹句
[編集]誰もワタシを止められない。
作品の評価
[編集]評論
[編集]受賞歴
[編集]- 第7回日本映画プロフェッショナル大賞主演女優賞(西田尚美)
- 第17回ハワイ国際映画祭審査員特別賞&主演女優賞(西田尚美)
- 第21回日本アカデミー賞新人俳優賞(西田尚美)
出品
[編集]- 第2回釜山国際映画祭「新しい波」部門出品。
エピソード
[編集]- 審査員特別賞と主演女優賞をダブルで受賞した第17回ハワイ国際映画祭の授賞セレモニーに出席した西田尚美は、「賞状はいいから、その分のお金を頂戴!」と自ら演じた咲子役のセリフにちなんだスピーチを披露。会場内の爆笑を誘った。
ソフト状況
[編集]リメーク
[編集]1999年には『山銭水銭』なるタイトルで韓国映画としてリメークされた[12]。だが監督がキム・セギョクからイ・ビョンホン主演『誰が俺を狂わせるのか』のク・イムソに、ヒロインの相手役がキム・ジンからカン・ソンジンに交代するというトラブルがあり、内容も低評価に終わった。
脚注
[編集]- 1 2 “ひみつの花園”. 日本映画製作者連盟. 2026年1月24日閲覧。
- 1 2 3 4 ひみつの花園 - 国立映画アーカイブ
- 1 2 3 4 5 『ぴあシネマクラブ 日本映画編 2004-2005』ぴあ、2004年、584頁。ISBN 978-4835606170。ひみつの花園
- 1 2 “23歳の西田尚美が魅せるコメディ映画「ひみつの花園」”. All About. オールアバウト (2013年9月17日). 2015年7月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2026年1月24日閲覧。
- 1 2 3 井上真規子 (2013年9月17日). “連載樋口毅宏の「手玉にとられたい!」【第10回後編】西田尚美(女優) 西田尚美「大根役者で、現場でいつも叱られて、ダメダメな感じ満載でした」”. WebLEON. 主婦と生活社. 2026年1月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2026年1月24日閲覧。
- ↑ 日々是映画『ひみつの花園』 - レビュー
- 1 2 「1996日本映画・外国映画業界総決算」『キネマ旬報』1997年2月下旬号、キネマ旬報社、154頁。
- 1 2 3 嶋田真己 (2021年6月14日). “西田尚美、娘からダメ出しを受ける母親としての素顔 子育ては“メリハリ”を大切に”. クランクイン!. ブロードメディア. 2026年1月24日閲覧。
- ↑ 津島令子 (2021年6月8日). “西田尚美、じつは全く興味がなかった女優業。デビュー作で演技に恐怖「なんで受けちゃったんだろう」”. テレ朝POST. テレビ朝日. 2025年11月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2026年1月24日閲覧。
- ↑ 稲田浩 (2021年6月21日). “やついいちろう「『シャイニング』をコントライブ前に必ず見る」好きな映画と演技へのコダワリ【第3回】”. BANGER!!! バンガー. ムービープラス. 2025年6月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2026年1月24日閲覧。
- ↑ ひみつの花園 – TOHO theater STORE
- ↑ 山銭水銭 - 韓国版『ひみつの花園』解説
参考文献
[編集]- 『映画監督はサービス業です。—矢口史靖のヘンテコ映画術—』、DU BOOKS、2019年9月、 ISBN 978-4866471006。