てなもんや幽霊道中

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てなもんや幽霊道中
監督 松林宗恵
脚本 笠原良三澤田隆治
原作 香川登志緒(『てなもんや三度笠』)
製作 渡邊晋五明忠人
出演者 藤田まこと
白木みのる
野川由美子
田村亮
恵とも子
音楽 萩原哲晶
主題歌 藤田まこと、白木みのる
「てなもんや数え歌」
撮影 長谷川清
製作会社 東宝渡辺プロ宝塚映画
配給 東宝
公開 日本の旗 1967年9月2日
上映時間 90分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
前作 幕末てなもんや大騒動
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「加賀美城」として映された彦根城

てなもんや幽霊道中』(てなもんやゆうれいどうちゅう)は、1967年9月2日東宝系で公開された日本映画である。東宝・渡辺プロ宝塚映画作品。カラー。東宝スコープ

キャッチコピーは「ユーレイ、怪獣やったるでェ! 東西爆笑陣のスチャラカ大武勇伝!」。

概要[編集]

てなもんや東海道』『幕末てなもんや大騒動』に続く、東宝版『てなもんや』シリーズの第3弾(東映版からは第5弾)にして最終作。監督は『大騒動』の古澤憲吾に代わり、『東海道』の松林宗恵が再登板している。

今回は、加賀美藩のお家騒動を時次郎と珍念が解決すると言う話で、これに幽霊や妖怪、果ては当時流行だった怪獣(ただし等身大)まで絡ませている。そして『東海道』で使われた、「プロローグでモノクロ・スタンダードからカラー・シネスコへ変える」というギャグは、本作でも使われている。

劇中、「加賀美城」として映し出されたのは「彦根城」である[1]

テレビ版からの南利明漫画トリオ財津一郎(ただし蛇口一角でも桜富士夫でもなく別キャラ)や、渡辺プロからハナ肇谷啓桜井センリザ・ドリフターズといった、東西の喜劇人が助演、特にドリフは、当時のギャグ「右向けェ右!」のギャグを披露している。

本作も『東海道』同様、TBSの『土曜映画招待席』で放送されてから、一般に知られる様になった。

2013年10月22日DVDマガジン「昭和の爆笑喜劇」(講談社)の一環として発売、DVDマガジンとはいえDVD化となった。

ストーリー[編集]

あんかけの時次郎と珍念の二人は、百万石の大藩・加賀美藩へやって来た。だが城下は何故か物価高で、泊まる宿も無い、そこで修念和尚のいる寿命寺という寺に泊まった。その頃加賀美城では大変な事が起こっていた。藩主・加賀美正家が侍医・淳庵にみとられて息を引き取ったのだ。そして正家の遺体は家老・大杉源蔵の令で、寿命寺に埋葬、その夜時次郎と珍念は正家の霊を見て驚き、寺を後にした。

その頃加賀美城の大杉家老の元へ、腹心・黒岩兵部がやって来て、「10数年前に城下を出た正家の落し胤・まゆみ姫を探しに、桂木半太夫が城を出た」と忠告、大杉は色をなす。というのも、大杉はまゆみ姫がいないのをいい事に、自分の娘を松平家からの養子と一緒にさせる事で、加賀美藩を手中に納めようと企んでいたからだ。そして正家の死は、その目的のために淳庵に毒薬を与えての毒殺だった。まゆみ姫が来てはまずいと考えた大杉は、追っ手を出す。それを知った腰元・雪枝は城を出る。そして関所の前で鑑札が無くて困っていた雪枝は、時次郎と珍念と出会い、加賀美藩のお家騒動を教える。それを知った二人は雪枝と結託し、関所を出ると、半太夫と出会ったが、半太夫は追っ手に殺される。しかし近藤清之進に出会い、彼らは二手に分かれて姫さがしを始めた。

やがて時次郎と珍念は旅芸人と知り合い、一座の看板娘・博多小春の仲良くなる。そんな折、芝居見物に来た三鬼代官の財布を、公儀目付・森山忠之助の令を受けた鼠小僧次郎吉が盗むが、その金は贋金、森山と次郎吉は贋金のルートを追った。一方小春と別れた時次郎と珍念は雪枝・清之進と再開するが、小春がまゆみ姫と知り、一座を追う。だが、一座の男達は皆殺しにされ、小春達は居ない。手がかりは「蛇谷権現の神罪」という張り紙だけ。そこでその蛇谷に行って、二手に分かれる。ところがそこへ2人の妖怪が現れ、その上怪獣も2体現れパニックに。だが怪獣の正体は森山と次郎吉で、妖怪は贋金のアジトの門番だった。そこで時次郎と珍念は、森山と次郎吉と共にアジトに潜入、するとそこでは贋金が作られており、更に小春たちが黒岩の元で踊らされていた。早速時次郎たちは雪枝たちとともに贋金一派を退治し、小春たちを助け、雪枝と清之進は小春にまゆみ姫である事を教えた。

皆が助かった所で、修念和尚はお家騒動解決のため、時次郎と珍念に芝居を打って欲しいとする。そして時次郎は腰元に、珍念は僧侶にそれぞれ扮し、まゆみ姫と共に大杉の元へ現れ、まゆみ姫を見せる。「偽者だろう」とシラを切る大杉に対し、珍念は「証拠を見せてやろう」と呪文を唱えた。すると正家の霊が現れ、まゆみ姫の事を教えた。たまりかねた大杉は斬りかかろうとするが、忠臣たちに取り押さえられた。すると死んだはずの正家が現れたではないか!実は淳庵の機転で、大杉の勧めた毒薬を栄養剤にすりかえており、正家は生きていたのだ。そして死んだフリをしていたのは、部下の動向を探るためだったのだ。かくて大杉家老は切腹となり、お家騒動は一件落着。そして時次郎と珍念は正家たちに見送られながら、また旅に出ていった……。

スタッフ[編集]

出演者[編集]

挿入歌[編集]

  • 「スットントロリコ」
    • 作詞:香川登志緒/作曲:野口源次郎/歌:藤田まこと、白木みのる
    • 『東海道』同様、モノクロ・スタンダード状態のプロローグで歌われた。
  • 「てなもんや数え歌」
    • 作詞:香川登志緒/作曲:野口源次郎/歌:藤田まこと、白木みのる
    • 主題歌。アレンジは『東海道』の時とほぼ同じ。オープニングのテロップでは「てなもんや三度笠」と表記されていた。
  • 「娘旅笠」
    • 作詞:岡田憲和/作曲:萩原哲晶/歌:恵とも子
    • 旅役者の一座が移動中、一座の小春(まゆみ姫)が歌う。
  • 「皿屋敷」
    • 作詞:岡田憲和/作曲:萩原哲晶/歌:恵とも子、久保菜穂子ほか
    • 娘歌舞伎の舞台で歌われる。
  • 「てなもんや言うても仕方ない」
    • 作詞:松林宗恵/作曲:萩原哲晶/歌:藤田まこと、白木みのる
    • 博多小蝶一座の楽屋で、時次郎と珍念が一座の座員に囲まれて歌う。
  • 「月に群雲」
    • 作詞:松林宗恵/作曲:萩原哲晶/歌:恵とも子
    • 贋金作りのアジトにある座敷で、黒岩とその配下の目前で小春たちが歌い踊った。

CS放送[編集]

CS放送は、2003年5月日本映画専門チャンネルで行った企画「映画になったテレビ50年」の中の1本として放送された。 また、2015年3月28日4月26日には、時代劇専門チャンネルの『東宝娯楽時代劇シアター』枠で放送された。

同時上映[編集]

喜劇 駅前探検

脚注[編集]

  1. ^ 「昭和の爆笑喜劇 てなもんや幽霊道中」(講談社)本文16頁 2013年

関連項目[編集]

外部リンク[編集]