それから先のことは…

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それから先のことは…
加藤和彦スタジオ・アルバム
リリース
録音 1976年9月 - 11月
マッスル・ショールズ・サウンド・スタジオ
クライテリア・スタジオ
ワーナー・ブラザース・レコーディング・スタジオ
ジャンル リズム・アンド・ブルース
ロック
時間
レーベル DOUGHNUT (ドーナツ)
プロデュース 加藤和彦
新田和長
加藤和彦 年表
スーパー・ガス
(1971年)
それから先のことは…
(1976年)
Catch-22
(1977年)
『それから先のことは…』収録のシングル
  1. 「シンガプーラ」
    リリース: 1976年11月29日
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それから先のことは…』 は1976年12月20日に発売された加藤和彦の3枚目のソロ・アルバムで、加藤が初めてアメリカ合衆国でレコーディングしたアルバム[1]である。サディスティック・ミカ・バンドの解散後、ソロ・アルバムとしては5年ぶりとなり、当時同棲をはじめていた安井かずみとの最初の共作アルバム[2]となった。

解説[編集]

『それから先のことは…』 は加藤がスワンプ・ロックに取り組んだアルバムである。加藤はサディスティック・ミカ・バンドの解散後、しばらく音楽活動を休止していたが、1976年になり同棲していた安井かずみとの共作アルバムの構想を思いつく。それは、当時多くのアーティストのレコーディングに起用されていたマッスル・ショールズ・スタジオのミュージシャンたちとの共演だった。加藤はミカ・バンド時代から彼らの出す音を再現しようと努力してきたが果たせなかったため、これを機会に渡米して彼らと共演することにしたものだった[1]。 レコーディングは日本から持参した楽曲のスケッチをもとにアラバマ州のマッスル・ショールズでリズム体を収録し、マイアミでストリングスとホーンを加え[3]、ロサンゼルスにてミックス・ダウンが行なわれた。

後年、加藤は本作について 「私小説のような、レコードを媒体にしたラブレター集のようなもの」[1]と評している。なお、本作発表後の1977年には、加藤と安井の共著で本作の収録曲と同じタイトルの 『キッチン & ベッド』 (主婦と生活社刊) というエッセイ集も出版している[4]

アートワーク[編集]

オリジナル・アルバム・カバーにはエンボス加工が施され、インナースリーヴには歌詞とクレジット[5]が記載されていた。カバーアートに使われたポラロイド写真は、加藤と安井がロス滞在時の常宿にしていたビバリーウィルシャー・ホテルで互いに撮影したもので[6]、フロント・カバーで加藤が着用しているスーツは高橋幸宏のブランドBricks[7]の製品である。 なお、初発売時のレコード帯には、以下のキャッチコピーが記載されていた。

南からはカリブの熱い風がニュー・オリンズを経て流れこみ
北からはメンフィスの黒い血が流れ込む
マスル・ショールズで東洋の叡智…
“加藤和彦と安井かずみ”が見たものは何か!!

収録曲[編集]

全曲とも作詞は安井かずみ、作編曲は加藤和彦。アナログレコードでは#1から#5までがA面に、#6から#10までがB面に収録されている。楽曲の時間表記は初出CDに基づく。

  1. シンガプーラ (3:46)
    この曲はアルバム発売に先立ち、#5とのカップリングでシングル・カットされ、シンガポール航空のCMにも使用された。1984年にアグネス・チャン [8]が、2003年に杏子がカバーしている。
  2. それから先のことは (4:59)
  3. ジャコブ通り (3:41)
  4. それぞれの夢 (2:34)
  5. キッチン&ベッド (4:18)
  6. 貿易風 (4:33)
  7. 春夏秋・・ (4:21)
  8. 光る詩 (うた) (3:39)
  9. 二度目の冬 (3:27)
  10. 淋しい歌のつくり方 (3:43)

CREDITS[編集]

  • Produced by Kazuhiko Kato & Kazunaga Nitta
  • Horns & Strings Arranged by Mike Lewis
  • Recording at Muscle Shoals Sound Sheffield, Alabama
  • Strings Overdubbed at Criteria Recording Studios, Miami, Florida
  • Mixed & Mastered at Warnor Bros. Recording Studios, N.Hollywood, L.A.
  • Engineered by Jerry Masters, Steve Melton, Jack Adams & Loyd Clifft
  • Special Thanks to Ichiro Asatsuma, Hiroshi Kuwashima & Yuji Konno
  • Polaroid by Zuzu
  • On the Cover Kazuhiko Kato Wears a Shit by Bricks, Training Shoes by Adidas
  • A Gentleman's Cologne by Halston, Pictured at Beverly Wilshire Hotel
  • Personal Management by Yoshiaki Nitta (Music Unlimited Ltd)
  • All Songs Published by Watanabe Music Publishing Co.Ltd.

MUSICIANS[編集]

  • Kazuhiko Kato - Vocal, Acoustic Guitar
  • Jimmy Johnson - Electric Guitar
  • Barry Beckett - Keyboards
  • Roger Hawkins - Drums
  • David Hood - Bass
  • Pete Carr - Acoustic & Electric Guitars
  • Tim Henson - Keyboards
  • Harrison Calloway - Trumpet
  • Harvey Thompson - Tenor Saxophone & Flute
  • Charles Rose - Trombone
  • Ronnie Eades - Baritone Saxophone

発売記録[編集]

形態 発売日 品番 レーベル アートワーク 解説 リマスタリング 備考
LP 1976年12月20日 DTP-72223 DOUGHNUT なし なし 初出
CD 1991年03月20日 TOCT-6037 EASTWORLD 篠原章 記載なし 初出
2007年11月02日 FJSP-29 SUPER FUJI DISCS 小倉エージ オノ・セイゲン 再発/紙ジャケット
2017年06月28日 UPCY-7308 EXPRESS 小松喜冶 記載なし 再発

参考文献[編集]

  • 『加藤和彦、安井かずみのキッチン&ベッド』 主婦と生活社、1977年7月。
  • 加藤和彦・安井かずみ 『ワーキングカップル事情』 新潮社、1986年3月。ISBN 978-4-10-145101-5
  • 加藤和彦・松木直也 (聞き手・構成) 『加藤和彦 ラスト・メッセージ』 文藝春秋、2009年12月。ISBN 978-4-16-372280-1
  • 高橋幸宏 『心に訊く音楽、心に効く音楽 私的名曲ガイドブック』 PHP新書、2012年8月。ISBN 978-4-56-980640-2
  • 『安井かずみがいた時代』 島崎今日子 (編)、集英社、2013年2月。ISBN 978-4-08-771487-6
  • 加藤和彦・前田祥丈 『エゴ~加藤和彦、加藤和彦を語る』 スペースシャワーネットワーク、2013年7月。ISBN 978-4-90-670088-2

脚注[編集]

  1. ^ a b c 出典 『エゴ~加藤和彦、加藤和彦を語る』 加藤和彦・前田祥丈著 2013年
  2. ^ 出典 『ワーキングカップル事情』 加藤和彦・安井かずみ著 1986年
  3. ^ マイアミのセッションではKC&ザ・サンシャイン・バンドのメンバーだったサックス奏者のマイク・ルイスが編曲を担当した。なお、セッションが行なわれたクライテリア・スタジオのスタッフとは、3年後 『パパ・ヘミングウェイ』 のセッションで再会することになる。
  4. ^ 出典 『安井かずみがいた時代』 島崎今日子 (編) 2013年
  5. ^ クレジットには撮影時に使用した香水のブランド名も記載されている。なお、2007年のCD再発の際にはこれらのカバーアートが忠実に再現されている。
  6. ^ 出典 『加藤和彦 ラスト・メッセージ』 加藤和彦・松木直也著 2009年
  7. ^ 出典 『心に訊く音楽、心に効く音楽 私的名曲ガイドブック』 高橋幸宏著 2012年
  8. ^ アグネスがこの曲を歌うにあたり、安井かずみはあらたに詞を書き下ろし、タイトルも 『愛のハーモニー』 に変更している。