その名は101

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その名は101』(そのなはわんぜろわん)は、横山光輝作の漫画

概要[編集]

1977年 - 1979年月刊少年チャンピオン連載。単行本全5巻。後にハードカバーで全3巻として発売された。

バビル2世』の続編・パラレルストーリー。バビル2世の第3部から引き続いての内容になっており、第4部とは内容的な相違がある。

なお、野口賢の漫画『バビル2世 ザ・リターナー』は、『バビル2世』と本作の両方の設定を引き継いでいる。

あらすじ[編集]

アメリカの研究施設にコードネーム『101』と呼ばれ、収容されていたバビル2世・山野浩一は、自分の血が死にかけている病人に活力を与えていると知らされ、研究に協力していた。しかし自分の提供していた血液が、実はCIAの超能力工作員を作り出すことに使われていたことを知る。嵐の夜に脱走した浩一は、自分の血によって生まれた超能力工作員を抹殺していく。

やがて山野浩一は、三つのしもべが地下核実験場に収容されている事を知らされる。だが浩一にそれを知らせた者は、その情報と引き換えに得た浩一の血によって、恐るべき陰謀を進めていた。

登場人物[編集]

バビル2世/山野浩一(やまの こういち)
本作によって、はじめてフルネームが明らかとなる。
浩一の血を輸血された人間は傷病から驚くべき回復を示すが、一部の適合者は浩一と同等の超能力を得る。その事を知った浩一はCIAに利用される立場になるが、その事実を悟り脱走する。以降、CIAが生み出した超能力者を次々と抹殺していくが、虚しさだけが残っていく。やがて、とある者から情報提供を受け、三つのしもべの居場所を知り、解放した後、ヨミとの対決に向かう。
局長
それ以上の肩書きと本名は不明。CIAにおいて、山野浩一の血から超能力者を作り出す事と、作り出した超能力者の指揮を執る責任者。
銀鈴(ぎんれい)
偶然、山野浩一と知り合い、恋人どうしの関係になる。実はS国諜報機関の一員であり、その出会いも偶然ではなく芝居だったが、本当に浩一を好きになってしまう。そしてS国諜報機関を裏切り、浩一を逃がして絶命する。
赤毛のジャック(あかげ-)
最初に浩一と戦った、CIAの超能力者。浩一と同じ能力を持つと自称し、刃を仕込んだボディスーツをまとい、高速で体を回転させる体術との併用で浩一を抹殺しようとする。だが浩一のエネルギー衝撃波の吸収能力と、ジャックを上回る発火能力の前に敗れる。
名称不明の超能力者
CIAの罠として、メソポリス共和国で超能力を使って暴れ回り、山野浩一をおびき出す。戦車に乗って浩一を追いつめるが、浩一の発火能力によって戦車内の弾薬が爆発し、敗れ去る。
ドミノ
山野浩一の血によって超能力とともに、秘めていた残虐性をも発現した。その結果、所属していたCIAからも疎まれる存在となり、任務の名目で山野浩一暗殺任務に借り出され、CIAからも見捨てられた形で敗死する。
アーネスト
ペルミト共和国パラミンゴ大統領を暗殺するため、派遣された超能力者。顔の筋肉を変えての変装能力(後に山野浩一ほか、他の超能力者も持つ能力と判明)や、毒虫を使っての暗殺を行う。任務の途上、居合わせた山野浩一に敗れる。
スペンサー
本作の超能力者の中で、唯一、山野浩一の血に由来しない独自の超能力を持ち、CIAの研究所に自らの能力を売り込む。浩一が研究所に引き返してくる事を予知し、自分の能力を誇示するためにこれを迎え撃とうとするが、その能力をニセモノと決め付けた警備部隊の隊長から非協力的な態度を取られて孤立状態に置かれ、浩一との一対一の対決となり敗れ去る。その能力は確度の高い遠隔視や予知能力に加え、強い念動力をも併せ持っており、自然発生的な能力者としてかなりのハイレベル。しかし衝撃波や発火能力等の攻撃的な能力までは持たず、逆襲した浩一の衝撃波を受け死亡した後、浩一から「大昔なら預言者や神として崇められたかもしれないが、現在ではその能力は疎まれるだけ」と呟かれている。
ジェームス
かつて貧しい生活をしている際に、山野浩一の血の適合者としてCIAにスカウトされ、超能力者となる。任務上、何人も殺しているが、愛妻家で子供思いの人物。山野浩一に殺されるが、妻子を思って絶命したジェームスの心を読んだ浩一に、かぎりないわびしさを感じさせる。
野口賢の漫画『バビル2世 ザ・リターナー』にも過去の出来事として登場し、彼の息子が作中の主要人物となる。
タルボ
ジェームスと山野浩一の戦いを観察し、ジェームズの敗因を見きわめて浩一を倒す作戦を行う。だが浩一が怪我をしたのを見て、その必要なしとして戦いを挑む。ジェームスと浩一の会話の中で、浩一によって倒された事が語られる。
ランバート
CIAの超能力者だったが、山野浩一と戦わせられる羽目になる事を怖れ、CIAを抜けて武器密売秘密組織に自らを売り込む。だが秘密組織の依頼で、原爆輸送機をハイジャックした事から、山野浩一に超能力者の関与を疑われる事となる。結果、秘密組織にもCIAのスパイと疑われ、山野浩一との三つ巴の戦いとなり、秘密組織を全滅させるも、浩一には敗れ去る。
レナード
作中において最後に山野浩一と対決する超能力者。超能力者どうしの対決では浩一には勝てないと悟ったCIAによって、自動迎撃設備を備えた施設に浩一を誘い込む作戦が遂行され、その囮となって浩一をおびき寄せる。レナードが敗れた事によって、CIAの局長は浩一を倒すのは不可能と悟らされる。
SBC会長
アメリカきっての大企業のSBCの会長。北極海で発見したヨミを蘇らせるために、三つのしもべの居場所の情報と引き換えに、山野浩一の血を入手する。
ダンディ
爆弾の起爆装置解除の専門家。SBCによって山野浩一に紹介され、三つのしもべに連動している水爆の起爆装置を外し、三つのしもべの解放に協力する。
ヨミ
山野浩一(バビル2世)の宿敵。北極海で仮死状態の姿でSBCによって発見され、SBCが手に入れた浩一の血によって蘇る(SBCは自社の利益のためにヨミの力を利用しようとしたが、激昂した浩一からは逆にヨミに利用されると叱責されている)。体力が回復しない内に駆けつけた浩一と対峙し、隠し持った銃で浩一を狙撃するが反撃で撃たれてそのまま昏倒し、浩一ともども生死不明となる。

派生作品[編集]

バビル2世 ザ・リターナー
本作と、本編である「バビル2世」の両方の設定を引き継いだ続編。原作:横山光輝、漫画:野口賢