伊豆の国パノラマパーク

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葛城山
地図
地図

伊豆の国パノラマパーク(いずのくにパノラマパーク)は、静岡県伊豆の国市にある標高452mの葛城山の山頂と北麓を利用した観光施設である。

概要[編集]

山頂の富士見テラスからの眺望

伊豆の国パノラマパークは、片道1,791m、最大高低差411m[1]ロープウェイが主たる施設で、伊豆長岡温泉地区と、葛城山の山頂までを結ぶものである。山頂では富士山駿河湾の望めるパノラマや、四季に応じた植物、特に春のツツジや、6月のアジサイが見物である。なお「360度の大パノラマ」と謳ってはいるが、東や南西方向の眺望はあまり開けていない。

かつては伊豆長岡エイトランドという名称であり、エイトボウルというボウリング場[2]も併設されていた。後に名称をかつらぎ山パノラマパークと改称し、現在では伊豆の国パノラマパークとなり、ロープウェイの名称も「葛城山ロープウェイ」から「伊豆の国パノラマパークロープウェイ」に変更された[3]

このロープウェイは、旅館経営者で、観光協会長であった杉山勝美[4]が主導して生まれたものである[5]。昭和30年代の初め、伊豆長岡温泉の目玉施設としてロープウェイを計画[5]。当初は夢のような計画で相手にされなかったが、旅館のだんな衆に訴え、町を説得[5]。1960年(昭和35年)に開発会社を発足し、有志が株を持ち合い5千万を集めた[5]。1962年(昭和37年)5月には開業し、「東洋一のゴンドラ」と話題を呼んだ[5]。当時のゴンドラは10人乗りで、1台ごとにガイドが付き、片道15分掛かるものであった[5]。開業後数年で4億円を越える負債を抱えてしまい[5]、ロープウェイメーカーである日本ケーブルグループの観光施設運営会社NCリゾートマネージメント株式会社が引き継いだ。

その他沿革[編集]

  • 1992年(平成 4年) - 老朽化した施設を一新[5]
  • 2016年(平成28年) - 山頂に富士見テラス新設
  • 2017年(平成29年) - 富士見テラスにプレミアムラウンジ新設
  • 2018年(平成30年) - 葛城珈琲店オープン
  • 2019年6月1日より山頂にある「葛城神社」では、毎月1日と15日の月次祭に、源頼朝にちなんだ勝守りを1日200個限定で頒布する予定
  • 2021年7月21日 - 施設名を伊豆パノラマパーク、山頂エリアにある展望台を碧テラスにそれぞれ名称変更[6]

施設[編集]

全ての座標を示した地図 - OSM
全座標を出力 - KML
山麓駅
山頂駅

山麓駅(北緯35度1分35秒 東経138度55分41.8秒 / 北緯35.02639度 東経138.928278度 / 35.02639; 138.928278 (伊豆の国パノラマパーク 山麓駅)) - 山頂駅(北緯35度0分44.1秒 東経138度55分15.8秒 / 北緯35.012250度 東経138.921056度 / 35.012250; 138.921056 (伊豆の国パノラマパーク 山頂駅)
ロープウェイ(往復運賃:大人2400円、子供:1200円、幼児:800円)[7]

山麓駅側[編集]

  • バイキングレストラン「パノラマダイニング」
  • パノラマカフェ
  • 売店
    など

山頂駅側[編集]

  • 空中公園
    • 碧テラス(旧名称:富士見テラス)
    • 富士見の足湯
    • プレミアムラウンジ
    • かつらぎ茶寮
    • 葛城珈琲店
    • ボードウォーク
    • 恋人の鐘
    • 葛城神社
    • 百体地蔵
    • アスレチック
      など


グループ施設[編集]

交通[編集]

鉄道・バス[編集]

自動車[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 出典 : 公式サイトより
  2. ^ 2008年5月31日をもって閉館
  3. ^ 2010年7月12日に変更
  4. ^ 昭和43年秋没
  5. ^ a b c d e f g h 出典 : 「新狩野川紀行」静岡新聞社 1996年 68頁-70頁より
  6. ^ 施設名変更のお知らせ”. 伊豆パノラマパーク. 大日株式会社 (2021年7月21日). 2021年7月22日閲覧。
  7. ^ 営業時間”. 伊豆パノラマパーク. 大日. 2022年4月7日閲覧。

外部リンク[編集]

座標: 北緯35度01分35秒 東経138度55分41秒 / 北緯35.026271度 東経138.928127度 / 35.026271; 138.928127