おれは鉄兵

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おれは鉄兵
ジャンル 少年漫画
漫画
作者 ちばてつや
出版社 講談社
掲載誌 週刊少年マガジン
発表号 1973年33号 - 1980年20号
巻数 全31巻(講談社コミックス版)
全18巻(ワイド版)
全21巻(ちばてつや全集)
全12巻(文庫版)
全13巻(集英社ホームリミックス版)
アニメ
原作 ちばてつや
監督 長浜忠夫吉田茂承(演出)
シリーズ構成 松岡清治(文芸)
脚本 松岡清治、雪室俊一吉田喜昭
吉川惣司、みづいでこういち、大島武豊
キャラクターデザイン 楠部大吉郎
アニメーション制作 シンエイ動画
製作 日本アニメーション(企画・制作)
フジテレビ(制作)
放送局 フジテレビ系列
放送期間 1977年9月12日 - 1978年3月27日
話数 全28話
テンプレート - ノート
プロジェクト 漫画アニメ
ポータル 漫画アニメ

おれは鉄兵』(おれはてっぺい)は、ちばてつや少年漫画作品、およびそれを原作とするテレビアニメである。

概要[編集]

自由奔放で小柄な主人公が学園で巻き起こす騒動を描く。

原作は、『週刊少年マガジン』に1973年33号から1980年20号まで連載。ちばは本作で、1976年の第7回講談社出版文化賞児童まんが部門を受賞した。

単行本は、『週刊少年マガジン』版元の講談社からは講談社コミックス (KC) 版全31巻、KCスペシャルのワイド版全18巻、講談社漫画文庫版全12巻が発売。他にホーム社から『ちばてつや全集』として全21巻が、集英社から集英社ホームリミックス版全13巻が発売されているが、ホームリミックス版には初期と末期の財宝発掘エピソードが収録されていない。

ストーリー[編集]

明泉の山奥で父と二人で埋蔵金発掘をしながら育った野生児・上杉鉄兵は、学校にも行かずに野山で自由奔放に暮らしていた。畑の作物を荒らしたり、不法所持するダイナマイト警察署を爆破したりと、地元では悪名をとどろかせていた上杉親子だが、実は12年前から行方知らずとなっていた東京の名家の主と三男坊だったのだ。

鉄兵は父親とともに家へと連れ戻され、半ば強制的に入学させられた王臨学園では厳格な校風に馴染めず、次々と問題を起こす。その一方、かつてケンカで身につけた剣道で不良たちを返り討ちにしたり、剣道部主将に勝利するなどの活躍を見せ、一躍学園の有名人となるが、成績不振と素行不良を理由に王臨を退学させられる。

その後、猛勉強のすえに編入した剣道の名門・東台寺学園では、練習試合で先輩たちとの激闘を制し、さらには関東大会の中学生の部で団体戦・個人戦を両制覇するという大快挙を成し遂げた。しかし、学園の裏山を全焼させるという大事件を起こして停学処分となってしまった鉄兵は、謹慎中の家から飛び出し、明泉の山で父や仲間たちとともに再び埋蔵金発掘をするのだった…。

登場人物[編集]

上杉鉄兵
中学2年生。山育ちの野生児だったが、東京の名門・上杉家の三男だということが発覚し、家へ連れ戻される。大酒飲みのイカサマ師で女好きという、中2とは思えない奔放な性格は父親譲り。また、小さな体ながら高い運動能力と果てしないスタミナの持ち主であり、先輩や先生からのシゴキをものともしない。
剣道については誰かに教えを請うことはなく、ほぼ完全な我流。防具を用いず、基本を無視したハチャメチャな「ケンカ剣法」を、王臨剣道部の下級生たちとともにあみ出し、上級生たちをきりきり舞いさせた。相手の欠点や弱点を見抜く才能に長け、他人の技を盗むのも得意。勝負に勝つことに手段を選ばず、プライドも捨てて卑怯な手段を用いるため、剣道部の先輩にそのことを何度もいさめられている。
上杉広美
鉄兵の父。冬眠前の熊のような髭面の巨漢で、かつては大蔵省主計局に勤める役人だった。12年前に鉄兵とともに家を飛び出し(正確には鉄兵は広美が持ち出した荷物に紛れ込んでいた)、各地で埋蔵金の発掘を行っていた。家に連れ戻されたあとも定職には就かず、しょっちゅう発掘へと出かけている。
母親の妙を大の苦手としており、まったく頭が上がらない。妙が鉄兵のいたずらで昏倒していた時には、「いっそ、このまんまいっちまってくれりゃ、気が楽なのになぁ」とも漏らしていた(その直後に「冗談、冗談」と付け加えていた)。またアニメ版の第6話では、「妙がいる限りこの家にはいたくない」と声を荒らげて明泉へ帰ろうとしていた。
上杉忍
鉄兵の母で、広美の妻。才色兼備で優しく、鉄兵を含む6人の子供たちを分け隔てなく愛している。12年ぶりに再会した鉄兵の素行の悪さに卒倒するも、上杉家の人間として恥ずかしくないよう教育を施す。
忍という名前はアニメ版用に設定されたものであり、原作においては彼女が名前で呼ばれる場面は無い。
上杉妙
鉄兵の祖母で、広美の母。上杉家において絶対的な権力を持つ人物。非常に厳格な性格で、上杉家の人間を厳しくしつける。かなりの高齢にもかかわらず、鉄兵の悪態に激怒してなぎなたで懲らしめようとし、家宝の日本刀を持ち出した鉄兵とチャンバラを繰り広げたこともある強者。鉄兵の大物ぶりを家族の誰よりも先に理解した人物でもある。
妙もまた忍と同様にアニメ版で名前が付けられたキャラクターであり、原作においては名前で呼ばれる場面は無い。
中城
鉄兵と広美が埋蔵金を発掘していた明泉の学校に通う不良。発掘現場で不穏な動きをしていたことを発端に、鉄兵と激しいケンカを繰り返す。彼が通う養護施設の寮で竹刀を使ってケンカ試合をしたことが、鉄兵が王臨学園の剣道部に入るきっかけとなった。のちに東台寺学園の剣道部員として鉄兵と再会する。
吉岡
王臨学園剣道部主将。アゴが特徴的で、おだてに乗せられやすい性格。さして強くはない王臨学園剣道部に在籍しつつも、都大会で準優勝をおさめるほどの実力者。鉄兵の編入当時は彼の入部を疎ましく思い、厳しいシゴキを与えて退部を迫ることもあったが、東台寺学園との対校試合でその実力を認め、退学になりそうな彼を何とか学園にとどめようと尽力した。必殺剣は「地ずり八双」。
脇坂
東台寺学園剣道部主将。巨体で額にシワ、パンチパーマで自身を「わし」と呼ぶなど、およそ学生とは思えない風貌の持ち主。王臨を退学になった鉄兵を東台寺に引き入れた張本人だが、のちにそのことを大いに後悔する。関東の十傑に数えられる名門の東台寺学園剣道部で主将をつとめるほどの実力者で、試合では鉄兵を秒殺したこともある。普段は冷静だが、頭に血が上ると周りが見えなくなる性格で、鉄兵の試合中のじらしや挑発に翻弄される。
石渡先生
東台寺学園数学教師兼、剣道部部長。角刈りに厳つい顔、やや中年太りの体型が特徴。鉄兵が編入した2年5組(通称・戊組)の担任でもある。剣道六段の有段者で、東台寺剣道部は彼の厳しい指導によってその強さを誇っている。鉄兵を問題児として暴力的なシゴキを与えるが、彼の剣道の実力は認めている。生徒からのあだ名は「カバッチョ」。
田村・津川・権田
東台寺学園生徒。鉄兵と同時期に編入した同級生で、寮でのルームメイトとなる。3人とも平凡かつ良識的な生徒で、編入当初は鉄兵の型破りな性格に戸惑っていたが、学園生活を続けるうちに互いの理解を深めていく。なお津川は作品に登場した当初は「磯田」という名前だった。
加納
東台寺学園中等部2年5組生徒。長身で老け顔の男。まともに進級していれば高校を卒業している年齢の落第生。戊組の番長的存在で、編入してきたお調子者の鉄兵を痛めつけようとするも、返り討ちに遭うこと二度。鉄兵が剣道部で活躍する姿を見ていくうちに確執は消え、よき友人の一人となった。寝返りを打たず、寝息も聞こえないほど寝相がいいが、時々夜尿することをクラスメイトのパッチにこっそり暴露されている。
但馬
東台寺学園中等部2年5組級長。ずんぐりと太った体に丸メガネが特徴。加納と同級の落第生で、かつては脇坂とも同級生だった。穏やかな性格で、鉄兵の戊組での最初の友人となる。フリードリヒ・ニーチェの『ツァラトゥストラはかく語りき』を愛読しているため、仲間から「ニーチェ」と呼ばれている。
パッチ
東台寺学園中等部2年5組生徒。黒いアイパッチがトレードマークで、そのあだ名で呼ばれている。鉄兵の剣道部での活躍を応援する脇役キャラクターだったが、加納らとともに学園火災事件に巻き込まれて停学となり、鉄兵たちの埋蔵金発掘に参加する。
菊池
新里工業中等部3年生。坊主頭で背が高く、鉄兵に「塩ラッキョ」とあだ名された。剣道の名門・鹿島円道流道場の出身で、中学2年で全国ベスト4に入るほどの腕を持つが、おごり高ぶった性格で、出場する関東大会と鉄兵の存在を見下していた。作中での鉄兵の最大のライバルとなる存在で、関東大会の団体戦・個人戦の決勝戦で死闘を繰り広げた。必殺剣は「風車」「木の葉落とし」など。

特徴[編集]

  • 主人公の鉄兵は、物語の当初は世の中の常識をまったく知らず、字もろくに読めない野生児そのものであった。終盤では学園生活を経験することで、破天荒ではあるが比較的良識のある少年へと成長している。ただし、博打とケンカと酒に目が無い点だけは終始変わらない。
  • 鉄兵の精神面での成長とは逆に、ルックスは物語が下るにつれて幼児退行している。連載開始当時は前作『あしたのジョー』の矢吹丈を思わせる精悍な顔立ちだったが、連載終了間近になるとまるで小学生のような小柄なキャラクターへと変貌している。太くつながったまゆ毛も連載途中からのものである。アニメ版のキャラクター設定は、原作後期の鉄兵の姿に準拠している。
  • 学園スポ根漫画としては珍しく、ほとんどヒロインらしいキャラクターが登場しない。登場する女性キャラクターは鉄兵の家族やクラスメイト、学校の先生など美人も多かったが、鉄兵との色恋話は物語の中ではまったくといっていいほど語られなかった。
  • 練馬区が発行する広報誌『ねりまのこども』において、練馬区民でもあるちばてつやが『テッペーくん』というタイトルの4コマ漫画を全17回にわたって連載していた。原作との直接のつながりは無いものの、ちば本人は「鉄兵がもし小学校に通っていたら?」というイメージで描いていたという[要出典]

アニメ版[編集]

1977年9月12日から1978年3月27日までフジテレビ系列局で放送。日本アニメーションフジテレビの共同製作。全28話。

KC版の単行本第8巻までのストーリーで構成され、原作には無いエピソードやオリジナルキャラクターが多数追加されている。上記「登場人物」節に挙がっていないキャラクターが何人もいるため、本稿ではアニメ版の担当声優を「登場人物」節から分けて記す。

キャスト[編集]

スタッフ[編集]

主題歌[編集]

オープニングテーマ「おれは鉄兵」
作詞 - 保富康午 / 作曲・編曲 - 渡辺宙明 / 歌 - 藤本房子こおろぎ'73コロムビアゆりかご会
エンディングテーマ「カニさんカニさん」
作詞 - ちばてつや、保富康午 / 作曲・編曲 - 渡辺宙明 / 歌 - 藤本房子、こおろぎ'73、コロムビアゆりかご会
原作で鉄兵がよく口ずさんでいたフレーズを、ちばが保富との共作という形でエンディング用に作詞しなおしたものである。

各話リスト[編集]

話数 サブタイトル 脚本 絵コンテ
1 なぞのガキ大将 松岡清治 座間一
2 父と子の秘密 福冨博
3 ダイナマイトと埋蔵金 雪室俊一 吉田茂承
4 樅ノ木学園の対決 奥田誠治
5 さらば明泉の町 小華和為雄
6 十二年目の再開 吉田喜昭 高田元之
7 上杉家の亡霊 吉田茂承
8 いくぜトマト剣法 松岡清治
9 学校はおれの遊び場 雪室俊一 小華和為雄
10 泣いてうれしい大暴れ 吉田喜昭 出崎哲
11 運動部のきらわれ者 吉川惣司 吉田茂承
12 しごきって楽しいね 生頼昭憲
13 小さな恋人上京す 雪室俊一 中原誠
14 放課後三本勝負 吉田茂承
15 けんかならまかせてよ 吉田喜昭 小華和為雄
16 やったぜけんか剣法 小林治
17 サインはもうたくさん 松岡清治 吉田茂承
18 やめてたまるか剣道部 雪室俊一 椛島義夫
19 いかすぜ曽根じいちゃん 吉川惣司 近藤喜文
20 カワイコちゃんとエイヤットウ!! 高橋潤一
21 オヤジの脱出大作戦 吉田喜昭 生頼昭憲
22 帰ってきた暴れん坊 福冨博
23 合宿って楽しいな! 吉田茂承
24 おにぎり食ってがんばろう! みづいでこういち 生頼昭憲
25 どっこい、生きてるぜ! 大島武豊 高橋潤一
26 対抗試合はもらった! 吉田喜昭 福冨博
27 八方破れでおしまくれ みづいでこういち
28 やったぜ鉄兵トンボ剣法! 吉田喜昭 芝山努

収録メディア[編集]

2014年9月26日にTCエンタテインメントから本作を収録した『想い出のアニメライブラリー 第25集 おれは鉄兵 DVD-BOX デジタルリマスター版』が発売された。サウンドトラックは、2015年4月29日に日本コロムビアから『おれは鉄兵 オリジナルサウンドトラック』が発売された(初商品化)。

外部リンク[編集]

フジテレビ系列 月曜19:00枠
前番組 番組名 次番組
あしたへアタック!
(1977年4月4日 - 1977年9月5日)
おれは鉄兵
(1977年9月12日 - 1978年3月27日)
一球さん
(1978年4月10日 - 1978年10月23日)