おかみさん 新米内儀相撲部屋奮闘記

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
おかみさんから転送)
移動先: 案内検索

おかみさん 新米内儀相撲部屋奮闘記』(おかみさん しんまいおかみすもうべやふんせんき)は、小学館刊行の青年漫画雑誌「ビッグコミックオリジナル」に1990年から1999年まで連載された、相撲部屋を舞台にした漫画作品。作者は一丸。単行本全17巻。1992年度第38回小学館漫画賞青年一般部門受賞作品。

連載終了から約12年後、登場人物などを一新した続編『おかみさん平成場所 新米内儀わかばの相撲部屋奮闘記』が「ビッグコミックオリジナル」2011年11月5日号から2013年9月20日号まで連載された。第1話では本作の主人公はつ子も、同門部屋の先輩おかみとして登場している。

目次

概要[編集]

相撲界の常識も知らずに新興の春日部屋の内儀(おかみ)となったはつ子。料理も下手、家事もぎこちなく、相撲の知識もほとんどない新米内儀ではあるが、持ち前の明るさとひたむきさで、若い力士たちと時にはケンカし、時には励まし合いながらともに部屋をもり立てていく。相撲部屋と角界を舞台にした人情マンガであり、相撲に関する知識などもちりばめられている。

他の相撲漫画と相違する点は、大半のものが特定の力士(選手)を主人公として、出世の過程や取り組みの結果を題材としているのに対し、本作は相撲部屋を舞台としている点であり、本場所の描写が全くなされていない巻も存在する(単行本7巻など)。

主な登場人物[編集]

山咲 はつ子[編集]

春日部屋内儀。旧姓は田中。
物語の主人公。相撲とは全く縁のない生活をしていたが、短期大学在学中にお見合いで当時の現役力士・山風と結婚、山風が引退し春日部屋を創設して以降は新米内儀として、一筋縄ではいかない若い弟子たちの世話を見る。
連載初期は、角界に関する知識がないとされる描写が多かった一方、連載中期で大柄な男児と草相撲を取る描写も存在し、相撲に関する興味・関心はそれなりにあると見受けられる。
性格はかなりおっちょこちょいだが、前向きで楽天家。また喜怒哀楽の感情起伏が激しい。春日部屋のアイドルでもあり、若いながら力士たちの母親代わりでもある。真面目に思い込みすぎる傾向があり、春日部屋の緩い雰囲気について批判されたり、金森が周囲の期待に見合った出世をできずに停滞したりした際は、自身が内儀として力不足であるとして、力士たちにスパルタ教育を試みたり、同じ一門の永谷部屋の内儀に「弟子入り」を申し込んだりしたこともある。
料理(チャンコ)の腕は殺人的に下手で、連載初期には鍋にアボカドを入れるなど奇抜なメニューを作り、弟子たちにも恐れられ、春日部屋を訪れた友人たちにも酷評された。その一方、カレーライスは唯一の得意料理としているが、これは婚前に親方との出会いの場となったバイト先の喫茶店でレシピを教わった。
容姿が幼いため、春日親方と並んだ際に夫婦ではなく父娘に間違われる描写が多かった。
連載開始時は20歳。単行本17巻で長男・力(ちから)を出産。 春日部屋の力士及び床丸を含めた大半の人物には「おかみさん」と呼ばれているが、三重親方及び母・みのりには「はっちゃん」と、春日親方及び父・勇蔵には「はつ子」と、それぞれ呼ばれている。

はつ子の親族[編集]

田中勇蔵[編集]

はつ子の実父、大学教授(工学博士)。はつ子と春日親方の縁談を持ち掛けた当事者であるが、一度ははつ子が相撲部屋の内儀となることは難しいと判断して縁談を破棄させようとした。そのため、はつ子には我儘で偏屈な世間知らずな父親と評されている。しかしこれは娘に苦労を掛けたくないという親心の表れであり、幼少期のはつ子がならず者に危害を加えられかけた際に身代わりになって殴られたり、春日親方の器量を計るべく相撲の勝負を挑んだりするなど、父親としての愛情も描写されている。

田中みのり[編集]

はつ子の実母、専業主婦。夫の勇蔵とは対照的に楽観的で陽気な女性。はつ子が妊娠して春日親方が巡業で不在になった際は春日部屋に泊り込み、はつ子(及び留守番の弟子)たちの世話役を担い、マタニティブルーに陥ったはつ子の不安を払拭する発言をして励ました。はつ子とは対照的に料理の腕前は良好。

春日親方[編集]

春日部屋師匠。本名は山咲一雄。
大分県出身。現役時代の四股名は山風、最高位は関脇で倉品部屋所属。はつ子と交際していた時期に幕内優勝を遂げ、まもなく結婚。大関横綱もねらえる器と評されたが、腰の痛みが原因で引退し、年寄・春日を襲名、それから間もなく独立し部屋を興す。厳格で口数が少なく、相撲道に対しては真剣そのもの。時折含蓄に富んだコメントを発する。連載開始時は30歳、年齢に見合わず頭髪が薄いことにコンプレックスを抱いているような描写も多々ある。普段は泰然自若と構えているが、花嵐が優勝争いに絡んだ際や、はつ子の出産の際には、慌てる姿が見られた。また、弟子の咸臨丸及び逆波が十両昇進を目前にプレッシャー過剰に陥った際は両者を笑顔で激励したり、上述のようにはつ子が金森の出世について気に病み思い詰めた際は豪快に笑いつつも理路整然とした説明ではつ子を安心させたりする温かい側面もある。その他、元兄弟子が経営するちゃんこ料理店を訪れた際は、同僚と折り合いが悪く孤立している従業員の青年を目の当たりにし、その青年に店外で声をかけ自身の経験を交えて激励し、床丸の孫・薫が床山志望を撤回して床丸を憤慨させた際は、薫を自室に呼び出して本心を語るように諭すなど、困っている人物に歩み寄ることを厭わない性格である。
はつ子の作中における証言によると、現役時代は高所恐怖症であり、また、著しい音痴であったという。
春日部屋の力士及びはつ子を含めた大半の人物には「親方」と呼ばれているが、三重親方などの親しい人物には「山ちゃん」と、はつ子の父には「一雄君」と、はつ子の母には「一雄さん」と、それぞれ呼ばれている。
外見のモデルは元プロレスラーの山崎一夫

春日部屋所属力士[編集]

夏木(なつき) 改め 花嵐(はなあらし)[編集]

春日部屋所属力士(連載開始時:幕下13枚目→最高位:小結→連載終了時:前頭)。
連載当初の部屋頭。大分県出身。春日親方の倉品部屋時代からの弟弟子。単行本1巻第十話で新興春日部屋では最初の関取(十両)となる。本名の姓(及び連載初期の四股名)は夏木、ファーストネームについては明確に描写されていない。十両昇進を目前とした時期に、はつ子に四股名の命名を依頼する。親方の姓「山咲」からの「花」の連想と現役時代の四股名「山風」を組み合わせて「花嵐」となる(実在の元大相撲力士とは無関係)。単行本9巻では前頭8枚目に在位した場所で初日から11連勝し、最終成績を12勝3敗の準優勝として殊勲賞及び敢闘賞をダブル受賞した。
連載当初の部屋頭であると同時に、部屋一番のイケメンで、派手好き女好きの享楽的な性格。女性にモテる性質がある一方、嫉妬深さも持ち合わせ、初音が入院した際に入院先の病院の看護師・美保との親密なやり取りに嫉妬する一面もあった。幸子とは中学時代から交際して、後に結婚(作中で唯一、現役中に妻帯者となった春日部屋力士)。連載終盤では、女児に恵まれ親バカな面も見せた。そっぷ型体型の技巧派力士で、必殺技は花嵐ローリングスペシャル(要は居反り)。幸子の作中における証言によると、入門前はケンカが強かったらしく、作中においてはそれを裏付けるかのように安室・平山(十両昇進直後には、当時幕下の逆波にも)をはじめとする付け人に対し過激な粗暴行為をはたらくことも多い。床丸の作中における証言によると、17歳で入門した当初は著しく軽量で下痢体質だったため、兄弟子に「ヒョロピー」と呼ばれていたという。 作中では自信の頭髪が薄いことに対し春日親方以上にコンプレックスを抱き、自信の頭髪のみならず他の力士の頭髪を気に掛ける描写(具体的には、谷が部屋を脱走した際、スキンヘッドになって戻って来た谷を目の当たりにするや否や、他の誰よりも動揺した。)が見られた。また、このことから連載開始初期のあだ名は「モト夏木」とされていた。 験(縁起)を担ぐ主義で、上述の優勝争いに絡んだ場所でははつ子の手料理を食したり、国技館まで赴く際の歩数をも調整したりした他、他の力士の験にも気を配り、初音が毎年の九州場所で験担ぎに通っているラーメン店の屋台が見当たらず不調に陥った際は、その話を耳にするや否や、初音に験担ぎの重要性を主張しつつ、付け人と共に屋台を探し回り発見に至った。また、逆波が三役昇進を目前にプレッシャー過剰に陥った際は、その緩和を図るべく逆波を飲みに誘い(結果的には自身だけが盛り上がり、当初の意図は満たされなかった。)、体験入門の稽古相手となった佐藤を馬鹿にした挙げ句、逆波に反抗的な態度を取った大竹の度胸と素質を評価し讃えるなど、上述の粗暴性の一方、力士らしい義侠心も持ち合わせる。

高田(たかだ) 改め 逆波(さかなみ)[編集]

春日部屋所属力士(連載開始時:幕下43枚目→連載終了時:大関)。
青森県出身。本名(及び連載初期の四股名)は高田信夫。身長176㎝。春日親方の倉品部屋時代からの弟弟子。同期生の夏木が花嵐の四股名をつけてもらったのを見て同様にはつ子に命名を依頼する。口数が少なく(初期には多弁な一面も見受けられた)無愛想ゆえに、倉品部屋時代は兄弟子達にいじめられ、春日部屋移籍後も花嵐が十両に昇進した直後は集中的に扱き使われたり暴行を受けたりしていた。自身も部屋の後輩や付け人にプロレス技をかけたり、稽古で過剰にしごいたりすることが多く、特に向上心がいまいち感じられない桜丸には厳しく当たる。その花嵐以上の粗暴さゆえに、桜丸をはじめとする付け人には憎悪の対象とされ、十両から幕内下位に在位していた時期は観客からブーイングを受けることもあった。また、人前で放屁をすることを憚らず、桜丸や佐伯はその悪臭にしばしば辟易する。その一方で、桜丸が書いたファンレターの返事(虚偽を交えた逆波の悪口)を勝手に読んでいた弟弟子に対しては「失礼だ」と嗜め、咸臨丸が幕下優勝を目前とした際は他の全勝力士に勝利することで援護射撃を遂げ、春日親方が後述の理由により佐伯及び柳の入門許可を渋った際は入門を認めるように懇願・説得するなど、人一倍の義侠心の持ち主でもある。幼少時に両親が離婚し父親に引き取られ、のちの継母及び異母弟と折り合いが悪く、孤独な少年時代を過ごしたものの、祖父には多大な愛情をもって育てられた経緯があり、お年寄りに対しては尋常ならざる気遣いを見せる。享楽的な花嵐とは対照的に、あんこ型体型で押し相撲一辺倒の「不器用な力士」で、相撲に関して著しくストイックで人一倍の集中力の持ち主ゆえに、場所中には相撲以外のことを考えられなくなることすらある(初期には遊興の為はつ子に借金を申し込んだり、妙齢の女性からのファンレターに舞い上がり床丸に詰られたりするなど、享楽性も伺えた。)。最終話で大関に昇進、春日親方の現役時代の地位を越え部屋の出世頭となる。女性には著しく奥手ゆえに、安奈とは単行本5巻第四話で面識を持って以降極めてプラトニックな交際を続けていたが、単行本17巻第七話において、一夜を共にしたのではないかと暗示させる場面が描かれている。

咸臨丸(かんりんまる)[編集]

春日部屋所属力士(連載開始時:幕下23枚目→最高位:幕内→連載終了時:十両)。
イタリア出身。本名のファースト・ネームはアントニオ。元サッカー選手の伯父が経営する東京のレストランに遊びに来ていたところを春日部屋の後援会長にスカウトされる。「イタリアの太陽」と呼ばれる程の陽気な性格と、公害のような大きな笑い声の持ち主かつ、多数の女友達と交際するプレイボーイとされる。幕下上位で全勝優勝を遂げ、逆波と同時に十両に昇進し、のちに幕内にも在位。膝を負傷して酷く落胆した際には引退も考えたが、上述の伯父が咸臨丸の気の迷いを見抜き励ました結果、再起に至った。作中ではつ子が作ったちゃんこを喜んで食べる数少ない人物。引退後は年寄として協会に残るのではなく、故郷のソレントへ戻ることを考えている。ちなみに実在の日本相撲協会には2017年現在までイタリア出身の新弟子が入門し、初土俵を踏んだことはない。

道灌山(どうかんやま)[編集]

春日部屋所属力士(三段目23枚目→最高位十両→廃業)。
東京都文京区出身。本名は作中で明かされていない。四股名は住んでいた地名から。単行本第1巻第一話では地方に親族が居住している旨を伺わせるような描写がある。部屋で一番大柄のあんこ型力士。花嵐・咸臨丸・逆波に続く実力を持っていたが、肝心な時期に怪我に泣かされる不運が重なり、初音に先を越される。都会っ子らしくドライな性格で、幕下上位で十両が見え始めた頃、あっさり引退を決めるがはつ子の説得により撤回、直後に相撲に強みを増し十両昇進を決定させる。しかしその時点で既に負傷や加齢を理由に心が折れ、しばらくは気力を振り絞り十両に在位し続けたものの、十両下位に在位した場所で膝に致命傷を負い、2勝13敗と大敗して幕下陥落が確定した直後に引退した。 幕内にも昇進できず、十両にも長くは在位できなかったが弟弟子(特に西村)には慕われた。引退後はチャンコ料理屋に就職。

高崎山(たかさきやま)[編集]

春日部屋所属力士(三段目→廃業)。
大分県出身。本名は臼木慶二郎。四股名の由来は大分県大分市別府市の境界ある同名の山と見られる。サルのような風貌(自身も自覚している)で、明るい性格で弟子同士の宥め役を務めたり、しゃべり・歌のうまさを活かし部屋の宴会部長を務めたりする。しかし早い段階で自分の実力の限界を悟り、20代半ばで引退を決意。はつ子や近所の保育園の子供たちに励まされて一度は続投の意思を示したものの、26歳で引退。最高位は三段目7枚目。引退後は春日親方の要望により、部屋のマネージャーに就任、事務・来客対応・スカウトなどの仕事に励み、第二の人生を歩む。近所の幼稚園で知り合ったシングルマザーの女性・林由美子と結婚。
力士として出世はしなかったがそれなりに腕っ節は強く、引退後、谷をスカウトに大分まで赴いた際、谷が刃物を持ったチーマー5人を相手に喧嘩をしようとした所を止めに入り、直後に襲い掛かってきた全員を一人で叩きのめしてしまい、駆けつけた警官を困惑させた。更には、スカウト中に立ち寄ったパチンコ店フリーランス悪党を称する刺青を彫った青年と意気投合した際には、その後同伴した居酒屋腕相撲勝負を申し込み、見事に勝利して青年を唖然とさせた。

初音(はつね)[編集]

春日部屋所属力士(序二段→十両)。
和歌山県出身。本名は鈴木浩(弘)。ギョロ目と公家のような眉が特徴。幼い頃に当時の人気力士・藤ノ川(実在の同名力士とは無関係)にサイン色紙をもらったことから力士を志し、関取になるまで帰郷しないと決心し、取的時代は両親と会わずにいた。十両昇進を前にした時期には、自身が憧れていた藤ノ川が、加齢に伴い衰えて番付を降下させながらも現役に執着する姿を目の当たりにし、幻滅のあまりサイン色紙を破棄しようとした。しかし春日親方に見つかり「藤ノ川関はちっぽけなプライドを捨てて限界に立ち向かうことで、若い衆に生き様を伝えようとしている、それに対して他人がとやかく言うべきではない。」などと諭され、藤ノ川に対する敬意を取り戻した(破棄したサイン色紙は修復し、再び保存した)。
この一件から間もなく、幕下上位で6連勝して迎えた千秋楽に十両最下位で7勝7敗と幕下陥落の危機に瀕した藤ノ川との入れ替え戦が組まれ、この取組に勝ち、部屋で4人目の十両昇進を果たす(藤ノ川はこの相撲の後引退)。作中で唯一、兄弟子(道灌山)の地位を追い越し関取になった力士。昇進後、部屋の取的力士から距離を置かれ疎外感を味わうが臼木に励まされる。怪我をして入院した際に看護師・美保と親密になり、以降交際を継続。連載初期、名古屋場所の宿舎の寺院を舞台に部屋の一同で肝試しをする回では「オカルトマニア」と言う一面もあった。また、連載後期ではアダルト雑誌の収集を趣味とする描写もなされ、コスプレ・洋物など嗜好は幅広く、美保と交際を開始して以降も収集は続けている。場所によって好不調の波が激しく、大阪場所の雰囲気を苦手としている。

桜丸(さくらまる)[編集]

春日部屋所属力士(三段目→幕下(連載中に繰り返す))。
大阪府出身。本名は桜田(ファーストネームは不明)。明るいお調子者だが泣き虫で、些細なことでも大騒ぎするなど、感情表現が何事も大げさでいじられやすいキャラクター(からかわれるとすぐ泣く)。逆波からは日常的にプロレス技をかけられたり稽古で過剰にしごかれたりして号泣することが多いものの、桜丸自身は逆波を慕っている。もち肌で柔軟な体の持ち主だが、当初は天性の体の柔軟性を生かせず、逆波の押し相撲の真似をしようとして伸び悩んだ。上述の通り泣き虫であることに加え、出世願望が低い消極的な性格ゆえに、逆波のみならず他の部屋の力士からもいじめの標的とされたり、春日親方や床丸に叱責されたりしている。独自の四つ相撲に転向してからは、大竹との同部屋決戦を制して三段目全勝優勝も経験。酒に酔うと人格が変わる。

真弓(まゆみ)[編集]

春日部屋所属力士(序二段→廃業)。
本名は真弓孝一。入門前からの親友・堂堂力と並ぶ春日部屋のいたずら者だったが、実父がで他界した直後、実家の酒屋を継ぐために角界を去り、春日部屋最初の引退力士となった。通常は力士が引退する際は断髪式が執り行われるが、真弓は春日部屋への未練を断ち切るべく断髪式の段取りがなされる前に無断で理髪店に赴き髷を切って、はつ子や堂堂力を狼狽させた。引退後も堂堂力の成績を常に気にかけており、時折部屋を訪れ様子を見に来る。実父の葬儀を終え引退の挨拶を兼ねて部屋に戻った際には、部屋の力士に怪獣のフィギュアを「自慢のコレクション」としてプレゼントしているが、他にもキャラクター物のフィギュアを集めていた模様。また引退の直前には、深夜の国技館に侵入し、前掛けを化粧まわしに、桜丸を太刀持ちに、堂堂力を露払いに、それぞれ見立てて横綱土俵入りの真似事をした。その時に撮影した写真を記念品として受け取り、帰郷の電車内で涙を流した。

堂堂力(どうどうりき)[編集]

春日部屋所属力士(三段目→幕下→廃業)。
本名は高橋(ファーストネームは不明)。いたずら好きで部屋のムードメーカー的存在。しかし肝心の相撲は、三段目上位~幕下下位まで昇進した時点で満足してしまい、向上心が伺えず、稽古も身に入っていなかった。この点を真弓や春日親方に指摘される描写も多々見られ、耳の痛い指摘に逆ギレすることも多かった。新弟子たちからも兄貴分として慕われていたが、結局幕下下位を乗り越えられず、単行本17巻で引退。臼木の下でマネージャー業の研修に励む。
尚、作中のやり取り(会話の口調など)から、初音・桜丸・真弓・堂堂力の4名は同期生と見られる。

佐藤(さとう)[編集]

春日部屋所属力士(序の口→幕下)。
北海道出身。本名は佐藤敏雄。連載開始時には入門して間もない新弟子で、髷がなかったが、大竹の入門直前に初めて髷を結った。少年時代から劣等感が強く、内気で消極的な性格が災いし、桜丸同様にいじめの標的にされている。大竹が入門する前は稽古にも消極的だったが、大竹が体験入門した際に稽古相手に命じられて以降、積極性を増してきた。自身に卑屈になっていた中学生の頃、東大卒で商社マンの兄に「恵まれた身体を活かしてみろ。」と勧められたことをきっかけに春日部屋に入門。序二段下位から序の口で負け越しが続いた際はその兄に引退させられかけたが、直後に積極的な稽古の様子を目の当たりにした兄が、引退させる意向を撤回した。 床丸の女友達の前で自殺をほのめかす発言をしたこともあり、その際にはその女性に強く叱責された上で自信を持つように諭され、涙ながらに思い直した。

大竹(おおたけ) 改め 鯉昇(こいのぼり)[編集]

春日部屋所属力士(序の口→幕下)。
高知県出身。本名は大竹美男。愛称は「タケ」。ごつい顔にニキビ面なので「ジャガイモ」と呼ばれることも。単行本2巻で初登場時は中学生。全国中学選手権3位の実力だが、部屋見学で自分より格下と思っていた佐藤との稽古でプロの厳しさを実感。卒業後、春日部屋に入門。負けず嫌いな性格で闘争心は人一倍、特に筋力トレーニングには強いこだわりを持ち。虫垂炎をこじらせて入院した際も、病棟にダンベルなどのトレーニング用具を持ち込もうとした程であった。三段目で全勝し、桜丸と同部屋決戦を行ったこともある。単行本16巻で近所の幼稚園鯉のぼり設置作業を手伝った際に、鯉が滝に昇って龍となる中国の故事を聞き、それに基づいて四股名「鯉昇」を名乗る。入門前、父親が事業で成功して以降は裕福な家庭環境で過ごしていたが、それ以前の本人が幼い頃は生活費にも事欠くほど貧しい家庭環境だったとされる。 本人は幼い頃に、貧しさに立ち向かい工事現場などで我武者羅に働く父親の姿を尊敬していた一方、事業に成功して以降、裕福さを主張しつつ自身に構おうとする父親に強い嫌悪を示していた(しかし入門当初は、裕福さを鼻にかけるべく、ブランド品の衣類や液晶テレビを部屋に持ち込み、逆波に強制的に処分される描写も見られた)。単行本5巻で両親が部屋を訪れた際には、父親のその行状に激怒したことを春日親方に咎められたものの、春日親方もはつ子も大竹の心境を理解していたため、最終的に父親からも理解を得られ和解に至った。単行本9巻で初めてマゲを結った際には、部屋の兄弟子たちから「コンパチ(デコピン)」を受け祝儀を貰い、更には床丸のアドバイスで部屋周辺の商店街を回り同様の儀式を受け、その祝儀を母校の相撲部に寄付した。上記の事情もあり、兄弟子の中でも佐藤には特に頭が上がらない描写がある。ちなみに日本相撲協会の年寄名跡に読みが同じ「大嶽」が存在する関係上、実在の力士が本作と同様に「大竹」の四股名を名乗ることはあり得ない。

安室(あむろ)[編集]

春日部屋所属力士(序の口→幕下)。
東京都出身。本名は安室翔。単行本6巻で初登場時は中学生。谷と同期入門。部屋見学でボンナカ(新弟子にわざと負けて調子に乗らせること)を行われ、自尊心を傷つけられるが、自分も弟弟子に同じ屈辱を味わわせるのだと言って入門。実家は焼肉屋で、春日部屋からそれほど遠くないこともあり、入門直後は頻繁に実家に立ち寄り「スカシの安室」と揶揄されていた。普段はお調子者で目立ちたがり屋な性格だが案外繊細なところもあり、重要な局面では緊張してすぐ下痢気味になる。前相撲で全敗を喫して帰路で負け惜しみをした際は、春日親方に気軽に実家に帰る行為は甘えで、精神的な弱さの起因になるので帰省を控えるよう忠告された。幕下上位まで早く達したが、十両への道は遠い。

谷(たに)[編集]

春日部屋所属力士(序の口→幕下)。
大分県出身。本名は谷恵一。単行本7巻で初登場時は中学生。臼木にとっては中学の後輩に当たり、春日親方及び花嵐にとっても同郷の後輩に当たる。子供の頃から体が大きかったが性格は内気だった。小学校高学年の時期には地元の不良に体格のことでからかわれ、それに抗するうちに次第に素行が悪くなったと言い、初登場時はヒゲを生やした厳つい風貌で、喧嘩に明け暮れる日々を過ごし、地元では有名な不良だった。臼木とはつ子のスカウトにより入門。入門後はむしろ控えめな性格となり、お調子者の安室をたしなめる場面が多い。ただしたまに激情家・寂しがりの側面が出ることもあり、「実母に会いたくなった」ことを理由に「探さないでください」という置手紙をして部屋を脱走し、東京駅ではつ子に発見された後も、頭を総髪からモヒカンにしたり窃盗行為に及んだりして、はつ子の手を煩わせた。この時ははつ子に本音を打ち明けたところ、はつ子は谷を信用して帰省を認めたが、本人の意思により即日に帰参。部屋に戻った際にはスキンヘッドになっていた。取組もケンカ戦法の延長であまり頭を使わないため、地位は伸び悩んでいる。因みに髪は癖があると見られ、マゲが結えるようになる前には一時期「マッシュルームカット(安室曰く)」になっていた時期もあった。

金森(かなもり)[編集]

春日部屋所属力士(序の口→三段目→廃業)。
東京都出身。本名は金森勝也。単行本10巻で初登場時は高校生。母子家庭で育ち、全国中学選手権優勝、高校1年で全国大会制覇、2年で国体優勝の逸材(優勝時高校生であり、またその年に入門していないため幕下付出資格はない)。倉品部屋への入門が半ば決まっていたが、はつ子のドジな仕事姿に魅力を見出したとして、急遽春日部屋に入門先を変更。鈍感でふてぶてしい性格から兄弟子に対しても物怖じしないが、逆に後輩からも物怖じされていない。将来を嘱望された部屋期待の星だったが、椎間板ヘルニアを発症して自身の取り口が発揮できないのは本末転倒として、自ら引退を決断。引退から間もない時期はニートとなっていたが、後に母の紹介により一般企業に就職。直後の正月に春日部屋を訪れ、高校の後輩たちを指導する描写もあった。

佐伯(さえき)[編集]

春日部屋所属力士(序の口→三段目)。
本名は佐伯望。単行本11巻で初登場時は中学生。身長195㎝の長身。平山・西村と同期入門。逆波のファンと公言し、自ら付け人を志願した変わり者。人を小馬鹿にしたようなにやけた笑い顔が特徴。逆波にしこたま殴られても、へこたれず言い返す図太い神経の持ち主で、作中でもほとんど感情を表に出さず無表情に近い容姿に描かれている事が多い。幼少時に両親が離婚し父親に引き取られたことから、母親を想う一面もあり、体験入門の際は父親の再婚に反発すべく家出をする形で春日部屋に押し掛け、春日親方には親元に帰るように命じられたが、はつ子が駅まで送る直前に失踪し間もなく逆波に発見され、別の男性と再婚した母親への恋しさを主張した所、逆波に扱かれたが、この過程で素質と根性を評価され、春日親方から入門の許可を得るに至った。新弟子時代にも、再会した母親から貰ったお守りを「彼女に貰った」と虚偽を交えて自慢した結果、そのお守りを大竹及び安室に隠されて、怒りを露わにする場面が描かれている。
単行本13巻で描写された自己紹介によると、おとめ座B型・趣味は天体観測で、好物は焼鳥丼を始めとする丼もの。

平山(ひらやま)[編集]

春日部屋所属力士(序の口→序二段)
本名は平山洋一。単行本12巻で初登場時は中学生。入門直後から花嵐の付け人を命じられ、花嵐に苗字と容貌にちなみ「ヒラメ」というあだ名を命名された。 佐伯と比べておとなしい性格ゆえに、花嵐にはつ子のちゃんこ料理を無理やり食べさせられたり、前相撲での負けっぷりを嘲笑されたり、巡業先で付け人業務が緩く楽ができることを嫉妬すべく鉄拳を受けたりするなど、桜丸と同様に弄られている。
幼少の頃は少食で、学校の給食の時間が苦痛だったと述懐している。

西村(にしむら)[編集]

春日部屋所属力士(序の口→序二段)
本名は西村透。単行本12巻で初登場時は中学生。太い眉毛とドングリ眼が特徴で、あだ名も「ドングリ」。引退間際の道灌山の付け人となり一番一番命を賭けた相撲のすごみを教えられる。前相撲で一番も勝てなかったときは落ち込み、スカシを試みる程だったが、道灌山の説得と激励により続行に意欲を見せる。

玉置(たまおき)[編集]

春日部屋所属力士(序の口→序二段)。
本名は玉置善郎。単行本13巻で初登場時は中学生。愛称は「タマ」。
思考力・動作が鈍く、おっとりした風貌・性格で、春日部屋に体験入門をした際には他の入門志望者4人にその鈍さを咎め立てられたことで一悶着(具体的には、現場を目撃したはつ子が4人の玉置に対する行為をいじめと主張し、4人がそれに反論したことで板挟みに陥った玉置がパニックを起こし、突然「稽古しようよ!」などと叫び出し、逆波に鉄拳制裁を受けた。)が起き、その4人が前途多難を感じ入門を取り止めて春日部屋を去る事態に陥ったが、唯一春日部屋に残留し、正式に入門したように、相撲好き・稽古好きという点に関しては部屋でも一二を争う。また、おかみさんであるはつ子のことが大好きであり、告白しようとして安室及び谷に咎められたこともある。 春日親方は玉置の潜在能力を高く評価し、体験入門における一悶着の際、部屋を去った4人については切り捨てる発言をした一方で、玉置が残留したことについては安堵する発言をしていた。

柳(やなぎ)[編集]

春日部屋所属力士(序の口→最高位:幕下→三段目)。
本名は柳貴政。単行本14巻で初登場時は高校生。身長170㎝・体重80㎏前後。
高校時代は相撲部がないため柔道部に所属し、かなりの成績を上げていた。体験入門で逆波に稽古をつけてもらった際は、立合い八艘飛びからの大外刈り外掛け)で逆波を倒した。身長・体重ともに部屋では最も小兵であるが部屋きっての理論派で、栄養学・相撲の技術・トレーニング法・過去の取組の知識などにかけては誰にも引けを取らない相撲マニアで、入門前から殆どの相撲中継をビデオに録画し保存し、それらを入門の際にも部屋に持参した。兄弟子であろうと無愛想で小馬鹿にした口調を取るため生意気に思われがちで、人の短所も科学的に指摘することは他の力士たちからはあまり良く思われていない。特に佐伯とは犬猿の仲で、自腹で購入したプロテインの粉末を隠されたり、身体の小ささを嘲られる発言をされたりして取っ組み合いになったこともある。 春日部屋の力士たちには煙たがられる一方、同じく小兵の関取である前の海には気に入られ、自宅に招かれて技術的なアドバイスを受けたこともある。また、上述の通り逆波にも相撲に対する情熱を評価されている。食が進まないことが入門当初からの悩みであるが、はつ子に餃子を作ってもらった際は、栄養のバランスが筋肉の発達に最適であるとして大量の餃子を完食した(作中ではつ子の手料理を咸臨丸以外の人物が喜んで食べた数少ない描写である。)。

裏方[編集]

床山・床丸(とこまる)[編集]

春日部屋所属の床山
本名は丸山(ファーストネームは不明)。特徴は小さな体と禿頭、牛乳瓶底のような眼鏡。定年(65歳)をゆうに越えていると見られる風貌ながら、現役で春日部屋所属力士の髪を結う活発な老人。はつ子や若い力士たちに対して、時折人生訓・相撲道に対するアドバイスを行う。孫の薫を床山にして自分の跡を継がせ、自身は退職する方向に話が進んだこともあるが、直後に薫が行司を志望している旨を知った際には憤慨したものの、最終的には薫の主張を認め、以降も現役で髷を結い続ける。 家族について、作中には薫以外登場しないが、はつ子及び逆波のセリフ(連載初期)によると「曾孫までいる」とのこと。

行司・薫(かおる)[編集]

春日部屋所属の行司
本名は丸山薫。上述の通り、床丸の孫。身長161㎝で小太り・童顔の少年。単行本7巻で初登場時は18歳。 当初は力士志願だったものの、身長が新弟子検査の合格基準に届かず断念。別の形で土俵に上がるべく行司を志したものの、祖父の床丸には本音を打ち明けられずにいたが、春日親方のとりなしにより行司として初土俵を踏んだ。

倉品部屋[編集]

三重親方(みえおやかた)[編集]

倉品部屋の親方。現役時代は元横綱・龍王。春日親方とは同期入門。
本名は友永晃。妻・由利香は先代親方の娘。花嵐に負けず劣らず享楽的な性格で、酒・ゴルフなど趣味は多彩。春日親方とは現役時代から地位を越えた友情がある。また、はつ子の個性的な言行を気に入り、子供のように扱うなど、常習的に弄っている。一方、協会理事(審判部長)として咸臨丸と逆波の十両昇進を伝え、逆波には電話越しに直接昇進を伝え、激励の言葉を掛けている。

友永 由利香(ともなが ゆりか)[編集]

倉品部屋の内儀。三重親方の妻。先代の娘。
国立大卒で水泳で国体出場経験を持つ文武両道の才媛。茶道華道料理の腕も一品で、相撲にも精通した美人内儀。何事にも完璧主義で表向きにははつ子とも良好な関係を保つが、破天荒なはつ子に奇妙なライバル意識を持ち、助言にかこつけた嫌みを言うときも。かつては山風(春日親方)に恋心を抱いていたらしい。

喜屋武 猛(きゃん たける)[編集]

倉品部屋所属力士(初登場時幕下→前頭)
沖縄県出身。倉品部屋期待のホープ。ソップ型のイケメン。疾患を抱える妹・安奈の医療費を稼ぐべく我武者羅に強くなりたい一心で、ストイックに稽古に取り組む。単行本3巻で初登場時は目付きが著しく鋭く、酷薄さが顕著に描写され、出稽古で倉品部屋を訪れた複数の力士達を負傷させたり(その負傷者には春日部屋の桜丸も含まれていた)、自身に纏わりついてきた仔犬を鬱陶しがり蹴飛ばしたりしていた。相撲の実力は相当なもので、髷も結えないうちに幕下上位に昇進し、当時十両の逆波と対戦した。この対戦で敗れた後、帰路で鉢合わせになった逆波に諭されて以降人間味を取り戻す。倉品部屋の内儀・由利香からは将来横綱になると太鼓判を押されている。合理主義の一方で安奈の利得に結びつく依頼は一切拒否をせず、佐伯の依頼に応じて安奈に大関昇進がかかった逆波の相撲を観戦させたこともある。また、シスコンと見られる発言も多く、が入ったときは特に顕著になる。

その他(力士・親方・春日部屋後援者)[編集]

西川(にしかわ)[編集]

春日部屋の見習い弟子。
春日部屋初の大学相撲部出身者。「部員が3人しかいない」相撲部出身で実績も幕下付出の基準を満たしていなかったため、安室や谷と同期で前相撲から出発する必要があった。年齢制限寸前で周囲の反対を押し切って入門した。細身の体形で体重が合格基準に足りなかったため、春日部屋滞在中に大量の飲食を試みたり、検査直前まで水を飲んだりして増量に励んだが、結局新弟子検査を合格できず部屋を去る。

岩塩親方(いわしおおやかた)[編集]

単行本14巻以降に登場。審判部長で元横綱・望海山。現役時代から自己主張が強く、自身の部屋のみならず他の部屋の若い衆も酒席に同伴させ、誰も逆らえずにいた所、当時現役(山風)の春日親方は唯一、自身の部屋の力士を連れ回さないように抗議したが、それ以降春日親方との確執が取沙汰され、事実、正面解説の席では逆波の相撲を酷評し、はつ子を憤慨させた。しかしこれは逆波の将来を期待した上での厳しさであり、逆波が会心の相撲で勝利した際は素直に褒める発言もした。

北の花(きたのはな)[編集]

単行本17巻のみに登場する横綱力士、所属する部屋は不明。逆波の新小結と同じ場所に横綱に昇進。作中における柳の証言によると、横綱昇進前は逆波に合口がよく6戦全勝としていたが、新横綱の初日に逆波と対戦した際は押し出しで敗れ座布団の舞を起こさせた。

荒岩(あらいわ)[編集]

単行本17巻のみに登場するベテランの大関力士、所属する部屋は不明。大関目前の逆波に立ちはだかり、大関という地位の重さや大関を目指す力士としての心構えを伝授する。逆波が新関脇の場所では、カド番・7勝7敗(敗北すると大関から陥落)の状態で千秋楽に対戦した際は土俵際のうっちゃりで勝ち、大関の地位を死守した。

清水(しみず)[編集]

妻に先立たれて以降春日部屋の近所に独居する相撲好き・世話好きな高齢者。春日親方が現役だった時期は地元で後援会長や町内会長を務めたとされる。隠居して以降も毎日熱心に春日部屋の朝稽古を見学していた。しかし末期ガンに侵されており、逆波の相撲を何よりの生き甲斐として気力を保っている状態だった。自宅アパートで倒れた際は安否を気遣い訪れたはつ子に発見され一命をとりとめた。しかしその数日後に、十両で優勝争いのトップに位置していた逆波が土俵際の逆転勝ちで14連勝を決めた14日目の相撲を国技館で観戦した際に再び倒れ、以降危篤状態になった。清水が余命幾何もないことを認識した逆波は、清水の期待に報いるべくその場所の千秋楽・喜屋武戦で奮起、逆波がこれに勝利し十両全勝優勝を決めたのを見届けた直後に逝去した。

その他(力士の配偶者・交際相手など)[編集]

幸子(さちこ)[編集]

花嵐の妻・旧姓は今井。
大分県出身。夏木(花嵐)の幼なじみで、夏木とは中学生のころから交際を続け、倉品部屋に入門した際には一緒に上京。夏木との交際を中断してヒモ体質の男性に貢いでいた時期もあったが最終的に結婚し、後に女児・美晴を出産。婚前は美容師として働いていた。

喜屋武 安奈(きゃん あんな)[編集]

喜屋武 猛の妹。
白肌の美少女。病弱なため東京で入院していた。逆波との対戦をきっかけに兄の性格が明るくなって以降、逆波に好意を抱く。その後、逆波と幾度かのデートを重ねるが清い交際のまま進展しない。兄の酒席における証言によると、高校1年次には学業成績が優良だったにもかかわらず、病欠の多さ故に留年を余儀なくされたという。

白河 真留美(しらかわ まるみ)[編集]

逆波が後援会から紹介された見合い相手。中堅建設会社の一人娘。結婚願望は皆無であったため、逆波とは「会うだけ」のつもりで見合いをした。喫煙しながら非処女であることを公言するなど高飛車な性格で、見合いの席でも逆波を軽くあしらうような素振りを見せたが、土俵上での活躍とストイックな気構えを目の当たりにして以降、興味を示す。

シーナ[編集]

桜丸の元同級生の女性。単行本2巻で初登場時は17歳で、男友達2名と不良グループを結成していた。桜丸を冷やかすべく春日部屋を訪れた際には、「横綱になる」という夢を語った桜丸を、現実を直視していないとして嘲笑・批判した。しかしそのやり取りを耳にしたはつ子に叱責されて以降は、桜丸を応援する立場に変わり、自身もモデルになる夢を叶えるべく更生。のちに上京し、モデルとして生計を立て始める。単行本第14巻ではヌードになる仕事を取った旨を桜丸に報告し動揺させたが、実際は温泉に入浴する写真であって、裸であることが認識できるものではなく、桜丸を拍子抜けさせた。

林 由美子(はやし ゆみこ)[編集]

春日部屋の近くに一人息子の祐太と住む絵本作家の女性。夫と離婚して以降、祐太を一人で育てる。後述する幼稚園の行事以降、臼木と交際を開始。当初は互いに遠慮し合ったがために破局しかけたが、祐太の臼木に対する嫌がらせを謝罪するために春日部屋を訪れた際、はつ子の取りなしにより本心を打ち明け合い交際を再開、再婚に至った。

林 祐太(はやし ゆうた)[編集]

由美子と前夫との間に産まれた一人息子。後に臼木の継子となる。単行本第7巻で初登場時は幼稚園児で由美子に引き取られて女手一つで育てられていた。通園先の幼稚園で逆波・桜丸・大竹らを交えたクリスマス行事が開かれた際は終始不機嫌な態度を取り、サンタクロースの存在を否定する主張をした上に、サンタクロースに扮した桜丸の腕に噛みつき行事を妨害した。しかしこれは「サンタクロースはパパが扮するもの」と由美子に教えられたことに起因するものであり、当該行事の後日(クリスマスイブ)に、はつ子及び春日部屋の力士たちが一斉にサンタクロースに扮して自宅を訪れて以降、クリスマスに好意的になった。由美子が臼木と交際中、破局の危機に陥った由美子の涙を目の当たりにした際は、涙の意味を的確に把握できず、臼木が由美子をいじめたと認識して臼木に対し嫌がらせを繰り返すなど、自身を一人で育てる由美子を思い遣る幼児とは思えない正義感の持ち主である。

石川(いしかわ)[編集]

はつ子が短期大学在学中(春日親方と知り合う前)の一時期に交際していた同世代の男性。はつ子とはキスにすら至らず破局した上に、はつ子の結婚後に再会した際、力士の生き様を批判する発言をしてはつ子を憤慨させ、訣別を宣言された。

相撲部屋内での暴力描写[編集]

2007年9月に実在の日本相撲協会時津風部屋力士暴行死事件が明るみになり、マスコミで相撲部屋内での暴行・いじめが大きく取り上げられる前の作品であり、作中においても稽古・指導の範疇を超えた暴力行為や、それらを肯定する登場人物の発言が散見される(特に、連載初期)。具体的な描写には、次のようなものがある。

  • 花嵐が十両に昇進した直後、幕下に留まっていた逆波に対する過剰な雑用強要・対応が遅いことに対し物を投げつけるなどの制裁を与える行為。
  • 逆波が桜丸の娯楽用具(ウォークマン)を故意に踏みつぶす行為。
  • 新弟子検査の身長測定で不正を試みようとした柳に対し、花嵐・大竹・安室らがそれを咎め立てる建前の下、頭部を鉄拳で繰り返し殴る行為。(実際の意図は、頭部に瘤を作ることで身長を高くすることにあった。)