いのちの停車場
いのちの停車場 | ||
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著者 | 南杏子 | |
イラスト | 吉實恵(装画)[1] | |
発行日 | 2020年5月27日 | |
発行元 | 幻冬舎 | |
ジャンル |
長編小説 医療小説 | |
国 |
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言語 | 日本語 | |
形態 | 四六判 | |
ページ数 | 337 | |
公式サイト | gentosha.co.jp | |
コード | ISBN 978-4-344-03604-8 | |
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『いのちの停車場』(いのちのていしゃじょう[2])は、南杏子による長編小説[3]。幻冬舎からの書き下ろしで2020年5月27日に刊行された[3]。東京での救急医を辞め郷里の金沢で訪問診療医に転身した62歳の女性医師が直面する在宅医療の現場を通じ、老老介護や終末期医療、積極的安楽死などの問題を描く[3][4]。現代日本の医療制度の問題点やタブーに向き合い、医師や患者および患者の家族の姿を描く[5]。
吉永小百合主演で映画化され、2021年5月に公開予定[5][6][7][8]。
あらすじ[編集]
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東京の救急救命センターにて勤務していた62歳の医師・白石咲和子は、とある事件の責任を問われて退職し、金沢の実家へ戻って在宅医療専門の「まほろば診療所」で訪問診療医として働き始める。救急医療に長年従事し在宅医療など難なくこなせると考えていた咲和子は、勤務初日から在宅医療ならではの難しさに直面し戸惑うことばかりで自信を失いかけるが、スタッフたちの支えを受けて、老老介護、半身麻痺のIT社長、小児がんの6歳女児などさまざまなケースに向き合い学んでいく。一方で、咲和子の実家では高齢の父が骨折の手術入院を契機に誤嚥性肺炎、脳梗塞を発症して、脳卒中後疼痛の激しい痛みから「これ以上生きていたくない」と口にするようになり、元医師の父が望む積極的安楽死を巡り医師として、娘として激しく葛藤する咲和子はやがて1つの決断を下す[3][4][9][10]。
- プロローグ
- 第一章 スケッチブックの道標
- 第二章 フォワードの挑戦
- 第三章 ゴミ屋敷のオアシス
- 第四章 プラレールの日々
- 第五章 人魚の願い
- 第六章 父の決心
登場人物[編集]
![]() | この節の加筆が望まれています。 (2020年9月) |
書誌情報[編集]
- 南杏子(著)『いのちの停車場』、幻冬舎、2020年5月27日発売、ISBN 978-4-344-03604-8
映画[編集]
![]() | この節には公開前の映画に関する記述があります。記述内容は映画の公開によって変更されることがあります。(2020年9月) |
いのちの停車場 | |
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監督 | 成島出 |
脚本 | 平松恵美子 |
原作 | 南杏子 |
出演者 |
吉永小百合 松坂桃李 広瀬すず 南野陽子 伊勢谷友介 柳葉敏郎 小池栄子 みなみらんぼう 泉谷しげる 石田ゆり子 田中泯 西田敏行 |
製作会社 | 「いのちの停車場」製作委員会 |
配給 | 東映 |
公開 |
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製作国 |
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言語 | 日本語 |
同名で映画化され、2021年5月21日に公開予定[8]。なお、作品名の読みは「いのちのていしゃば」となる。監督は成島出、脚本は平松恵美子、主演は吉永小百合[5][6][7]。
撮影は東映東京撮影所にて、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策を十分にとった上で2020年9月4日より行われている[11][12]。江ノ原一誠役を演じる伊勢谷友介が大麻取締法違反容疑で2020年9月8日に逮捕されたが、映画はテレビ・CMなど異なり鑑賞意図を持った観客のみが鑑賞する「クローズドなメディア」であって、「個人と作品は違う」との見解から「作品を守る」判断を下したとして、9月6日収録済みの伊勢谷の出演シーンをカットすることなく完成、公開される[13]。
キャスト[編集]
- 白石咲和子:吉永小百合
- 野呂聖二:松坂桃李[5][6][7]
- 星野麻世:広瀬すず[5][6][7]
- 若林祐子:南野陽子[14][12][11]
- 江ノ原一誠:伊勢谷友介[14][12][11]
- 宮嶋一義:柳葉敏郎[14][12][11]
- 寺田智恵子:小池栄子[14][12][11]
- 柳瀬尚也:みなみらんぼう[14][12][11]
- 並木徳三郎:泉谷しげる[14][12][11]
- 中川朋子:石田ゆり子[14][12][11]
- 白石達郎:田中泯[5][6][7]
- 仙川徹:西田敏行[5][6][7]
スタッフ[編集]
- 原作:南杏子『いのちの停車場』(幻冬舎)
- 監督:成島出
- 脚本:平松恵美子[5][7]
- 後援:日本在宅ケアライアンス
- 推薦:日本在宅医療連合会、全国在宅療養支援医協会
- 配給:東映
- 製作:「いのちの停車場」製作委員会
脚注[編集]
- ^ 吉實恵 (2020年6月4日). “南杏子さん著「いのちの停車場」の装画を担当しました。”. Instagram. 2020年9月7日閲覧。
- ^ “いのちの停車場”. カーリル. カーリル. 2020年9月7日閲覧。
- ^ a b c d “いのちの停車場”. 幻冬舎. 2020年9月7日閲覧。
- ^ a b 三浦天紗子 (2020年7月14日). “SUNDAY LIBRARY 三浦 天紗子・評『いのちの停車場』南杏子・著”. 毎日新聞 2020年9月7日閲覧。
- ^ a b c d e f g h 大内啓輔 (2020年8月7日). “吉永小百合、初の医師役! 松坂桃李&広瀬すずら共演『いのちの停車場』”. シネマトゥデイ 2020年9月7日閲覧。
- ^ a b c d e f “吉永小百合、初の医師役に挑戦! 「いのちの停車場」で松坂桃李&広瀬すずと初タッグ”. 映画.com (株式会社エイガ・ドット・コム). (2020年8月7日) 2020年9月7日閲覧。
- ^ a b c d e f g “『いのちの停車場』出演キャスト解禁!!” (プレスリリース), 東映, (2020年8月7日) 2020年9月7日閲覧。
- ^ a b “吉永小百合主演『いのちの停車場』公開日が2021年5月21日に決定 “えんぴつ画”によるビジュアルも”. Real Sound (blueprint). (2020年12月14日) 2020年12月14日閲覧。
- ^ 内田剛 (2020年5月30日). “人は最期は一人で死ぬのだが、決して孤独ではない。”. 幻冬舎. 2020年9月7日閲覧。
- ^ 藤田香織 (2020年6月5日). “「積極的安楽死」という父の願いに対峙する、医師である娘の決断はーー。”. 幻冬舎. 2020年9月7日閲覧。
- ^ a b c d e f g h “『いのちの停車場』追加キャスト解禁!!” (プレスリリース), 東映, (2020年9月5日) 2020年9月7日閲覧。
- ^ a b c d e f g h “吉永小百合の主演作「いのちの停車場」に石田ゆり子、伊勢谷友介、小池栄子ら参加”. 映画ナタリー (株式会社ナターシャ). (2020年9月5日) 2020年9月7日閲覧。
- ^ “東映、吉永映画は伊勢谷容疑者場面ノーカット公開”. 日刊スポーツ. (2020年9月11日) 2020年9月11日閲覧。
- ^ a b c d e f g “石田ゆり子、伊勢谷友介、小池栄子、泉谷しげるら、吉永小百合主演映画『いのちの停車場』出演決定”. Real Sound (株式会社blueprint). (2020年9月5日) 2020年9月7日閲覧。
外部リンク[編集]
- 書籍
- 映画