いずも (護衛艦)
| いずも | |
|---|---|
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| 基本情報 | |
| 建造所 | ジャパン マリンユナイテッド 横浜事業所磯子工場 |
| 運用者 |
|
| 艦種 | ヘリコプター搭載護衛艦(DDH) |
| 級名 | いずも型護衛艦 |
| 建造費 | 1,208億円 (初度費込) |
| 母港 | 横須賀 |
| 所属 | 第1護衛隊群第1護衛隊 |
| 艦歴 | |
| 計画 | 平成22年度計画 |
| 発注 | 2010年 |
| 起工 | 2012年1月27日 |
| 進水 | 2013年8月6日 |
| 竣工 | 2014年9月22日 (公試) |
| 就役 | 2015年3月25日 |
| 要目 | |
| 基準排水量 | 19,500トン |
| 満載排水量 | 26,000トン |
| 全長 | 248.0m |
| 最大幅 | 38.0m |
| 深さ | 23.5m |
| 吃水 | 7.1m[1] |
| 機関 | COGAG方式 |
| 主機 | IHILM2500IEC型ガスタービン × 4基 |
| 出力 | 112,000 馬力 (82 MW) |
| 推進器 | スクリュープロペラ × 2軸 |
| 最大速力 | 30ノット |
| 乗員 | 520名(うち司令部要員50名)+長期宿泊可能者450名[1] |
| 搭載能力 |
貨油 3300kL 3 1/2tトラック × 50台 |
| 兵装 |
高性能20mm機関砲(CIWS) × 2基 SeaRAM 近SAMシステム × 2基 |
| 搭載機 |
SH-60J/K哨戒ヘリコプター × 7機 MCH-101輸送ヘリコプター × 2機 最大14機[1] |
| C4ISTAR | OYQ-12 戦術情報処理装置 |
| レーダー |
OPS-50 対空 OPS-28 対水上 OPS-20 航海用 |
| ソナー | OQQ-23 ソナーシステム |
| 電子戦・ 対抗手段 |
NOLQ-3D-1 電波探知妨害装置 Mk.137 デコイ発射機 × 6基 OLQ-1 魚雷防御装置 × 1式 |
| その他 | 作業艇 |
いずも(ローマ字:JS Izumo, DDH-183)は、海上自衛隊のヘリコプター搭載護衛艦(DDH)。いずも型護衛艦の1番艦。艦名は令制国の出雲国に由来し、旧海軍の出雲型装甲巡洋艦「出雲」に続き日本の艦艇としては二代目、海上自衛隊の護衛艦としては初代である。太平洋戦争期に竣工した航空母艦である蒼龍を若干ながら上回る規模と排水量を有し、2017年現在、2番艦の「かが」と共に海上自衛隊史上最大の自衛艦である。建造費用は1,139億円[2]。
艦歴[編集]
「いずも」は、平成22年度装備調達計画に基づく平成22年度計画19,500トン型ヘリコプター搭載護衛艦として、ジャパン マリンユナイテッド横浜事業所磯子工場で2012年1月27日に起工され、2013年8月6日に命名・進水[3]、2014年9月22日に公試開始[4]、2015年3月25日に就役し、第3護衛隊群(舞鶴基地)に編成替えとなった「ひゅうが」に替わり、第1護衛隊群第1護衛隊に編入された。定係港は横須賀。
2016年4月に発生した熊本地震により就役後、初となる災害派遣任務にあたった。任務は被災地支援にあたる陸上自衛隊を輸送するため4月19日に北海道小樽港に入港し、陸上自衛隊北部方面隊第1高射特科団を主力とした隊員約160人と車両40両を積載し、同日出港した[5]。
2016年5月26日から5月27日に開催される伊勢志摩サミットの警戒監視のため、護衛艦「いかづち」他6隻とともに金城埠頭に入港した[6]。
2017年5月1日、横須賀を出港し、安全保障関連法に基づき、自衛隊の艦船が平時に米軍艦船を守る「米艦防護」を初めて実施した。房総半島沖周辺で米海軍太平洋艦隊所属のルイス・アンド・クラーク級貨物弾薬補給艦「リチャード・E・バード」と合流し、周辺の警戒、監視にあたりながら航行、3日午前には四国沖の太平洋上で護衛艦「さざなみ」が合同し、防護に加わった[7][8]。米艦防護は3日午後4時ごろ鹿児島県の奄美大島沖で終了した。その後、「さざなみ」及びアメリカのミサイル駆逐艦2隻とともに、南シナ海で5月7日から10日にかけて陣形・通信などの日米共同訓練を実施[9]。2隻は5月15日にシンガポール共和国及び同国周辺海空域で実施されるシンガポール海軍主催国際観艦式及び多国間洋上訓練に参加し[10]、同月20日には医療活動などを通じて各国が交流を深める米軍主導の「パシフィック・パートナーシップ」の一環としてベトナム・カムラン湾に寄港した[11]。6月4日にはフィリピンのスービックにも寄港し、ロドリゴ・ドゥテルテ大統領の視察を受けた[12]。 7月10日から17日までインド(チェンナイ) 及びインド東方海域で実施される日米印共同訓練(マラバール2017)に参加する[13]。 一連の派遣活動を終えた「いずも」は8月9日に横須賀基地に帰港した。
2017年8月31日、横須賀基地逸見岸壁においてイギリスのテリーザ・メイ首相の視察を受けた。防衛大臣、海上幕僚長らも同席した[14]。
2017年9月25日午前10時半ごろ、横須賀基地に停泊中の艦内で海自隊員ら11人が一酸化炭素中毒になり、病院に搬送された。いずれも軽傷。艦内では民間業者がふん尿をためるタンク内の清掃中だった[15]。
2018年9月8日午前7時20分ごろ、神奈川県横須賀市の横須賀基地に停泊中、油圧作動油が海上に流出した。横須賀海上保安部によると、海自はオイルフェンスで拡散を防いでおり、既に吸着マットで大部分を回収したという。 搭載するヘリコプターの昇降機を使っていたといい、海自は海保に「油圧系の故障と思われる」と通報。海保は、「いずも」の乗組員から事情を聴くなど原因を調べている[16]。
同年10月11日より韓国済州島で行われる国際観艦式に昨年10月に招待を受け、本艦が参加する予定だった。しかし、自衛艦旗である旭日旗の韓国世論の近年の批判により韓国海軍より自衛艦旗の掲揚自粛の要請を受け、防衛大臣はじめ統合幕僚長、海上幕僚長がこの要請を批判し、到底受け入れられないコメントを表明 [17] [18] [19]、 後に韓国側に今回の観艦式への参加を中止することを通達した[20]。
同年10月8日から10月10日にかけてアメリカ海軍と共同訓練を実施した。アメリカ海軍からは空母「ロナルド・レーガン」をはじめミサイル巡洋艦「アンティータム」、「チャンセラーズビル」、ミサイル駆逐艦「ベンフォールド」が参加した[21][22]。
同年12月22日、本州南方海空域において米海軍及び英海軍との共同訓練を実施した。海自からは本艦のほか、P-1が参加、米海軍からはP-8A及び艦艇、英海軍からはフリゲート「アーガイル」が参加した[23]。
歴代艦長[編集]
| 代 | 氏名 | 在任期間 | 出身校・期 | 前職 | 後職 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 艤装員長 | ||||||
| 吉野 敦 | 2013.8.6 - 2015.3.24 | 広修大・ 36期幹候[24] |
おおなみ艦長 | いずも艦長 | ||
| 艦長 | ||||||
| 1 | 吉野 敦 | 2015.3.25 - 2016.3.27 | 広修大・ 36期幹候 |
いずも艤装員長 | 護衛艦隊司令部勤務 | |
| 2 | 甲斐義博 | 2016.3.28 - 2018.4.1 | 防大31期 | 統合幕僚学校教育課 第1教官室学校教官 |
佐世保海上訓練指導隊司令 | |
| 3 | 本山勝善 | 2018.4.2 - | 防大34期 | 海上幕僚監部総務部総務課渉外班長 | ||
艦名[編集]
命名前は、平成22年度(2010年度)予算で建造される護衛艦であることから、年度にヘリコプター護衛艦を意味する記号の「DDH」を付け、「22DDH」と呼ばれていた。
命名・進水式で艦名が公表されることになっていたが、式についての案内を記載した海上幕僚監部の2013年7月16日のプレスリリースにおいて、黒塗りしていた本艦の艦名がパソコン上の操作によって見られる状態になっていた。海幕はミスに気づいて当該文書ファイルをすぐに差し替えた[25][26]。
本艦の艦名においては、旧海軍の戦艦に使用されていた「長門」の名前を継ぐ「ながと」を推す声もあったが、日本国内外で波紋を呼ぶ可能性があることから見送られた[27]。なお、旧海軍の艦船では装甲巡洋艦「出雲」があり、「いずも」の艦内には装甲巡洋艦「出雲」との比較図が飾られている。一部の中国メディアは、装甲巡洋艦「出雲」が日中戦争時に第三艦隊の旗艦として上海に派遣された経歴のある艦であったことを理由に、この命名を批判的に報じた[28]。
その他[編集]
艦内神社は艦名にちなんで出雲大社が勧請され、賽銭箱も置かれている[29]。
命名後に「いずも」のロゴマークが公募され、「ヤマタノオロチと天叢雲剣」をモチーフにしたものが選出された[30]。
海上自衛隊としては初となる衛生士が配属された(衛生員は以前より存在していた)[29]。初配置された衛生士は女性であり[29]、准看護師と臨床検査技師の資格を持ち、部下として看護師、診療放射線技師、救命救急士の資格を持つ衛生員が乗艦した[29]。
脚注[編集]
- ^ a b c 月刊「世界の艦船」2015年5月号(通巻816号)p.2
- ^ 防衛省 (2012年). “平成23年度 行政事業レビューシート 事業番号0036 護衛艦(DDH) (PDF)”. 2015年4月13日閲覧。
- ^ 其山史晃 (2013年8月6日). “海自最大の「ヘリ空母」進水 護衛艦いずも全長248m”. 朝日新聞 2013年8月6日閲覧。
- ^ Ridzwan Rahmat (2014年9月28日). “Japan puts helicopter carrier Izumo on sea trials”. IHS Jane's Defence Weekly 2014年9月29日閲覧。
- ^ 海自最大艦「いずも」、初の災害派遣任務 陸自輸送で北海道・小樽出港 産経ニュース 2016年4月20日
- ^ “海自最大の護衛艦も投入 全長248メートル、ヘリ5機が同時発着可能 三重・志摩沖を警戒” (2016年5月23日). 2018年10月16日閲覧。
- ^ 海自が初の米艦防護、防衛相が命令…北をけん制YOMIURI ONLINE2017年4月30日
- ^ 米艦防護、護衛艦2隻…呉から「さざなみ」YOMIURI ONLINE 2017年5月3日
- ^ “南シナ海で日米が共同訓練”. 産経新聞ニュース2017年5月10日. 2017年5月13日閲覧。
- ^ シンガポール海軍主催国際観艦式への参加について (PDF)
- ^ 日米艦船、越カムラン湾に初の同時寄港 中国を牽制…災害救助など共同訓練 産経ニュース 2017年5月21日
- ^ “ドゥテルテ大統領、護衛艦「いずも」を視察 ルソン島で”. 朝日新聞ニュース. (2017年6月4日)
- ^ 日米印共同訓練(マラバール2017)への参加について (PDF)
- ^ 平成29年8月31日 テレーザ・メイ英国首相による護衛艦「いずも」視察について
- ^ “海自護衛艦「いずも」でCO中毒、11人軽症 横須賀基地”. 産経新聞. (2017年9月25日) 2017年9月25日閲覧。
- ^ “護衛艦「いずも」で油流出 海自横須賀基地に停泊中” (2018年9月8日). 2018年9月28日閲覧。
- ^ “海自、旭日旗掲げ韓国観艦式に参加へ 小野寺五典防衛相「国内法令に基づいて対応」” (2018年9月28日). 2018年10月7日閲覧。
- ^ “自衛隊の河野統幕長「自衛艦旗は海上自衛官の誇り。降ろすことは絶対にない」 韓国の「旭日旗」掲揚自粛を拒否” (2018年10月4日). 2018年10月7日閲覧。
- ^ “護衛艦に旭日旗掲揚=韓国の観艦式-海自トップ” (2018年10月2日). 2018年10月7日閲覧。
- ^ “観艦式へ不参加 韓国で開催、旭日旗の自粛要請で” (2018年10月5日). 2018年10月7日閲覧。
- ^ “海自と空自、CVN-76などと共同訓練” (2018年10月10日). 2018年10月12日閲覧。
- ^ “米海軍との共同訓練の実施について” (2018年10月10日). 2018年10月12日閲覧。
- ^ 日米英共同訓練の実施について (PDF)
- ^ 防大29期相当
- ^ 海上幕僚監部 (2013年7月16日). “平成22年度護衛艦の命名・進水式について (PDF)”. 2013年7月16日閲覧。
- ^ “防衛省:新艦名、命名式前にネット流出 サイト、黒塗り「解除」”. 毎日新聞 (2013年7月17日). 2013年7月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年7月20日閲覧。
- ^ 護衛艦:「長門」命名を見送り 旧海軍の象徴 毎日新聞 2013年7月27日
- ^ 新護衛艦「かが」に中国反発必至か 大きな「加賀」という艦名
- ^ a b c d MAMOR VOL.107 2016年1月号 扶桑社 10-20頁
- ^ 海上自衛隊ホームページ・護衛艦「いずも」ロゴマークの募集について
- ^ “「いずも」にF35B搭載 政府、防衛大綱明記へ調整”. 20181127閲覧。
- ^ F35戦闘機、105機購入へ うち42機は「空母」向けのF35B - 毎日新聞
関連項目[編集]
- 海上自衛隊艦艇一覧
- 出雲 (装甲巡洋艦) - 出雲型装甲巡洋艦の1番艦。
外部リンク[編集]
- 係留中のDDH-183(Googleマップ)- 右下に係留中のDD-101、そして左下に整備中のDDG-171と建造中のDDH-184の姿が確認できる。
- 船舶の情報と現在位置 - MarineTraffic.com
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