あばれはっちゃく

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あばれはっちゃく』は、児童文学者、山中恒著の読売新聞社(現:読売新聞東京本社)から子供版の読売新聞で連載された子供向け小説シリーズ(1970年 - 1971年)。

1979年 - 1985年にはテレビ朝日系列で毎週土曜日にテレビドラマとして放送された。桜間長太郎(さくらま・ちょうたろう)という少年を通して様々な家庭・学校問題を描いた。

書誌情報[編集]

読売新聞社
  • 山中恒児童よみもの選集
  1. あばれはっちゃく上(1977年)
  2. あばれはっちゃく下(1977年)
理論社
  • 山中恒よみもの文庫
    • あばれはっちゃく(1996年)
角川グループパブリッシング
  • 角川文庫
    • あばれはっちゃく(2008年)
  • 角川つばさ文庫
    • あばれはっちゃく‐ワンぱく編‐(2014年)
    • あばれはっちゃく‐ツーかい編‐(2014年)

放送作品[編集]

シリーズ作品[編集]

  • 『俺はあばれはっちゃく』(1979年2月3日 - 1980年3月8日、全56話)
    • 父親は雇われ大工(親方ではない)。登場人物も、原作に忠実である。
  • 『男!あばれはっちゃく』(1980年3月22日 - 1982年3月27日、全102話)
  • 『熱血あばれはっちゃく』(1982年4月10日 - 1983年3月26日、全49話)
  • 『痛快あばれはっちゃく』(1983年4月2日 - 1985年2月23日、全93話)
  • 『逆転あばれはっちゃく』(1985年3月2日 - 9月21日、全27話)

スペシャル[編集]

  • 『おれは男だ!あばれはっちゃく』(1982年1月2日
    • 『男』継続中に正月スペシャルとして、土曜19:30 - 20:51[1]で放送。『俺は』で長太郎を演じた吉田友紀が、「島津隼人」という少年役で出演し、栗又厚演じる2代目長太郎と共演する。
  • 『男三人!あばれはっちゃく』(1982年4月3日)
    • 『男』が終了した翌週に19:30 - 20:54[1]で放送、『おれは男だ』の続編であると共に、翌週から始まる『熱血』の番宣も兼ねている。栗又と吉田は『おれは男だ』と同じ役で出演し、『熱血』で3代目長太郎を演じる荒木直也が「純一」という少年役で出演、また『俺は』のヒロイン・ひとみを演じた早瀬優香子も、別の役で出演。

放送時間[編集]

  • 長崎県では、TBS系列長崎放送で毎週水曜日17:20 - 17:50に放送されていた(初期は毎週木曜日16:50 - 17:20)。
  • 静岡県では開始から終了まで一貫して静岡けんみんテレビ(現:静岡朝日テレビ)でネットされていたが、日本テレビ系とのクロスネットだった1979年6月までは土曜19時台後半は日本テレビの同時ネット枠[4]だったため、毎週木曜日18:00 - 18:30に放送されていた。
  • 同じくTBS系の熊本放送でも毎週月曜日17:30 - 18:00に放送されていた[5]
  • 愛媛県では、日本テレビ系[6]南海放送が毎週月曜日17:30 - 18:00に放送していた。
  • 石川県では、フジテレビ系列の石川テレビで放送された(19:00-19:30(曜日不明)に放送)。

概要[編集]

あばれはっちゃくという「ガキ大将」を主人公に据えた16ミリフィルム実写によるテレビドラマ

番組の最初に40秒ほどのショートストーリードラマがあり(これが本編の枕になることも)、それをバックに「俺は桜間長太郎」で始まる毎回定型の自己紹介があって、ここで「あばれはっちゃく」の言葉の意味も説明されていた。このドラマは長太郎本人のみで演じられており、最後にドジを踏む形でオチがつく。これに続けて、オープニング曲「タンゴ!むりすんな」が流れる(第5シリーズを除く)。

主人公・長太郎は「手におえない暴れん坊」というキャラクター設定だが、不良小学生ではなく「正義感が強い」「ドジで慌て者」という視聴者にとって憎めないキャラクターであり、このことがシリーズを長期間存続させる要素になったとされる。

サブタイトルの後ろに"マル秘作戦"(タイトル表示は㋪作戦。新聞の番組表ではこの表記のものもあれば○に秘のものもあった)を付けるのが本作の定番でもあり、家族構成は長太郎を中心に、父・母・兄(もしくは姉)にを加えたものであった。

ほぼ毎回のように、東野英心演じる父親が「このぉバッキッヤロー!」と言いながら息子を張り飛ばした後、「てめぇの馬鹿さ加減にはなぁ、父ちゃん情けなくて涙が出てくらぁ」と言うシーンが特徴(第5シリーズを除く)。

母親は長太郎の一番の良き理解者であるが、本当に怒った時は「あんたの馬鹿さ加減には、母ちゃん情けなくて涙も出てこないわ」と言う。また、どのシリーズにおいても理容室や洋裁店、クリーニング店など、自営業である。

兄はガリ勉で大人しかったりと、長太郎とは対照的なキャラクターで、姉はクールだが長太郎と対抗できる活発的な優等生タイプで両親からひいきされている。

問題に出くわすと、長太郎は倒立やブリッジや座禅など代によって異なるアクションをとりながら、「ひらめけーひらめけー」「はっちゃけーはっちゃけー」など代によって異なるフレーズを口にしつつ考え、ひらめきを得る。特に4代目、5代目では「ひらめいた!」「はっちゃけた!」と言った際に、画面の上部端に、電球が光っているアニメーションが合成された。このスタイルを始めた頃は、倒立して思案中何も言わず、最後に「ひらめいた!」と発するだけであった。

シリーズが進むと、初代長太郎役(吉田友紀)や姉のてるほ役(島田歌穂)といった主役・準主役級だった人物が別名で出演することがあった。兄のライバル役、てるほの場合は歌手役、さらには初代長太郎が「レスリングを教えてくれる近所のお兄さん」といった役回りであった。

外で喧嘩をしていたら、そこに必ず山内賢演ずる長太郎のクラスの担任が(偶然に?)通りがかって、仲裁する。ただし、いかなるトラブルも最後には丸く解決する。

月刊コロコロコミック』に連載された「あまいぞ!男吾」の作者・Moo.念平は、あばれはっちゃくをモデルに作品を描いたと述べている。

5代目長太郎・酒井一圭の放送期間は半年ほどで、6年8カ月に及んだシリーズも終了を迎えることとなった。5代目で相当数のスタッフを入れ替えると共に、「父ちゃん」の呼称を「父さん」に変え、初代以来のオープニングソングを改めた。さらにイメージチェンジに踏みこんだが、結局当シリーズは終了した。

なお、長太郎の父親役として有名となった東野英心は生前に本シリーズをはじめとした子供向けドラマの復活を願い「はっちゃく募金」運動を行っていることをテレビ東京系『レディス4』にて自身がゲスト出演した際に明かした。

出演者[編集]

歴代の桜間長太郎[編集]

桜間長太郎の親族[編集]

  • 父親・長治(父ちゃん):東野英心
  • 母親・和子(母ちゃん):久里千春
  • 姉・てるほ:島田歌穂(第1シリーズのみ)
  • 兄・信一郎:須田庄治(第2シリーズのみ)
  • 兄・修一郎:中嶋洋行(第3シリーズのみ)
  • 兄・賢一郎:竹花誠(第4シリーズのみ)
  • 姉・カオル:今井りえ(第5シリーズのみ)

歴代ヒロイン[編集]

  • ひとみちゃん:早瀬優香子(第1シリーズのみ)
  • みゆきちゃん:鈴木輝江(第2シリーズのみ)
  • あけみちゃん:浜村砂里(第3シリーズのみ)
  • まゆみちゃん:水沢真子(第4シリーズのみ)
  • あかねちゃん:浅見奈生(第5シリーズのみ)

桜間長太郎の友人[編集]

  • 沢田公一妹尾潤(第1シリーズのみ)
  • 古川洋一:大場利明(第2シリーズのみ)
  • 水島実:山住高広(第3シリーズのみ)
  • 坂口みどり:浅井星光(浅井星美)(第3シリーズのみ)
  • 三好清:斉藤芳之(第4シリーズのみ)
  • 山下トオル:安西まこと(第5シリーズのみ)

桜間長太郎のライバル[編集]

  • 吉井正彦:草間光行(第1シリーズのみ)
  • 吉川茂:葺本光秀(ノブ&フッキー)(第1シリーズ 無抵抗大作戦のみ)
  • 佐藤邦彦:長野昇一(第2シリーズのみ)
  • 江藤克彦:織田真早彦(第2シリーズのみ)
  • 井上輝彦:小池満敏(第3シリーズのみ)
  • 飯田信彦:草間忠彦(第4シリーズのみ)
  • 高田秀彦:阪田智彦(第5シリーズのみ)

桜間長太郎の担任[編集]

全て山内賢が演じている。

  • 佐々木(第1シリーズ)
  • 寺山健一郎(第2シリーズ)
  • 堀内圭介(第3シリーズ)
  • 広田(第4シリーズ)
  • 山西(第5シリーズ)

桜間長太郎が飼っている犬[編集]

  • 初代ドン平:ラブラドール・レトリバー(第1・第2・第3シリーズ)
  • 2代目ドン平:ラブラドール・レトリバー(第4シリーズ)
  • ドン次郎:(犬種不明)(第5シリーズ)

スタッフ[編集]

テーマソング[編集]

  • 「タンゴむりすんな!」(堀江美都子) 作詞:山中恒/作曲:渡辺岳夫/編曲:小谷充
    • 1代目 - 4代目に共通のオープニング曲として使われた。過去にはグリコ「GABA」のCMで使用されたことがある。
  • 「そうだよおいらは」(山野さと子) 作詞:山中恒/作曲:渡辺岳夫/編曲:高田弘
    • 5代目オープニング曲。
  • 「はっちゃく音頭」(堀江美都子) 作詞:山中恒/作曲:渡辺岳夫/編曲:小谷充
    • 1代目ではエンディングに使用されたが、2代目以降は冒頭のBGMでのみ使用されるようになった。なお、エンディング曲はシリーズごとに異なる。
  • 「あばれはっちゃくまっしぐら」(堀江美都子) 作詞:山中恒/作曲:渡辺岳夫/編曲:小谷充
    • 1代目の後半から、2代目にかけて使用された挿入歌。長太郎の天衣無縫な振る舞いの場面に掛けられた。
  • 「はっちゃくひとりうた」(堀江美都子) 作詞:山中恒/作曲:渡辺岳夫/編曲:小谷充
    • 1代目の挿入歌で哀愁漂う曲だった。
  • 「そいつぁだれだ」(堀江美都子) 作詞:山中恒/作曲:渡辺岳夫/編曲:小谷充
    • 2代目のエンディング曲。(テレビでは「そいつぁ!」と表記されている)
  • 「バンバンビンビンはっちゃめちゃ」(堀江美都子) 作詞:山中恒/作曲:渡辺岳夫/編曲:久石譲
    • 3代目のエンディング曲。
  • 「ほんとうにあいつはにくいやつ」(松下丸子) 作詞:山中恒/作曲:渡辺岳夫/編曲:久石譲
    • 4代目のエンディング曲。
  • 「あのこといっしょに」(山野さと子) 作詞:山中恒/作曲:渡辺岳夫/編曲:高田弘
    • 5代目のエンディング曲。

DVD化[編集]

2005年秋、1作目のDVD化。その後、2012年6月〜9月に「男!あばれはっちゃく」(全102話/4BOX)、同年10、11月に「熱血あばれはっちゃく」(全49話/2BOX)、同年12月〜2013年2月に「痛快あばれはっちゃく」(全93話/3BOX)のDVD-BOXが相次いで発売。そして2013年3月の「逆転あばれはっちゃく」(全27話/1BOX)の発売をもって全シリーズのソフト化が完結。

コミカライズ[編集]

ドラマの放送に合わせてくまのよしゆきの作画でテレビランドに連載。テレビランド・コミックス28として1979年に単行本化されている。

脚注[編集]

  1. ^ a b 20:00の『吉宗評判記 暴れん坊将軍』は、いずれも休止。
  2. ^ 丸久サンデー劇場』として地元資本のスーパーマーケット、丸久の提供で放送していた。
  3. ^ 同枠のフジテレビ系アニメ大分放送(TBS系)へ放映権を移譲したが、後継のスポーツ情報番組『サントリー スポーツ天国』→『スポーツ特Q』は生放送という性格上未ネットとなった。また、日本テレビ系で同時間帯に放送の『NNN日曜夕刊』もテレビ大分では夕方枠ニュースをFNNとしていた関係上未ネットだった。
  4. ^ RABKRYNKTTOSと同じく巨人戦中継や『新・エースをねらえ!』(1979年3月まで。1979年4月以降は『土曜スペシャル』)の同時ネット
  5. ^ 当時、当該地域のテレビ朝日系列局だったテレビ熊本は、メインネットとするフジテレビ系列の同時ネット枠だった。
  6. ^ 当時は番販扱いではあったもののJNN(TBS系列)にも加盟していた他、ANNニュースも同じく番販扱いで放送していた。

関連項目[編集]

テレビ朝日 土曜19時台後半枠
前番組 番組名 次番組
宇宙からのメッセージ・
銀河大戦

(ここまで石森章太郎
原作特撮番組枠)
俺はあばれはっちゃく

男!あばれはっちゃく

熱血あばれはっちゃく

痛快あばれはっちゃく

逆転あばれはっちゃく
【ここまでドラマ枠
愛川欽也の探検レストラン
(木曜22時枠から移動)