あげくの果てのカノン

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あげくの果てのカノン』(あげくのはてのカノン)は、米代恭による日本漫画小学館漫画雑誌月刊!スピリッツ』にて2015年10月号から連載中。異星人が地上を侵略しつつある近未来の地球で、平凡で自虐的な主人公・高月かのんと、過去に彼女を振り別の女性と結婚したものの異星人によって「心変わり」を起こした世界的ヒーロー・境宗介の恋愛を描く、SFラブ・ストーリー。

世界観[編集]

かのんが幼いころ[1]に最初の異星人の“襲来”があり、国会議事堂は壊滅。以来、国会議事堂を中心とした都心部は常に“雨”が降っており、不定期に異星人が“襲来”している。その影響で東京都心部は廃墟化、一部地域の住民は地下を生活拠点としているが、比較的安全な地域で暮らす多くの住民は地上での生活を続けており、“襲来”時のみ地下へ避難することになっている。

異星人はその形状から「ゼリー」と俗称され、詳しい生態は解明されていないが、雨により活性化し、その心臓を破壊することで地上の一時的な“晴れ”を得られる。

また、ごく一部の限られた人間に対してのみだが、人体にゼリーを移植する“修繕”技術により、通常であれば死亡するような肉体的損傷からも回復できるようになっている。ただし作中現在の“修繕”技術は不完全で、肉体的な損傷が回復する代償として「心変わり」と呼ばれる急激かつ大幅な精神変化をもたらすことが知られている。この「心変わり」により、“修繕”された人物の食や恋愛などの好みが大きく変化することで、周囲とのトラブルを引き起こすケースも少なからず見られる。

主な登場人物[編集]

高月かのん(こうづき かのん)
本作の主人公。地上民で、地上のパティスリーで働く23歳の女性。高校時代、バスケ部の先輩だった宗介に想いを寄せていたが、彼は既に妻となる初穂と付き合っており振られた。しかし宗介を忘れることが出来ず、彼が立ち寄りそうな地上の店に就職し、再会を心待ちにしていた。宗介が結婚したことも承知で、単なる店員と客の関係で満足していたが、宗介が以前とは異なり自身に好意的な態度を見せることに喜ぶ反面、かのん自身は不倫略奪愛を望んではおらず戸惑ってもいる。
境宗介(さかい そうすけ)
かのんが思いを寄せる、高校時代の先輩。地下民で、SLC(異星生物対策委員会)で異星人を破壊する特殊部隊のリーダーを務める25歳。地球を異星人から守る“ヒーロー”として有名になっており、イケメンかつ穏やかで誰にでも優しいため、一般市民にもファンがいる。役目柄、異星人との戦闘による肉体的損傷が多く、死亡する程の負傷を受けながら幾度となく“修繕”されており、その影響で心身ともに大きく変化している。
境初穂(さかい はつほ)
宗介の同い年の妻。旧姓は前園。地下民で、SLCの研究員として“修繕”がもたらす「心変わり」について研究している。特殊部隊に配属された宗介が「心変わり」を起こすことを承知で結婚し、彼の「心変わり」を食い止めることを目標にしており、「心変わり」を起こした宗介が好意を持つかのんに対して強い敵意を抱いている。
高月ヒロ(こうづき ひろ)
かのんの弟。高校生だが、あまり真面目に登校していないらしい。実は孤児となったかのんを引き取った家の実子で、かのんとは遠い親戚であるものの、直接の血のつながりはない義弟。かのんが言いたいことを言える数少ない相手でもあるため、かのんの宗介への想いを知っており、常識的な観点からそれに反対しているが、本心ではかのんに想いを寄せている。

書誌情報[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 年代は明示されていないが、かのんが小学4年生のとき(作中の現在から13 - 14年前)に異星人が“襲来”した描写がある。