石一郎

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。温暖水無月 (会話 | 投稿記録) による 2013年9月23日 (月) 11:53個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (温暖水無月 (会話) による ID:49193340 の版を取り消し)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

石 一郎(いし いちろう、1911年8月1日 -2012年3月21日)は、アメリカ文学者、作家。茨城県生まれ。東京帝国大学英文科卒。戦後明治大学教授を勤め、1982年定年退職。ヘミングウェイスタインベックが専門で、『怒りの葡萄』の翻訳は広く読まれた。妻は俳人杉田久女の長女で俳人でもある石昌子で編著書が10数冊ある、2007年1月に没した。

なお河出書房で小説『海のサムライ』を出しているが、姓名が似ている作家白石一郎の歴史小説に『海のサムライたち』がある。

2012年3月21日に老衰で死去[1]。100歳没。

著書

  • ヘミングウェイ研究 南雲堂 1955
  • 崩壊の文学 F・S・フィツジェラルド論 南雲堂 1958
  • 標高八八四〇メートル 河出書房新社 1960
  • 蒼い岩壁 光風社 1964
  • 「喪失の世代」の文学 現代アメリカ小説の出発 紀伊国屋新書 1964
  • アメリカ一周バス旅行 走行1万6千キロ 南雲堂 1966
  • 20世紀英米文学案内 第22 スタインベック(編)研究社出版 1967
  • ヘミングウェイの世界(編)荒地出版社 1970
  • 海のサムライ 河出書房新社 1973
  • 小説小泉八雲 集英社 1982
  • 愛と死の猟人 ヘミングウェイの実像 南雲堂 1988
  • 大いなる幻影 自伝的記録文学 南雲堂 1993 、改題「終わらない戦争」1998
  • 88歳のアメリカ文学 20世紀・戦後の記憶 南雲堂 1999
  • 自然と文明 アメリカの西部小説を読む 南雲堂 1999
  • ヘミングウェイと女たち 南雲堂 2002

翻訳

  • アルプス及コーカサス登攀記 A.F.マンメリイ 朋文堂 1938
  • 山の魂 F.S.スマイス 朋文堂 1938
  • 北西への道 ケネス・ロバーツ 三笠書房 1939-1940
  • 百万長者の死 G.D.H.コール、M.コール 東京創元社 1956 のち文庫
  • 怒りの葡萄 スタインベック 角川文庫 1956
  • 武器よさらば ヘミングウェイ 角川文庫 1957
  • キリマンジャロの雪・二つの心の河 ヘミングウェイ 江島祐二共訳 南雲堂 1959
  • 死の猟人 ヘミングウェイ伝 クルト・ジンガー 荒地出版社 1962
  • マルタの鷹 D・ハメット 角川文庫 1963
  • カラコルムを越えて ヤングハズバンド 西域探検紀行全集第5:白水社 1966、新版2004
  • アルプス登攀記 ウィンパー 旺文社文庫 1971
  • 危機の作家たち フォークナートマス・ウルフ、スタインベック論 マックスウェル・ガイスマー 須山静夫共訳 南雲堂 1975
  • 図説ヘミングウェイの世界 アンソニー・バージェス 学習研究社 1979

脚注