酢酸菌
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酢酸菌(さくさんきん)は、エタノールを酸化して酢酸を生産する細菌の総称である。グラム陰性、好気性である。酸を生産するためそれらには耐性を持つ。pH 5.0 以下でも問題なく成長するが、好適な範囲は5.4から6.3である。エタノールは酢酸菌の細胞膜にあるアルコール脱水素酵素およびアセトアルデヒド脱水素酵素によってアセトアルデヒドを経由して酢酸へ酸化される。酢酸菌の代表例として食酢を醸造する際に用いられる アセトバクター・アセチ Acetobacter aceti が存在する。
天然には、糖や植物性の炭水化物が酵母により醗酵してエタノールが生成しているような場所に存在する。花の蜜や傷ついた果実などからも単離される。また、低温殺菌・濾過滅菌していない、作りたてのリンゴのシードルやビールにもよくみられる。酢酸菌は好気性を持つため、そのような液体においては表面に膜を作る形で成長する。ワインなどのアルコール飲料に酢酸菌が作用すると酢ができる。
アセトバクター属など一部の属は、クエン酸回路酵素によって酢酸を二酸化炭素にまで酸化できる。グルコノバクター属などはクエン酸回路酵素を完全な形では持っていないため、酢酸をさらに酸化することはできない。
ナタ菌(なたきん)とはアセトバクター属 Acetobacter の一種であるアセトバクター・キシリナム Acetobacter xylinum という酢酸菌の俗称。フィリピンの食品であるナタの原料である。
アセトバクター・キシリナムはグルコースなどの糖類を発酵してセルロース繊維を合成する。1990年代初め頃にブームとなったデザート、ナタ・デ・ココもこの作用の産物である。アセトバクター キシリナムの産生するセルロースは、植物性由来のセルロースと比較して1/100以下と非常に細く、それらが緻密に絡み合うことで非常にヤング率の高いシートがつくられる。 酢酸菌をはじめとした植物以外の生物が産生するセルロースはバクテリアセルロースまたはマイクロバイアルセルロースと呼ばれている。
代表的な種
- アセトバクター・アセチ Acetobacter aceti
- アセトバクター・オリエンタリス Acetobacter orientalis
- Acetobacter pasteuranum
- アセトバクター・キシリナム(ザイリナム) Acetobacter xylinum
酢酸菌を使用した食品
酢酸菌を使用した工業製品
- ナタ・デ・ココ「食品以外での利用」の項を参照