「CAS登録番号」の版間の差分

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* [http://riodb01.ibase.aist.go.jp/sdbs/cgi-bin/cre_index.cgi?lang=jp 有機化合物スペクトルデータベースSDBS]
* [http://riodb01.ibase.aist.go.jp/sdbs/cgi-bin/cre_index.cgi?lang=jp 有機化合物スペクトルデータベースSDBS]
* [http://www.jaici.or.jp/ 社団法人 化学情報協会]
* [http://www.jaici.or.jp/ 社団法人 化学情報協会]
* [http://ja.cas-no.org/list/?cas-2.html CASデータベース検索]
* [http://ja.cas-no.org/ '''CASデータベース検索''']

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2012年10月30日 (火) 08:23時点における版

CAS登録番号(CASとうろくばんごう、CAS registry number)とは、化学物質を特定するための最大10桁の番号である。CAS番号、CASナンバー、CAS RNともいう。

アメリカ化学会が発行しているChemical Abstracts誌で使用される化合物番号で、同学会の下部組織のCASは同誌を初め各種検索サービスとCASレジストリへの登録業務を行っている。日本では、社団法人化学情報協会がCASの代理店業務を行い、CAS登録番号取得の取次ぎも行う。

CASレジストリに登録されるのは以下のもの。

1日あたり約14,000の登録がある。現時点での登録数はCASのWebサイトが公開する。2010年3月時点で約50,000,000の無機および有機化合物と約60,000,000の遺伝子配列が登録されている。

Chemical Abstracts誌は1907年から収録を開始し、現在では全世界が発行している40,000誌以上の学術雑誌特許、学会議事録などの文書を要約している。したがってCASレジストリは化学物質IDのデファクトスタンダードになっており、化合物の各種申請に際してCAS登録番号の提示が求められることが多い。

CAS登録番号はハイフンにより3つの部分に分けられる。左は67桁以下の数値、中央は2桁の数値、右は1桁の数値でチェックディジットになっている。以下の特徴がある。

  • 重複割り当てがない
  • 1つの物質に対して1つだけ割り当てられる - 複数の別称を持つ物質の情報もこの番号を使用して容易に探し出せる
  • 構造や物性などとは関連付けることなく割り当てられ、番号に化学的な意味は持たせていない

異性体は異なる物質なので、CAS登録番号の割り当ても異なる。例えばD-グルコースは50-99-7、L-グルコースは921-60-8である。まれに、分子の種類全体に対して1つの CAS 登録番号が割り当てられることもある(全てのアルコール脱水素酵素は9031-72-5である)。

チェックディジットの計算式は次のとおりである。

CAS登録番号が N8N7N6N5N4N3-N2N1-RR, Ni は各桁の0~9の数字、桁が存在しない場合は0とみなす)の場合、

R = (8 × N8 + 7 × N7 + 6 × N6 + 5 × N5 + 4 × N4 + 3 × N3 + 2 × N2 + N1) mod 10

たとえば、水のCAS登録番号は 7732-18-5 なので、以下の通り5になる。

(6 × 7 + 5 × 7 + 4 × 3 + 3 × 2 + 2 × 1 + 8) = 105
105 mod 10 = 5 (105 = 10 × 10 + 5)

関連項目

外部リンク