コンテンツにスキップ

スパイラル 〜推理の絆〜

半保護されたページ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

スパイラル 〜推理の絆〜
ジャンル ミステリ
漫画
原作・原案など 城平京
作画 水野英多
出版社 エニックススクウェア・エニックス
掲載誌 月刊少年ガンガン
レーベル ガンガンコミックス
発表号 1999年9月号 - 2005年11月号
発表期間 1999年8月 - 2005年10月
巻数 全15巻
話数 全77話
小説
著者 城平京
イラスト 水野英多
出版社 エニックス→スクウェア・エニックス
レーベル Comic Novels
巻数 全4巻
アニメ:スパイラル -推理の絆-
監督 金子伸吾
シリーズ構成 高橋ナツコ
キャラクターデザイン 中山由美
音楽 見岳章
アニメーション制作 J.C.STAFF
製作 テレビ東京創通映像
SME Visual Works Inc.
放送局 テレビ東京系
放送期間 2002年10月1日 - 2003年3月25日
話数 全25話
テンプレート - ノート
プロジェクト 漫画ライトノベルアニメ
ポータル 漫画文学アニメ

スパイラル 〜推理の絆〜』(スパイラル すいりのきずな)は、原作:城平京・作画:水野英多漫画作品。またこれを原作とする小説アニメおよびドラマCD作品である。漫画は『月刊少年ガンガン』で1999年9月号から2005年11月号まで連載された[1]。2019年4月時点でコミックス累計発行部数は520万部を突破している[2]

連載当初は本格的推理漫画であったが、後半になると「『ブレード・チルドレン』と呼ばれる常人より優れた体力、知力を持った少年少女たちとの戦い」、および「天才と呼ばれる歩の兄、鳴海清隆と歩の兄弟の心理的葛藤」がメインテーマとなっている。各話のサブタイトルは往年のSF小説などをもじったものが多い[3]

あらすじ

月臣学園1年生の鳴海歩はある日、校舎の屋上から一人の少女が転落するのを目にする。その事件をきっかけに、歩は同じ学園の先輩である結崎ひよのとともに、「ブレード・チルドレン」と呼ばれる特殊な境遇の少年・少女たちの謎を追うこととなった。その過程で、歩は失踪した兄・鳴海清隆に対する複雑な感情と向き合うことになる。

登場人物

鳴海 歩(なるみ あゆむ)
本編の主人公。月臣学園1年生。クールな美少年。兄の清隆に対するコンプレックスから閉塞的な性格をしている。
結崎 ひよの(ゆいざき ひよの)
本編のヒロイン。歩と同じ月臣学園に通う高校2年生で、新聞部部長。誰に対しても丁寧語を用い、性格も悪くはないが、手段を選ばない一面があるなど、少々腹黒い。
鳴海 まどか(なるみ まどか)
警察官。歩の初恋の相手であるとともに義理の姉である。歩と同居している。美人だが、性格はガサツ。
鳴海 清隆(なるみ きよたか)
警察官。歩の兄で、まどかの夫である人物。あらゆる事に驚異的な才能を持っているが、突然、歩たちの前から姿を消した。

書誌情報

  • 城平京(原作) / 水野英多(作画) 『スパイラル 〜推理の絆〜』 エニックス→スクウェア・エニックス〈ガンガンコミックス〉、全12巻
    1. 2000年3月22日初版発行、ISBN 4-7575-0175-7
    2. 2000年8月22日初版発行、ISBN 4-7575-0271-0
    3. 2001年1月22日初版発行、ISBN 4-7575-0370-9
    4. 2001年7月22日初版発行、ISBN 4-7575-0468-3
    5. 2001年11月22日初版発行、ISBN 4-7575-0557-4
    6. 2002年5月22日初版発行、ISBN 4-7575-0678-3
    7. 2002年10月22日初版発行、ISBN 4-7575-0790-9
    8. 2003年2月22日初版発行、ISBN 4-7575-0854-9
    9. 2003年8月22日初版発行、ISBN 4-7575-0982-0
    10. 2004年1月22日初版発行、ISBN 4-7575-1099-3
    11. 2004年5月22日初版発行、ISBN 4-7575-1186-8
    12. 2004年9月22日初版発行、ISBN 4-7575-1252-X
    13. 2005年5月22日初版発行、ISBN 4-7575-1366-6
    14. 2005年10月22日初版発行、ISBN 4-7575-1521-9
    15. 2006年2月22日初版発行、ISBN 4-7575-1605-3

スパイラル・アライヴ

漫画版本編の「サイドストーリー」にあたり、相互に独立して読めるようになっている[4]

小説

『小説 スパイラル〜推理の絆〜』のタイトルで2001年から2004年までの間に4冊が発売された。鳴海歩を主人公として漫画版の挿話となるエピソードを描いた長編と、鳴海清隆を主人公とした短編『外伝 名探偵 鳴海清隆 〜小日向くるみの挑戦〜』から構成される。

外伝 名探偵 鳴海清隆 〜小日向くるみの挑戦〜

漫画版には登場しない少女小日向くるみを語り手に据え、鳴海清隆を探偵役とした本格推理小説[5]。時系列は本編の約4年前となっている。漫画版の単行本が出版される度にガンガンNET「スパイラル推理の絆」で短編が発表され、その後、単行本に収録された[5][6][7]。4巻の書き下ろし長編『幸福の終わり、終わりの幸福』をもってシリーズが完結している。原作単行本9巻の巻末には、『外伝 名探偵鳴海清隆 小日向くるみの挑戦』として漫画版が収録された。

書誌情報

  • 城平京(著) / 水野英多(イラスト) 『小説 スパイラル〜推理の絆〜』 エニックス→スクウェア・エニックス〈Comic Novels〉、全4巻
    1. 「ソードマスターの犯罪」2001年3月30日初版発行、ISBN 4-7575-0415-2
    2. 「鋼鉄番長の密室」2002年3月29日初版発行、ISBN 4-7575-0670-8
    3. 「エリアス・ザウエルの人喰いピアノ」2003年3月28日初版発行、ISBN 4-7575-0852-2
    4. 「幸福の終わり、終わりの幸福」2004年3月31日初版発行、ISBN 4-7575-1181-7

アニメ

タイトルは『スパイラル -推理の絆-』。2002年10月から2003年3月まで、テレビ東京系で放送された。放送当時は原作が終了しておらず、核心にも迫っていなかったこともあり、後半からはオリジナルの展開が多く、伏線等は回収されず原作でのキャラクター「カノン」とのオリジナル展開での対決の後に放送を終了した。その後、2007年1月6日から6月30日までTOKYO MXで再放送された[8]

スタッフ

主題歌

オープニングテーマ「希望峰」
作詞・歌 - Strawberry JAM / 作曲 - あき / 編曲 - 野村義男
エンディングテーマ「カクテル
作詞・作曲 - たくや / 編曲 - 佐久間正英&Hysteric Blue / 歌 - Hysteric Blue
サウンドトラック
『スパイラル 〜推理の絆〜 テレビアニメーションサウンドトラック』 (SVWC1322)

各話リスト

サブタイトル 脚本 絵コンテ 演出 作画監督 放送日
1 運命の螺旋 高橋ナツコ 金子伸吾 木宮茂 桜井木の実
秦野好紹
2002年
10月1日
2 死の聖樹館 政木伸一 浅見松雄 井嶋けい子
寺澤伸介
10月8日
3 呪われた子供たち 北条千夏 奥田誠治 三宅雄一郎 桜井木の実
武内啓
10月15日
4 信じる者の幸福 田中哲生 道理保 清水博明
金鐘學
10月22日
5 霧の死刑台 堺三保 葛谷直行 山内東生雄 桜井木の実
青井清年
10月29日
6 包囲網の死角 高橋ナツコ 江島泰男 大河原晴男 11月5日
7 信じぬ者の選択 田中哲生 葛谷直行 桜井木の実
青井清年
武内啓
11月12日
8 敗者ばかりの日 北条千夏 阿部雅司 しまだひであき 11月19日
9 きみにできるあらゆること 高橋ナツコ 中島弘明 太田博光 桜井木の実
武内啓
11月26日
10 たった一つの冴えたやり方 小出克彦 京田知己 大久保唯男 清水博明 12月3日
11 グッドナイトスイートハーツ 高橋ナツコ 葛谷直行 福本潔 青井清年 12月10日
12 乾いた瞳 北条千夏 江島泰男 三条実美 大河原晴男 12月17日
13 Overture(オーバーチュアー)〜序曲〜 小出克彦 政木伸一 桜井木の実
武内啓
12月24日
14 甘き香り陽炎に似て 高橋ナツコ 金子伸吾 浅見松雄 井嶋けい子 2003年
1月7日
15 ライク・ア・スワン 田中哲生 葛谷直行 太田博光 木下勇喜
桜井木の実
1月14日
16 まねかれざる訪問者 北条千夏 阿部雅司 しまだひであき 1月21日
17 暗闇のスキャナー 堺三保 葛谷直行 福本潔 青井清年 1月28日
18 嘆きの天使 高橋ナツコ 水島精二 新田義方 大河原晴男 2月4日
19 心の鏡 小出克彦 葛谷直行 大宅光子 桜井木の実 2月11日
20 ささやく影 田中哲生 福田道生 まつもとよしひさ 篁馨
吉田隆彦
井嶋けい子
2月18日
21 心の砕ける音 北条千夏 葛谷直行 新田義方 原田峰文
武内啓
2月25日
22 仮面の告白 高橋ナツコ
堺三保
阿部雅司 しまだひであき
篁馨
3月4日
23 止まない雨 小出克彦 葛谷直行 福本潔 青井清年 3月11日
24 高い城の男 高橋ナツコ 大河原晴男 新田義方 大河原晴男
篁馨
3月18日
25 アヤメの凍て解く音 葛谷直行
金子伸吾
浅見松雄
金子伸吾
中山由美 3月25日

放送局

放送地域 放送局 放送期間 放送日時 放送系列 備考
関東広域圏 テレビ東京 2002年10月1日 - 2003年3月25日 火曜 18:00 - 18:30 テレビ東京系列 製作局
北海道 テレビ北海道
愛知県 テレビ愛知
大阪府 テレビ大阪
岡山県・香川県 テレビせとうち
福岡県 TVQ九州放送
日本全域 BSジャパン 2002年10月2日 - 2003年3月26日 水曜 18:25 - 18:55 BS放送
テレビ東京 火曜18:00枠
前番組 番組名 次番組
スパイラル -推理の絆-

関連商品

コミックCDコレクション『スパイラル 〜推理の絆〜 もうパズルなんて解かない』
2001年9月、エニックス、ISBN 4-7575-0555-8
原作者書き下ろしのオリジナルストーリーによるドラマCD。アニメ化前のドラマCD版キャスト。
スパイラル完全解説本『LIFE IS SPIRAL』
2003年2月、エニックス、ISBN 4-7575-0893-X
『スパイラル 〜推理の絆〜』第8巻までの解説や制作裏話、キャラクターの秘話を含めた解説などを収録した解説本。アニメ版キャストによるドラマCD「それさえも貴き日々で」[注釈 1]が付録。
水野英多画集『SPIRAL』
2003年3月、エニックス、ISBN 4-7575-0930-8
『スパイラル 〜推理の絆〜』、『スパイラル・アライヴ』の描き下ろし含めた総計65点のカラーイラストを収録。
水野英多画集2『SPAIRAL ALL ALONG』
2006年1月21日、スクウェア・エニックス、ISBN 4-7575-1603-7
上記の水野英多画集『SPIRAL(スパイラル)』発売以後に本誌等で掲載されたカラーイラストを補完する。描き下ろしは7点ある。

脚注

注釈

  1. ^ 時系列としては『スパイラル・アライヴ』の数ヶ月前。

出典

  1. ^ 事業概要”. スクウェア・エニックス・ホールディングス (2013年6月25日). 2017年8月31日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年9月4日閲覧。
  2. ^ 事業概要”. スクウェア・エニックス・ホールディングス. 2019年4月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年11月26日閲覧。
  3. ^ 原作単行本7巻原作者あとがき.
  4. ^ 『スパイラル・アライヴ』単行本1巻原作者あとがき.
  5. ^ a b 『小説 スパイラル〜推理の絆〜 ソードマスターの犯罪』あとがき.
  6. ^ 『小説 スパイラル〜推理の絆〜 鋼鉄番長の密室』あとがき.
  7. ^ 『小説 スパイラル〜推理の絆〜 エリアス・ザウエルの人喰いピアノ』あとがき.
  8. ^ 記念すべき第1話は当時、台風21号接近のため、気象情報(L字テロップ)と共に放送されたという経緯がある。本放送、MX放送共に13話から14話の間1週分が休止になっている。(本放送は年末の為、MX再放送時は他アニメ特番の為。)

文献

  • 城平京「あとがき」『小説 スパイラル〜推理の絆〜 ソードマスターの犯罪』スクウェア・エニックス、2001年。ISBN 4-7575-0415-2 
  • 城平京「あとがき」『小説 スパイラル〜推理の絆〜 鋼鉄番長の密室』スクウェア・エニックス、2002年。ISBN 4-7575-0670-8 
  • 城平京「あとがき」『小説 スパイラル〜推理の絆〜 エリアス・ザウエルの人喰いピアノ』スクウェア・エニックス、2003年。ISBN 4-7575-0852-2 
  • 城平京「原作者あとがき」『スパイラル・アライヴ 1』スクウェア・エニックス、2002年。ISBN 4-7575-0674-0 
  • 城平京「原作者あとがき」『スパイラル 推理の絆 7』スクウェア・エニックス、2002年。ISBN 4-7575-0790-9 

外部リンク