コーネル大学

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コーネル大学
ラテン語: Universitas Cornelliana
モットー "I would found an institution where any person can find instruction in any study."—Ezra Cornell, 1865
種別 私立
設立年 1865年 (1865)
資金 68億ドル
学長 Martha E. Pollack
プロヴォスト Michael Kotlikoff
教員数
1,639人 – イサカ
1,235人 – ニューヨーク市
34人 - ドーハ
学生総数 23,016人 (2017年)[1]
学部生 14,907 (2017年)[1]
大学院生 8,109 (2017年)[1]
所在地 アメリカ合衆国
ニューヨーク州イサカ
北緯42度27分 西経76度29分 / 北緯42.45度 西経76.48度 / 42.45; -76.48座標: 北緯42度27分 西経76度29分 / 北緯42.45度 西経76.48度 / 42.45; -76.48
キャンパス 都市型(小都市) 4,800エーカー (19 km2)
ノーベル賞受賞者数 58
スクールカラー 赤・白[2]
    
運動競技 全米大学体育協会アイビー・リーグ
ニックネーム ビッグレッド
マスコット 熊の「タッチダウン」 (非公式)
公式サイト cornell.edu
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コーネル大学(Cornell University)はアメリカ合衆国のニューヨーク州イサカに本拠地を置く大学で、アイビーリーグの一角を占める名門校のひとつ[3]。校名は創設者となった上院議員エズラ・コーネルの名前にちなむ[4]

ニューヨーク州から公有地の提供と財政的な支援を受けて創設され、現在でも地元の農業・畜産業と深く結びついた獣医学や造園学・都市計画などの分野で定評がある[5]。ロー・スクールやメディカル・スクールを中心に各種大学ランキングでも長年にわたって最上位にあり、2024年の合格率は7%と全米でも最難関のグループに属する[4]

またホテル経営学部は世界各国の著名ホテルから留学生を受け入れており、帝国ホテル星野リゾートからも幹部候補生が派遣されるなど、日本との関係も深い[6]

学術研究拠点としても高い水準を保っており、歴代のノーベル賞受賞者数は62人にのぼる[7]

沿革[編集]

コーネル大学は、1865年に、米国の電信事業における先駆者でありニューヨーク州上院議員であったエズラ・コーネルと、同じく州上院議員でミシガン大学の元教授であったアンドリュー・ディクソン・ホワイトによって設立憲章が起草され、1868年10月7日、3年余りの準備期間の後、ニューヨーク州イサカに開設された。

他の科学的および古典的研究を排除し、軍事戦術を含むことなく、農業および機械工芸に関連する学問の分野を、州の立法府がそれぞれ規定するような方法で教え、生活におけるいくつかの追求と職業における産業階級の自由で実践的な教育を促進することを目的に設置された。

同大学の著名な研究分野である機械工学、生命科学、経営学、建築学、造園学、農学獣医学などは世界最高峰と評されている[要出典]。また、コンピュータ工学もアイビー・リーグの中で最大の施設と研究を誇り、全米でトップ 5 に入る名門分野である[要出典]

同大学はロックフェラー大学スローン・ケタリング癌センターともに共同でMD-PhD プログラム(Weill Cornell/Rockefeller/Sloan-Kettering Tri-Institutional MD-PhD program)を提供している。[8]

大学ランキング[編集]

  • THE世界大学ランキング:第20位(2024年)[9]
  • THE米国大学学部課程ランキング:第11位(2024年)[9]
  • THE WALL STREET JOURNAL世界大学ランキング:第9位(2019年)[10]
  • USニュース国内大学ランキング:第12位(2024年)[11]

学部・大学院[編集]

コーネル大学ホテル経営学部(SHA: School of Hotel Administration)

Undergraduate Colleges and Schools

Graduate/Professional Colleges and Schools

Other Cornell Academic Units and Degree-Granting Programs

  • Cornell Cooperative Extension
  • Cornell Institute for Public Affairs(コーネル大学公共政策大学院)(CIPA)
  • Cornell University Library
  • Division of Nutritional Sciences
  • Faculty of Computing and Information Science
  • Office of Undergraduate Biology
  • Program in Real Estate
  • School of Continuing Education and Summer Sessions

なお*印が、ニューヨーク州設立の教育ユニット

研究機関[編集]

米国連邦国立研究センターとして次の4つが設置されている。

  • Cornell High Energy Synchrotron Source (CHESS)
  • Cornell NanoScale Facility (CNF)
  • Laboratory of Elementary-Particle Physics (LEPP)
  • National Astronomy and Ionosphere Center (NAIC)

そのほかにも、100を超える研究所及びラボラトリーの設置、ならびに教育プログラムを実施中。

特筆すべき点[編集]

Ezra Cornell

1970年代から始まった情報検索システムであるSMARTシステムの研究開発等によって、また、電子図書館 (Digital Archive, Digital Library) の実現において先駆的な業績を残した。その他には、データベース分野、知識処理の分野でも数多くの業績を残している。

物理学の分野でもコンピュータ科学学科との連携により、高エネルギー物理学のための情報交換プロトコル等の設計で顕著な業績を残している。

生命科学の分野では、物理学の分野と同じくコンピュータ科学学科との連携により、アメリカ国立衛生研究所遺伝情報データベースの構築等で業績を上げている。また、医学分野との連携によって、タンパク質の解析等の分野でも成果を挙げつつある。

SETI@Home(関連項目:SETI)プロジェクトにおけるデータの提供を行っている、プエルトリコにあるアレシボ電波天文台の運営をアメリカ国立科学財団より委託を受けて行っている。

デジタルコレクション[編集]

コーネル大学図書館 デジタル・コレクション [1]

学生生活[編集]

コーネル大学ロースクール

スポーツ[編集]

コーネル大学のスポーツチームは「コーネル・ビッグ・レッド」と呼ばれている。コーネル大学には30以上のスポーツチームがあり、全米大学体育協会(NCAA)のカンファレンスはアイビー・リーグに所属しているが、アイスホッケーについてはECACホッケー・リーグ(ECAC Hockey League)に所属している。

アイスホッケーは同校で最も人気のあるスポーツの一つであり、冬の風物詩となっている。同校は全米選手権の優勝を2回、フローズン・フォー(全米ベスト4)進出を8回果たしている強豪である。アイスホッケーの長年のライバルはハーバード大学であり、全米でも有名なカレッジアイスホッケーのライバル関係である。

コーネル大学のホームアリーナであるリナーリンク(Lynah Rink)でハーバード大学と対戦する際は、ハーバード大学の選手が入場する際に熱狂的なファンが大量の魚をリンクに投げ入れることが恒例となっている。これは、ハーバード大学が港町(ボストン)にあることを揶揄しているのである。

関係者[編集]

コーネル獣医学大学院(Cornell Veterinary)

以下のリストには、コーネル大学の著名な卒業生、在校生、教授などが含まれる。なお、情報は 2005-04-22 日付けのものであり、最新の情報は英語版記事 Cornellians を参照のこと。

卒業生[編集]

ノーベル賞受賞者[編集]

政治 / 法律[編集]

ビジネス[編集]

医学[編集]

社会科学[編集]

科学 / テクノロジー[編集]

芸術全般[編集]

その他[編集]

学習できる専門分野[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b c Common Data Set 2015-2016, Part B”. Cornell University. 2017年8月28日閲覧。
  2. ^ Colors · Cornell University”. 2017年8月28日閲覧。
  3. ^ Bishop, M. G. , A History of Cornell (1962)
  4. ^ a b Cornell Universtiy Data”. US News. 2024年5月14日閲覧。
  5. ^ Rosman, Katherine (2023年4月12日). “Should College Come With Trigger Warnings? At Cornell, It’s a ‘Hard No.’” (英語). The New York Times. ISSN 0362-4331. https://www.nytimes.com/2023/04/12/nyregion/cornell-student-assembly-trigger-warnings.html 2024年5月13日閲覧。 
  6. ^ Rosman, Katherine (2023年4月12日). “Should College Come With Trigger Warnings? At Cornell, It’s a ‘Hard No.’” (英語). The New York Times. ISSN 0362-4331. https://www.nytimes.com/2023/04/12/nyregion/cornell-student-assembly-trigger-warnings.html 2024年5月13日閲覧。 
  7. ^ About | Cornell University”. www.cornell.edu. 2024年5月13日閲覧。
  8. ^ Tri-Institutional MD-PhD Program
  9. ^ a b Cornell University” (英語). Times Higher Education (THE) (2024年4月4日). 2024年5月13日閲覧。
  10. ^ Explore the Full WSJ/THE College Rankings” (英語). WSJ. 2019年9月14日閲覧。
  11. ^ Cornell University”. USNews. 2024年5月13日閲覧。

関連項目[編集]