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「アルフレッド・ヒッチコックのカメオ出演一覧」の版間の差分

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[[File:Caméo - Une femme disparaît.jpg|thumb|『[[バルカン超特急]]』(1938年)で駅のホームを歩く乗客の1人として[[カメオ出演]]したヒッチコック。]]
'''アルフレッド・ヒッチコックのカメオ出演一覧'''は、[[アルフレッド・ヒッチコック]]が監督を務めた映画のうち、ヒッチコック自ら[[カメオ出演]]した作品の一覧である。出演シーンの多くはきわめて短い時間に限られており、新聞紙面上に登場する『[[救命艇 (映画)|救命艇]]』のように注意深く鑑賞しなければわからないものもある。
'''アルフレッド・ヒッチコックのカメオ出演一覧'''は、[[イギリス]]出身の映画監督である[[アルフレッド・ヒッチコック]]の監督作品のうち、ヒッチコック自身が[[カメオ出演]]した作品の一覧である。ヒッチコックは53本の長編映画を監督し、そのうち確認できるものだけで36本にカメオ出演しているが、これに加えてヒッチコックの出演が不確かなものも存在する<ref name="part1">{{Cite web |url=https://www.filmsite.org/hitchcockcameos.html |title=Alfred Hitchcock's Film Cameo Appearances Part 1 |website=filmsite.org |accessdate=2022年1月17日}}</ref>。初めてカメオ出演したのは『[[下宿人]]』(1927年)であり、それ以後ヒッチコック作品の特徴のひとつとして定番化され、主に通行人や[[公共交通機関]]の乗客などに扮して短い時間だけ登場した。カメオ出演はヒッチコックのユーモアを示すものであり、これを通して自身のイメージを構築し、その名前を広く知らしめた。


== 概説 ==
ヒッチコックのカメオ出演は、1927年の作品『[[下宿人]]』で不足していたエキストラを補うための着想から始まり<ref name=ft>{{Cite book|和書| author=フランソワ・トリュフォー | translator=山田宏一、蓮實重彦 | title=映画術 ヒッチコック/トリュフォー | origyear=1966 | date=1981年12月25日 | publisher=晶文社 | pages=42頁| ref=ft}}</ref>、その後の初期の作品においても、群衆に紛れる、[[長回し]]のショットで通行人として通り過ぎるといった非常に不明なエキストラをつとめた。この遊び心がヒッチコック作品の魅力のひとつとなり、スクリーンにヒッチコックの姿を見つけることは観客の楽しみかつ期待するところとなっていき、『[[舞台恐怖症]]』の変装した[[ジェーン・ワイマン]]とすれ違って振り返る男の役や、『[[ファミリー・プロット]]』で見せた[[シルエット]]など目立つ登場もしていった一方、観客がプロットを追うことに集中できるよう作中のより早い段階で登場するといった配慮がされるようになっていった<ref name=ft /><ref>{{Cite book|和書| author=ロバート・A・ハリス、マイケル・S・ラスキー | translator=日笠千晶 | title=シネマ・スター・ライブラリー アルフレッド・ヒッチコック | origyear=1976 | date=1995年11月9日 | publisher=シンコー・ミュージック | isbn=4-401-61528-X | pages=1、247-248頁}}</ref>。
[[File:Caméo - Lifeboat.jpg|thumb|『[[救命艇 (映画)|救命艇]]』(1944年)にやせ薬の新聞広告のモデルとして登場したヒッチコック。]]
ヒッチコックが最初にカメオ出演したのは、監督3作目にあたる『[[下宿人]]』(1927年)である。ヒッチコックによると、この作品の群衆シーンでエキストラの人数が足りず、その補充のために仕方なく自身が出演せざるを得なくなったのが、カメオ出演のきっかけだったという{{Sfn|ヒッチコック|トリュフォー|1990|p=42}}。伝記作家の{{仮リンク|パトリック・マクギリガン|en|Patrick McGilligan}}によると、カメオ出演のインスピレーションとなったのは、初期の作品に俳優として出演した[[D・W・グリフィス]]と、[[チャールズ・チャップリン]]の『[[巴里の女性]]』(1923年)におけるカメオ出演だったという<ref>{{Cite book|last=McGilligan |first=Patrick |date=2003 |title=Alfred Hitchcock: A Life in Darkness and Light |url=https://books.google.com.mx/books?id=2G5YBywx7UUC |publisher=Harper Collins |isbn=978-0-0620-2864-8 |page=86}}</ref>。それ以来、ヒッチコックは縁起を担ぐ意味を含めて、お遊びのつもりで自身の作品に一瞬だけ登場するようになった{{Sfn|ヒッチコック|トリュフォー|1990|p=42}}。伝記作家の{{仮リンク|ドナルド・スポトー|en|Donald Spoto}}は、それがヒッチコックの作品につけた自署(サイン)のようなものであり、ヒッチコックの「流儀」となったと述べている{{Sfn|スポトー(上)|1988|pp=172-173}}。


ヒッチコックのカメオ出演の主なパターンとしては、通行人(『[[レベッカ (1940年の映画)|レベッカ]]』(1940年)、『[[私は告白する]]』(1953年)など)、バスや列車などの[[公共交通機関]]の利用者(『[[恐喝 (1929年の映画)|恐喝]]』(1929年)、『[[バルカン超特急]]』(1938年)、『[[疑惑の影 (映画)|疑惑の影]]』(1943年)など)、群衆の一人(『[[フレンジー]]』(1972年)など)が挙げられる{{Sfn|McKittrick|2016|pp=59-60}}{{Sfn|Walker|2005|pp=88-89}}。『[[救命艇 (映画)|救命艇]]』(1944年)、『[[ロープ (映画)|ロープ]]』(1948年)、『[[ダイヤルMを廻せ!]]』(1954年)のような限定された場所で物語が展開される作品では、普通にカメオ出演することができないため、工夫を凝らして写真や広告の中に登場した{{Sfn|筈見|1986|pp=166-167}}。また、ヒッチコックはしばしば[[楽器]]を持って登場することがあり(『[[白い恐怖]]』(1945年)、『[[見知らぬ乗客]]』(1951年)、『[[めまい (映画)|めまい]]』(1958年)など)<ref name="part1"/>{{Sfn|McKittrick|2016|p=62}}、いくつかの作品の登場の仕方にはちょっとしたコミカルな描写が見られた(例えば、『恐喝』では子供に嫌がらせを受け、『[[トパーズ (1969年の映画)|トパーズ]]』(1969年)では車椅子から立ち上がる)<ref>{{Cite book|last=Yacowar |first=Maurice |date=2010 |title=Hitchcock’s British Films |url=https://books.google.com/books?id=sC-66tSm5EoC |publisher=Segunda |isbn=978-0-8143-3494-2 |page=217}}</ref>{{Sfn|Walker|2005|pp=88-89}}{{Sfn|スポトー(上)|1988|pp=212-213}}。
以下はヒッチコックがカメオ出演した作品を、五十音順に並べた一覧である。

: ※「時間」は映画開始からヒッチコックが登場するまでの時間。
カメオ出演はヒッチコックのユーモア精神の表れであり、ひとつのお馴染みの呼び物となった{{Sfn|筈見|1986|p=165}}{{Sfn|山田|2016|pp=34-35}}。観客にとってスクリーンにヒッチコックの姿を探すことは楽しみかつ期待するものになったが、その一方で観客がカメオ出演に注意を払うあまり、[[プロット (物語)|プロット]]を追うことに集中できなくならないようにするため、ヒッチコックはほとんどの作品で映画開始から数分以内に出演するように配慮している{{Sfn|ヒッチコック|トリュフォー|1990|p=42}}{{Sfn|筈見|1986|p=165}}{{Sfn|ハリス|ラスキー|1995|p=248}}。一部の伝記作家は、カメオ出演がヒッチコックのブランドとイメージを構築するためのプロモーション活動のひとつの要素だったと見なしている{{Sfn|スポトー(上)|1988|pp=172-173}}<ref name=whitty/>。実際にカメオ出演は、テレビシリーズ『[[ヒッチコック劇場]]』(1955年 - 1965年)のホスト役での出演とともに、ヒッチコックの名前を今日まで広く知らしめることとなり{{Sfn|ハリス|ラスキー|1995|p=18}}<ref>{{Cite book|last=Duncan |first=Paul |year=2003 |title=Alfred Hitchcock: Architect of Anxiety, 1899-1980 |url=https://books.google.com/books?id=5yRsKstS03MC&pg=PA9 |publisher=Taschen |isbn=3-8228-1591-8 |page=9}}</ref>、映画評論家の[[山田宏一]]は「一作ごとにチラッと特別出演するヒッチコックの太ったシルエットは、チャップリンの放浪紳士のスタイルと同じくらい有名になった」とさえ述べている{{Sfn|山田|2016|pp=34-35}}。ヒッチコックのカメオ出演は、[[ジョン・カーペンター]]や[[ピーター・ジャクソン]]の自作へのカメオ出演や、『[[アデルの恋の物語]]』(1975年)に出演した[[フランソワ・トリュフォー]]に影響を与えた<ref>{{Cite web |last=Parkinson |first=David |date=2009-1-20 |url=https://www.theguardian.com/film/filmblog/2009/jan/20/notorious-hitchcock-cameo |title=Hitchcock's cameos make him a wallflower compared to today's directors |website=The Guardian |accessdate=2022年1月20日}}</ref><ref>{{Cite book|last=Vest |first=James M. |year=2002 |title=Framing Hitchcock: Selected Essays from the Hitchcock Annual |chapter=Echoes of Alfred Hitchcock's Vertigo, The Birds, and Frenzy in François Truffaut's Story of Adèle H. |url=https://books.google.com/books?id=P2ydVge4IiIC&pg=PA341 |publisher=Wayne State University Press |isbn=0-8143-3061-4 |page=341}}</ref>。
{| class="wikitable sortable" style="text-align:center"

!題名!!style="line-height:1"|公開年!!style="line-height:1"|時間!!class="wikitable unsortable"|役柄
== カメオ出演の一覧 ==
* {{legend|#DCDCDC|ヒッチコックのカメオ出演が不確かなもの|border=1px solid #000}}
* 「時間」は本編開始からヒッチコックが登場するまでの時間である。
{| class="sortable wikitable " style="font-size:90%"
|-
|-
! 年
|{{Display none|ウラ/}}[[裏窓]]
! {{ublist|邦題|原題}}
|style="white-space:nowrap"|1954
! 時間
|style="white-space:nowrap"|0:25
! 役柄・説明
|style="text-align:left"|作曲家のアパートで時計を巻く。
|-
|-
|1927年||{{ublist|[[下宿人]]|''The Lodger: A Story of the London Fog''}}||0:05||通信社の編集室で、カメラに背を向けて座って電話をしている{{Sfn|ヒッチコック|トリュフォー|1990|pp=151-152}}<ref>{{cite web |last=de Semlyen |first=Phil |url=http://www.empireonline.com/features/hitchcock-cameos/default.asp |title=Alfred Hitchcock's Movie Cameos &#124; The Lodger (1926) |accessdate=2022-1-17 |publisher=Empire |archiveurl=https://web.archive.org/web/20141221155110/http://www.empireonline.com/features/hitchcock-cameos/default.asp |archivedate=2014-12-21 |url-status=live}}</ref>。
|{{Display none|オメ/}}[[汚名]]
|1946
|1:00
|style="text-align:left"|[[クロード・レインズ]]の邸宅で催された大きなパーティにて、シャンパンを口にしてから間もなく退出する。
|-
|-
|style="background-color:#DCDCDC|1927年|| style="background-color:#DCDCDC|{{ublist|下宿人|''The Lodger: A Story of the London Fog''}}||style="background-color:#DCDCDC|1:24||style="background-color:#DCDCDC|主人公([[アイヴァー・ノヴェロ]])が逮捕されるのを見ている野次馬の一人{{Sfn|ヒッチコック|トリュフォー|1990|pp=151-152}}。<br/>しかし、この人物がヒッチコックである可能性は低いと指摘されている<ref name=whitty>{{Cite book|last=Whitty |first=Stephen |year=2016 |title=The Alfred Hitchcock Encyclopedia |publisher=Rowman & Littlefield |location=Lanham |pages=51-54 |isbn=978-1-4422-5160-1}}</ref><ref name="part2">{{Cite web |url=https://www.filmsite.org/hitchcockcameos2.html |title=Alfred Hitchcock's Film Cameo Appearances Part 2 |website=filmsite.org |accessdate=2022年1月17日}}</ref>。
|{{Display none|カイ/}}[[海外特派員 (映画)|海外特派員]]
|1940
|0:13
|style="text-align:left"|ホテルを出た[[ジョエル・マクリー]]の目の前を、コートと帽子を身につけて新聞を読みながら通り過ぎる。
|-
|-
|style="background-color:#DCDCDC|1927年||style="background-color:#DCDCDC|{{ublist|[[ふしだらな女]]|''Easy Virtue''}}||style="background-color:#DCDCDC|0:21||style="background-color:#DCDCDC|杖を持ってテニスコートを通り過ぎる<ref>{{cite web |last=de Semlyen |first=Phil |url=http://www.empireonline.com/features/hitchcock-cameos/2.asp |title=Alfred Hitchcock's Movie Cameos &#124; Easy Virtue (1927) |accessdate=2022-1-17 |publisher=Empire |archiveurl=https://web.archive.org/web/20141221151240/http://www.empireonline.com/features/hitchcock-cameos/2.asp |archivedate=2014-12-21 |url-status=live}}</ref>。<br/>この人物がヒッチコックであるという確証はない{{Sfn|Walker|2005|pp=88-89}}。
|{{Display none|カン/}}[[間諜最後の日]]
|1936
|0:08
|style="text-align:left"|[[ジョン・ギールグッド]]がスイスに降り立った際、ほかの乗客に紛れて共に降船する。
|-
|-
|1929年||{{ublist|[[恐喝 (1929年の映画)|恐喝]]|''Blackmail''}}||0:10||地下鉄の中で本を読む乗客で、隣の席の小さな男の子に邪魔をされてイライラする<ref name="part2"/>。<br/>登場時間はカメオ出演した作品の中で最長の19秒である<ref name="part2"/>。
|{{Display none|キユ/}}[[救命艇 (映画)|救命艇]]
|1944
|0:25
|style="text-align:left"|新聞紙面上の広告 "Reduco Obesity Slayer" において、使用前と使用後の写真で登場する。
|-
|-
|1930年||{{ublist|[[殺人!]]|''Murder!''}}||1:00||女性とともに殺人現場の下宿の前を通り過ぎる<ref name="part2"/>。
|{{Display none|キワ/}}[[疑惑の影 (映画)|疑惑の影]]
|1943
|0:17
|style="text-align:left"|サンタローザに向かう列車内でトランプに興じる。
|-
|-
|style="background-color:#DCDCDC|1934年||style="background-color:#DCDCDC|{{ublist|[[暗殺者の家]]|''The Man Who Knew Too Much''}}||style="background-color:#DCDCDC|0:34||style="background-color:#DCDCDC|バスが通り過ぎたあとに道路を渡る、トレンチコート姿の歩行者<ref name="part2"/><ref name=whitty/>。
|rowspan="2"|{{Display none|ケシ/}}[[下宿人]]
|rowspan="2"|1927
|0:03
|style="text-align:left"|編集室にて机に向かう。
|-
|-
|1935年||{{ublist|[[三十九夜]]|''The 39 Steps''}}||0:07||リチャード・ハネイ([[ロバート・ドーナット]])とアナベラ・スミス({{仮リンク|ルーシー・マンハイム|en|Lucie Mannheim}})が劇場から逃げ出した際、バスの前でゴミをポイ捨てする歩行者<ref name="part2"/>。
|1:32
|style="text-align:left"|逮捕劇に群がる野次馬のひとり。
|-
|-
|style="background-color:#DCDCDC|1936年||style="background-color:#DCDCDC|{{ublist|[[サボタージュ (1936年の映画)|サボタージュ]]|''Sabotage''}}||style="background-color:#DCDCDC|0:09|| style="background-color:#DCDCDC|停電から復旧した映画館の前を横切りながら上を見る<ref name="part2"/>。
|[[サイコ (1960年の映画)|サイコ]]
|1960
|0:06
|style="text-align:left"|[[ジャネット・リー]]が事務所に戻った際、その窓越しに姿を見せる。
|-
|-
|1937年||{{ublist|[[第3逃亡者]]|''Young and Innocent''}}||0:16||裁判所の出口で写真を撮ろうとする報道カメラマン{{Sfn|ヒッチコック|トリュフォー|1990|pp=151-152}}<ref name="part2"/>。
|{{Display none|サツ/}}[[殺人!]]
|1930
|1:00
|style="text-align:left"|殺人が犯された屋敷の前を通り過ぎる。
|-
|-
|1938年||{{ublist|[[バルカン超特急]]|''The Lady Vanishes''}}||1:33||[[ロンドン・ヴィクトリア駅]]のホームでギルバート([[マイケル・レッドグレイヴ]])とアイリス([[マーガレット・ロックウッド]])のそばを、黒いコートを着てタバコを吸いながら歩く{{Sfn|ヒッチコック|トリュフォー|1990|pp=151-152}}<ref name="part2"/>。
|{{Display none|サホ/}}[[サボタージュ (1936年の映画)|サボタージュ]]
|1936
|0:09
|style="text-align:left"|停電から復旧した時に映画館の前を横切りながら上を見る。
|-
|-
|1940年||{{ublist|[[レベッカ (1940年の映画)|レベッカ]]|''Rebecca''}}||2:01||警官に話しかけるジャック([[ジョージ・サンダース]])の後ろを通り過ぎる<ref name=rebecca>{{cite web |last=de Semlyen |first=Phil |url=http://www.empireonline.com/features/hitchcock-cameos/7.asp |title=Alfred Hitchcock's Movie Cameos &#124; Rebecca (1940) |accessdate=2022-1-17 |publisher=Empire |archiveurl=https://web.archive.org/web/20141221155345/http://www.empireonline.com/features/hitchcock-cameos/7.asp |archivedate=2014-12-21 |url-status=live}}</ref>。<br/>カメオ出演の中で最も登場時間が短い作品の1つである<ref name=rebecca/>。
|{{Display none|サン/}}[[三十九夜]]
|1935
|0:06
|style="text-align:left"|[[ロバート・ドーナット]]と{{仮リンク|ルーシー・マンハイム|en|Lucie Mannheim}}が劇場から逃げ出した際、そのかたわらでごみを投げ捨てる。
|-
|-
|1940年||{{ublist|[[海外特派員 (映画)|海外特派員]]|''Foreign Correspondent''}}||0:12||ロンドンの街で、新聞を読みながらジョニー・ジョーンズ([[ジョエル・マクリー]])とすれ違う歩行者{{Sfn|ヒッチコック|トリュフォー|1990|pp=151-152}}<ref name="part2"/>。
|{{Display none|シリ/}}[[知りすぎていた男]]
|1956
|0:25
|style="text-align:left"|モロッコの市場にて曲芸を見物する。
|-
|-
|1941年||{{ublist|[[スミス夫妻]]|''Mr. & Mrs. Smith''}}||0:43||タバコを吸いながら主人公の夫婦([[ロバート・モンゴメリー]]と[[キャロル・ロンバード]])が暮らすホテルの前を通り過ぎる<ref name="part2"/>。
|{{Display none|シロ/}}[[白い恐怖]]
|1945
|0:35
|style="text-align:left"|バイオリンケースを片手に、タバコを吸いながらエンパイア・ホテルのエレベーターから出る。
|-
|-
|1941年||{{ublist|[[断崖 (映画)|断崖]]|''Suspicion''}}||0:45||村の郵便ポストに手紙を投函する<ref>{{cite web |last=de Semlyen |first=Phil |url=http://www.empireonline.com/features/hitchcock-cameos/10.asp |title=Alfred Hitchcock's Movie Cameos &#124; Suspicion (1941) |accessdate=2022-1-17 |publisher=Empire |archiveurl=https://web.archive.org/web/20141221155056/http://www.empireonline.com/features/hitchcock-cameos/10.asp |archivedate=2014-12-21 |url-status=live}}</ref>。
|[[スミス夫妻]]
|1941
|0:43
|style="text-align:left"|アパートのまえで[[ロバート・モンゴメリー]]とすれ違う。
|-
|-
|1942年||{{ublist|[[逃走迷路]]|''Saboteur''}}||1:05||ドラッグストアの[[ショーウィンドー]](雑誌スタンド)の前に立ちながら、女性と何かを話している{{Sfn|ヒッチコック|トリュフォー|1990|pp=151-152}}<ref name="part2"/>。
|{{Display none|タイサ/}}[[第3逃亡者]]
|1937
|0:15
|style="text-align:left"|カメラを持ち、裁判所の外に立つ。
|-
|-
|1943年||{{ublist|[[疑惑の影 (映画)|疑惑の影]]|''Shadow of a Doubt''}}||0:16||[[サンタローザ (カリフォルニア州)|サンタローザ]]へ向かう列車の中で、カメラに背を向けて老夫婦とトランプゲームをしている。ヒッチコックがカードを広げるとフルハウスで勝っているというユーモアが見られる{{Sfn|ヒッチコック|トリュフォー|1990|pp=151-152}}<ref name=Shadow>{{cite web |last=de Semlyen |first=Phil |url=http://www.empireonline.com/features/hitchcock-cameos/12.asp |title=Alfred Hitchcock's Movie Cameos &#124; Shadow Of A Doubt (1943) |accessdate=2022-1-17 |publisher=Empire |archiveurl=https://web.archive.org/web/20141221151243/http://www.empireonline.com/features/hitchcock-cameos/12.asp |archivedate=2014-12-21 |url-status=live}}</ref>。<br/>別の登場人物がヒッチコックに直接話しかける唯一のカメオ出演である<ref name=Shadow/>。
|{{Display none|タイヤ/}}[[ダイヤルMを廻せ!]]
|1954
|0:13
|style="text-align:left"|クラス会で撮影した写真の左側に収まる。
|-
|-
|1944年||{{ublist|[[救命艇 (映画)|救命艇]]|''Lifeboat''}}||0:25||ガス({{仮リンク|ウィリアム・ベンデックス|en|William Bendix}})が読んでいる古新聞に掲載された架空のやせ薬「レドゥーコ」の広告のモデル(薬の使用前と使用後の写真として)<ref name="part2"/>{{Sfn|ヒッチコック|トリュフォー|1990|pp=148-149}}。<br/>1943年にヒッチコックが食事療法で減量に成功した時の、減量前と減量後の写真を使っている。後日、この映画を見た肥満体型の人たちから「レドゥーコ」の入手方法を教えて欲しいという内容の手紙が殺到した{{Sfn|ヒッチコック|トリュフォー|1990|pp=148-149}}。
|{{Display none|タン/}}[[断崖 (映画)|断崖]]
|1941
|0:46
|style="text-align:left"|町のポストに手紙を投函する。
|-
|-
|1945年||{{ublist|[[白い恐怖]]|''Spellbound''}}||0:43||エンパイア・ステート・ホテルのエレベーターから、小さなヴァイオリンケースを片手に、タバコを吸いながら降りてくる<ref name="part2"/>。
|{{Display none|トウ/}}[[逃走迷路]]
|1942
|1:04
|style="text-align:left"|工作員が車を止めた際、そこに構える薬局のまえに立つ。
|-
|-
|1946年||{{ublist|[[汚名]]|''Notorious''}}||1:04||アレックス・セバスチャン([[クロード・レインズ]])の邸宅で催された大きなパーティの招待客のひとりで、シャンパンを飲み干して立ち去る{{Sfn|ヒッチコック|トリュフォー|1990|pp=151-152}}<ref name="part2"/>。
|[[トパーズ (1969年の映画)|トパーズ]]
|1969
|0:28
|style="text-align:left"|空港にて車いすを押されて登場し、立ち上がって男と握手をしたのち、歩いて立ち去る。
|-
|-
|1947年||{{ublist|[[パラダイン夫人の恋]]|''The Paradine Case''}}||0:36||アンソニー・キーン([[グレゴリー・ペック]])に続いて、チェロを抱えてイギリスのカンバーランド駅を出る{{Sfn|ヒッチコック|トリュフォー|1990|pp=151-152}}<ref>{{cite web |last=de Semlyen |first=Phil |url=http://www.empireonline.com/features/hitchcock-cameos/16.asp |title=Alfred Hitchcock's Movie Cameos &#124; The Paradine Case (1947) |accessdate=2022-1-17 |publisher=Empire |archiveurl=https://web.archive.org/web/20141221151544/http://www.empireonline.com/features/hitchcock-cameos/16.asp |archivedate=2014-12-21 |url-status=live}}</ref>。
|{{Display none|トリ/}}[[鳥 (映画)|鳥]]
|1963
|0:02
|style="text-align:left"|[[ティッピ・ヘドレン]]がペット・ショップに入る際、2匹のシーリハム・テリアを連れて店を出る。
|-
|-
|style="background-color:#DCDCDC|1948年||style="background-color:#DCDCDC|{{ublist|[[ロープ (映画)|ロープ]]|''Rope''}}||style="background-color:#DCDCDC|0:02||style="background-color:#DCDCDC|オープニングクレジットの終了直後に、女性とともにアパートの下の歩道を通り過ぎる{{Sfn|ヒッチコック|トリュフォー|1990|pp=151-152}}<ref name="part2"/>。<br/>これもヒッチコックが出演したものか疑問視する向きがある<ref name="part2"/><ref name=rope>{{Cite web |url=https://the.hitchcock.zone/wiki/Rope_(1948)_-_Hitchcock%27s_cameo |title=Rope (1948) - Hitchcock's cameo |website=The Hitchcock Zone |accessdate=2022年1月17日}}</ref>。トーマス・M・リーチによると、[[ワーナー・ブラザース]]の製作記録にはこのカメオ出演のことが記されていないという<ref name=rope/>。
|{{Display none|トロ/}}[[泥棒成金]]
|1955
|0:10
|style="text-align:left"|バスで[[ケーリー・グラント]]の隣に座る。
|-
|-
|1948年||{{ublist|ロープ|''Rope''}}||0:55||アパートの窓から見える架空のやせ薬「レドゥーコ」の赤いネオンサインに、ヒッチコックのトレードマークである似顔絵のシルエットが現れる<ref name="part2"/>。
|{{Display none|ハラ/}}[[パラダイン夫人の恋]]
|1947
|0:36
|style="text-align:left"|チェロを抱えてカンバーランド駅を出る。
|-
|-
|style="background-color:#DCDCDC|1949年||style="background-color:#DCDCDC|{{ublist|[[山羊座のもとに]]|''Under Capricorn''}}||style="background-color:#DCDCDC|0:03||style="background-color:#DCDCDC|パレード中の[[シドニー]]の街の広場で、灰色がかったコートと茶色の帽子をかぶった群衆の一人<ref name="part2"/>。
|[[ハリーの災難]]
|1955
|0:22
|style="text-align:left"|絵画を眺めている老人のリムジンのわきを通り過ぎる。
|-
|-
|1949年||{{ublist|山羊座のもとに|''Under Capricorn''}}||0:12||総督官邸の外階段にいる3人の男性のうち、真ん中の人物<ref name="part2"/>。
|{{Display none|ハル/}}[[バルカン超特急]]
|1938
|1:30
|style="text-align:left"|ロンドン・ヴィクトリア駅にて、黒のコートをまとってタバコをふかす。
|-
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|1950年||{{ublist|[[舞台恐怖症]]|''Stage Fright''}}||0:38||メイドに変装したイヴ([[ジェーン・ワイマン]])とすれ違い、振り返って彼女を見つめる{{Sfn|ヒッチコック|トリュフォー|1990|pp=151-152}}<ref>{{cite web |last=de Semlyen |first=Phil |url=http://www.empireonline.com/features/hitchcock-cameos/19.asp |title=Alfred Hitchcock's Movie Cameos &#124; Stage Fright (1950) |accessdate=2022-1-17 |publisher=Empire |archiveurl=https://web.archive.org/web/20141221151407/http://www.empireonline.com/features/hitchcock-cameos/19.asp |archivedate=2014-12-21 |url-status=live}}</ref>。
|style="white-space:nowrap"|{{Display none|ヒキ/}}[[引き裂かれたカーテン]]
|1966
|0:08
|style="text-align:left"|オテル・ダングルテールのロビーにて、赤ちゃんを膝にのせて座る。
|-
|-
|1951年||{{ublist|[[見知らぬ乗客]]|''Strangers on a Train''}}||0:11||ガイ([[ファーリー・グレンジャー]])が降りるのとすれ違いに、大きなコントラバスを抱えて列車に乗り込む<ref name="part1"/>{{Sfn|ヒッチコック|トリュフォー|1990|pp=151-152}}。
|[[ヒッチコックのゆすり]]
|1929
|0:11
|style="text-align:left"|子どもに邪魔されながら地下鉄で本を読む。
|-
|-
|1953年||{{ublist|[[私は告白する]]|''I Confess''}}||0:02||オープニングクレジットのあと、[[ロングショット]]で階段の上の街路を右から左へ歩いて行く<ref name="part1"/>{{Sfn|ヒッチコック|トリュフォー|1990|pp=151-152}}。
|[[ファミリー・プロット]]
|1976
|0:40
|style="text-align:left"|戸籍係のドアの外に映る[[シルエット]]
|-
|-
|1954年||{{ublist|[[ダイヤルMを廻せ!]]|''Dial M for Murde''}}||0:13||トニー([[レイ・ミランド]])の同窓会の記念写真に写る(写真の左側)<ref name="part1"/>{{Sfn|ヒッチコック|トリュフォー|1990|pp=151-152}}。
|{{Display none|フシ/}}[[ふしだらな女]]
|1928
|0:15
|style="text-align:left"|杖を持ち、テニスコートから歩き去る。
|-
|-
|1954年||{{ublist|[[裏窓]]|''Rear Window''}}||0:26||ジェフ([[ジェームズ・ステュアート (俳優)|ジェームズ・ステュアート]])の向かいのアパートで暮らす売れない作曲家({{仮リンク|ロス・バグダサリアン|en|Ross Bagdasarian}})の部屋で、時計のネジを巻いている<ref name="part1"/>{{Sfn|ヒッチコック|トリュフォー|1990|pp=151-152}}。
|{{Display none|フタ/}}[[舞台恐怖症]]
|1950
|0:39
|style="text-align:left"|[[マレーネ・ディートリヒ]]のメイドに扮した[[ジェーン・ワイマン]]とすれ違い、振り返って見る。
|-
|-
|1955年||{{ublist|[[泥棒成金]]|''To Catch a Thief''}}||0:10||猫とあだ名されるジョン・ロビー([[ケーリー・グラント]])がバスの後部座席に座ると、その左隣りにすました顔で座っている<ref name="part1"/>{{Sfn|筈見|1986|p=166}}。<br/>ロビーの右隣りには[[カナリア|カナリヤ]]の入った鳥籠があるが、これは{{仮リンク|ジョン・ウィラード (劇作家)|label=ジョン・ウィラード|en|John Willard (playwright)}}原作の『{{仮リンク|猫とカナリヤ (舞台)|label=猫とカナリヤ|en|The Cat and the Canary (play)}}』にひっかけたジョークである{{Sfn|筈見|1986|p=166}}。
|[[フレンジー]]
|1972
|0:03
|style="text-align:left"|3カット。演説に集まった聴衆のロングショット。演説にひとりだけ拍手をしない。死体に噂する人たちの中で聴いている。
|-
|-
|1955年||{{ublist|[[ハリーの災難]]|''The Trouble with Harry''}}||0:22||外で展示販売されている絵画を眺める老人のリムジンの脇を通り過ぎる<ref name="part1"/>。
|{{Display none|ホク/}}[[北北西に進路を取れ]]
|1959
|0:02
|style="text-align:left"|バスに乗り遅れる。
|-
|-
|1956年||{{ublist|[[知りすぎていた男]]|''The Man Who Knew Too Much''}}|||0:26||[[モロッコ]]の市場で、カメラに背を向けて曲芸を見物する群衆の一人<ref name="part1"/>。
|{{Display none|マア/}}[[マーニー (映画)|マーニー]]
|1964
|0:05
|style="text-align:left"|ホテルの廊下にて、[[ティッピ・ヘドレン]]が過ぎ去ったのち画面左から登場する。
|-
|-
|1956年||{{ublist|[[間違えられた男]]|''The Wrong Man''}}||0:00||オープニングクレジットの前に、ひと気のないステージにシルエットで登場し、この作品が真実の物語であるとナレーションをする<ref name="part1"/>{{Sfn|ヒッチコック|トリュフォー|1990|pp=151-152}}。<br/>カメオ出演の中で、ヒッチコックが肉声を発する唯一の作品である<ref name="part1"/>。
|{{Display none|マチ/}}[[間違えられた男]]
|1956
|0:00
|style="text-align:left"|プロローグにおけるナレーション。<!--ドナルド・スポトーの伝記によれば、『間違えられた男』が実在の人物にまつわる実話であったこと、自らの他の作品と一線を画したものであることを強調するためにあからさまな手法をとった、としている。-->
|-
|-
|1958年||{{ublist|[[めまい (映画)|めまい]]|''Vertigo''}}||0:11||灰色のスーツ姿で、ホーンケースを片手に、[[サンフランシスコ]]の造船所の門の前を通り過ぎる<ref name="part1"/>。
|{{Display none|ミシ/}}[[見知らぬ乗客]]
|1951
|0:10
|style="text-align:left"|[[ファーリー・グレンジャー]]が列車から降りる際、コントラバスを抱えて列車に乗り込む。
|-
|-
|1959年||{{ublist|[[北北西に進路を取れ]]|''North by Northwest''}}||0:02||オープニングクレジットの直後、バスに乗り遅れる(ヒッチコックの目の前でドアが閉まる){{Sfn|ヒッチコック|トリュフォー|1990|pp=151-152}}<ref>{{cite web |last=de Semlyen |first=Phil |url=http://www.empireonline.com/features/hitchcock-cameos/29.asp |title=Alfred Hitchcock's Movie Cameos &#124; North By Northwest (1959) |accessdate=2022-1-19 |publisher=Empire |archiveurl=https://web.archive.org/web/20141221151341/http://www.empireonline.com/features/hitchcock-cameos/29.asp |archivedate=2014-12-21 |url-status=live}}</ref>
|{{Display none|メマ/}}[[めまい (映画)|めまい]]
|1958
|0:11
|style="text-align:left"|グレーのスーツを着て、通りを歩く。
|-
|-
|1960年||{{ublist|[[サイコ (1960年の映画)|サイコ]]|''Psycho''}}||0:06||マリオン([[ジャネット・リー]])が勤務先の不動産会社のオフィスに戻った際、そのガラス窓越しにカウボーイハットをかぶって立っている{{Sfn|ヒッチコック|トリュフォー|1990|pp=151-152}}<ref>{{cite web |last=de Semlyen |first=Phil |url=http://www.empireonline.com/features/hitchcock-cameos/30.asp |title=Alfred Hitchcock's Movie Cameos &#124; Psycho (1960) |accessdate=2022-1-19 |publisher=Empire |archiveurl=https://web.archive.org/web/20141221151027/http://www.empireonline.com/features/hitchcock-cameos/30.asp |archivedate=2014-12-21 |url-status=live}}</ref>。
|rowspan="2"|{{Display none|ヤキ/}}[[山羊座のもとに]]
|rowspan="2"|1949
|0:04
|style="text-align:left"|総督のレセプションで青のコート、茶の帽子をかぶり、話を聞く。
|-
|-
|1963年||{{ublist|[[鳥 (映画)|鳥]]|''The Birds''}}||0:02||メラニー([[ティッピ・ヘドレン]])がペットショップに入るのとすれ違いに、2匹の白い[[テリア]]を連れて店を出る<ref name="part1"/>。<br/>この2匹のテリアは、ヒッチコックの愛犬の[[シーリハム・テリア]]のジェフリーとスタンリーである<ref name="part1"/>。
|0:14
|style="text-align:left"|総督官邸の外階段にいる3人のうちのひとり。
|-
|-
|1964年||{{ublist|[[マーニー (映画)|マーニー]]|''Marnie''}}||0:05||ホテルの廊下で、マーニー(ティッピ・ヘドレン)がベルボーイに荷物を運ばせて奥へ去ったあと、画面左の部屋から出てきて、ヘドレンの方を見たあとにカメラの方を見る<ref name="part1"/>{{Sfn|Walker|2005|pp=440-457}}。
|[[レベッカ (1940年の映画)|レベッカ]]
|1940
|2:03
|style="text-align:left"|[[ジョージ・サンダース]]が公衆電話を使う際、その近くを通り過ぎる。
|-
|-
|1966年||{{ublist|[[引き裂かれたカーテン]]|''Torn Curtain''}}||0:08||[[コペンハーゲン]]のホテルのロビーで、赤ちゃんを膝に乗せて座っている。ヒッチコックの動きと身振りは、赤ちゃんがお漏らしをしたことを示唆している{{Sfn|Walker|2005|pp=440-457}}。
|rowspan="2"|[[ロープ (映画)|ロープ]]
|rowspan="2"|1948
|0:02
|style="text-align:left"|新聞を手にして通りを歩く。
|-
|-
|1969年||{{ublist|[[トパーズ (1969年の映画)|トパーズ]]|''Topaz''}}||0:33||[[ラガーディア空港]]内で看護士が押す車椅子に座って登場するが、そのあとに車椅子から立ち上がり、男と握手をしたのち、そのまま歩いて行く<ref name="part1"/>。
|0:55
|style="text-align:left"|アパートの窓から見える "Reduco" の赤いネオンサインに、ヒッチコックのトレードマークが使われる。
|-
|-
|1972年||{{ublist|[[フレンジー]]|''Frenzy''}}||0:03||[[テムズ川]]沿いの[[ロンドン・カウンティ・ホール]]の前で政治家の演説を聞く群衆の一人で、2つのショットで登場する<ref name="part1"/>。
|{{Display none|ワタ/}}[[私は告白する]]
|-
|1953
|1976年||{{ublist|[[ファミリー・プロット]]|''Family Plot''}}||0:40||役所の戸籍係の事務所のドアのくもりガラスに映るシルエットで登場し、年配の女性と口論をしている<ref name="part1"/>{{Sfn|ヒッチコック|トリュフォー|1990|pp=151-152}}。
|0:01
|style="text-align:left"|階段から続く道を横切る。
|}
|}


== 脚注 ==
== ギャラリー ==
<gallery widths="150px" heights="150px">
{{reflist}}
File:Caméo 1 - Les cheveux d'or.jpg|『[[下宿人]]』(1927年)<br/>通信社のデスクで後ろ向きに座る。
File:Alfred Hitchcock cameo (1941) Suspicion.jpg|『[[断崖 (映画)|断崖]]』(1941年)<br/>郵便ポストに手紙を投函する。
File:Alfred Hitchcock cameo Spellbound.jpg|『[[白い恐怖]]』(1945年)<br/>ホテルのエレベーターから出てくる。
File:Caméo - L'inconnu du Nord-Express.jpg|『[[見知らぬ乗客]]』(1951年)<br/>コントラバスを抱えて列車に乗ろうとする。
File:Caméo - Fenêtre sur cour.jpg|『[[裏窓]]』(1954年)<br/>作曲家の部屋で時計のネジを巻く。
</gallery>

== その他のヒッチコックのカメオ出演 ==
* ヒッチコックが演出したテレビシリーズ『[[ヒッチコック劇場]]』のエピソード「賭(''Dip in the Pool'')」(1958年)では、登場人物が読む雑誌の表紙の人物としてカメオ出演している<ref name="part1"/>。
* [[アラン・レネ]]監督の『[[去年マリエンバートで]]』(1961年)では、ホテルの廊下に立つ人物としてカメオ出演している<ref name=marienbad>{{Cite web |url=https://www.gartenbergmedia.com/dvd-distribution-and-sales/experimental-narratives-avant-garde-shorts/last-year-at-marienbad |title=last year at marienbad (france, 1961) |website=artenberg Media Enterprises |accessdate=2022年1月20日}}</ref><ref>{{Citation|和書 |editor=[[筈見有弘]] |date=1980-7 |title=ヒッチコックを読む やっぱりサスペンスの神様! |series=ブック・シネマテーク |publisher=フィルムアート社 |isbn=978-4845980321 |page=226}}</ref>。これはヒッチコックを敬愛するレネによるオマージュであるが<ref name=marienbad/>、映画評論家の{{仮リンク|ジョナサン・ローゼンバウム|en|Jonathan Rosenbaum}}によると、これはヒッチコック本人ではなく、等身大に引き伸ばしたヒッチコックの写真であるという<ref>{{Cite web |last=Rosenbaum |first=Jonathan |date=2021-7-10 |url=https://jonathanrosenbaum.net/2021/07/resnais-secrets/ |title=Resnais’ Secrets |website=Jonathan Rosenbaum |accessdate=2022年1月20日}}</ref>。

== 出典 ==
{{Reflist|25em}}

== 参考文献 ==
* {{Cite book|和書 |author=ドナルド・スポトー |translator=勝矢桂子他|date=1988-6 |title=ヒッチコック 映画と生涯 |publisher=[[早川書房]] |volume=上 |isbn=978-4152033536 |ref={{Harvid|スポトー(上)|1988}}}}
* {{Cite book|和書 |author=[[筈見有弘]] |date=1986-6 |title=ヒッチコック |series=講談社現代新書 |publisher=[[講談社]] |isbn=978-4061488199 |ref={{Harvid|筈見|1986}}}}
* {{Cite book|和書 |author1=ロバート・A・ハリス |author2=マイケル・S・ラスキー |translator=日笠千晶 |date=1995-11 |title=アルフレッド・ヒッチコック |series=シネマ・スター・ライブラリー |publisher=[[シンコーミュージック・エンタテイメント]] |isbn=978-4401615285 |ref={{Harvid|ハリス|ラスキー|1995}}}}
* {{Cite book|和書 |author1=[[アルフレッド・ヒッチコック]] |author2=[[フランソワ・トリュフォー]] |translator=[[山田宏一]]、[[蓮實重彦]] |date=1990-12 |title=[[映画術 ヒッチコック/トリュフォー|定本 映画術 ヒッチコック/トリュフォー]] |publisher=[[晶文社]] |isbn=978-4794958181 |ref={{Harvid|ヒッチコック|トリュフォー|1990}}}}
* {{Cite book|和書 |author=山田宏一 |date=2016-12 |title=ヒッチコック映画読本 |publisher=[[平凡社]] |isbn=978-4582282634 |ref={{Harvid|山田|2016}}}}
* {{Cite book|last=McKittrick |first=Casey |date=2016 |title=Hitchcock's Appetites: The Corpulent Plots of Desire and Dread |url=https://books.google.com/books?id=dfspDAAAQBAJ |publisher=Bloomsbury Publishing |isbn=978-1-5013-1162-8 |ref={{Harvid|McKittrick|2016}}}}
* {{Cite book|last=Walker |first=Michael |year=2006 |title=Hitchcock's motifs |url=https://books.google.pl/books/about/Hitchcock_s_Motifs.html?id=OWhZAQAAQBAJ&redir_esc=y |publisher=Amsterdam University Press |isbn=978-90-5356-773-9 |ref={{Harvid|Walker|2005}}}}


== 外部リンク ==
== 外部リンク ==
* [https://www.filmsite.org/hitchcockcameos.html Hitchcock's Cameos in His Films] - Filmsite{{en icon}}
{{Commonscat|Alfred Hitchcock's cameo appearances}}
* {{URL|https://www.filmsite.org/hitchcockcameos.html|Hitchcock's Cameos in His Films}} - Filmsite{{en icon}}
* {{URL|http://the.hitchcock.zone/wiki/The_Hitchcock_Cameos|The Hitchcock Cameos}} - Alfred Hitchcock Wiki{{en icon}}
* {{Wayback|url=http://www.empireonline.com/features/hitchcock-cameos/default.asp|title=Alfred Hitchcock's Movie Cameos |date=2014-12-21}}{{en icon}}


{{アルフレッド・ヒッチコック監督作品}}
{{アルフレッド・ヒッチコック監督作品}}


[[Category:アメリカ合衆国の映画作品の一覧|ひつちこつくのかめおしゆつえん]]
[[Category:フィルモグラフィ|ひつちこつくのかめおしゆつえん]]
[[Category:アルフレッド・ヒッチコックの監督映画|*]]
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[[Category:アルフレッド・ヒッチコック|かめおしゆつえん]]
[[Category:フィルモグラフィ|ひつちこつくのかめおしゆつえん]]

2022年1月29日 (土) 10:26時点における版

バルカン超特急』(1938年)で駅のホームを歩く乗客の1人としてカメオ出演したヒッチコック。

アルフレッド・ヒッチコックのカメオ出演一覧は、イギリス出身の映画監督であるアルフレッド・ヒッチコックの監督作品のうち、ヒッチコック自身がカメオ出演した作品の一覧である。ヒッチコックは53本の長編映画を監督し、そのうち確認できるものだけで36本にカメオ出演しているが、これに加えてヒッチコックの出演が不確かなものも存在する[1]。初めてカメオ出演したのは『下宿人』(1927年)であり、それ以後ヒッチコック作品の特徴のひとつとして定番化され、主に通行人や公共交通機関の乗客などに扮して短い時間だけ登場した。カメオ出演はヒッチコックのユーモアを示すものであり、これを通して自身のイメージを構築し、その名前を広く知らしめた。

概説

救命艇』(1944年)にやせ薬の新聞広告のモデルとして登場したヒッチコック。

ヒッチコックが最初にカメオ出演したのは、監督3作目にあたる『下宿人』(1927年)である。ヒッチコックによると、この作品の群衆シーンでエキストラの人数が足りず、その補充のために仕方なく自身が出演せざるを得なくなったのが、カメオ出演のきっかけだったという[2]。伝記作家のパトリック・マクギリガン英語版によると、カメオ出演のインスピレーションとなったのは、初期の作品に俳優として出演したD・W・グリフィスと、チャールズ・チャップリンの『巴里の女性』(1923年)におけるカメオ出演だったという[3]。それ以来、ヒッチコックは縁起を担ぐ意味を含めて、お遊びのつもりで自身の作品に一瞬だけ登場するようになった[2]。伝記作家のドナルド・スポトー英語版は、それがヒッチコックの作品につけた自署(サイン)のようなものであり、ヒッチコックの「流儀」となったと述べている[4]

ヒッチコックのカメオ出演の主なパターンとしては、通行人(『レベッカ』(1940年)、『私は告白する』(1953年)など)、バスや列車などの公共交通機関の利用者(『恐喝』(1929年)、『バルカン超特急』(1938年)、『疑惑の影』(1943年)など)、群衆の一人(『フレンジー』(1972年)など)が挙げられる[5][6]。『救命艇』(1944年)、『ロープ』(1948年)、『ダイヤルMを廻せ!』(1954年)のような限定された場所で物語が展開される作品では、普通にカメオ出演することができないため、工夫を凝らして写真や広告の中に登場した[7]。また、ヒッチコックはしばしば楽器を持って登場することがあり(『白い恐怖』(1945年)、『見知らぬ乗客』(1951年)、『めまい』(1958年)など)[1][8]、いくつかの作品の登場の仕方にはちょっとしたコミカルな描写が見られた(例えば、『恐喝』では子供に嫌がらせを受け、『トパーズ』(1969年)では車椅子から立ち上がる)[9][6][10]

カメオ出演はヒッチコックのユーモア精神の表れであり、ひとつのお馴染みの呼び物となった[11][12]。観客にとってスクリーンにヒッチコックの姿を探すことは楽しみかつ期待するものになったが、その一方で観客がカメオ出演に注意を払うあまり、プロットを追うことに集中できなくならないようにするため、ヒッチコックはほとんどの作品で映画開始から数分以内に出演するように配慮している[2][11][13]。一部の伝記作家は、カメオ出演がヒッチコックのブランドとイメージを構築するためのプロモーション活動のひとつの要素だったと見なしている[4][14]。実際にカメオ出演は、テレビシリーズ『ヒッチコック劇場』(1955年 - 1965年)のホスト役での出演とともに、ヒッチコックの名前を今日まで広く知らしめることとなり[15][16]、映画評論家の山田宏一は「一作ごとにチラッと特別出演するヒッチコックの太ったシルエットは、チャップリンの放浪紳士のスタイルと同じくらい有名になった」とさえ述べている[12]。ヒッチコックのカメオ出演は、ジョン・カーペンターピーター・ジャクソンの自作へのカメオ出演や、『アデルの恋の物語』(1975年)に出演したフランソワ・トリュフォーに影響を与えた[17][18]

カメオ出演の一覧

  •   ヒッチコックのカメオ出演が不確かなもの
  • 「時間」は本編開始からヒッチコックが登場するまでの時間である。
  • 邦題
  • 原題
時間 役柄・説明
1927年
  • 下宿人
  • The Lodger: A Story of the London Fog
0:05 通信社の編集室で、カメラに背を向けて座って電話をしている[19][20]
1927年
  • 下宿人
  • The Lodger: A Story of the London Fog
1:24 主人公(アイヴァー・ノヴェロ)が逮捕されるのを見ている野次馬の一人[19]
しかし、この人物がヒッチコックである可能性は低いと指摘されている[14][21]
1927年 0:21 杖を持ってテニスコートを通り過ぎる[22]
この人物がヒッチコックであるという確証はない[6]
1929年
0:10 地下鉄の中で本を読む乗客で、隣の席の小さな男の子に邪魔をされてイライラする[21]
登場時間はカメオ出演した作品の中で最長の19秒である[21]
1930年
1:00 女性とともに殺人現場の下宿の前を通り過ぎる[21]
1934年
0:34 バスが通り過ぎたあとに道路を渡る、トレンチコート姿の歩行者[21][14]
1935年
0:07 リチャード・ハネイ(ロバート・ドーナット)とアナベラ・スミス(ルーシー・マンハイム英語版)が劇場から逃げ出した際、バスの前でゴミをポイ捨てする歩行者[21]
1936年 0:09 停電から復旧した映画館の前を横切りながら上を見る[21]
1937年
0:16 裁判所の出口で写真を撮ろうとする報道カメラマン[19][21]
1938年
1:33 ロンドン・ヴィクトリア駅のホームでギルバート(マイケル・レッドグレイヴ)とアイリス(マーガレット・ロックウッド)のそばを、黒いコートを着てタバコを吸いながら歩く[19][21]
1940年 2:01 警官に話しかけるジャック(ジョージ・サンダース)の後ろを通り過ぎる[23]
カメオ出演の中で最も登場時間が短い作品の1つである[23]
1940年
0:12 ロンドンの街で、新聞を読みながらジョニー・ジョーンズ(ジョエル・マクリー)とすれ違う歩行者[19][21]
1941年
0:43 タバコを吸いながら主人公の夫婦(ロバート・モンゴメリーキャロル・ロンバード)が暮らすホテルの前を通り過ぎる[21]
1941年
0:45 村の郵便ポストに手紙を投函する[24]
1942年
1:05 ドラッグストアのショーウィンドー(雑誌スタンド)の前に立ちながら、女性と何かを話している[19][21]
1943年
0:16 サンタローザへ向かう列車の中で、カメラに背を向けて老夫婦とトランプゲームをしている。ヒッチコックがカードを広げるとフルハウスで勝っているというユーモアが見られる[19][25]
別の登場人物がヒッチコックに直接話しかける唯一のカメオ出演である[25]
1944年
0:25 ガス(ウィリアム・ベンデックス英語版)が読んでいる古新聞に掲載された架空のやせ薬「レドゥーコ」の広告のモデル(薬の使用前と使用後の写真として)[21][26]
1943年にヒッチコックが食事療法で減量に成功した時の、減量前と減量後の写真を使っている。後日、この映画を見た肥満体型の人たちから「レドゥーコ」の入手方法を教えて欲しいという内容の手紙が殺到した[26]
1945年
0:43 エンパイア・ステート・ホテルのエレベーターから、小さなヴァイオリンケースを片手に、タバコを吸いながら降りてくる[21]
1946年
1:04 アレックス・セバスチャン(クロード・レインズ)の邸宅で催された大きなパーティの招待客のひとりで、シャンパンを飲み干して立ち去る[19][21]
1947年 0:36 アンソニー・キーン(グレゴリー・ペック)に続いて、チェロを抱えてイギリスのカンバーランド駅を出る[19][27]
1948年 0:02 オープニングクレジットの終了直後に、女性とともにアパートの下の歩道を通り過ぎる[19][21]
これもヒッチコックが出演したものか疑問視する向きがある[21][28]。トーマス・M・リーチによると、ワーナー・ブラザースの製作記録にはこのカメオ出演のことが記されていないという[28]
1948年
  • ロープ
  • Rope
0:55 アパートの窓から見える架空のやせ薬「レドゥーコ」の赤いネオンサインに、ヒッチコックのトレードマークである似顔絵のシルエットが現れる[21]
1949年
0:03 パレード中のシドニーの街の広場で、灰色がかったコートと茶色の帽子をかぶった群衆の一人[21]
1949年
  • 山羊座のもとに
  • Under Capricorn
0:12 総督官邸の外階段にいる3人の男性のうち、真ん中の人物[21]
1950年
0:38 メイドに変装したイヴ(ジェーン・ワイマン)とすれ違い、振り返って彼女を見つめる[19][29]
1951年
0:11 ガイ(ファーリー・グレンジャー)が降りるのとすれ違いに、大きなコントラバスを抱えて列車に乗り込む[1][19]
1953年 0:02 オープニングクレジットのあと、ロングショットで階段の上の街路を右から左へ歩いて行く[1][19]
1954年
0:13 トニー(レイ・ミランド)の同窓会の記念写真に写る(写真の左側)[1][19]
1954年
0:26 ジェフ(ジェームズ・ステュアート)の向かいのアパートで暮らす売れない作曲家(ロス・バグダサリアン英語版)の部屋で、時計のネジを巻いている[1][19]
1955年
0:10 猫とあだ名されるジョン・ロビー(ケーリー・グラント)がバスの後部座席に座ると、その左隣りにすました顔で座っている[1][30]
ロビーの右隣りにはカナリヤの入った鳥籠があるが、これはジョン・ウィラード英語版原作の『猫とカナリヤ英語版』にひっかけたジョークである[30]
1955年
0:22 外で展示販売されている絵画を眺める老人のリムジンの脇を通り過ぎる[1]
1956年
0:26 モロッコの市場で、カメラに背を向けて曲芸を見物する群衆の一人[1]
1956年 0:00 オープニングクレジットの前に、ひと気のないステージにシルエットで登場し、この作品が真実の物語であるとナレーションをする[1][19]
カメオ出演の中で、ヒッチコックが肉声を発する唯一の作品である[1]
1958年
0:11 灰色のスーツ姿で、ホーンケースを片手に、サンフランシスコの造船所の門の前を通り過ぎる[1]
1959年
0:02 オープニングクレジットの直後、バスに乗り遅れる(ヒッチコックの目の前でドアが閉まる)[19][31]
1960年
0:06 マリオン(ジャネット・リー)が勤務先の不動産会社のオフィスに戻った際、そのガラス窓越しにカウボーイハットをかぶって立っている[19][32]
1963年
0:02 メラニー(ティッピ・ヘドレン)がペットショップに入るのとすれ違いに、2匹の白いテリアを連れて店を出る[1]
この2匹のテリアは、ヒッチコックの愛犬のシーリハム・テリアのジェフリーとスタンリーである[1]
1964年 0:05 ホテルの廊下で、マーニー(ティッピ・ヘドレン)がベルボーイに荷物を運ばせて奥へ去ったあと、画面左の部屋から出てきて、ヘドレンの方を見たあとにカメラの方を見る[1][33]
1966年 0:08 コペンハーゲンのホテルのロビーで、赤ちゃんを膝に乗せて座っている。ヒッチコックの動きと身振りは、赤ちゃんがお漏らしをしたことを示唆している[33]
1969年 0:33 ラガーディア空港内で看護士が押す車椅子に座って登場するが、そのあとに車椅子から立ち上がり、男と握手をしたのち、そのまま歩いて行く[1]
1972年 0:03 テムズ川沿いのロンドン・カウンティ・ホールの前で政治家の演説を聞く群衆の一人で、2つのショットで登場する[1]
1976年 0:40 役所の戸籍係の事務所のドアのくもりガラスに映るシルエットで登場し、年配の女性と口論をしている[1][19]

ギャラリー

その他のヒッチコックのカメオ出演

  • ヒッチコックが演出したテレビシリーズ『ヒッチコック劇場』のエピソード「賭(Dip in the Pool)」(1958年)では、登場人物が読む雑誌の表紙の人物としてカメオ出演している[1]
  • アラン・レネ監督の『去年マリエンバートで』(1961年)では、ホテルの廊下に立つ人物としてカメオ出演している[34][35]。これはヒッチコックを敬愛するレネによるオマージュであるが[34]、映画評論家のジョナサン・ローゼンバウム英語版によると、これはヒッチコック本人ではなく、等身大に引き伸ばしたヒッチコックの写真であるという[36]

出典

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s Alfred Hitchcock's Film Cameo Appearances Part 1”. filmsite.org. 2022年1月17日閲覧。
  2. ^ a b c ヒッチコック & トリュフォー 1990, p. 42.
  3. ^ McGilligan, Patrick (2003). Alfred Hitchcock: A Life in Darkness and Light. Harper Collins. p. 86. ISBN 978-0-0620-2864-8. https://books.google.com.mx/books?id=2G5YBywx7UUC 
  4. ^ a b スポトー(上) 1988, pp. 172–173.
  5. ^ McKittrick 2016, pp. 59–60.
  6. ^ a b c Walker 2005, pp. 88–89.
  7. ^ 筈見 1986, pp. 166–167.
  8. ^ McKittrick 2016, p. 62.
  9. ^ Yacowar, Maurice (2010). Hitchcock’s British Films. Segunda. p. 217. ISBN 978-0-8143-3494-2. https://books.google.com/books?id=sC-66tSm5EoC 
  10. ^ スポトー(上) 1988, pp. 212–213.
  11. ^ a b 筈見 1986, p. 165.
  12. ^ a b 山田 2016, pp. 34–35.
  13. ^ ハリス & ラスキー 1995, p. 248.
  14. ^ a b c Whitty, Stephen (2016). The Alfred Hitchcock Encyclopedia. Lanham: Rowman & Littlefield. pp. 51-54. ISBN 978-1-4422-5160-1 
  15. ^ ハリス & ラスキー 1995, p. 18.
  16. ^ Duncan, Paul (2003). Alfred Hitchcock: Architect of Anxiety, 1899-1980. Taschen. p. 9. ISBN 3-8228-1591-8. https://books.google.com/books?id=5yRsKstS03MC&pg=PA9 
  17. ^ Parkinson, David (2009年1月20日). “Hitchcock's cameos make him a wallflower compared to today's directors”. The Guardian. 2022年1月20日閲覧。
  18. ^ Vest, James M. (2002). “Echoes of Alfred Hitchcock's Vertigo, The Birds, and Frenzy in François Truffaut's Story of Adèle H.”. Framing Hitchcock: Selected Essays from the Hitchcock Annual. Wayne State University Press. p. 341. ISBN 0-8143-3061-4. https://books.google.com/books?id=P2ydVge4IiIC&pg=PA341 
  19. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s ヒッチコック & トリュフォー 1990, pp. 151–152.
  20. ^ de Semlyen, Phil. “Alfred Hitchcock's Movie Cameos | The Lodger (1926)”. Empire. 2014年12月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年1月17日閲覧。
  21. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t Alfred Hitchcock's Film Cameo Appearances Part 2”. filmsite.org. 2022年1月17日閲覧。
  22. ^ de Semlyen, Phil. “Alfred Hitchcock's Movie Cameos | Easy Virtue (1927)”. Empire. 2014年12月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年1月17日閲覧。
  23. ^ a b de Semlyen, Phil. “Alfred Hitchcock's Movie Cameos | Rebecca (1940)”. Empire. 2014年12月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年1月17日閲覧。
  24. ^ de Semlyen, Phil. “Alfred Hitchcock's Movie Cameos | Suspicion (1941)”. Empire. 2014年12月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年1月17日閲覧。
  25. ^ a b de Semlyen, Phil. “Alfred Hitchcock's Movie Cameos | Shadow Of A Doubt (1943) ”. Empire. 2014年12月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年1月17日閲覧。
  26. ^ a b ヒッチコック & トリュフォー 1990, pp. 148–149.
  27. ^ de Semlyen, Phil. “Alfred Hitchcock's Movie Cameos | The Paradine Case (1947)”. Empire. 2014年12月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年1月17日閲覧。
  28. ^ a b Rope (1948) - Hitchcock's cameo”. The Hitchcock Zone. 2022年1月17日閲覧。
  29. ^ de Semlyen, Phil. “Alfred Hitchcock's Movie Cameos | Stage Fright (1950)”. Empire. 2014年12月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年1月17日閲覧。
  30. ^ a b 筈見 1986, p. 166.
  31. ^ de Semlyen, Phil. “Alfred Hitchcock's Movie Cameos | North By Northwest (1959)”. Empire. 2014年12月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年1月19日閲覧。
  32. ^ de Semlyen, Phil. “Alfred Hitchcock's Movie Cameos | Psycho (1960)”. Empire. 2014年12月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年1月19日閲覧。
  33. ^ a b Walker 2005, pp. 440–457.
  34. ^ a b last year at marienbad (france, 1961)”. artenberg Media Enterprises. 2022年1月20日閲覧。
  35. ^ 筈見有弘 編『ヒッチコックを読む やっぱりサスペンスの神様!』フィルムアート社〈ブック・シネマテーク〉、1980年7月、226頁。ISBN 978-4845980321 
  36. ^ Rosenbaum, Jonathan (2021年7月10日). “Resnais’ Secrets”. Jonathan Rosenbaum. 2022年1月20日閲覧。

参考文献

外部リンク