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| タイトル = ダブルキャスト
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| タイトル = ダブルキャスト
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| ゲームジャンル = [[アドベンチャーゲーム|アドベンチャー]]{{R|SCE1998}}<br />[[サスペンス]]{{R|SCE1998}}<br />[[ホラーゲーム|ホラー]]{{R|SCE1998}}
| ゲームジャンル = [[アドベンチャーゲーム|アドベンチャー]]<ref name="SCE1998">{{Cite web |url=https://www.jp.playstation.com/software/title/scps10053.html |title=やるドラ ダブルキャスト |website=PlayStation 公式サイト |publisher=[[ソニー・インタラクティブエンタテインメント]] |accessdate=2019-05-19}}</ref><br />[[サスペンス]]{{R|SCE1998}}<br />[[ホラーゲーム|ホラー]]{{R|SCE1998}}
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| ゲームエンジン =
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| 開発元 = [[Production I.G]]{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|pp=126&ndash;127}}<br />[[シュガーアンドロケッツ]]{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|pp=126&ndash;127}}<br />[[ウィル (埼玉県)|ウィル]][PSP]{{R|Staff}}
| 開発元 = [[Production I.G]]{{R|guide126-127}}<br />[[シュガーアンドロケッツ]]{{R|guide126-127}}<br />[[ウィル (埼玉県)|ウィル]][PSP]<ref>劇中のスタッフロールより。</ref>
| 発売元 = [[ソニー・コンピュータエンタテインメント]]{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|pp=126&ndash;127}}
| 発売元 = [[ソニー・コンピュータエンタテインメント]]{{R|guide126-127}}
| 販売元 =
| 販売元 =
| 開発・発売元 =
| 開発・発売元 =
| 総監督 = [[東郷光宏]]{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|pp=126&ndash;127}}
| 総監督 = [[東郷光宏]]{{R|guide126-127}}
| 監督 = [[西久保瑞穂]]{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|pp=126&ndash;127}}
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| プロデューサー = [[石川光久]]{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|pp=126&ndash;127}}<br />[[山元哲治]]{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|pp=126&ndash;127}}
| プロデューサー = [[石川光久]]{{R|guide126-127}}<br />[[山元哲治]]{{R|guide126-127}}
| ディレクター = 池内伸彰{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|pp=126&ndash;127}}
| ディレクター = 池内伸彰{{R|guide126-127}}
| アートディレクター =
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| キャラクターデザイン = [[後藤圭二]]{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|pp=126&ndash;127}}
| キャラクターデザイン = [[後藤圭二]]{{R|guide126-127}}
| プロジェクト起案・原案 = Production I.G{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|pp=126&ndash;127}}
| プロジェクト起案・原案 = Production I.G{{R|guide126-127}}
| メカニックデザイン =
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| プランナー =
| プランナー =
| シナリオ = [[川崎逸朗]]{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|pp=126&ndash;127}}<br />[[久保田雅史]]{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|pp=126&ndash;127}}<br />松原順{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|pp=126&ndash;127}}
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| ディスクレス起動 =
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| プレイ人数 = 1人{{R|SCE1998}}
| プレイ人数 = 1人{{R|SCE1998}}
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| 稼動時期 =
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| 出荷本数 =
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| 売上本数 = 312,939本[PS]{{Sfn|ファミ通(編)|2004|p=13}}
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| レイティング = {{CERO-B}}[PSP]{{R|SCE2005}}{{R|SCE2009}}
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| インタフェース =
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| 基板 =
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| キャラクター名設定 = 不可
| キャラクター名設定 = 不可
| エンディング数 = 27{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|p=88}}
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| セーブファイル数 = 5{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|p=15}}
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| セーブファイル容量 = 1ブロック[PS]
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| キャラクターボイス = 主人公以外フルボイス
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{{Infobox animanga/RadioDrama
{{Infobox animanga/RadioDrama
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| メディア =
| タイトル = 「ダブルキャスト」ザ・ドラマCD
| タイトル = 「ダブルキャスト」ザ・ドラマCD
| 原作 =
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| 脚本 =
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| 発売元 = [[SPE・ビジュアルワークス]]<ref name="drama CD">{{Cite web |url=https://www.aniplex.co.jp/gm/list/t/svwc7016.html |title=「ダブルキャスト」ザ・ドラマCD |publisher=[[アニプレックス]] |accessdate=2019-07-18}}</ref>
| 販売元 =
| 販売元 =
| レーベル = VORN<ref>{{Cite web |url=https://artist.cdjournal.com/d/double-cast-the-drama-cd/3198120678 |title=ザ・ドラマCD「ダブルキャスト」(廃盤) |website=CDJournal.com |publisher=シーディージャーナル |accessdate=2021-03-11}}</ref>
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| 売上本数 =
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| 収録時間 = 73分15秒{{R|Drama CD_Web}}
| 収録時間 = 73分15秒{{R|drama CD}}
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| 話数 = 全6話{{R|drama CD}}
| 枚数 = 全1枚
| 枚数 = 全1枚
| その他 =
| その他 =
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{{Infobox animanga/Manga
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| タイトル = ダブルキャスト アンソロジーコミック
| タイトル = ダブルキャスト アンソロジーコミック
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| 作者 = [[速水翼]]{{R|comic161}}<br />青紀やまと{{R|comic161}}<br />[[九条友淀]]{{R|comic161}}<br />杉崇亜緒弥{{R|comic161}}<br />[[服部あゆみ]]{{R|comic161}}<br />さいとう邦子{{R|comic161}}<br />[[あずみ椋]]{{R|comic161}}<br />ありともか{{R|comic161}}<br />辰藤剣{{R|comic161}}<br />佐々木ナツ{{R|comic161}}
| 作画 =
| 作画 =
| 出版社 = [[ソフトバンクパブリッシング]]{{Sfn|速水翼|九条友淀|服部あゆみ|あずみ椋|1999|p=161}}
| 出版社 = [[ソフトバンクパブリッシング]]{{R|comic162}}
| 他出版社 =
| 他出版社 =
| 掲載誌 =
| 掲載誌 =
| レーベル = SB COMICS ゲームシリーズ{{Sfn|速水翼|九条友淀|服部あゆみ|あずみ椋|1999|p=162}}
| レーベル = SB COMICS ゲームシリーズ{{R|comic162}}
| 発行日 =
| 発行日 = 1999年[[5月31日]]{{R|comic162}}
| 発売日 = 1999年[[5月28日]]<ref name="comic">{{Cite web |url=https://www.sbcr.jp/product/4797309539/ |title=ダブルキャスト アンソロジーコミック |publisher=[[SBクリエイティブ]] |accessdate=2019-07-18}}</ref>
| 発売日 = 1999年[[5月28日]]{{R|Comic}}
| 開始号 =
| 開始号 =
| 終了号 =
| 終了号 =
93行目: 93行目:
| 発表期間 =
| 発表期間 =
| 巻数 = 全1巻
| 巻数 = 全1巻
| 話数 = 全10話{{Sfn|速水翼|九条友淀|服部あゆみ|あずみ椋|1999|p=161}}
| 話数 = 全10話{{R|comic161}}
| その他 =
| その他 =
| インターネット =
| インターネット =
110行目: 110行目:
『'''ダブルキャスト'''』(''Double Cast'')は、[[1998年]][[6月25日]]に[[ソニー・コンピュータエンタテインメント]]より発売された[[PlayStation (ゲーム機)|PlayStation]]用[[アドベンチャーゲーム]]{{R|SCE1998}}。
『'''ダブルキャスト'''』(''Double Cast'')は、[[1998年]][[6月25日]]に[[ソニー・コンピュータエンタテインメント]]より発売された[[PlayStation (ゲーム機)|PlayStation]]用[[アドベンチャーゲーム]]{{R|SCE1998}}。


本作は[[記憶喪失]]になったヒロインを軸とした[[サスペンス]]作品であり<ref>{{Cite web |url=https://www.famitsu.com/game/coming/2005/04/22/104,1114107203,38550,0,0.html |title=見るドラマから"やる"ドラマ、再登場!! 『やるドラ ポータブル』シリーズ |date=2005-04-25 |website=[[ファミ通.com]] |publisher=[[KADOKAWA Game Linkage]] |accessdate=2021-03-05}}</ref>、暴力シーンやグロテスクな表現が含まれている{{R|travelogue16-21}}。また、四季を題材とした『[[やるドラ]]』シリーズの第1作目であり、夏を舞台としている(その後、春を舞台とした『[[季節を抱きしめて]]』、秋を舞台とした『[[サンパギータ]]』、冬を舞台とした『[[雪割りの花]]』が発売された)<ref name="sisilala tv">{{Cite web |url=http://sisilala.tv/myarticles/13 |title=【ダブルキャスト】心に闇を抱えたボクッ娘が教えてくれた家族の絆【ギャルゲーBAR☆カワチ_第2回】 |website=シシララTV |publisher=シシララ |accessdate=2021-02-28}}</ref>。
『[[やるドラ]]』シリーズの第1作目{{R|SCE1998}}。企画・原案・アニメーション制作は[[Production I.G]]{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|pp=126&ndash;127}}。


劇中の全シーンがアニメーションで展開するが<ref name="inside20180625">{{Cite web |url=https://www.inside-games.jp/article/2018/06/25/115678.html |title=『ダブルキャスト』発売から今日で20周年! 美少女との出会いから陰惨なバッドエンドまでフルアニメで描く意欲的なADV |date=2018-06-25 |website=[[iNSIDE (ニュースサイト)|iNSIDE]] |publisher=[[イード (企業)|イード]] |accessdate=2021-02-28}}</ref>、企画・原作・アニメーション制作は『[[GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊]]』や『[[新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に]]』などを制作した[[Production I.G]]が担当した{{R|maniax112-113}}。
コメディタッチ・ホラー・サスペンスなどの物語が用意されており{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|p=3}}、暴力シーンや[[グロテスク]]な表現も見られる{{Efn2|「このゲームには暴力シーンやグロテスクな表現が含まれています。」と注意書きがされている{{R|Package}}。}}。


徹底してフルボイス・フルアニメーションで展開したこと、発売元がソニーだったこと、『[[機動戦艦ナデシコ]]』で知られる[[後藤圭二]]がキャラクターデザインを担当したことなどが話題になった{{R|inside20180625}}。
キャッチコピーは「紐解かれたシナリオにまつわる不気味な伝説…彼女との出逢いから起こる奇妙な出来事は、思わぬ事件に発展する。驚愕のサスペンスホラー!」{{R|SCE1998}}。

== やるドラ ==
{{Main|やるドラ}}
『やるドラ』シリーズは全編フルボイス・フルアニメーションで物語が展開する[[アドベンチャーゲーム]]のシリーズ名であり、本作は『やるドラ』シリーズの第1作目である{{R|inside20180625}}。各作品は本線と呼ばれるメインのシナリオが1本存在して、そこから分岐シナリオが派生していくシステムになっている<ref name="surveillance">{{Cite web |date=2002-04-11 |url=https://dengekionline.com/soft/recommend/surveillance/surveillance02.html |title=『サーヴィランス 監視者』 開発者ロングインタビュー(2) |website=電撃オンライン |publisher=KADOKAWA |accessdate=2019-07-26}}</ref>。

[[PlayStation (ゲーム機)|PlayStation]]で発売された4作品(本作・『[[季節を抱きしめて]]』・『[[サンパギータ]]』・『[[雪割りの花]]』)は、夏・春・秋・冬といった季節が舞台となっている{{R|sisilala tv}}。また、「大学生の主人公が記憶喪失のヒロインと出会う」という共通の設定になっている{{R|famitsu20180621121}}。


== ゲームシステム ==
== ゲームシステム ==
本作は全編フル[[アニメーション]]で展開されるマルチエンディング形式の[[アドベンチャーゲーム]]である{{Sfn|ザ・プレイステーシン(編)|1998|p=3}}。の途中で現れる選択肢を選ぶと、選んだ選択肢の内容に沿ってシナリオが進行する{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|p=14}}。
本作は全編フル[[アニメーション]]で物語が展開るマルチエンディング形式の[[アドベンチャーゲーム]]である{{R|guide3}}(いわゆる、[[フロチャート]]型のアドベンチャーゲームである<ref>{{Cite web |url=https://www.4gamer.net/games/074/G007427/20131108107/ |title=イイジロウ氏ら第一線で活躍するクリエイターがアドベチャーゲームを語り尽くす!――「弟切草」「かまいたちの夜」から始まった僕らのアドベンチャーゲーム開発史編) |date=2013-11-09 |website=[[4Gamer.net]] |publisher=[[Aetas]] |accessdate=2021-03-06}}</ref>)アニメションの途中で現れる選択肢を選ぶと、選んだ選択肢の内容に沿ってシナリオが進行する{{R|guide14}}。


2週目以降は条件満たせば隠されたシナリオや選択肢が出現する{{Sfn|ザ・プレイテー(編)|1998|p=16}}。また、条件を満たすと、ゲームをスタートした直後に選択肢が表示され、スタート地点を選ぶことができるようになる{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|p=19}}。
一度でもグッドエンド迎えると、死人が続出するサブシナリオに入れ<ref>{{Cite web |url=https://dengekionline.com/elem/000/001/747/1747057/ |title=『ダブルキャト』発売から20年。『やるドラ』リーズ第1弾をネタバレありで振りかえる【周年連載】 |date=2018-06-25 |website=[[電撃オライン]] |publisher=[[KADOKAWA Game Linkage]] |accessdate=2021-03-04}}</ref>。条件を満たすと、ゲームをスタートした直後に選択肢が表示され、スタート地点を選るようになる{{R|guide19}}。


シナリオを進行していくと達成率が上がっていく{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|p=16}}。また、特定の数値を達成すると登場人物のメッセージを聞くことができる{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|p=16}}。
シナリオを進行していくと達成率が上がっていく{{R|guide16}}。また、特定の数値を達成すると登場人物のメッセージを聞る{{R|guide16}}。


[[リプレイ (ゲーム)|リプレイ]]機能があるがこれはプレイしたデータのシナリオを選択肢なしで通常のアニメーションのように観ることができる機能である{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|p=13}}。
本作には[[リプレイ (ゲーム)|リプレイ]]機能があ、プレイしたデータのシナリオを選択肢なしで通常のアニメーションのように観られる{{R|guide13}}。


== ストーリー ==
== ストーリー ==
所属する映画研究部の飲み会で酔い潰れた主人公は、見知らぬ女性の'''赤坂美月'''に介抱される{{R|fanbook8-9}}。美月は自分の名前以外の記憶が思い出せないことを主人公に打ち明けると、主人公は自分の家に来ることを提案する{{R|fanbook10-12}}。すると、美月はすぐにその提案を受け入れる{{R|fanbook10-12}}。
=== Good End 01「ダブルキャスト」 ===
所属する映画研究部の飲み会で酔い潰れた主人公は、見知らぬ女性の'''赤坂美月'''に介抱される{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=8&ndash;9}}。彼女は名前以外の記憶が思い出せず、今後のことを考えて途方に暮れている{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=10&ndash;12}}。そんな彼女に対して主人公は自分の家に来ることを提案すると、美月はすぐにその提案を受け入れる{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=10&ndash;12}}。


映画研究部の部長である'''篠原遥'''は、過去に飛び降り心事件{{Efn2|『かこひめの寝屋の撮影中主演女優と監督兼カメラマンが大学の屋上から相次いで飛び降り2人とも死亡するという事件が発生した{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=16&ndash;19}}。}}が発生した曰く付きのシナリオ『かこひめの寝屋』{{Efn2|劇中作家蔵夏樹が学生時代に書き下ろした劇映画用のシナリオ{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=16&ndash;19}}。}}の撮影を部員に宣言して、主演女優を探すよう部員に命じる{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=16&ndash;19}}。そこで、主人公は美月主演女優になってくれないか頼んでみると、美月はあっさり承諾する{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=16&ndash;19}}。そして、遥は主演女優を美月決定する{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=16&ndash;19}}。
映画研究部の部長である'''篠原遥'''は、映研がプライベートフィルムの賞をしばらく取ってないこと、大学の央執行部から部室を明け渡せという話が出ているらしいということから、劇中劇である「かこひめの寝屋」を撮影してプライベートフィルムの賞を取ることを部員に宣言する{{R|fanbook16-19}}。だが、過去の映画の撮影中主演女優と監督兼カメラマンが大学の屋上から相次いで飛び降り2人とも死亡するという事件が発生したシナリオので、主演女優を演じる学生々見つからない{{R|fanbook16-19}}。そこで遥は学外から主演女優を探すよう部員に命じる{{R|fanbook16-19}}。主人公はに美月を紹介する、遥は美月を主演女優に抜擢する{{R|fanbook16-19}}。


霊園で映画の撮影をしている時、主人公の同期である'''二村英樹'''が赤坂と彫られている墓を見つけたので、主人公と美月はの墓を見行くと、その脇赤坂美月と彫られていることに気づく{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=26&ndash;27}}。また、その日の夜の帰り道に美月はヘルメットを被った男に襲われ、「おまえなんか生きてるワケない」と言われる{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=28&ndash;30}}。これらの出来事によって、美月は自分の存在に疑問を持ち、取り乱{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=28&ndash;30}}。
[[霊園]]で映画の撮影をしている時、主人公の同期である'''二村英樹'''が赤坂と彫られている墓を見つけたので、主人公と美月は二村に話を聞こうとする。だが、二村は美月の親戚の墓と勘違いして美月の代わり親戚の名前を調べると、は「赤坂美月と彫られてい{{R|fanbook26-27}}。また、その日の夜の帰り道に美月はフルフェイスのヘルメットを被ったバイク乗りの男に襲われ、「おまえなんか生きてるワケない」と言われる{{R|fanbook28-30}}。これらの出来事によって、美月は自分の存在に疑問を持ち、取り乱してしまう{{R|fanbook28-30}}。


な中、主演男優の'''佐久間良樹'''が事故で腕を骨折し、主人公が主演男優代理に抜擢される{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=31&ndash;33}}。主人公は主演男優代理という状況を利用して、遥の別荘での撮影旅行に二きりで美月との演技の練習を行う{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=43&ndash;47}}。途中、アドリブで美月を抱きしめながら「君は確かにここにいて、僕の腕の中で必要な存在として成り立っている」と言っ、美月と初めてキスをする{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=43&ndash;47}}。
のよう状況の中、主演男優の'''佐久間良樹'''が事故で腕を骨折したので身長体重が近いという理由で主人公が主演男優代理に抜擢され、主演男優を[[ダブルキャスト]]することになる{{R|fanbook31-33}}。遥の別荘での撮影中も主人公は1人でセリフの練習をしていたが、美月に見つかって一緒に練習をすることになる{{R|fanbook43-47}}。途中、アドリブで美月を抱きしめながら「君は確かにここにいて、僕の腕の中で必要な存在として成り立っている」と言った後、美月と初めてキスをする{{R|fanbook43-47}}。


別荘での撮影が終了して主人公と美月は自宅に戻ると、すぐに遥が現れる{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=48&ndash;53}}。以前から主人公と美月が同居していることを知っていた遥は、映画が完成するまでは主人公と離れて暮らすよう美月に命じる{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=48&ndash;53}}。数日後、ポストに猫の死体が入れられていたり、玄関にラクガキがされていたり、主人公への嫌がらせが始まる{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=48&ndash;53}}。
遥の別荘での撮影が終了して主人公と美月は自宅に戻ると、すぐに遥が現れる{{R|fanbook48-53}}。以前から主人公と美月が同居していることを知っていた遥は、映画が完成するまでは主人公と離れて暮らすよう美月に命じる{{R|fanbook48-53}}。それから数日後、ポストに猫の死体が入ていたり、玄関に「死ネ」などのラクガキがされたりするなど、主人公への嫌がらせが始まる{{R|fanbook48-53}}。そのような状況の中、主人公がフィルムの編集作業を進めていると撮影再開の連絡が入る{{R|fanbook54}}。現場に行くと左腕にギプスをはめた佐久間と美月がいた{{R|fanbook54}}。そして、この日で撮影は[[クランクアップ]]を迎えた{{R|fanbook54}}。


自分が出演する場面の撮影が終わった、美月は主人公の家に戻ってくる{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=55&ndash;62}}。美月が台所に立っていると、佐久間から電話があり、直接会って美月の過去について話したいと言われる{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=55&ndash;62}}。待ち合わせの廃病院に行くと、佐久間らしき人物に左手の刃物で切り付けられるが、蹴りを入れて応戦する{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=55&ndash;62}}。佐久間らしき人物が袋小路の部屋に逃げたので主人公も部屋に入ると、そこには美月が倒れてい{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=55&ndash;62}}。佐久間は外にていて、バイクで逃走する{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=55&ndash;62}}。バイクがあった場所には南西総合病院と書かれた封筒が落ちていて、中には女性が写っている2枚の写真が入ってい{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=55&ndash;62}}。
全ての撮影が終わったので、美月は主人公の家に戻ってくる{{R|fanbook55-62}}。その後、佐久間から電話{{Efn2|name="Phone"|自宅の[[固定電話]]ではなく、自分の[[PHS]]を使用している{{R|fanbook55-62}}{{R|fanbook62-63}}。}}があり、直接会って美月の過去について話したいと言われる{{R|fanbook55-62}}。待ち合わせの廃病院に行くと、佐久間らしき人物に左手の刃物で切り付けられるが、主人公は蹴り返して応戦する{{R|fanbook55-62}}。佐久間らしき人物が袋小路の部屋に逃げたので主人公も部屋に入ると、そこには美月が倒れてい{{R|fanbook55-62}}。部屋の小窓から外を見ると、外にはフルフェイスのヘルメットを被った男がバイクにまたがっていて、主人公に気づくとバイクで逃走してしまう{{R|fanbook55-62}}。バイクがあった場所には南西総合病院と書かれた封筒が落ちていて、中には美月らしき人物が写っている2枚の写真が入ってい{{R|fanbook55-62}}。


美月の看病を遥に任せ主人公は編集作業に戻るが、フィルムのカットのつなぎに違和感を感じ{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=62&ndash;63}}。主人公は何気なく2枚の写真に目を通す{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=62&ndash;63}}。どちらも美月らしき人物がテニスをしている写真だが、ラケットのち方が異なってい{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=62&ndash;63}}。1枚は右手で、もう1枚は手でラケットを握っている{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=62&ndash;63}}。その瞬間、頭の中に一つの答えが出る{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=62&ndash;63}}。主人公は[[PHS]]を取り出し、遥と二村に協力を要請する{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=62&ndash;63}}。
美月の看病を遥に任せ主人公はフィルムの編集作業に戻るのだが、何故かフィルムのカットのつなぎに違和感を感じてしまう{{R|fanbook62-63}}。主人公は何気なく2枚の写真に目を通す{{R|fanbook62-63}}。2枚とも美月らしき人物がテニスをしている写真だが、ラケットのち方が異なってい{{R|fanbook62-63}}。1枚右から来たボールを右手で持ったラケットで打ち返した後の写真で、2右から来たボールを両手で持ったラケットで打ち返した後の写真である{{R|fanbook62-63}}。その瞬間、頭の中に一つの答えが出る{{R|fanbook62-63}}。主人公は遥と二村に電話{{Efn2|name="Phone"}}をかけて協力を要請する{{R|fanbook62-63}}。


編集したフィルムの試写という名目で、主人公は美月を部室に呼び出す{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=64&ndash;69}}。そこで、フィルムのカットによって美月の利き腕が変わることを指摘する{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=64&ndash;69}}。驚く美月に対して、南西総合病院精神科の医師である'''森崎真奈美'''との会話を撮った映像を流す{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=64&ndash;69}}。森崎は赤坂美月と'''赤坂志穂'''のカウンセリングを担当してい美月には妹志穂がいること、美月は自殺したこと、志穂には姉である『美月』の人格が現れこと、普段は「美月」と名乗る仮の人格が現れること、志穂は右利きで美月は左利きであることを説明する{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=64&ndash;69}}。そして、廃病院で襲ったのは佐久間ではなく『美月であることを主人公は指摘する{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=64&ndash;69}}。その瞬間、美月は手元にある刃物で主人公を刺そうとする{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=64&ndash;69}}。美月は、主人公の家へのラクガキや廃病院で襲ったのは自分がやったことだと告白して部室から出るが、外には遥と二村が立っていて、行く手を塞いでいる{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=64&ndash;69}}。とっさの判断で美月は立ち入り禁止になっている非常階段を上って屋上へ移動したので、主人公も後を追いかける{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=64&ndash;69}}。
編集したフィルムの試写という名目で、主人公は美月を部室に呼び出す{{R|fanbook64-69}}。そこで、フィルムのカットによって美月の利き腕が変わることを指摘する{{R|fanbook64-69}}。驚く美月に対して、南西総合病院精神科の医師である'''森崎真奈美'''との会話を撮った映像を流す{{R|fanbook64-69}}。森崎は姉の'''赤坂美月'''妹の'''赤坂志穂'''の[[カウンセリング]]を担当していた。森崎はの美月は自殺したこと、志穂にはの人格である凶暴な赤坂美月』」と「仮の人格であ記憶喪失の『赤坂美月」といった複数の人格が現れること、志穂は右利きで美月は左利きであることを説明する{{R|fanbook64-69}}。そして、主人公は廃病院で襲ったのは美月であることを指摘する{{R|fanbook64-69}}。その瞬間、姉の人格である「美月は手元にある刃物で主人公を刺そうとする{{R|fanbook64-69}}。美月は、主人公の家へのラクガキや廃病院で襲ったのは自分がやったことだと告白して部室から出るが、外には遥と二村が「美月」の行く手を塞ぐように立って{{R|fanbook64-69}}。とっさの判断で美月は立ち入り禁止になっている非常階段を上って屋上へ移動したので、主人公も後を追いかける{{R|fanbook64-69}}。


主人公が屋上に到着すると、美月志穂を渡さないために柵に足を載せて屋上から飛び降りようとしたので、主人公は『美月』に近づいて説得すると、『美月』は柵から足を下ろす{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=70&ndash;73}}。だが、今度は『美月』が主人公に近づいて刃物で切り付ける{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=70&ndash;73}}。転がっている鉄パイプを美月が拾って主人公に振り下ろそうとする、突然現れた佐久間によって鉄パイプを受け止められる{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=70&ndash;73}}。佐久間は、美月によって志穂との仲を邪魔されたこと、美月と名乗る人物が現れたので「お前なんか生きてるはずないだろう」と聞いたことを打ち明ける{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=70&ndash;73}}。『美月』は隙をついて転がっていた鉄パイプで佐久間を殴る{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=70&ndash;73}}。そして、『美月は主人公を殺そうとするが、主人公は柵を乗り越えて『美月』を誘い出し、隙をついて『美月』の腕を掴、共に屋上から落下する{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=70&ndash;73}}。
主人公が屋上に到着すると、美月は転がっている鉄パイプを拾って主人公を殺そうとする、突然現れた佐久間によって鉄パイプを受け止められる{{R|fanbook70-73}}。佐久間は、生前の美月によって志穂との仲を邪魔されたこと、美月と名乗る人物が現れたので「お前なんか生きてるはずないだろう」と聞いたことを打ち明けた後、「美月」によって鉄パイプで殴られる{{R|fanbook70-73}}。美月は主人公を殺そうとするが、主人公に手首を掴まれた後、共に屋上から落下する{{R|fanbook70-73}}。


落下地点には遥と二村が用意したマットが敷かれていたため、二人は無傷で済む{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=74&ndash;75}}。飛び降りた影響で『美月』の人格は現れなくなり、志穂の人格が現れるようになる{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=74&ndash;75}}。そして、無事に映画は完成して、主人公と志穂は結ばれる{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=74&ndash;75}}。
落下地点には遥と二村が用意したマットが敷かれていたため、二人は無傷で済む{{R|fanbook74-75}}。飛び降りた影響での人格である「美月」は現れなくなり、志穂の人格が現れるようになる{{R|fanbook74-75}}。そして、無事に映画は完成して、主人公と志穂は結ばれる{{R|fanbook74-75}}。

=== Normal End 01「翔子」 ===
所属する映画研究部の飲み会で酔い潰れそうになった主人公は、飲み過ぎて気持ち悪くなった'''楠木翔子'''を送るよう遥に頼まれる{{R|Normal01}}。

駅で休んでいる時、翔子に「やっぱり将来はそっち(映画)方面の仕事するつもりなの?」と聞かれ、主人公は「できたらいいんだけどね。(中略)できれば、海外にでも行ってベンキョーしたいけど」と答える{{R|Normal01}}。それを聞いた翔子は、メイクアップアーティストになりたくて専門の学校に行きたかったが、両親に許してもらえず普通の大学に進路を変えたが、メイクアップアーティストの夢は諦めてないことを打ち明ける{{R|Normal01}}。そんな翔子に対して、主人公は「大学出てから少しの間働いてお金貯めて、それから勉強すれば」と答える{{R|Normal01}}。

ファミリーレストランで休んでいる時、翔子は主人公が大学で捨てられていた子犬を拾って連れて行ったエピソードを話すと、そんな主人公の優しいところが好きだと打ち明ける{{R|Normal01}}。それに対して、主人公は翔子が駅で誰かを待っている小さい男の子の相手をしていて、男の子が泣きだしたら交番に連れて行き、父親が交番に来たので男の子が泣いて父親の元に行くのを見て、翔子も泣き出したエピソードを話す{{R|Normal01}}。そんな翔子が自分の中の女の子のイメージに近いので側に居てほしいと伝えると、翔子は泣き出してしまう{{R|Normal01}}。

=== Normal End 02「映研」/ 03「親友」 ===
所属する映画研究部の飲み会で酔い潰れそうになった主人公は、酔い覚ましにファーストフード店に行くが、そこにはカウンターに突っ伏して寝ている美月がいる{{R|Normal02}}{{R|Normal03}}。事情を聴くと、彼氏から別れ話をされたのでやけ酒をしてたと言う{{R|Normal02}}{{R|Normal03}}。それを聴いた主人公は、美月に一緒に飲み直そうと言う{{R|Normal02}}{{R|Normal03}}。

映画研究部ではコンクールに応募する映画の主演女優を募集していたので、主人公は美月を推薦すると、部長の遥は主演女優を美月に決定する{{R|Normal02}}{{R|Normal03}}。

撮影初日、二日酔いで遅れて来た二村は美月を一目見るなりカメラマンを降りると言い出す{{R|Normal02}}{{R|Normal03}}。美月も同じ反応を示す{{R|Normal02}}{{R|Normal03}}。二村と美月は付き合っていたが、二村の方が別れ話を切り出したようである{{R|Normal02}}{{R|Normal03}}。そこで、主人公は美月を{{R|Normal02}}、遥は二村を説得することになる{{R|Normal03}}。

主人公はいかに美月に主演女優になってほしいかを話すが、美月は「私の知らない所で、(二村に)スクリーンの私見られるのイヤなんです。本当はそこにいないうその私を見て、笑顔の私見て、私のことを過去の女として思い出すんだわ」と言い、主演女優に復帰できないことを伝える{{R|Normal02}}。それでも諦めきれない主人公は『たとえ顔を会わせなくても、自分(二村)の知らない所で悲しんでいるんじゃないかって思ったら、きっと心が痛むと思う。(中略)もし今でも、二村を想ってくれているんだったら、笑ってとまでは言わない。でも、元気にやっていける自分を二村に見せてあげてほしいんだ』と手紙に書いて美月の自宅のポストに投函する{{R|Normal02}}。

遥は二村に美月のことを聴いてみるが、二村は過去に付き合ってきた女性たちと違って、美月と離れていると気になったり落ち着かなくなったりして、そんな自分がわからなくなり、恐くなって別れたと白状する{{R|Normal03}}。そんな二村に対して、遥は「自分に正直になりな、後で後悔することになるよ」と伝える{{R|Normal03}}。

予定していた撮影日、美月は撮影現場に現れ「二村くんがイヤでなければ、カメラマン彼でいってください」と言い、撮影が開始する{{R|Normal02}}{{R|Normal03}}{{Efn2|Normal End 02「映研」ではカメラマンは二村、Normal End 03「親友」ではカメラマンは主人公、助手は二村が務めることになる{{R|Normal02}}{{R|Normal03}}。}}。


== 登場人物 ==
== 登場人物 ==
=== 主人公とメインヒロイン ===
=== 主人公とメインヒロイン ===
; 主人公
; 主人公
: [[声優|声]]:なし{{Efn2|ドラマCD版では[[鈴村健一]]が僕を担当する{{R|Drama CD_Web}}。}}
: [[声優|声]]:なし{{Efn2|ドラマCD版では[[鈴村健一]]が僕を担当する{{R|drama CD}}。}}
: 映画研究部の新人部員{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|p=22}}。一人称は「僕」{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=8&ndash;9}}。あだ名は「新人」{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|p=22}}。
: 映画研究部の新人部員{{R|guide22}}。カメラを担当している{{R|fanbook3}}。一人称は「僕」{{R|guidebook7}}。あだ名は「新人」{{R|guide22}}。
: 映画研究部の飲み会で酔い潰れてしまい、ゴミ捨て場で寝ていたところを美月に介抱される{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=8&ndash;9}}。お礼にコーヒーをご馳走するが、雑談しているうちに美月の境遇を知り、彼女を居候させることになる(なお、主人公自身は叔父の家に居候の身である){{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=10&ndash;12}}。
: 映画研究部の飲み会で酔い潰れてしまい、ゴミ捨て場で寝ていたところを美月に介抱される{{R|fanbook8-9}}。お礼にコーヒーをご馳走するが、雑談しているうちに美月の境遇を知り、彼女を居候させることになる(なお、主人公自身は叔父の家に居候の身である){{R|fanbook10-12}}。
:
; 赤坂 美月(あかさか みつき) / 赤坂 志穂(あかさか しほ)
; 赤坂 美月(あかさか みつき) / 赤坂 志穂(あかさか しほ)
: 声:[[平松晶子]]{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|pp=126&ndash;127}}
: 声:[[平松晶子]]{{R|guide126-127}}
: 本作のヒロイン。
: 本作のヒロイン。
: 酔いつぶれた主人公を介抱したことが縁で知り合い{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=8&ndash;9}}、彼の家へ転がり込むことになる{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=10&ndash;12}}。その後、かこひめの寝屋の主演女優に抜擢される{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=16&ndash;19}}。「赤坂 美月」という名前以外の記憶が一切失せており、素性なども謎に包まれているが、普段は至って明るく振る舞っている{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|p=23}}。
: 酔いつぶれた主人公を介抱したことが縁で知り合い{{R|fanbook8-9}}、彼の家へ転がり込むことになる{{R|fanbook10-12}}。その後、かこひめの寝屋の主演女優に抜擢される{{R|fanbook16-19}}。「赤坂 美月」という名前以外の記憶が一切失せており、素性なども謎に包まれているが、普段は至って明るく振る舞っている{{R|guide23}}。
: 実は[[多重人格]]者であり、ストーリー後半で本名が「赤坂 志穂」であることが明かされる{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=64&ndash;69}}。
: 実は[[多重人格]]者であり、ストーリー後半で本名が「赤坂 志穂」であることが明かされる{{R|fanbook64-69}}。
:; 赤坂 美月(仮の人格{{R|guidebook90}})
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:: 志穂の人格の一つ{{R|fanbook64-69}}。後述する本来の志穂の人格でも姉の美月の人格でもなく、社会生活を営むために作り上げられた仮の赤坂美月である{{R|guidebook90}}。主人公に出会う前までの記憶は無い{{R|guide23}}。周りにはボーイッシュに振る舞っている{{R|guide23}}。
:; 赤坂 美月(仮の人格{{Sfn|ファミ通(編)|1998|p=90}})
:: 一人称は「[[ボク少女|ボク]]」{{R|fanbook10-12}}{{Efn2|ドラマCD版では心の声のみ「あたし」になっており、実際に喋る時の「ボク」と使い分けている<ref>{{Cite video |people=[[平松晶子]](声優)、[[鈴村健一]](声優)、[[水谷優子]](声優)、[[白鳥由里]](声優)、[[森久保祥太郎]](声優)、[[梶浦由記]](音楽) |date=1999年1月21日 |title=「ダブルキャスト」ザ・ドラマCD |medium=CD |publisher=[[SPE・ビジュアルワークス]]}}</ref>。}}。右利き{{Efn2|劇中で「ボク」と呼んでいる時、右手で箸を持ってラーメンを食べているシーンがある{{R|fanbook12-15}}。}}。
:: 志穂の人格の一つ{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=64&ndash;69}}。主人公が最初に出会う人格{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=8&ndash;9}}。後述する本来の志穂の人格でも姉の美月の人格でもなく、社会生活を営むために作り上げられた仮の赤坂美月である{{Sfn|ファミ通(編)|1998|p=90}}。主人公に出会う前までの記憶は無い{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|p=23}}。
:; 赤坂 美月(姉の人格{{R|guidebook90}})
:: 一人称は「[[ボク少女|ボク]]」{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=10&ndash;12}}{{Efn2|ドラマCD版では心の声のみ「あたし」になっており、実際に喋る時の「ボク」と使い分けている{{R|Drama CD}}。}}。右利き{{Efn2|劇中で「ボク」と呼んでいる時、右手で箸を持ってラーメンを食べているシーンがある{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=12&ndash;15}}。}}。周りにはボーイッシュに振る舞っている{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|p=23}}。
:: 志穂の人格の一つ{{R|fanbook64-69}}。志穂の双子{{Efn2|name="Twin sisters"|『オフィシャルガイドブック』で「双子の姉と共に、中学を卒業するまで祖父母のもとに預けられていた」という記述がある{{R|guidebook70}}。}}の姉である本物の美月(後述)をベースにした凶暴な人格{{R|fanbook64-69}}。森崎はこの人格について、「嫉妬深くてとても危険。志穂を溺愛していて、彼女が心を許した男性を襲う可能性がある」と説明している{{R|fanbook64-69}}。
:: とあるエンディングでは、志穂本来の人格を取り戻さないまま、姉の人格は出てこなくなったものの、この人格をベースにそのまま「志穂」として主人公と過ごすことになる(辛い過去の姉妹の記憶のみを封印しそれまでのように過ごすエンディング{{R|Good02}}と、出会った当初のように再び記憶を失ってしまいボーイッシュな性格に戻るエンディング{{R|Good03}}がある)。
:: 一人称は「あたし」{{R|fanbook64-69}}。左利き{{Efn2|name="Handedness"|劇中で、森崎から「赤坂志穂は右利き、赤坂美月は左利き」と説明された、と主人公が述べている{{R|fanbook64-69}}。}}。
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:; 赤坂 美月(姉の人格{{Sfn|ファミ通(編)|1998|p=90}})
:: 志穂の人格の一つ{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=64&ndash;69}}。志穂の双子{{Efn2|name="Twin sisters"|『オフィシャルガイドブック』で「双子の姉と共に、中学を卒業するまで祖父母のもとに預けられていた」という記述がある{{Sfn|ファミ通(編)|1998|p=70}}。}}の姉である本物の美月(後述)をベースにした凶暴な人格{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=64&ndash;69}}。
:: 一人称は「あたし」{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=64&ndash;69}}。左利き{{Efn2|name="Handedness"|劇中で、森崎から「赤坂志穂は右利き、赤坂美月は左利き」と説明された、と主人公が述べている{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=64&ndash;69}}。}}。
:: 主人公に対してたびたび嫌がらせを行っていた人格でもある{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=64&ndash;69}}。森崎はこの人格について、「嫉妬深くてとても危険。志穂を溺愛していて、彼女が心を許した男性を襲う可能性がある」と説明している{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=64&ndash;69}}。
:: とあるエンディングでは、志穂本来の人格を取り戻さないまま、姉の人格が出続けることになる{{R|Good04}}。また、撮影旅行の途中からこの人格が完全に出現し、美月の手によって映画研究部の部員が皆殺しにされることがある{{R|Bad03-08}}。
:
:; 赤坂 志穂
:; 赤坂 志穂
:: 志穂の主人格であり、彼女本来の人格{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=64&ndash;69}}。つまり、志穂の中には「美月(仮の人格)」「美月(姉の人格)」「志穂」の3つの人格が存在しているが、同時に主人格であるはずの本来の志穂は眠った状態でずっと表に現れていなかった{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=64&ndash;69}}。
:: 志穂の主人格であり、彼女本来の人格{{R|fanbook64-69}}。つまり、志穂の中には「美月(仮の人格)」「美月(姉の人格)」「志穂」の3つの人格が存在しているが、同時に主人格であるはずの本来の志穂は眠った状態でずっと表に現れていなかった{{R|fanbook64-69}}。
:: 姉の美月が悪い男に捕まって男性不振になったことから、少しでも男性と懇意になりかけると虐待されるようになり、また彼女の自殺現場を目の当たりにしたため、その凶暴な美月の人格を宿す[[解離性同一性障害]](いわゆる[[多重人格]])を発症するようになる{{R|sisilala tv}}。そういった経緯から、南西総合病院で森崎の[[カウンセリング]]を受けていた{{R|fanbook3}}。
:: 一人称は「あたし」{{R|Good01}}。右利き{{Efn2|name="Handedness"}}。
:: 一人称は「あたし」<ref name="good01">Good End 01「ダブルキャスト」より。</ref>。右利き{{Efn2|name="Handedness"}}。
:: 姉の美月とは仲の良い姉妹だったが、とあることがきっかけとなって虐待されたうえに彼女の自殺現場を目の当たりにしたため、志穂の人格は分裂して[[多重人格]]者になってしまう{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=64&ndash;69}}。そういった経緯から、南西総合病院で森崎の[[カウンセリング]]を受けていた{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|p=3}}。
:: とあるエンディングでは、トラウマを乗り越えて彼女本来の志穂としての人格に統合され、すべての記憶を完全に取り戻すことになる{{R|Good01}}{{Efn2|[[コミックマーケット]]54で[[後藤圭二]]が描き下ろした[[同人誌]]の短編漫画によれば、グッドエンド後は同居が同棲へ変わり、[[肉体関係 (隠語)|夜は「ちゃんとくっつく」関係]]となった模様{{Sfn|後藤圭二|1998|p=29}}{{R|Gockyclub}}。}}。
:
; 赤坂 美月(番外編)
: 声:平松晶子{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|pp=126&ndash;127}}
: 番外編に登場する赤坂美月。一人称は「私」{{R|Normal02}}。
: 交際していた男性と破局し、やけ酒を飲んで深夜のファーストフード店で居眠りしていたところ、主人公と出会って意気投合し、そのまま流れで主演女優に抜擢される{{R|Normal02}}。明るく陽気に見えるが、実は相手の男性とは二村のことであり、映画研究部で気まずい再会を果たした二村と一緒に映画を撮らなければならないことに関して深く悩む面も持つ{{R|Normal02}}。


=== メインヒロインの関係者 ===
=== メインヒロインの関係者 ===
; 赤坂 美月(本物)
; 赤坂 美月(本物)
: 声:なし
: 声:なし
: 本物の美月であり、赤坂志穂の双子{{Efn2|name="Twin sisters"}}の姉{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=64&ndash;69}}。故人{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=64&ndash;69}}。左利き{{Efn2|name="Handedness"}}。
: 本物の美月であり、赤坂志穂の双子{{Efn2|name="Twin sisters"}}の姉{{R|fanbook64-69}}。左利き{{Efn2|name="Handedness"}}。故人{{R|fanbook64-69}}。
: 幼少時に両親を事故で亡くし、志穂と2人で暮らしていた{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=64&ndash;69}}。悪い男性に捕まったことが原因で、男性不信になってしまった結果、志穂に過剰な愛情を注ぐようになる一方、志穂が男性に近寄った場合は彼女に暴力を振るうこともいとわなくなる{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=64&ndash;69}}。南西総合病院で森崎のカウンセリングを受けていたが{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|p=3}}、最終的に自殺してしまう{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=64&ndash;69}}。
: 幼少時に両親を事故で亡くし、志穂と2人で暮らしていた{{R|fanbook64-69}}。悪い男性に捕まったことが原因で、男性不信になってしまった結果、志穂に過剰な愛情を注ぐようになる一方、志穂が男性に近寄った場合は彼女に暴力を振るうこともいとわなくなる{{R|fanbook64-69}}。南西総合病院で森崎のカウンセリングを受けていたが{{R|fanbook3}}、最終的に自殺してしまう{{R|fanbook64-69}}。
:
; 佐久間 良樹(さくま よしき)
; 佐久間 良樹(さくま よしき)
: 声:[[置鮎龍太郎]]{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|pp=126&ndash;127}}
: 声:[[置鮎龍太郎]]{{R|guide126-127}}
: かこひめの寝屋に出演する男優{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|p=27}}。映画研究部の部員ではない{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|p=27}}。
: かこひめの寝屋に出演する男優{{R|guide27}}。映画研究部の部員ではない{{R|guide27}}。
: 周囲には[[プレイボーイ]]と噂されているが、実際はそうではなく、女性には常に真剣で、相手の方が変な期待をして近付いてくることの方が多い{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|p=27}}。
: 周囲には[[プレイボーイ]]と噂されているが、実際はそうではなく、女性には常に真剣で、相手の方が変な期待をして近付いてくることの方が多い{{R|guide27}}。
: 高校時代に志穂との仲を美月に邪魔される{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=70&ndash;73}}。
: とあるエンディングでは、大学の屋上から飛び降りて自殺する{{R|Bad17}}。
:
; 森崎 真奈美(もりさき まなみ)
; 森崎 真奈美(もりさき まなみ)
: 声:[[折笠愛]]{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|pp=126&ndash;127}}
: 声:[[折笠愛]]{{R|guide126-127}}
: 南西総合病院[[精神科]]の医師{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|p=29}}。
: 南西総合病院[[精神科]]の医師{{R|guide29}}。
: 才色兼備と称えられるに相応しい美女であるうえ、精神科としての手腕も確かである{{Sfn|ファミ通(編)|1998|p=11}}。
: 才色兼備と称えられるに相応しい美女であるうえ、精神科としての手腕も確かである{{R|guidebook11}}。
: 過去に美月と志穂のカウンセリングを担当していた{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|p=3}}。主人公に対して美月と志穂の過去を話す{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|pp=64&ndash;69}}。


=== 映画研究部メンバー ===
=== 映画研究部メンバー ===
; 篠原 遥(しのはら はるか)
; 篠原 遥(しのはら はるか)
: 声:[[水谷優子]]{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|pp=126&ndash;127}}
: 声:[[水谷優子]]{{R|guide126-127}}
: 映画研究部の部長{{Sfn|ザ・プレイション(編)|1998|p=24}}。お高く止まらない[[江戸っ子]]である{{Sfn|ファミ通(編)|1998|p=8}}。良家の一人娘{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|p=24}}。
: 映画研究部の部長{{R|guide24}}。監督を担当している{{Efn2|「かこひめの寝屋」のポに監督「しのはら遥」と記載されている<ref name="good04">Good End 04「とらわれた心」より。</ref>。}}。お高く止まらない[[江戸っ子]]である{{R|guidebook8}}。良家の一人娘{{R|guide24}}。
: 元々映画には興味があったわけでもないまま入部したところ、物語開始の前年に当時の部長がとある理由から失踪したため、人望の高さから部長の座を引き継ぐことになる{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|p=24}}。
: 元々映画には興味があったわけでもないまま入部したところ、物語開始の前年に当時の部長がとある理由から失踪したため、人望の高さから部長の座を引き継ぐことになる{{R|guidebook8}}。
: 見た目は派手であるが、男性には奥手である{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|p=86}}。主人公を狙っていたことを二村に指摘される{{R|Good01}}。
: 見た目は派手であるが、男性には奥手である{{R|fanbook86-88}}。
:
; 二村 英樹(ふたむら ひでき)
; 二村 英樹(ふたむら ひでき)
: 声:[[森久保祥太郎]]{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|pp=126&ndash;127}}
: 声:[[森久保祥太郎]]{{R|guide126-127}}
: 主人公と同期の新人部員{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|p=26}}。主人公とは友人である{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|p=26}}。
: 主人公と同期の新人部員で、主人公とは友人である{{R|guide26}}。カメラを担当している{{R|fanbook3}}。
: カメラを担当しているが、本当は演出を志望している{{Sfn|ファミ通(編)|1998|p=10}}。映画の知識は「映研最高峰の人材」と称されるほど{{Sfn|ファミ通(編)|1998|p=10}}。
: 映画の知識は「映研最高峰の人材」と称されている{{R|guidebook10}}。
: 実は遥のことが好きで狙っており、エンディングによっては良い雰囲気になることがある{{R|Good01}}。
: とあるエンディングでは、飛び降り心中事件の真相を知っており、飛び降りたシーンのフィルムを所持している{{R|Bad09}}。また、『かこひめの寝屋』のシナリオを書き下ろした「蔵 夏樹」と偽り、シナリオの使用許可の手紙を出したと語っている{{R|Bad09}}。
: 番外編では美月と交際していた設定になっている{{R|Normal03}}。
:
; 楠木 翔子(くすのき しょうこ)
; 楠木 翔子(くすのき しょうこ)
: 声:[[白鳥由里]]{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|pp=126&ndash;127}}
: 声:[[白鳥由里]]{{R|guide126-127}}
: 主人公と同期の新人部員{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|p=28}}。メイク担当{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|p=28}}。
: 主人公と同期の新人部員{{R|guide28}}。メイク担当している{{R|guide28}}。
: 自分自身より、他人を美しくすることを第一に考えるタイプである{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|p=28}}。本当は海外での本格的なメイクの勉強を希望していたが、親に反対されたため、普通の大学へ通いながら日々勉強に励んでいる{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|p=28}}。奥手そうな外見とは裏腹に、恋愛経験については美月や遥より豊富という噂もある{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|p=28}}。
: 自分自身より、他人を美しくすることを第一に考えるタイプである{{R|guide28}}。本当は海外での本格的なメイクの勉強を希望していたが、親に反対されたため、普通の大学へ通いながら日々勉強に励んでいる{{R|guide28}}。
: 奥手そうな外見とは裏腹に、恋愛経験については美月や遥より豊富という噂もある{{R|guide28}}。
: ジェノサイド編では美月によって滅多刺しにされた死体が浴室で発見される{{R|Bad05-08}}{{Efn2|『オフィシャルガイドブック』では「つかんだ腕の先には本来あるべきはずのものが……」と記載されている{{Sfn|ファミ通(編)|1998|p=57}}。}}。
: 番外編では主人公と両思いであることが発覚する{{R|Normal01}}。
:
; 剛田 豪(ごうだ ごう)
; 剛田 豪(ごうだ ごう)
: 声:[[立木文彦]]{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|pp=126&ndash;127}}
: 声:[[立木文彦]]{{R|guide126-127}}
: 主人公の先輩の映画研究部の部員{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|p=25}}。
: 主人公の先輩の映画研究部の部員{{R|guide25}}。助監督を担当している{{R|fanbook3}}。
: 元は[[プロレス]]同好会に所属していたが、遥が撮ってくれたプロモーションビデオを気に入り、そのまま映画研究部に所属する{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|p=25}}。
: 元は[[プロレス]]同好会に所属していたが、遥が撮ってくれたプロモーションビデオを気に入り、そのまま映画研究部に所属する{{R|guide25}}。
: バッドエンドになった場合、元ライバルで現相方の花園と共に登場し、アドバイスを送ってくれる{{R|Bad01-17}}
: バッドエンドになった場合、元ライバルで現相方の花園と共に登場し、アドバイスを送ってくれる<ref name="bad01-17">Bad End 01「少女」からBad End 17「真実は…」より。</ref>
:
; 花園 雅美(はなぞの まさみ)
; 花園 雅美(はなぞの まさみ)
: 声:[[松本保典]]{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|pp=126&ndash;127}}
: 声:[[松本保典]]{{R|guide126-127}}
: 主人公の先輩の映画研究部の部員{{Sfn|ザ・プレイスーショ(編)|1998|p=25}}。
: 主人公の先輩の映画研究部の部員{{R|guide25}}。備品のメンスを担当している{{R|fanbook3}}。
: 剛田と同じく、元はプロレス同好会に所属していたが、映画研究部に入り浸るようになった彼の後を追って映画研究部に所属する{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|p=25}}。手先の器用さを買われて機材管理担当者となる{{Sfn|ファミ通(編)|1998|p=11}}。
: 剛田と同じく、元はプロレス同好会に所属していたが、映画研究部に入り浸るようになった彼の後を追って映画研究部に所属する{{R|guide25}}。
: バッドエンドの際に行われる寸劇では、剛田のアドバイスに対して「うむ、その通り!」と合いの手を入れている{{R|Bad01-17}}。
: バッドエンドの際に行われる寸劇では、剛田のアドバイスに対して「うむ、その通り!」と合いの手を入れている{{R|bad01-17}}。


== エンディング ==
== エンディング ==
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! No. !! サブタイトル !! 内容
! No. !! サブタイトル !! 内容
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| 01 || style="white-space:nowrap"|ダブルキャスト || 大学の屋上から飛び降りた結果、すべての記憶を取り戻し、志穂本来の人格に統合される{{R|Good01}}{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|p=124}}{{Efn2|このエンディングにはバージョンが2つあり、最後に二村が遥に告白するかどうかが異なる{{R|Good01}}。}}。
| 01 || style="white-space:nowrap"|ダブルキャスト || 大学の屋上から飛び降りた結果、すべての記憶を取り戻し、志穂本来の人格に統合される{{R|good01}}{{Efn2|このエンディングにはバージョンが2つあり、最後に二村が遥に告白するかどうかが異なる{{R|good01}}。}}。
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| 02 || 志穂 || 大学の屋上から飛び降りた結果、姉妹の記憶を失い、美月(仮の人格)の人格が志穂の名前で過ごすようになる{{R|Good02}}{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|p=124}}
| 02 || 志穂 || 大学の屋上から飛び降りた結果、姉妹の記憶を失い、美月(仮の人格)の人格が志穂の名前で過ごすようになる<ref>Good End 02「志穂」より。</ref>
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| 03 || 美月 || 大学の屋上から飛び降りた結果、以前の記憶をすべて失い、ボーイッシュな人格が志穂の名前で過ごすようになる{{R|Good03}}{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|p=124}}
| 03 || 美月 || 大学の屋上から飛び降りた結果、以前の記憶をすべて失い、ボーイッシュな人格が志穂の名前で過ごすようになる<ref>Good End 03「美月」より。</ref>
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| 04 || とらわれた心 || 大学の屋上から飛び降りた結果、入院したまま美月(姉の人格)として過ごすことが多くなる{{R|Good04}}{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|p=124}}。
| 04 || とらわれた心 || 大学の屋上から飛び降りた結果、入院したまま美月(姉の人格)として過ごすことが多くなる{{R|good04}}。
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! No. !! style="white-space:nowrap"|サブタイトル !! 内容
! No. !! style="white-space:nowrap"|サブタイトル !! 内容
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| 01 || 翔子 || 主人公から告白された翔子は泣き出してしまう{{R|Normal01}}{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|p=125}}
| 01 || 翔子 || 主人公から告白された翔子は泣き出してしまう<ref>Normal End 01「翔子」より。</ref>
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|-
| 02 || 映研 || 美月が主演女優を降りると言い出すので、主人公が説得して映画の撮影がスタートする{{R|Normal02}}{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|p=125}}
| 02 || 映研 || 美月が主演女優を降りると言い出すので、主人公が説得して映画の撮影がスタートする<ref>Normal End 02「映研」より。</ref>
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|-
| 03 || 親友 || 二村がカメラマンを降りると言い出すので、遥が説得して映画の撮影がスタートする{{R|Normal03}}{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|p=125}}
| 03 || 親友 || 二村がカメラマンを降りると言い出すので、遥が説得して映画の撮影がスタートする<ref>Normal End 03「親友」より。</ref>
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| 04 || 麻由 || 桜の根本で倒れている麻由を見かけ、『[[季節を抱きしめて]]』の予告映像が流れる{{R|Normal04}}{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|p=125}}
| 04 || 麻由 || 桜の根本で倒れている麻由を見かけ、『[[季節を抱きしめて]]』の予告映像が流れる<ref>Normal End 04「麻由」より。</ref>
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| 05 || マリア || 路地裏でうずくまっているマリアを見かけ、『[[サンパギータ]]』の予告映像が流れる{{R|Normal05}}{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|p=125}}
| 05 || マリア || 路地裏でうずくまっているマリアを見かけ、『[[サンパギータ]]』の予告映像が流れる<ref>Normal End 05「マリア」より。</ref>
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| 06 || 花織 || 立ち寄ったアパートで花織を見かけ、『[[雪割りの花]]』の予告映像が流れる{{R|Normal06}}{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|p=125}}
| 06 || 花織 || 立ち寄ったアパートで花織を見かけ、『[[雪割りの花]]』の予告映像が流れる<ref>Normal End 06「花織」より。</ref>
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! No. !! サブタイトル !! 内容
! No. !! サブタイトル !! 内容
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|-
| 01 || 少女 || 初めて会った美月につれない言動を繰り返したため、美月が怒って主人公の元を去る{{R|Bad01}}{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|p=125}}
| 01 || 少女 || 初めて会った美月につれない言動を繰り返したため、美月が怒って主人公の元を去る<ref>Bad End 01「少女」より。</ref>
|-
|-
| 02 || 夢のつづき || 怒った美月を追いかける途中で主人公は階段から転落して気絶するが、目覚めるとゴミ袋の山で寝ていて、また美月と出会う{{R|Bad02}}{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|p=125}}
| 02 || 夢のつづき || 怒った美月を追いかける途中で主人公は階段から転落して気絶するが、目覚めるとゴミ袋の山で寝ていて、また美月と出会う<ref>Bad End 02「夢のつづき」より。</ref>
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|-
| 03 || 狂気(1) || 遥の別荘で夜寝ている時に何者かによって主人公と二村が[[包丁]]で殺戮される{{R|Bad03}}{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|p=125}}
| 03 || 狂気(1) || 遥の別荘で夜寝ている時に何者かによって主人公と二村が[[包丁]]で殺戮される<ref>Bad End 03「狂気(1)」より。</ref>
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|-
| 04 || 狂気(2) || 遥の別荘が放火され、主人公と映画研究部の部員が焼死したニュースを佐久間がテレビで見ている{{R|Bad04}}{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|p=125}}
| 04 || 狂気(2) || 遥の別荘が放火され、主人公と映画研究部の部員が焼死したニュースを佐久間がテレビで見ている<ref>Bad End 04「狂気(2)」より。</ref>
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| 05 || 狂気(3) || 遥の別荘が放火され、主人公と遥は別荘から脱出するが、別荘から出てきた何者かによって殺戮される{{R|Bad05}}{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|p=125}}
| 05 || 狂気(3) || 遥の別荘が放火され、主人公と遥は別荘から脱出するが、別荘から出てきた何者かによって殺戮される<ref>Bad End 05「狂気(3)」より。</ref>
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| 06 || 狂気(4) || 遥の別荘が放火され、主人公は脱出しようとするが、階段から落ちて足に怪我をして逃げきれず、美月に殺戮される{{R|Bad06}}{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|p=125}}
| 06 || 狂気(4) || 遥の別荘が放火され、主人公は脱出しようとするが、階段から落ちて足に怪我をして逃げきれず、美月に殺戮される<ref>Bad End 06「狂気(4)」より。</ref>
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| 07 || 狂気(5) || 遥の別荘が放火され、主人公と遥が別荘から脱出するが、足に怪我をして逃げきれず、別荘から出てきた何者かによって殺戮される{{R|Bad07}}{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|p=125}}
| 07 || 狂気(5) || 遥の別荘が放火され、主人公と遥が別荘から脱出するが、足に怪我をして逃げきれず、別荘から出てきた何者かによって殺戮される<ref>Bad End 07「狂気(5)」より。</ref>
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| 08 || 狂気(6) || 遥の別荘が放火され、主人公は何者かから部長と剛田を必死に守るが殺戮される{{R|Bad08}}{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|p=125}}
| 08 || 狂気(6) || 遥の別荘が放火され、主人公は何者かから部長と剛田を必死に守るが殺戮される<ref>Bad End 08「狂気(6)」より。</ref>
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| 09 || style="white-space:nowrap"|かこひめの寝屋 || ラストシーンに使う飛び降り心中事件を撮影したフィルムを二村に見せられ、他のシーンの完成を強要される{{R|Bad09}}{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|p=125}}
| 09 || style="white-space:nowrap"|かこひめの寝屋 || ラストシーンに使う飛び降り心中事件を撮影したフィルムを二村に見せられ、他のシーンの完成を強要される<ref>Bad End 09「かこひめの寝屋」より。</ref>
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| 10 || 殺人鬼 || 佐久間に「美月のことで話がある」と廃病院に呼び出されるが、行った先の廃病院で暗がりに現れた何者かによって包丁で殺害される{{R|Bad10}}{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|p=125}}
| 10 || 殺人鬼 || 佐久間に「美月のことで話がある」と廃病院に呼び出されるが、行った先の廃病院で暗がりに現れた何者かによって包丁で殺害される<ref>Bad End 10「殺人鬼」より。</ref>
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| 11 || 真犯人(1) || トリック自体が解明できてない上に推理を間違っているので、真犯人に殺害される{{R|Bad11}}{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|p=125}}
| 11 || 真犯人(1) || トリック自体が解明できてない上に推理を間違っているので、部室で真犯人に殺害される<ref>Bad End 11「真犯人(1)」より。</ref>
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| 12 || 真犯人(2) || トリック自体が解明できてない上に推理を間違っているので、美月に[[三脚]]で殺害される{{R|Bad12}}{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|p=125}}
| 12 || 真犯人(2) || トリック自体が解明できてない上に推理を間違っているので、部室で美月に[[三脚]]で殺害される<ref>Bad End 12「真犯人(2)」より。</ref>
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| 13 || とどかぬ想い || トリックは解明しているが、最後最後で美月に[[鉄パイプ]]で殴り殺される{{R|Bad13}}{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|p=125}}
| 13 || とどかぬ想い || トリックは解明しているが佐久間が現れないので大学屋上で美月に[[鉄パイプ]]で殴り殺される<ref>Bad End 13「とどかぬ想い」より。</ref>
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| 14 || 姉妹 || 大学の屋上から転落する美月の腕を主人公が捕まえて説得できたと思ったが、美月は自分から主人公の手を振りほどいて転落死する{{R|Bad14}}{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|p=125}}
| 14 || 姉妹 || 大学の屋上から転落する美月の腕を主人公が捕まえて説得できたと思ったが、美月は自分から主人公の手を振りほどいて転落死する<ref>Bad End 14「姉妹」より。</ref>
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| 15 || 終焉 || 大学の屋上から飛び降りた結果、二村と部長が[[マット]]の準備をしていなかったために、主人公と美月が死亡する{{R|Bad15}}{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|p=125}}
| 15 || 終焉 || 大学の屋上から飛び降りた結果、二村と部長が[[マット]]の準備をしていなかったために、主人公と美月が死亡する<ref>Bad End 15「終焉」より。</ref>
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| 16 || 記憶 || 大学の屋上から飛び降りた結果、マットへの着地はうまくいったが、病院で目覚めた主人公は記憶を失っている{{R|Bad16}}{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|p=125}}
| 16 || 記憶 || 大学の屋上から飛び降りた結果、マットへの着地はうまくいったが、病院で目覚めた主人公は記憶を失っている<ref>Bad End 16「記憶」より。</ref>
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|-
| 17 || 真実は… || 映画は完成するが、犯人と思われる佐久間が自殺したので事件は未解決のままである{{R|Bad17}}{{Sfn|ソニー・コンピュータエンタテインメント|1998|p=125}}
| 17 || 真実は… || 映画は完成するが、犯人と思われる佐久間が自殺したので事件は未解決のままである<ref>Bad End 17「真実は…」より。</ref>
|}
|}


== 主題歌 ==
== 主題歌 ==
; エンディングテーマ「door」
; エンディングテーマ「door」
: 歌:[[小畑由香里]] / 作詞:[[サエキけんぞう]] / 作曲・編曲:江見トモヒロ{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|pp=126&ndash;127}}
: 歌:[[小畑由香里]] / 作詞:[[サエキけんぞう]] / 作曲・編曲:江見トモヒロ{{R|guide126-127}}

== 開発 ==
企画が立ち上がったのは1996年4月であったが{{R|fanbook119-120}}、このときは[[CD-ROM]]2枚組で春・夏・秋・冬の物語(『[[季節を抱きしめて]]』・本作・『[[サンパギータ]]』・『[[雪割りの花]]』)が入っており、1話が約30分のライトなアドベンチャーゲームを作るというものであった{{R|surveillance}}。4月から5月まで企画を作成したが、この段階では全編をアニメーションで動かす予定はなく、アドベンチャーゲームによく見られる止め絵を多用したゲームを想定していた{{R|fanbook119-120}}。6月から8月まで『季節を抱きしめて』のテスト版を作成して[[シュガーアンドロケッツ]]の社長であった[[山元哲治]]に見せたところ、「作るなら徹底して作った方が良いのではないか」と言われ、1タイトルにつき1パッケージになるように脚本・絵コンテを再調整することになった{{R|fanbook119-120}}。それに伴い、1話につき約300カットの予定が、最終的には1話につき約1500カットに増加した{{R|surveillance}}。マスターアップは1998年4月であり、製作期間は約2年にわたった{{R|fanbook119-120}}。ただし、本作と『季節を抱きしめて』『サンパギータ』『雪割りの花』の4作品を同時進行で制作していたため、実質的には1作品あたりの製作期間は6か月から8か月であった{{R|fanbook119-120}}。

タイトルが現在のものに決定するまで2回の変更があった。開発初期のタイトルは『四季「夏」』であり{{R|guide116}}、次のタイトルは『フォーシーズンズメモリー 夏 〜アクトレス〜』であった<ref>『ダブルキャスト 本線用台本』表紙より。</ref>。最終的には現在のタイトルである『ダブルキャスト』に決定した。

シナリオについて[[東郷光宏]]は硬質なサスペンス作品を想定していたが、[[川崎逸朗]]によって脚本を大幅に変更した絵コンテが仕上がった{{R|fanbook119-120}}。ただ、その絵コンテが[[後藤圭二]]が描いたキャラクターと合致したため、そのまま採用された{{R|fanbook119-120}}。

劇中劇である「かこひめの寝屋」が導入された理由は、最初に美月の謎を問いかけてしまうと彼女の正体だけにプレイヤーの興味が向かうことが危惧されたため、その興味を分散するためであった{{Efn2|あらすじは「ある男が『囲い女』を拾ったことから始まる。『囲い女』とは今で言う愛人のこと。その愛人が、最初は橋の下の小さな棺桶を寝床にしていたのだが、男といい仲になると金が入り、寝床がだんだんとぜいたくになっていくのに気づく。それに連れ『囲い女』は男への欲求が大きくぜいたくになり、男の全財産を使い果たすだけでなく、精神肉体までも女の中に『囲い』込んでしまう」である{{R|fanbook16-19}}。}}{{R|guidebook62-63}}。また、初稿シナリオの内容は「最初はいきなり映画を撮ってる状態から話が始まっていたんですよ。ある事件が起こって、学生名簿を調べてみると、美月という名前がなかった」と川崎逸朗はインタビューで答えているが、それでは誰が映画のヒロインに美月を推薦したのかが分からなかったため、劇中劇が導入された{{R|guidebook62-63}}。

予定されていた話として、遥が自分の初恋について話す話や佐久間が活躍する話などがあったが、容量の関係でカットされた{{R|fanbook121}}。また、記憶が戻った美月が黙って皆の前から去るエンディングが候補として挙がっていた{{R|fanbook122}}。

キャラクターに関しては、赤坂美月の服装はパンチラ対策として[[キュロットスカート]]にしていたが、川崎逸朗の指示でスカートに変更された{{R|guidebook62-63}}。その結果として、本作は[[PlayStation (ゲーム機)|PlayStation]]初の[[パンチラ]]解禁作品となった([[お色気]]描写を規制していた[[プラットフォーマー]]であるソニーが自分で規制を破る形となった){{R|travelogue16-21}}。


== スタッフ ==
== スタッフ ==
=== PS版 ===
=== PS版 ===
* 企画・原案:[[Production I.G]]{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|pp=126&ndash;127}}
* 企画・原案:[[Production I.G]]{{R|guide126-127}}
* アニメーション監督:[[西久保瑞穂]]{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|pp=126&ndash;127}}
* アニメーション監督:[[西久保瑞穂]]{{R|guide126-127}}
* アニメーションプロデューサー:寺川英和{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|pp=126&ndash;127}}
* アニメーションプロデューサー:寺川英和{{R|guide126-127}}
* 脚本:[[川崎逸朗]]、[[久保田雅史]]、松原順{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|pp=126&ndash;127}}
* 脚本:[[川崎逸朗]]、[[久保田雅史]]、松原順{{R|guide126-127}}
* 絵コンテ・演出:川崎逸朗{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|pp=126&ndash;127}}
* 絵コンテ・演出:川崎逸朗{{R|guide126-127}}
* キャラクターデザイン:[[後藤圭二]]{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|pp=126&ndash;127}}
* キャラクターデザイン:[[後藤圭二]]{{R|guide126-127}}
* 作画監督:後藤圭二{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|pp=126&ndash;127}}
* 作画監督:後藤圭二{{R|guide126-127}}
* 美術監督:佐藤正浩{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|pp=126&ndash;127}}
* 美術監督:佐藤正浩{{R|guide126-127}}
* 色彩設計:水田信子{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|pp=126&ndash;127}}
* 色彩設計:水田信子{{R|guide126-127}}
* プログラム:堀内義朗、鷹津由{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|pp=126&ndash;127}}
* プログラム:堀内義朗、鷹津由{{R|guide126-127}}
* グラフィックデザイン:松原順{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|pp=126&ndash;127}}
* グラフィックデザイン:松原順{{R|guide126-127}}
* サウンドデザイン:重松俊一、安部仁隆{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|pp=126&ndash;127}}
* サウンドデザイン:重松俊一、安部仁隆{{R|guide126-127}}
* シナリオスクリプト:松原順、堀内義朗{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|pp=126&ndash;127}}
* シナリオスクリプト:松原順、堀内義朗{{R|guide126-127}}
* サウンド・音楽:[[梶浦由記]]、桑原和男、清水彰彦、藤澤孝史、荒木裕子{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|pp=126&ndash;127}}
* サウンド・音楽:[[梶浦由記]]、桑原和男、清水彰彦、藤澤孝史、荒木裕子{{R|guide126-127}}
* スーパーバイザー:西久保瑞穂{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|pp=126&ndash;127}}
* スーパーバイザー:西久保瑞穂{{R|guide126-127}}
* オーディオ・演出:[[田中英行]]{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|pp=126&ndash;127}}
* オーディオ・演出:[[田中英行]]{{R|guide126-127}}
* キャスティングコーディネーター:高橋正彦{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|pp=126&ndash;127}}
* キャスティングコーディネーター:高橋正彦{{R|guide126-127}}
* ゲームディレクター:松原順{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|pp=126&ndash;127}}
* ゲームディレクター:松原順{{R|guide126-127}}
* ディレクター:池内伸彰{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|pp=126&ndash;127}}
* ディレクター:池内伸彰{{R|guide126-127}}
* ゲーム総監修:[[東郷光宏]]{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|pp=126&ndash;127}}
* ゲーム総監修:[[東郷光宏]]{{R|guide126-127}}
* エグゼクティブプロデューサー:[[石川光久]]、[[山元哲治]]{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|pp=126&ndash;127}}
* エグゼクティブプロデューサー:[[石川光久]]、[[山元哲治]]{{R|guide126-127}}
* 製作総指揮:佐藤明{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|pp=126&ndash;127}}
* 製作総指揮:佐藤明{{R|guide126-127}}
* 制作:[[シュガーアンドロケッツ]]、Production I.G{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|pp=126&ndash;127}}
* 制作:[[シュガーアンドロケッツ]]、Production I.G{{R|guide126-127}}
* 製作・著作:[[ソニー・コンピュータエンタテインメント]]{{Sfn|ザ・プレイステーション(編)|1998|pp=126&ndash;127}}
* 製作・著作:[[ソニー・コンピュータエンタテインメント]]{{R|guide126-127}}


== 反響 ==
== 反響 ==
{{コンピュータゲームレビュー
=== 売上 ===
|title =
[[ファミ通]]の調査によると、本作のPS版の推定販売本数は312,939本である(集計期間は[[1997年]][[12月29日]]から[[1998年]][[12月27日]]まで){{Sfn|ファミ通(編)|2004|p=13}}。
|state =
|rev1 = [[週刊ファミ通]]
|rev1Score = 31/40{{R|famitsu19980713}}
|rev2 = [[電撃PlayStation]]
|rev2Score = 310/400{{R|DPS19980710}}
|rev3 = [[ザ・プレイステーション]]
|rev3Score = 229/300{{R|TPS19980626}}
}}
『[[週刊ファミ通]]』の[[クロスレビュー]]では、9、7、7、8の31点と採点され、30点から31点のソフトが対象となる「シルバー殿堂」入りとなった(レビュアーは、サワディ・ノダ、カミカゼ長田、渡辺美紀、羽田隆之){{R|famitsu19980713}}。

『[[電撃PlayStation]]』のDPSソフトレビューでは、60、80、80、90の310点と採点された(レビュアーは、[[岩崎啓眞]]、ウォルフ中村、なんでもゆうこ、袋こ〜じ){{R|DPS19980710}}。

『[[ザ・プレイステーション]]』のザ・プレ流PSソフト品評会では、64、88、77の229点と採点された(レビュアーは、荒木由紀枝、飯田REI、内海一秀){{R|TPS19980626}}。

; アニメーション
: サワディ・ノダ、渡辺美紀、羽田隆之、岩崎啓眞、なんでもゆうこ、飯田REI、内海一秀の7人は、フルアニメーション・フルボイスについて肯定的な評価を与えた{{R|famitsu19980713}}{{R|DPS19980710}}{{R|TPS19980626}}。とくにサワディは、「なりきり感覚」という表現を用いて「遊んでいるうちにだんだん、はまっていってまるで本気で彼女と会話をしているような気になっていくのがすごい」と評した{{R|famitsu19980713}}。
; シナリオ
: カミカゼ長田、なんでもゆうこ、袋こ〜じの3人は、シナリオの完成度について肯定的な評価を与えた{{R|famitsu19980713}}{{R|DPS19980710}}。とくにゆうこは、ストーリー展開について「ムダのない」という表現を用いて「ゲームにのめり込みやすいのも良いところですね」と評した{{R|DPS19980710}}。
:渡辺美紀、羽田隆之、なんでもゆうこの3人は、マルチエンディングであることについて肯定的な評価を与えた{{R|famitsu19980713}}{{R|DPS19980710}}。とくに羽田は、エンディングが27種類存在することについて「まじめに作られてるのがわかる」と評した{{R|famitsu19980713}}。
; キャラクター
: 羽田隆之と荒木由紀枝の2人は、ヒロインの赤坂美月について否定的な評価を与えた{{R|famitsu19980713}}{{R|TPS19980626}}。とくに羽田は、「女の子の一人称が『ボク』なのが個人的にだいぶ」と述べ、ヒロインの赤坂美月が[[ボク少女]]であることに抵抗を示した{{R|famitsu19980713}}。
; システム
: ウォルフ中村と飯田REIの2人は、コントローラーの振動の使い方について肯定的な評価を与えた{{R|DPS19980710}}{{R|TPS19980626}}。とくに飯田は、主人公の心臓音に合わせて振動することについて「臨場感もバッチシ」と評した{{R|TPS19980626}}。
; 操作性
: 渡辺美紀とウォルフ中村の2人は、プレイ済みの場面をスキップできることについて肯定的な評価を与えた{{R|famitsu19980713}}{{R|DPS19980710}}。とくに渡辺は、複数回プレイすると何度も同じ場面を見ることになるので「スキップの存在は貴重」と評した{{R|famitsu19980713}}。

本作のPS版の初動(発売週の売上)は約10万本に達し、週間ランキングで1位となった(「[[アスキー (企業)|アスキー]]」発表:102,047本){{R|famitsu19980724}}。また、本作のPS版の推定販累計売本数は312,939本であり、1998年の年間売り上げの38位にランクインした{{R|famitsu20020510}}。

『週刊ファミ通』の「ユーザーが推す怖いゲーム」では、本作は得票数が47票で9位を獲得した{{R|famitsu20180823200}}。投票したユーザーは「パッケージに描かれた、まるで学園恋愛ドラマのようなイラストとは別人の美月に戦慄した」「いまだからこそ、あの得体のしれない恐怖を感じてほしい。ただの恐怖ではなく、考えることが大いにある『恐怖』を」と評した{{R|famitsu20180823204}}。

『週刊ファミ通』の「あなたが32番目に好きなゲームは?」では、ファミ通編集者である2人(オポネ菊池とブラボー!秋山)が32番目に好きなゲームとして挙げており、それぞれ「バッドエンドを見てこその物語。トラウマレベルの恐怖!」{{R|famitsu20180621121}}「恋愛モノと思いきや、凄惨なシーンが印象的」{{R|famitsu20180621131}}と評した。

ライターのカワチは、本作を「ヒロインの『赤坂美月』という複雑なキャラクターを選択肢によって多角的に理解していくゲーム」と評した{{R|sisilala tv}}。


[[MAGES.]]の[[志倉千代丸]]は「かつて発売された『[[やるドラ]]』のようなアニメーションを大々的に取り入れる案が何度か出まして。僕らはやはり『やるドラ』にはちょっとした憧れがあるんですよね」と、本作を含む『やるドラ』シリーズから影響を受けていることをインタビューで回答した<ref>{{Cite web |url=https://www.famitsu.com/news/201709/21142252.html |title=志倉千代丸氏インタビュー『シュタインズ・ゲート エリート』は“ゲーム以上でいて、アニメ以上” |date=2017-09-21 |website=[[ファミ通.com]] |publisher=[[KADOKAWA Game Linkage]] |accessdate=2021-02-28}}</ref>。
=== 評価 ===
ファミ通の[[クロスレビュー]]で31点を記録してシルバー殿堂入りを果たした{{R|Famitsu}}。


== 関連商品 ==
== 関連商品 ==
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! タイトル !! 発売日 !! 発売元 !! ISBN !! 内容
! タイトル !! 発売日 !! 発売元 !! ISBN !! 内容
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| オフィシャル やるドラ ファンブック ダブルキャスト CD-ROMスペシャルデータ集 || 1998年6月25日{{R|Flyer}} || ソニー・コンピュータエンタテインメント || - || [[攻略本]]とCD-ROM。
| オフィシャル やるドラ ファンブック ダブルキャスト CD-ROMスペシャルデータ集 || 1998年6月25日<ref>パッケージ内のチラシより。</ref> || ソニー・コンピュータエンタテインメント || - || [[攻略本]]とCD-ROM。
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| 「やるドラ」攻略シリーズ ダブルキャスト 公式ガイド || 1998年7月12日{{R|Book_SB}} || [[ソフトバンクパブリッシング]]{{R|Book_SB}} || {{ISBN2|4-7973-0678-5}} || 攻略本{{R|Book_SB}}。各キャストの設定資料などが掲載されている{{R|Book_SB}}。
| 「やるドラ」攻略シリーズ ダブルキャスト 公式ガイド || 1998年7月12日<ref name="SoftBank">{{Cite web |url=https://www.sbcr.jp/product/4797306785/ |title=ダブルキャスト 公式ガイド |publisher=[[SBクリエイティブ]] |accessdate=2019-07-18}}</ref> || [[ソフトバンクパブリッシング]]{{R|SoftBank}} || {{ISBN2|4-7973-0678-5}} || 攻略本{{R|SoftBank}}。各キャストの設定資料などが掲載されている{{R|SoftBank}}。
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| ダブルキャスト オフィシャルガイドブック || 1998年7月{{R|Aspect_Library}} || [[アスペクト (企業)|アスペクト]]{{R|Aspect_Library}} || {{ISBN2|4-7572-0150-8}} || 攻略本{{R|Aspect_Institute}}。本文ストーリーライン、制作スタッフインタビュー、シナリオルートやエンディングルートを示したフローチャートを収録している{{R|Aspect_Institute}}。
| ダブルキャスト オフィシャルガイドブック || 1998年7月<ref name="aspect_Library">{{Cite web |url=https://ndlonline.ndl.go.jp/#!/detail/R300000001-I000002767266-00 |title=ダブルキャスト オフィシャルガイドブック |website=国立国会図書館オンライン |publisher=[[国立国会図書館]] |accessdate=2021-02-10}}</ref> || [[アスペクト (企業)|アスペクト]]{{R|aspect_Library}} || {{ISBN2|4-7572-0150-8}} || 攻略本<ref name="aspect_Institute">{{Cite web |url=http://webcatplus.nii.ac.jp/webcatplus/details/book/2851095.html |title=ダブルキャスト オフィシャルガイドブック |website=[[Webcat Plus]] |publisher=[[国立情報学研究所]] |accessdate=2021-02-11}}</ref>。本文ストーリーライン、制作スタッフインタビュー、シナリオルートやエンディングルートを示したフローチャートを収録している{{R|aspect_Institute}}。
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| やるドラシリーズ 公式ディレクターズガイド ダブルキャスト&季節を抱きしめて || 1998年9月{{R|Shueisha_Library}} || [[集英社]]{{R|Shueisha_Library}} || {{ISBN2|4-08-108084-4}} || 攻略本。
| やるドラシリーズ 公式ディレクターズガイド ダブルキャスト&季節を抱きしめて || 1998年9月<ref name="shueisha_Library">{{Cite web |url=https://ndlonline.ndl.go.jp/#!/detail/R300000001-I000002785666-00 |title=やるドラシリーズ 公式ディレクターズガイド ダブルキャスト&季節を抱きしめて |website=国立国会図書館オンライン |publisher=[[国立国会図書館]] |accessdate=2021-02-10}}</ref> || [[集英社]]{{R|shueisha_Library}} || {{ISBN2|4-08-108084-4}} || 攻略本。
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| ダブルキャスト アンソロジーコミック || 1999年5月28日{{R|Comic}} || ソフトバンクパブリッシング{{R|Comic}} || {{ISBN2|4-7973-0953-9}} || [[アンソロジーコミック]]{{R|Comic}}。
| ダブルキャスト アンソロジーコミック || 1999年5月28日{{R|comic}} || ソフトバンクパブリッシング{{R|comic}} || {{ISBN2|4-7973-0953-9}} || [[アンソロジーコミック]]{{R|comic}}。
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! タイトル !! 発売日 !! 発売元 !! 内容
! タイトル !! 発売日 !! 発売元 !! 内容
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| door || 1998年7月18日{{R|Single CD}} || [[SPE・ビジュアルワークス]]{{R|Single CD}} || [[シングル|シングルCD]]{{R|Single CD}}。エンディングテーマを収録している{{R|Single CD}}。
| door || 1998年7月18日<ref name="single CD">{{Cite web |url=https://www.aniplex.co.jp/gm/list/t/svwd9002.html |title=ダブルキャスト「door」 |publisher=[[アニプレックス]] |accessdate=2019-07-18}}</ref> || [[SPE・ビジュアルワークス]]<ref>{{Cite web |url=https://artist.cdjournal.com/d/door/3198060064 |title=ダブルキャスト「door」 |website=CDJournal.com |publisher=シーディージャーナル |accessdate=2021-03-11}}</ref> || [[シングル|シングルCD]]{{R|single CD}}。エンディングテーマを収録している{{R|single CD}}。
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| 「ダブルキャスト」オリジナル・サウンドトラック || 1998年11月21日{{R|Album CD}} || SPE・ビジュアルワークス{{R|Album CD}} || [[アルバム|アルバムCD]]{{R|Album CD}}。本編のBGMを収録している{{R|Album CD}}。
| 「ダブルキャスト」オリジナル・サウンドトラック || 1998年11月21日<ref name="album CD">{{Cite web |url=https://www.aniplex.co.jp/gm/list/t/svwc7006.html |title=「ダブルキャスト」オリジナル・サウンドトラック |publisher=[[アニプレックス]] |accessdate=2019-07-18}}</ref> || SPE・ビジュアルワークス<ref>{{Cite web |url=https://artist.cdjournal.com/d/double-cast-original-soundtrack-album/3198101183 |title=「ダブルキャスト」オリジナル・サウンドトラック / 梶浦由記(廃盤) |website=CDJournal.com |publisher=シーディージャーナル |accessdate=2021-03-11}}</ref> || [[アルバム|アルバムCD]]{{R|album CD}}。本編のBGMを収録している{{R|album CD}}。
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| 「ダブルキャスト」ザ・ドラマCD || 1999年1月21日{{R|Drama CD_Web}} || SPE・ビジュアルワークス{{R|Drama CD_Web}} || [[ドラマCD]]{{R|Drama CD_Web}}。
| 「ダブルキャスト」ザ・ドラマCD || 1999年1月21日{{R|drama CD}} || SPE・ビジュアルワークス{{R|drama CD}} || [[ドラマCD]]{{R|drama CD}}。
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! タイトル !! 発売日 !! 発売元 !! 内容
! タイトル !! 発売日 !! 発売元 !! 内容
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| ダブルキャスト 本線用台本 || - || - || アフレコ用[[台本]]。ゲーム開始からGood End 01「ダブルキャスト」までが収録されている。本製品の予約特典。
| TRADING COLLECTION「ダブルキャスト」 || 1998年{{R|Trading cards}} || [[天田印刷加工]]{{R|Trading cards}} || [[トレーディングカード]]{{R|Trading cards}}。全108種類のカードが存在する(ノーマルカード:90種類、メタリックカード:12種類、ベストショットカード:6種類){{R|Trading cards}}。
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| TRADING COLLECTION「ダブルキャスト」 || 1998年<ref name="trading cards">{{Cite web |url=http://www.amada-printing.co.jp/colle.htm |title=TRADING COLLECTION「ダブルキャスト」 |publisher=[[天田印刷加工]] |accessdate=2021-02-07 |archiveurl=https://web.archive.org/web/19990128023742/http://www.amada-printing.co.jp/colle.htm |archivedate=1999-01-28 |deadlinkdate=2021-02-07}}</ref> || [[天田印刷加工]]{{R|trading cards}} || [[トレーディングカード]]{{R|trading cards}}。全108種類のカードが存在する(ノーマルカード:90種類、メタリックカード:12種類、ベストショットカード:6種類){{R|trading cards}}。
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| ダブルキャスト コレクターズディスク || 1999年4月29日{{R|Yarudora}} || Production I.G{{R|Accessory CD}} || [[Microsoft Windows 95|Windows 95]]/[[Microsoft Windows 98|98]]専用アクセサリー集{{R|Accessory CD}}。スクリーンセーバーや壁紙、脚本段階の初期シナリオなどが収録されている{{R|Accessory CD}}。
| ダブルキャスト コレクターズディスク || 1999年4月29日<ref>{{Cite web |url=http://www.production-ig.co.jp/yarudora/index.html |title=Let's やるドラー |publisher=[[Production I.G]] |accessdate=2019-07-18 |archiveurl=https://web.archive.org/web/19990429224057/http://www.production-ig.co.jp/yarudora/index.html |archivedate=1999-04-29 |deadlinkdate=2019-07-18}}</ref> || Production I.G<ref name="accessory CD">{{Cite web |url=http://www.production-ig.co.jp/ig/goods/double.html |title=ダブルキャスト コレクターズディスク |publisher=[[Production I.G]] |accessdate=2019-07-18 |archiveurl=https://web.archive.org/web/19991010213058/http://www.production-ig.co.jp/ig/goods/double.html |archivedate=1999-10-10 |deadlinkdate=2019-07-18}}</ref> || [[Microsoft Windows 95|Windows 95]]/[[Microsoft Windows 98|98]]専用アクセサリー集{{R|accessory CD}}。スクリーンセーバーや壁紙、脚本段階の初期シナリオなどが収録されている{{R|accessory CD}}。
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| やるドラ公式設定BOX || 1999年4月 || マンガパック || [[設定資料集]]。
| やるドラ公式設定BOX || 1999年4月 || マンガパック || [[設定資料集]]。
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=== 出典 ===
=== 出典 ===
{{Reflist|2|refs=
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<ref name="fanbook3">『ファンブック』、3頁。</ref>
<ref name="SCE1998">{{Cite web |url=https://www.jp.playstation.com/software/title/scps10053.html |title=やるドラ ダブルキャスト |website=PlayStation 公式サイト |publisher=[[ソニー・インタラクティブエンタテインメント]] |accessdate=2019-05-19}}</ref>
<ref name="fanbook8-9">『ファンブック』、8-9頁。</ref>
<ref name="SCE2001">{{Cite web |url=https://www.jp.playstation.com/software/title/scps91238.html |title=やるドラ ダブルキャスト the Best版 |website=PlayStation 公式サイト |publisher=[[ソニー・インタラクティブエンタテインメント]] |accessdate=2019-07-26}}</ref>
<ref name="fanbook10-12">『ファンブック』、10-12頁。</ref>
<ref name="SCE2005">{{Cite web |url=https://www.jp.playstation.com/software/title/ucjs10012.html |title=やるドラポータブル ダブルキャスト |website=PlayStation 公式サイト |publisher=[[ソニー・インタラクティブエンタテインメント]] |accessdate=2019-05-19}}</ref>
<ref name="fanbook12-15">『ファンブック』、12-15頁。</ref>
<ref name="SCE2009">{{Cite web |url=https://www.jp.playstation.com/software/title/jp9000npjg00052_000000000000000000.html |title=やるドラポータブル ダブルキャスト オンライン配信版 |website=PlayStation 公式サイト |publisher=[[ソニー・インタラクティブエンタテインメント]] |accessdate=2019-07-26}}</ref>
<ref name="fanbook16-19">『ファンブック』、16-19頁。</ref>
<ref name="Famitsu">{{Cite web |url=https://www.famitsu.com/cominy/?m=pc&a=page_h_title&title_id=8355&redirect=no |title=やるドラ ダブルキャスト まとめ (PS) |website=[[ファミ通.com]] |publisher=[[KADOKAWA Game Linkage]] |accessdate=2019-12-14}}</ref>
<ref name="fanbook26-27">『ファンブック』、26-27頁。</ref>
<ref name="Gockyclub">{{Cite tweet |user=gockyclub |number=1262576742322995205 |title=既刊収録のダブルキャスト後日談ですけど…この1Pだけなんで… 1枚目はごきくら3『ゲーゴッキー』掲載時のスキャン。原稿オリジナルは現存しません。 2枚目はGOKIKURA42掲載用に描き直した物。 右下は好きに台詞入れて遊んでください #ダブルキャスト #赤坂美月 #赤坂志穂pic.twitter.com/Rvxdsyy5lE |date=2020-05-19 |accessdate=2021-01-11}}</ref>
<ref name="fanbook28-30">『ファンブック』、28-30頁。</ref>
<ref name="Yarudora">{{Cite web |url=http://www.production-ig.co.jp/yarudora/index.html |title=Let's やるドラー |publisher=[[Production I.G]] |accessdate=2019-07-18 |archiveurl=https://web.archive.org/web/19990429224057/http://www.production-ig.co.jp/yarudora/index.html |archivedate=1999-04-29 |deadlinkdate=2019-07-18}}</ref>
<ref name="fanbook31-33">『ファンブック』、31-33頁。</ref>
<ref name="Book_SB">{{Cite web |url=https://www.sbcr.jp/product/4797306785/ |title=ダブルキャスト 公式ガイド |publisher=[[SBクリエイティブ]] |accessdate=2019-07-18}}</ref>
<ref name="fanbook43-47">『ファンブック』、43-47頁。</ref>
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== 参考文献 ==
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== 外部リンク ==
== 外部リンク ==
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[[Category:SBクリエイティブの出版物]]
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2021年3月28日 (日) 12:01時点における版

ダブルキャスト

ゲーム:ダブルキャスト
ゲームジャンル アドベンチャー[1]
サスペンス[1]
ホラー[1]
対応機種 PlayStation[PS][1]
PlayStation Portable[PSP][2]
開発元 Production I.G[3]
シュガーアンドロケッツ[3]
ウィル[PSP][4]
発売元 ソニー・コンピュータエンタテインメント[3]
総監督 東郷光宏[3]
監督 西久保瑞穂[3]
プロデューサー 石川光久[3]
山元哲治[3]
ディレクター 池内伸彰[3]
キャラクターデザイン 後藤圭二[3]
プロジェクト起案・原案 Production I.G[3]
シナリオ 川崎逸朗[3]
久保田雅史[3]
松原順[3]
音楽 梶浦由記[3]
桑原和男[3]
清水彰彦[3]
藤澤孝史[3]
荒木裕子[3]
メディア CD-ROM[PS][1]
UMD[PSP][2]
ダウンロード販売[PSP/DL][5]
プレイ人数 1人[1]
発売日 1998年6月25日[PS][1]
2001年8月16日[PS/Best][6]
2005年7月28日[PSP][2]
2009年9月24日[PSP/DL][5]
売上本数 312,939本[PS][7]
レイティング CEROB(12才以上対象)[PSP][2][5]
コンテンツアイコン 恋愛、セクシャル、暴力[PSP][5]
キャラクター名設定 不可
エンディング数 27[8]
セーブファイル数 5[9]
セーブファイル容量 1ブロック[PS][10]
キャラクターボイス 主人公以外フルボイス[11]
その他 CGモード:なし
音楽モード:なし
回想モード:なし
メッセージスキップ:あり[12]
オートモード:なし
ラジオドラマ:「ダブルキャスト」ザ・ドラマCD
放送局 文化放送
東海ラジオ放送
朝日放送ラジオ
番組 ラジオジュテーム
発売元 SPE・ビジュアルワークス[13]
レーベル VORN[14]
発売日 1999年1月21日[13]
収録時間 73分15秒[13]
話数 全6話[13]
枚数 全1枚
漫画:ダブルキャスト アンソロジーコミック
作者 速水翼[15]
青紀やまと[15]
九条友淀[15]
杉崇亜緒弥[15]
服部あゆみ[15]
さいとう邦子[15]
あずみ椋[15]
ありともか[15]
辰藤剣[15]
佐々木ナツ[15]
出版社 ソフトバンクパブリッシング[16]
レーベル SB COMICS ゲームシリーズ[16]
発行日 1999年5月31日[16]
発売日 1999年5月28日[17]
巻数 全1巻
話数 全10話[15]
関連作品
テンプレート - ノート
プロジェクト 美少女ゲーム系
ポータル ゲーム

ダブルキャスト』(Double Cast)は、1998年6月25日ソニー・コンピュータエンタテインメントより発売されたPlayStationアドベンチャーゲーム[1]

本作は記憶喪失になったヒロインを軸としたサスペンス作品であり[18]、暴力シーンやグロテスクな表現が含まれている[19]。また、四季を題材とした『やるドラ』シリーズの第1作目であり、夏を舞台としている(その後、春を舞台とした『季節を抱きしめて』、秋を舞台とした『サンパギータ』、冬を舞台とした『雪割りの花』が発売された)[20]

劇中の全シーンがアニメーションで展開するが[21]、企画・原作・アニメーション制作は『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』や『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に』などを制作したProduction I.Gが担当した[22]

徹底してフルボイス・フルアニメーションで展開したこと、発売元がソニーだったこと、『機動戦艦ナデシコ』で知られる後藤圭二がキャラクターデザインを担当したことなどが話題になった[21]

やるドラ

『やるドラ』シリーズは全編フルボイス・フルアニメーションで物語が展開するアドベンチャーゲームのシリーズ名であり、本作は『やるドラ』シリーズの第1作目である[21]。各作品は本線と呼ばれるメインのシナリオが1本存在して、そこから分岐シナリオが派生していくシステムになっている[23]

PlayStationで発売された4作品(本作・『季節を抱きしめて』・『サンパギータ』・『雪割りの花』)は、夏・春・秋・冬といった季節が舞台となっている[20]。また、「大学生の主人公が記憶喪失のヒロインと出会う」という共通の設定になっている[24]

ゲームシステム

本作は全編フルアニメーションで物語が展開するマルチエンディング形式のアドベンチャーゲームである[25](いわゆる、フローチャート型のアドベンチャーゲームである[26])。アニメーションの途中で現れる選択肢を選ぶと、選んだ選択肢の内容に沿ってシナリオが進行する[12]

一度でもグッドエンドを迎えると、死人が続出するサブシナリオに入れる[27]。条件を満たすと、ゲームをスタートした直後に選択肢が表示され、スタート地点を選べるようになる[28]

シナリオを進行していくと達成率が上がっていく[29]。また、特定の数値を達成すると登場人物のメッセージを聞ける[29]

本作にはリプレイ機能があり、プレイしたデータのシナリオを選択肢なしで通常のアニメーションのように観られる[30]

ストーリー

所属する映画研究部の飲み会で酔い潰れた主人公は、見知らぬ女性の赤坂美月に介抱される[31]。美月は自分の名前以外の記憶が思い出せないことを主人公に打ち明けると、主人公は自分の家に来ることを提案する[32]。すると、美月はすぐにその提案を受け入れる[32]

映画研究部の部長である篠原遥は、映研がプライベートフィルムの賞をしばらく取ってないこと、大学の中央執行部から部室を明け渡せという話が出ているらしいということから、劇中劇である「かこひめの寝屋」を撮影してプライベートフィルムの賞を取ることを部員に宣言する[33]。だが、過去の映画の撮影中に主演女優と監督兼カメラマンが大学の屋上から相次いで飛び降りて2人とも死亡するという事件が発生したシナリオなので、主演女優を演じる学生が中々見つからない[33]。そこで、遥は学外から主演女優を探すよう部員に命じる[33]。主人公は遥に美月を紹介すると、遥は美月を主演女優に抜擢する[33]

霊園で映画の撮影をしている時、主人公の同期である二村英樹が「赤坂」と彫られている墓を見つけたので、主人公と美月は二村に話を聞こうとする。だが、二村は美月の親戚の墓と勘違いして美月の代わりに親戚の名前を調べると、墓には「赤坂美月」と彫られていた[34]。また、その日の夜の帰り道に美月はフルフェイスのヘルメットを被ったバイク乗りの男に襲われ、「おまえなんか生きてるワケない」と言われる[35]。これらの出来事によって、美月は自分の存在に疑問を持ち、取り乱してしまう[35]

そのような状況の中、主演男優の佐久間良樹が事故で腕を骨折したので、身長体重が近いという理由で主人公が主演男優代理に抜擢され、主演男優をダブルキャストすることになる[36]。遥の別荘での撮影中も主人公は1人でセリフの練習をしていたが、美月に見つかって一緒に練習をすることになる[37]。途中、アドリブで美月を抱きしめながら「君は確かにここにいて、僕の腕の中で必要な存在として成り立っている」と言った後、美月と初めてキスをする[37]

遥の別荘での撮影が終了して主人公と美月は自宅に戻ると、すぐに遥が現れる[38]。以前から主人公と美月が同居していることを知っていた遥は、映画が完成するまでは主人公と離れて暮らすよう美月に命じる[38]。それから数日後、ポストに猫の死体が入っていたり、玄関に「死ネ」などのラクガキがされたりするなど、主人公への嫌がらせが始まる[38]。そのような状況の中、主人公がフィルムの編集作業を進めていると撮影再開の連絡が入る[39]。現場に行くと左腕にギプスをはめた佐久間と美月がいた[39]。そして、この日で撮影はクランクアップを迎えた[39]

全ての撮影が終わったので、美月は主人公の家に戻ってくる[40]。その後、佐久間から電話[注 1]があり、直接会って美月の過去について話したいと言われる[40]。待ち合わせの廃病院に行くと、佐久間らしき人物に左手の刃物で切り付けられるが、主人公は蹴り返して応戦する[40]。佐久間らしき人物が袋小路の部屋に逃げたので主人公も部屋に入ると、そこには美月が倒れていた[40]。部屋の小窓から外を見ると、外にはフルフェイスのヘルメットを被った男がバイクにまたがっていて、主人公に気づくとバイクで逃走してしまう[40]。バイクがあった場所には「南西総合病院」と書かれた封筒が落ちていて、中には美月らしき人物が写っている2枚の写真が入っていた[40]

美月の看病を遥に任せた主人公はフィルムの編集作業に戻るのだが、何故かフィルムのカットのつなぎに違和感を感じてしまう[41]。主人公は何気なく2枚の写真に目を通す[41]。2枚とも美月らしき人物がテニスをしている写真だが、ラケットの打ち方が異なっていた[41]。1枚目は右から来たボールを右手で持ったラケットで打ち返した後の写真で、2枚目は右から来たボールを両手で持ったラケットで打ち返した後の写真である[41]。その瞬間、頭の中に一つの答えが出る[41]。主人公は遥と二村に電話[注 1]をかけて協力を要請する[41]

編集したフィルムの試写という名目で、主人公は美月を部室に呼び出す[42]。そこで、フィルムのカットによって美月の利き腕が変わることを指摘する[42]。驚く美月に対して、「南西総合病院」精神科の医師である森崎真奈美との会話を撮った映像を流す[42]。森崎は姉の赤坂美月と妹の赤坂志穂カウンセリングを担当していた。森崎は、姉の美月は自殺したこと、志穂には「姉の人格である凶暴な『赤坂美月』」と「仮の人格である記憶喪失の『赤坂美月』」といった複数の人格が現れること、志穂は右利きで美月は左利きであることを説明する[42]。そして、主人公は廃病院で襲ったのは美月であることを指摘する[42]。その瞬間、姉の人格である「美月」は手元にある刃物で主人公を刺そうとする[42]。「美月」は、主人公の家へのラクガキや廃病院で襲ったのは自分がやったことだと告白して部室から出るが、外には遥と二村が「美月」の行く手を塞ぐように立っていた[42]。とっさの判断で「美月」は立ち入り禁止になっている非常階段を上って屋上へ移動したので、主人公も後を追いかける[42]

主人公が屋上に到着すると、「美月」は転がっている鉄パイプを拾って主人公を殺そうとするが、突然現れた佐久間によって鉄パイプを受け止められる[43]。佐久間は、生前の美月によって志穂との仲を邪魔されたこと、美月と名乗る人物が現れたので「お前なんか生きてるはずないだろう」と聞いたことを打ち明けた後、「美月」によって鉄パイプで殴られる[43]。「美月」は主人公を殺そうとするが、主人公に手首を掴まれた後、共に屋上から落下する[43]

落下地点には遥と二村が用意したマットが敷かれていたため、二人は無傷で済む[44]。飛び降りた影響で姉の人格である「美月」は現れなくなり、志穂の人格が現れるようになる[44]。そして、無事に映画は完成して、主人公と志穂は結ばれる[44]

登場人物

主人公とメインヒロイン

主人公
:なし[注 2]
映画研究部の新人部員[45]。カメラを担当している[46]。一人称は「僕」[47]。あだ名は「新人」[45]
映画研究部の飲み会で酔い潰れてしまい、ゴミ捨て場で寝ていたところを美月に介抱される[31]。お礼にコーヒーをご馳走するが、雑談しているうちに美月の境遇を知り、彼女を居候させることになる(なお、主人公自身は叔父の家に居候の身である)[32]
赤坂 美月(あかさか みつき) / 赤坂 志穂(あかさか しほ)
声:平松晶子[3]
本作のヒロイン。
酔いつぶれた主人公を介抱したことが縁で知り合い[31]、彼の家へ転がり込むことになる[32]。その後、「かこひめの寝屋」の主演女優に抜擢される[33]。「赤坂 美月」という名前以外の記憶が一切失せており、素性なども謎に包まれているが、普段は至って明るく振る舞っている[48]
実は多重人格者であり、ストーリー後半で本名が「赤坂 志穂」であることが明かされる[42]
赤坂 美月(仮の人格[49]
志穂の人格の一つ[42]。後述する本来の志穂の人格でも姉の美月の人格でもなく、社会生活を営むために作り上げられた仮の赤坂美月である[49]。主人公に出会う前までの記憶は無い[48]。周りにはボーイッシュに振る舞っている[48]
一人称は「ボク[32][注 3]。右利き[注 4]
赤坂 美月(姉の人格[49]
志穂の人格の一つ[42]。志穂の双子[注 5]の姉である本物の美月(後述)をベースにした凶暴な人格[42]。森崎はこの人格について、「嫉妬深くてとても危険。志穂を溺愛していて、彼女が心を許した男性を襲う可能性がある」と説明している[42]
一人称は「あたし」[42]。左利き[注 6]
赤坂 志穂
志穂の主人格であり、彼女本来の人格[42]。つまり、志穂の中には「美月(仮の人格)」「美月(姉の人格)」「志穂」の3つの人格が存在しているが、同時に主人格であるはずの本来の志穂は眠った状態でずっと表に現れていなかった[42]
姉の美月が悪い男に捕まって男性不振になったことから、少しでも男性と懇意になりかけると虐待されるようになり、また彼女の自殺現場を目の当たりにしたため、その凶暴な美月の人格を宿す解離性同一性障害(いわゆる多重人格)を発症するようになる[20]。そういった経緯から、南西総合病院で森崎のカウンセリングを受けていた[46]
一人称は「あたし」[53]。右利き[注 6]

メインヒロインの関係者

赤坂 美月(本物)
声:なし
本物の美月であり、赤坂志穂の双子[注 5]の姉[42]。左利き[注 6]。故人[42]
幼少時に両親を事故で亡くし、志穂と2人で暮らしていた[42]。悪い男性に捕まったことが原因で、男性不信になってしまった結果、志穂に過剰な愛情を注ぐようになる一方、志穂が男性に近寄った場合は彼女に暴力を振るうこともいとわなくなる[42]。南西総合病院で森崎のカウンセリングを受けていたが[46]、最終的に自殺してしまう[42]
佐久間 良樹(さくま よしき)
声:置鮎龍太郎[3]
「かこひめの寝屋」に出演する男優[54]。映画研究部の部員ではない[54]
周囲にはプレイボーイと噂されているが、実際はそうではなく、女性には常に真剣で、相手の方が変な期待をして近付いてくることの方が多い[54]
森崎 真奈美(もりさき まなみ)
声:折笠愛[3]
南西総合病院精神科の医師[55]
才色兼備と称えられるに相応しい美女であるうえ、精神科としての手腕も確かである[56]

映画研究部メンバー

篠原 遥(しのはら はるか)
声:水谷優子[3]
映画研究部の部長[57]。監督を担当している[注 7]。お高く止まらない江戸っ子である[59]。良家の一人娘[57]
元々映画には興味があったわけでもないまま入部したところ、物語開始の前年に当時の部長がとある理由から失踪したため、人望の高さから部長の座を引き継ぐことになる[59]
見た目は派手であるが、男性には奥手である[60]
二村 英樹(ふたむら ひでき)
声:森久保祥太郎[3]
主人公と同期の新人部員で、主人公とは友人である[61]。カメラを担当している[46]
映画の知識は「映研最高峰の人材」と称されている[62]
楠木 翔子(くすのき しょうこ)
声:白鳥由里[3]
主人公と同期の新人部員[63]。メイクを担当している[63]
自分自身より、他人を美しくすることを第一に考えるタイプである[63]。本当は海外での本格的なメイクの勉強を希望していたが、親に反対されたため、普通の大学へ通いながら日々勉強に励んでいる[63]
奥手そうな外見とは裏腹に、恋愛経験については美月や遥より豊富という噂もある[63]
剛田 豪(ごうだ ごう)
声:立木文彦[3]
主人公の先輩の映画研究部の部員[64]。助監督を担当している[46]
元はプロレス同好会に所属していたが、遥が撮ってくれたプロモーションビデオを気に入り、そのまま映画研究部に所属する[64]
バッドエンドになった場合、元ライバルで現相方の花園と共に登場し、アドバイスを送ってくれる[65]
花園 雅美(はなぞの まさみ)
声:松本保典[3]
主人公の先輩の映画研究部の部員[64]。備品のメンテナンスを担当している[46]
剛田と同じく、元はプロレス同好会に所属していたが、映画研究部に入り浸るようになった彼の後を追って映画研究部に所属する[64]
バッドエンドの際に行われる寸劇では、剛田のアドバイスに対して「うむ、その通り!」と合いの手を入れている[65]

エンディング

Good End

No. サブタイトル 内容
01 ダブルキャスト 大学の屋上から飛び降りた結果、すべての記憶を取り戻し、志穂本来の人格に統合される[53][注 8]
02 志穂 大学の屋上から飛び降りた結果、姉妹の記憶を失い、美月(仮の人格)の人格が志穂の名前で過ごすようになる[66]
03 美月 大学の屋上から飛び降りた結果、以前の記憶をすべて失い、ボーイッシュな人格が志穂の名前で過ごすようになる[67]
04 とらわれた心 大学の屋上から飛び降りた結果、入院したまま美月(姉の人格)として過ごすことが多くなる[58]

Normal End

No. サブタイトル 内容
01 翔子 主人公から告白された翔子は泣き出してしまう[68]
02 映研 美月が主演女優を降りると言い出すので、主人公が説得して映画の撮影がスタートする[69]
03 親友 二村がカメラマンを降りると言い出すので、遥が説得して映画の撮影がスタートする[70]
04 麻由 桜の根本で倒れている麻由を見かけ、『季節を抱きしめて』の予告映像が流れる[71]
05 マリア 路地裏でうずくまっているマリアを見かけ、『サンパギータ』の予告映像が流れる[72]
06 花織 立ち寄ったアパートで花織を見かけ、『雪割りの花』の予告映像が流れる[73]

Bad End

No. サブタイトル 内容
01 少女 初めて会った美月につれない言動を繰り返したため、美月が怒って主人公の元を去る[74]
02 夢のつづき 怒った美月を追いかける途中で主人公は階段から転落して気絶するが、目覚めるとゴミ袋の山で寝ていて、また美月と出会う[75]
03 狂気(1) 遥の別荘で夜寝ている時に何者かによって主人公と二村が包丁で殺戮される[76]
04 狂気(2) 遥の別荘が放火され、主人公と映画研究部の部員が焼死したニュースを佐久間がテレビで見ている[77]
05 狂気(3) 遥の別荘が放火され、主人公と遥は別荘から脱出するが、別荘から出てきた何者かによって殺戮される[78]
06 狂気(4) 遥の別荘が放火され、主人公は脱出しようとするが、階段から落ちて足に怪我をして逃げきれず、美月に殺戮される[79]
07 狂気(5) 遥の別荘が放火され、主人公と遥が別荘から脱出するが、足に怪我をして逃げきれず、別荘から出てきた何者かによって殺戮される[80]
08 狂気(6) 遥の別荘が放火され、主人公は何者かから部長と剛田を必死に守るが殺戮される[81]
09 かこひめの寝屋 ラストシーンに使う飛び降り心中事件を撮影したフィルムを二村に見せられ、他のシーンの完成を強要される[82]
10 殺人鬼 佐久間に「美月のことで話がある」と廃病院に呼び出されるが、行った先の廃病院で暗がりに現れた何者かによって包丁で殺害される[83]
11 真犯人(1) トリック自体が解明できてない上に推理を間違っているので、部室で真犯人に殺害される[84]
12 真犯人(2) トリック自体が解明できてない上に推理を間違っているので、部室で美月に三脚で殺害される[85]
13 とどかぬ想い トリックは解明しているが佐久間が現れないので、大学の屋上で美月に鉄パイプで殴り殺される[86]
14 姉妹 大学の屋上から転落する美月の腕を主人公が捕まえて説得できたと思ったが、美月は自分から主人公の手を振りほどいて転落死する[87]
15 終焉 大学の屋上から飛び降りた結果、二村と部長がマットの準備をしていなかったために、主人公と美月が死亡する[88]
16 記憶 大学の屋上から飛び降りた結果、マットへの着地はうまくいったが、病院で目覚めた主人公は記憶を失っている[89]
17 真実は… 映画は完成するが、犯人と思われる佐久間が自殺したので事件は未解決のままである[90]

主題歌

エンディングテーマ「door」
歌:小畑由香里 / 作詞:サエキけんぞう / 作曲・編曲:江見トモヒロ[3]

開発

企画が立ち上がったのは1996年4月であったが[91]、このときはCD-ROM2枚組で春・夏・秋・冬の物語(『季節を抱きしめて』・本作・『サンパギータ』・『雪割りの花』)が入っており、1話が約30分のライトなアドベンチャーゲームを作るというものであった[23]。4月から5月まで企画を作成したが、この段階では全編をアニメーションで動かす予定はなく、アドベンチャーゲームによく見られる止め絵を多用したゲームを想定していた[91]。6月から8月まで『季節を抱きしめて』のテスト版を作成してシュガーアンドロケッツの社長であった山元哲治に見せたところ、「作るなら徹底して作った方が良いのではないか」と言われ、1タイトルにつき1パッケージになるように脚本・絵コンテを再調整することになった[91]。それに伴い、1話につき約300カットの予定が、最終的には1話につき約1500カットに増加した[23]。マスターアップは1998年4月であり、製作期間は約2年にわたった[91]。ただし、本作と『季節を抱きしめて』『サンパギータ』『雪割りの花』の4作品を同時進行で制作していたため、実質的には1作品あたりの製作期間は6か月から8か月であった[91]

タイトルが現在のものに決定するまで2回の変更があった。開発初期のタイトルは『四季「夏」』であり[92]、次のタイトルは『フォーシーズンズメモリー 夏 〜アクトレス〜』であった[93]。最終的には現在のタイトルである『ダブルキャスト』に決定した。

シナリオについて東郷光宏は硬質なサスペンス作品を想定していたが、川崎逸朗によって脚本を大幅に変更した絵コンテが仕上がった[91]。ただ、その絵コンテが後藤圭二が描いたキャラクターと合致したため、そのまま採用された[91]

劇中劇である「かこひめの寝屋」が導入された理由は、最初に美月の謎を問いかけてしまうと彼女の正体だけにプレイヤーの興味が向かうことが危惧されたため、その興味を分散するためであった[注 9][94]。また、初稿シナリオの内容は「最初はいきなり映画を撮ってる状態から話が始まっていたんですよ。ある事件が起こって、学生名簿を調べてみると、美月という名前がなかった」と川崎逸朗はインタビューで答えているが、それでは誰が映画のヒロインに美月を推薦したのかが分からなかったため、劇中劇が導入された[94]

予定されていた話として、遥が自分の初恋について話す話や佐久間が活躍する話などがあったが、容量の関係でカットされた[95]。また、記憶が戻った美月が黙って皆の前から去るエンディングが候補として挙がっていた[96]

キャラクターに関しては、赤坂美月の服装はパンチラ対策としてキュロットスカートにしていたが、川崎逸朗の指示でスカートに変更された[94]。その結果として、本作はPlayStation初のパンチラ解禁作品となった(お色気描写を規制していたプラットフォーマーであるソニーが自分で規制を破る形となった)[19]

スタッフ

PS版

反響

評価
レビュー結果
媒体結果
週刊ファミ通31/40[97]
電撃PlayStation310/400[98]
ザ・プレイステーション229/300[99]

週刊ファミ通』のクロスレビューでは、9、7、7、8の31点と採点され、30点から31点のソフトが対象となる「シルバー殿堂」入りとなった(レビュアーは、サワディ・ノダ、カミカゼ長田、渡辺美紀、羽田隆之)[97]

電撃PlayStation』のDPSソフトレビューでは、60、80、80、90の310点と採点された(レビュアーは、岩崎啓眞、ウォルフ中村、なんでもゆうこ、袋こ〜じ)[98]

ザ・プレイステーション』のザ・プレ流PSソフト品評会では、64、88、77の229点と採点された(レビュアーは、荒木由紀枝、飯田REI、内海一秀)[99]

アニメーション
サワディ・ノダ、渡辺美紀、羽田隆之、岩崎啓眞、なんでもゆうこ、飯田REI、内海一秀の7人は、フルアニメーション・フルボイスについて肯定的な評価を与えた[97][98][99]。とくにサワディは、「なりきり感覚」という表現を用いて「遊んでいるうちにだんだん、はまっていってまるで本気で彼女と会話をしているような気になっていくのがすごい」と評した[97]
シナリオ
カミカゼ長田、なんでもゆうこ、袋こ〜じの3人は、シナリオの完成度について肯定的な評価を与えた[97][98]。とくにゆうこは、ストーリー展開について「ムダのない」という表現を用いて「ゲームにのめり込みやすいのも良いところですね」と評した[98]
渡辺美紀、羽田隆之、なんでもゆうこの3人は、マルチエンディングであることについて肯定的な評価を与えた[97][98]。とくに羽田は、エンディングが27種類存在することについて「まじめに作られてるのがわかる」と評した[97]
キャラクター
羽田隆之と荒木由紀枝の2人は、ヒロインの赤坂美月について否定的な評価を与えた[97][99]。とくに羽田は、「女の子の一人称が『ボク』なのが個人的にだいぶ」と述べ、ヒロインの赤坂美月がボク少女であることに抵抗を示した[97]
システム
ウォルフ中村と飯田REIの2人は、コントローラーの振動の使い方について肯定的な評価を与えた[98][99]。とくに飯田は、主人公の心臓音に合わせて振動することについて「臨場感もバッチシ」と評した[99]
操作性
渡辺美紀とウォルフ中村の2人は、プレイ済みの場面をスキップできることについて肯定的な評価を与えた[97][98]。とくに渡辺は、複数回プレイすると何度も同じ場面を見ることになるので「スキップの存在は貴重」と評した[97]

本作のPS版の初動(発売週の売上)は約10万本に達し、週間ランキングで1位となった(「アスキー」発表:102,047本)[100]。また、本作のPS版の推定販累計売本数は312,939本であり、1998年の年間売り上げの38位にランクインした[7]

『週刊ファミ通』の「ユーザーが推す怖いゲーム」では、本作は得票数が47票で9位を獲得した[101]。投票したユーザーは「パッケージに描かれた、まるで学園恋愛ドラマのようなイラストとは別人の美月に戦慄した」「いまだからこそ、あの得体のしれない恐怖を感じてほしい。ただの恐怖ではなく、考えることが大いにある『恐怖』を」と評した[102]

『週刊ファミ通』の「あなたが32番目に好きなゲームは?」では、ファミ通編集者である2人(オポネ菊池とブラボー!秋山)が32番目に好きなゲームとして挙げており、それぞれ「バッドエンドを見てこその物語。トラウマレベルの恐怖!」[24]「恋愛モノと思いきや、凄惨なシーンが印象的」[103]と評した。

ライターのカワチは、本作を「ヒロインの『赤坂美月』という複雑なキャラクターを選択肢によって多角的に理解していくゲーム」と評した[20]

MAGES.志倉千代丸は「かつて発売された『やるドラ』のようなアニメーションを大々的に取り入れる案が何度か出まして。僕らはやはり『やるドラ』にはちょっとした憧れがあるんですよね」と、本作を含む『やるドラ』シリーズから影響を受けていることをインタビューで回答した[104]

関連商品

書籍

タイトル 発売日 発売元 ISBN 内容
オフィシャル やるドラ ファンブック ダブルキャスト CD-ROMスペシャルデータ集 1998年6月25日[105] ソニー・コンピュータエンタテインメント - 攻略本とCD-ROM。
「やるドラ」攻略シリーズ ダブルキャスト 公式ガイド 1998年7月12日[106] ソフトバンクパブリッシング[106] ISBN 4-7973-0678-5 攻略本[106]。各キャストの設定資料などが掲載されている[106]
ダブルキャスト オフィシャルガイドブック 1998年7月[107] アスペクト[107] ISBN 4-7572-0150-8 攻略本[108]。本文ストーリーライン、制作スタッフインタビュー、シナリオルートやエンディングルートを示したフローチャートを収録している[108]
やるドラシリーズ 公式ディレクターズガイド ダブルキャスト&季節を抱きしめて 1998年9月[109] 集英社[109] ISBN 4-08-108084-4 攻略本。
ダブルキャスト アンソロジーコミック 1999年5月28日[17] ソフトバンクパブリッシング[17] ISBN 4-7973-0953-9 アンソロジーコミック[17]

CD

タイトル 発売日 発売元 内容
door 1998年7月18日[110] SPE・ビジュアルワークス[111] シングルCD[110]。エンディングテーマを収録している[110]
「ダブルキャスト」オリジナル・サウンドトラック 1998年11月21日[112] SPE・ビジュアルワークス[113] アルバムCD[112]。本編のBGMを収録している[112]
「ダブルキャスト」ザ・ドラマCD 1999年1月21日[13] SPE・ビジュアルワークス[13] ドラマCD[13]

その他の商品

タイトル 発売日 発売元 内容
ダブルキャスト 本線用台本 - - アフレコ用台本。ゲーム開始からGood End 01「ダブルキャスト」までが収録されている。本製品の予約特典。
TRADING COLLECTION「ダブルキャスト」 1998年[114] 天田印刷加工[114] トレーディングカード[114]。全108種類のカードが存在する(ノーマルカード:90種類、メタリックカード:12種類、ベストショットカード:6種類)[114]
ダブルキャスト コレクターズディスク 1999年4月29日[115] Production I.G[116] Windows 95/98専用アクセサリー集[116]。スクリーンセーバーや壁紙、脚本段階の初期シナリオなどが収録されている[116]
やるドラ公式設定BOX 1999年4月 マンガパック 設定資料集

脚注

注釈

  1. ^ a b 自宅の固定電話ではなく、自分のPHSを使用している[40][41]
  2. ^ ドラマCD版では鈴村健一が僕を担当する[13]
  3. ^ ドラマCD版では心の声のみ「あたし」になっており、実際に喋る時の「ボク」と使い分けている[50]
  4. ^ 劇中で「ボク」と呼んでいる時、右手で箸を持ってラーメンを食べているシーンがある[51]
  5. ^ a b 『オフィシャルガイドブック』で「双子の姉と共に、中学を卒業するまで祖父母のもとに預けられていた」という記述がある[52]
  6. ^ a b c 劇中で、森崎から「赤坂志穂は右利き、赤坂美月は左利き」と説明された、と主人公が述べている[42]
  7. ^ 「かこひめの寝屋」のポスターに監督「しのはら遥」と記載されている[58]
  8. ^ このエンディングにはバージョンが2つあり、最後に二村が遥に告白するかどうかが異なる[53]
  9. ^ あらすじは「ある男が『囲い女』を拾ったことから始まる。『囲い女』とは今で言う愛人のこと。その愛人が、最初は橋の下の小さな棺桶を寝床にしていたのだが、男といい仲になると金が入り、寝床がだんだんとぜいたくになっていくのに気づく。それに連れ『囲い女』は男への欲求が大きくぜいたくになり、男の全財産を使い果たすだけでなく、精神肉体までも女の中に『囲い』込んでしまう」である[33]

出典

  1. ^ a b c d e f g h やるドラ ダブルキャスト”. PlayStation 公式サイト. ソニー・インタラクティブエンタテインメント. 2019年5月19日閲覧。
  2. ^ a b c d やるドラポータブル ダブルキャスト”. PlayStation 公式サイト. ソニー・インタラクティブエンタテインメント. 2019年5月19日閲覧。
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  4. ^ 劇中のスタッフロールより。
  5. ^ a b c d やるドラポータブル ダブルキャスト オンライン配信版”. PlayStation 公式サイト. ソニー・インタラクティブエンタテインメント. 2019年7月26日閲覧。
  6. ^ やるドラ ダブルキャスト the Best版”. PlayStation 公式サイト. ソニー・インタラクティブエンタテインメント. 2019年7月26日閲覧。
  7. ^ a b 『週刊ファミ通』第700巻(2002年5月10・17日号)、20-28頁。
  8. ^ 『公式ガイド』、88頁。
  9. ^ 『公式ガイド』、15頁。
  10. ^ パッケージの表裏面より。
  11. ^ 『公式ガイド』、12頁。
  12. ^ a b 『公式ガイド』、14頁。
  13. ^ a b c d e f g h 「ダブルキャスト」ザ・ドラマCD”. アニプレックス. 2019年7月18日閲覧。
  14. ^ ザ・ドラマCD「ダブルキャスト」(廃盤)”. CDJournal.com. シーディージャーナル. 2021年3月11日閲覧。
  15. ^ a b c d e f g h i j k 『アンソロジーコミック』、161頁。
  16. ^ a b c 『アンソロジーコミック』、162頁。
  17. ^ a b c d ダブルキャスト アンソロジーコミック”. SBクリエイティブ. 2019年7月18日閲覧。
  18. ^ 見るドラマから"やる"ドラマ、再登場!! 『やるドラ ポータブル』シリーズ”. ファミ通.com. KADOKAWA Game Linkage (2005年4月25日). 2021年3月5日閲覧。
  19. ^ a b 『とんがりギャルゲー紀行』、16-21頁。
  20. ^ a b c d 【ダブルキャスト】心に闇を抱えたボクッ娘が教えてくれた家族の絆【ギャルゲーBAR☆カワチ_第2回】”. シシララTV. シシララ. 2021年2月28日閲覧。
  21. ^ a b c 『ダブルキャスト』発売から今日で20周年! 美少女との出会いから陰惨なバッドエンドまでフルアニメで描く意欲的なADV”. iNSIDE. イード (2018年6月25日). 2021年2月28日閲覧。
  22. ^ 『レトロゲームMANIAX ADV'80-'00 レジェンドアドベンチャーゲーム』、112-113頁。
  23. ^ a b c 『サーヴィランス 監視者』 開発者ロングインタビュー(2)”. 電撃オンライン. KADOKAWA (2002年4月11日). 2019年7月26日閲覧。
  24. ^ a b 『週刊ファミ通』第1540巻(2018年6月21日号)、121頁。
  25. ^ 『公式ガイド』、3頁。
  26. ^ イシイジロウ氏ら第一線で活躍するクリエイターがアドベンチャーゲームを語り尽くす!――「弟切草」「かまいたちの夜」から始まった僕らのアドベンチャーゲーム開発史(前編)”. 4Gamer.net. Aetas (2013年11月9日). 2021年3月6日閲覧。
  27. ^ 『ダブルキャスト』発売から20年。『やるドラ』シリーズ第1弾をネタバレありで振りかえる【周年連載】”. 電撃オンライン. KADOKAWA Game Linkage (2018年6月25日). 2021年3月4日閲覧。
  28. ^ 『公式ガイド』、19頁。
  29. ^ a b 『公式ガイド』、16頁。
  30. ^ 『公式ガイド』、13頁。
  31. ^ a b c 『ファンブック』、8-9頁。
  32. ^ a b c d e 『ファンブック』、10-12頁。
  33. ^ a b c d e f 『ファンブック』、16-19頁。
  34. ^ 『ファンブック』、26-27頁。
  35. ^ a b 『ファンブック』、28-30頁。
  36. ^ 『ファンブック』、31-33頁。
  37. ^ a b 『ファンブック』、43-47頁。
  38. ^ a b c 『ファンブック』、48-53頁。
  39. ^ a b c 『ファンブック』、54頁。
  40. ^ a b c d e f g 『ファンブック』、55-62頁。
  41. ^ a b c d e f g 『ファンブック』、62-63頁。
  42. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v 『ファンブック』、64-69頁。
  43. ^ a b c 『ファンブック』、70-73頁。
  44. ^ a b c 『ファンブック』、74-75頁。
  45. ^ a b 『公式ガイド』、22頁。
  46. ^ a b c d e f 『ファンブック』、3頁。
  47. ^ 『オフィシャルガイドブック』、7頁。
  48. ^ a b c 『公式ガイド』、23頁。
  49. ^ a b c 『オフィシャルガイドブック』、90頁。
  50. ^ 平松晶子(声優)、鈴村健一(声優)、水谷優子(声優)、白鳥由里(声優)、森久保祥太郎(声優)、梶浦由記(音楽) (21 January 1999). 「ダブルキャスト」ザ・ドラマCD (CD). SPE・ビジュアルワークス.
  51. ^ 『ファンブック』、12-15頁。
  52. ^ 『オフィシャルガイドブック』、70頁。
  53. ^ a b c Good End 01「ダブルキャスト」より。
  54. ^ a b c 『公式ガイド』、27頁。
  55. ^ 『公式ガイド』、29頁。
  56. ^ 『オフィシャルガイドブック』、11頁。
  57. ^ a b 『公式ガイド』、24頁。
  58. ^ a b Good End 04「とらわれた心」より。
  59. ^ a b 『オフィシャルガイドブック』、8頁。
  60. ^ 『ファンブック』、86-88頁。
  61. ^ 『公式ガイド』、26頁。
  62. ^ 『オフィシャルガイドブック』、10頁。
  63. ^ a b c d e 『公式ガイド』、28頁。
  64. ^ a b c d 『公式ガイド』、25頁。
  65. ^ a b Bad End 01「少女」からBad End 17「真実は…」より。
  66. ^ Good End 02「志穂」より。
  67. ^ Good End 03「美月」より。
  68. ^ Normal End 01「翔子」より。
  69. ^ Normal End 02「映研」より。
  70. ^ Normal End 03「親友」より。
  71. ^ Normal End 04「麻由」より。
  72. ^ Normal End 05「マリア」より。
  73. ^ Normal End 06「花織」より。
  74. ^ Bad End 01「少女」より。
  75. ^ Bad End 02「夢のつづき」より。
  76. ^ Bad End 03「狂気(1)」より。
  77. ^ Bad End 04「狂気(2)」より。
  78. ^ Bad End 05「狂気(3)」より。
  79. ^ Bad End 06「狂気(4)」より。
  80. ^ Bad End 07「狂気(5)」より。
  81. ^ Bad End 08「狂気(6)」より。
  82. ^ Bad End 09「かこひめの寝屋」より。
  83. ^ Bad End 10「殺人鬼」より。
  84. ^ Bad End 11「真犯人(1)」より。
  85. ^ Bad End 12「真犯人(2)」より。
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参考文献

外部リンク