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{{画像提供依頼|リニューアル前の車内の画像、シュプール号に使用された「フルフル」|date=2012年10月12日}}
{{鉄道車両
{{鉄道車両
|車両名=国鉄185系電車
|車両名 =国鉄185系特急形直流電車
|社色=#000000
|社色=#000000
|画像=JNR 185 series EMU 021.JPG
|画像=Jnr 185 A8-C1-Odoriko 20120715.jpg
|pxl =300px
|画像説明=185系0番台<br />「湘南ライナー」
|画像説明=185系0番台<br/>田町車両センターC1+A8編成 リバイバルストライプ塗装<br/>2012年7月
|編成両数=10両(A編成・[[MT比|6M4T]])<br />7両(B・OM編成・4M3T)<br />5両(C編成・2M3T)
|unit =self
|営業最高速度=110
|編成 =10両編成(0番台・基本編成)<br/>5両編成(0番台・付属編成)<br/>7両編成(200番台)
|車両定員=M:68、M':64、Tc:56、Ts:48、T:68
|営業最高速度 =110km/h<ref name="rj170-21"/>
|編成定員=A:604、B・OM:424、C:312
|設計最高速度 =
|全長=20,000 (Tc:20,280)
|最高速度 =
|全幅=2,946
|起動加速度 =
|全高=4,066
|減速度(常用最大)=
|車体長=M:19,503、Tc:19,852、Ts:19,500
|減速度(非常) =
|車体幅=2,903
|編成定員 =
|車体高=4,066
|車両定員 =[[#編成表|編成表]]を参照
|車両重量=M:43.2 (43.3)、M':44.1 (44.2)、Tc:36.2、Ts:34.0、T:33.5
|編成長 =
|編成重量=A:402.3<br />B・OM:281.4<br />C:193.2
|最大寸法 =
|軌間=1,067
|全長 =20,280[[ミリメートル|mm]]<ref name="rj170-21"/>(先頭車)<br/>20,000mm(中間車)<ref name="rj170-21"/>
|電気方式=[[直流電化|直流]]1,500V<br />([[架空電車線方式]])
|全幅 =2,946mm<ref name="rp838-51"/>
|モーター出力=120kW
|全高 =4,066mm(集電装置なし)<ref name="rj170-21"/><br/>4,140mm(集電装置付)<ref name="rj170-21"/>
|歯車比=17:82 = 1:4.82
|車体長 =19,850mm(先頭車)<ref name="rp838-51"/><br/>19,500mm(中間車)<ref name="rp838-51"/>
|電動機=MT54D
|車体幅 =2,900mm<ref name="rj170-21"/>
|制御装置=[[抵抗制御]]、[[電気車の速度制御#弱め界磁制御|直並列組合せ制御、弱界磁制御]]
|車体高 =3,650mm(屋根高さ)<ref name="rp838-51"/>
|ブレーキ方式=[[電磁直通ブレーキ]]<br />[[発電ブレーキ]]<br />[[抑速ブレーキ]]
|車体材質 =[[炭素鋼|普通鋼]]製
|保安装置=[[自動列車停止装置#ATS-P形(デジタル伝送パターン形)|ATS-P]]・[[自動列車停止装置#ATS-S改良形(ATS-Sx形)|ATS-S<small>N</small>]]・[[自動列車制御装置#D-ATC|D-ATC]](B3 - B5編成)
|編成質量 =
|備考=
|車両質量 =[[#編成表|編成表]]を参照
|軌間 =1,067mm
|電気方式 =[[直流電化|直流]]1,500[[ボルト (単位)|V]]<br/>([[架空電車線方式]])
|主電動機 =MT54D<ref name="rj170-21"/><br/>([[直巻整流子電動機]])
|主電動機出力 =120kW
|搭載数 =8台/1ユニット<ref name="rj170-21"/>
|端子電圧 =
|定格速度 =52.5km/h<ref name="rj170-21"/>
|定格引張力 =6,690kg<ref name="rj170-21"/>
|歯車比 =17:82=1:4.82<ref name="rj170-21"/>
|駆動装置 =[[カルダン駆動方式]]
|制御装置 = CS43A<ref name="rj170-21"/><br/>(電動カム軸接触器式・[[電気車の速度制御#抵抗制御|抵抗制御・直並列組合せ・弱め界磁制御]])
|台車 =[[国鉄DT32形台車|DT32H]](電動台車)<ref name="rj170-21"/><br/>[[国鉄DT32形台車|TR69K]](付随台車)<ref name="rj170-21"/>
|制動方式 =[[発電ブレーキ]]併用[[電磁直通ブレーキ|電磁直通空気ブレーキ (SELD) ]]・応荷重装置付<ref name="rj170-21"/><br/>[[保安ブレーキ|直通予備ブレーキ]]<ref name="rj170-21"/><br/>[[手ブレーキ]](クハ185)<ref name="rj170-21"/>
|保安装置 =[[自動列車停止装置#ATS-S改良形(ATS-Sx形)|ATS-S<small>N</small>]]<br/>[[自動列車停止装置#ATS-P形(デジタル伝送パターン形)|ATS-P]]<br/>[[自動列車制御装置#D-ATC|D-ATC]](B3 - B5編成)
|製造メーカー =[[日本車輌製造]]、[[川崎重工業車両カンパニー|川崎重工業]]、[[近畿車輛]]、[[東急車輛製造]]、[[日立製作所]]
|備考 =
|備考全幅 =
}}
}}
'''国鉄185系電車'''(こくてつ185けいでんしゃ)は、[[日本国有鉄道]](国鉄)が設計・製造した[[直流電化|直流]][[特急形車両|特急形電車]][[1981年]](昭和56年)から[[1982年]](昭和57年)にかけて227両が製造された。[[1987年]]([[昭和]]62年)の[[国鉄分割民営化|分割民営化]]時には、全車両が[[東日本旅客鉄道]](JR東日本)に承継された
'''国鉄185系電車'''(こくてつ185けいでんしゃ)は、[[日本国有鉄道]](国鉄)が[[1981年]]に運用を開始した[[特急形車両|特急形]][[直流電化|直流]][[電車]]である


特急形車両でありながら[[通勤]][[通学]]輸送にも対応させるという、それまでの国鉄にはなかった新しい試みのもとに設計・製造されたことが特徴で<ref name="rp838-50"/>、[[東海道本線]]で[[普通列車]]と[[急行列車]]に使用されていた<ref group="注" name="間合い">[[#伊藤170|伊藤 (1981) p.41]]に掲載の当時の153系の運用図表から、『国鉄監修 交通公社の時刻表』1981年8月号 pp.77-82で153系使用の列車を確認すると、平日ダイヤにおいて東京発の153系使用列車は22本設定されている中で急行「伊豆」は4本だけ、土曜ダイヤでは24本中急行は10本、休日ダイヤでは20本中急行は4本しかない(不定期運行の列車を除く)。このような事情から、本項では、当時東海道線で運用されていた153系に関しては「間合い運用」という語句を使用しない。</ref>[[国鉄153系電車|153系電車]]の置き換えのために登場した車両である。[[1982年]]には[[高崎線]]などで使用されていた[[国鉄165系電車|165系電車]]を置き換えるために、耐寒耐雪装備や[[碓氷峠#横軽対策|横軽対策]]<ref group="注" name="横軽">[[信越本線]]の[[横川駅 (群馬県)|横川]]と[[軽井沢駅|軽井沢]]の間を通過するために、車両側に対して講じられた対策のこと。</ref>を施した車両が増備され、1982年までに合計227両が製造された。
== 概要 ==
老朽化した[[急行形車両|急行形電車]]([[国鉄153系電車|153系]]・[[国鉄165系電車|165系]])の老朽取替え用として計画され、投入された線区の事情によって、若干仕様の異なる0番台・200番台の2区分番台が製造された。


[[1987年]]の[[国鉄分割民営化|分割民営化]]時には全車両が[[東日本旅客鉄道]](JR東日本)に承継され、[[1995年]]から[[2002年]]にかけて全車両が車内外のリニューアルを施され、[[特急列車]]や[[湘南ライナー]]等を中心に運用されている。
本系列が置換え対象とする車両は、[[急行列車]]だけでなく、[[間合い運用]]として[[普通列車]]でも運用されており、さらに製造直前に想定されていなかった[[特別急行列車|特急列車]]への格上げ<ref>出典:交通新聞社「鉄道ダイヤ情報」2008年2月号。{{要出典範囲|ただし、計画当初から形式称号の十位に『8』が付されていること、登場時の国鉄旅客局長であった[[須田寛]](後のJR東海社長・会長)によれば「(当時の)名鉄特急車([[名鉄7000系電車|7000系]]など)の運用を参考に、運用効率・汎用性の高い車両として登場させた」旨の発言があることから、当初より『特急・普通汎用車』として計画されていた、とする説もある|date=2010年11月}}<!--書物(雑誌)名は不明ながら、当時の須田氏の寄稿・対談記事(鉄道ジャーナル辺り)か、著作の中にあったはず-->。</ref>を実施するため従来の「特急用車両は特急専用」という慣例を打ち破り国鉄史上初めて普通列車と特急列車の両方で運用することを前提に設計・製造された。


本項では以下、東海道本線については「東海道線」と表記する。また、文中で使用する編成記号については[[#編成表|編成表]]を参照。
本系列が登場した時点で、既に2扉クローズド[[デッキ]]車による東京圏通勤輸送における普通列車運用は、混雑の度合いから事実上困難となっており、ラッシュ時間帯を避けた特急列車の[[回送]]を目的とした列車(送り込み列車)での客扱いにとどまった。かつての朝の上り普通列車[[熱海駅|熱海]]発[[東京駅|東京]]行きの定期運用では、着席客には評価されたが立ち客にとっては立つ場所が狭く車内が混雑したため、のちに本系列を通勤ライナー運用の財源にする形で近郊形・一般形に置き換えられている。


== 登場の経緯 ==
また、この車両を用いて早朝の[[高崎線]]上りで運転されていた普通列車1本も、2004年の[[湘南新宿ライン]]の拡充に伴うダイヤ改正で一般形電車に置き換えられている。ただし、高崎地区では朝の[[通勤列車]]に運用された。
[[ファイル:153series01.jpg|thumb|200px|left|「湘南電車」に使用されていた153系]]
1970年代の国鉄東海道線では、「[[湘南電車]]」として親しまれた[[国鉄80系電車|80系電車]]の後継車両として導入された<ref name="rj170-39"/>153系が普通列車や急行列車「[[踊り子 (列車)|伊豆]]」に運用されていた<ref name="rj170-41"/><ref group="注" name="間合い"/>。しかし、1980年時点で東海道線に運用されていた153系197両のうち160両が製造後19年以上経過しており<ref name="rp838-10"/>、経年劣化が深刻な状況になっていた。


このため、国鉄東京南鉄道管理局では153系を置き換えるための車両の構想を立案することになった<ref name="dj286-14"/>。しかし、先に述べたように、東海道線で使用されている153系は普通列車にも運用されており<ref group="注" name="間合い"/>、車両の運用効率を向上し、置き換える車両数を抑制するためには、153系と同様に東海道線の通勤用としても使用可能にする必要があった<ref name="rj170-15"/>。この時点では特急への格上げという考えはなく、あくまで急行「伊豆」の置き換えが命題であった<ref name="dj286-14"/>。この時点で構想されていた車両仕様は、「普通列車に使用できるように両開き扉を2箇所に配置し、デッキのない転換クロスシート車」というものであった<ref name="dj286-14"/>。その後、通勤需要は考慮するものの、デッキなしでは居住性に問題があると判断され<ref name="dj286-14"/>、客用扉も片開き1,000mm幅に変更されつつ、置き換え用車両のコンセプトがまとめられていった<ref name="dj286-15"/>。
完全な特急形ではない、伊豆特急への充当、[[国鉄80系電車#車両デザイン|湘南型]]の発展形となる前面形状、[[国鉄157系電車#貴賓車クロ157形|クロ157形]][[貴賓車]]の牽引車の任を1985年に引継いだ、以上の4点から「[[国鉄157系電車|157系]]の後継車両」「157系の再来」とも評される<ref>ほか「157系の孫」とも。</ref>。なおクロ157形との公式本線運転は[[1993年]][[5月13日]]を最後に行われていない。


車両コンセプトがまとめられた後、営業部門から、急行「伊豆」を特急列車に格上げしたいという意向があった<ref name="rj170-15"/>。このため、新型車両は急行を特急に格上げするための車両として製造することになり<ref name="rp838-10"/>、車両のカラーリングは斬新なものを導入することになった<ref name="dj286-15"/>。
=== 構造 ===
0番台・200番台共通の事項について解説する。


こうして、新型車両は国鉄では初めての試みとなる「特急用としても通勤用としても使用できる車両」として登場したのが185系である。
==== 車体 ====
長期使用を考慮して設計されており、[[ポリエチレン]]樹脂による「塗屋根」や車体腰板部全部とドア、洗面所やトイレの一部を[[ステンレス鋼]]板とするなど従来の国鉄車両の腐食に弱かった部分を補強してある。


== 車両概説 ==
運転台は非貫通構造としたが、幅1,000mmの片開扉を片側2か所([[グリーン車]]は1か所)に設け客室側窓を開閉可能としている点は急行形電車と同様である<ref>ただし、サロ185-208だけは中央寄り5列分(4列 - 8列)の客室窓が固定化されており開閉できない。皇室輸送(お召し列車ではない臨時の特別列車扱い)で両毛線を走った際に貴賓室となったことがある。</ref>。
本節では、0番台(基本番台)登場当時の仕様を基本として、耐寒耐雪仕様など増備途上での仕様変更については個別に記述する。更新による変更については沿革で後述する。


185系は0番台(基本番台)に10両[[編成 (鉄道)|編成]]・5両編成が存在し、耐寒耐雪仕様の200番台は7両編成で組成されており、系列中に5形式が存在する。編成については、[[#編成表|編成表]]を参照のこと。
[[国鉄181系電車|151系]]から続いたデザインから脱却し、前面部は近郊型の117系に準ずるようなデザインとなり、明るいカラーリングを採用して新鮮なイメージと共に利用客に好印象を与えた。なお、先頭車前面の国鉄特急シンボルマークとステンレス切り抜き文字による車両番号標記は従来の国鉄特急形電車と同様である。


; クハ185形 :編成両端の先頭車となる[[制御車]]で、下り向き先頭車 (T'c) が0番台・200番台(耐寒耐雪仕様)、上り向き先頭車(Tc)が100番台・300番台(耐寒耐雪仕様)。0番台・100番台が15両ずつ<ref name="rp838-23"/>、200番台・300番台が16両ずつ製造された<ref name="rp838-2324"/>。
==== 動力性能 ====
; モハ184形 :[[動力車|中間電動車]] (M') で、室内[[照明]]や[[冷房|冷]][[暖房|暖]]房などのサービス用補助電源装置を搭載する。0番台が31両<ref name="rp838-2223"/>、200番台が32両製造された<ref name="rp838-23"/>。
[[ファイル:Truck-DT32H.jpg|thumb|200px|right|DT32H形台車]]
; モハ185形 :モハ184形と電動車ユニットを構成する[[動力車|中間電動車]] (M) で、[[集電装置]]と[[主制御器|主制御装置]]を搭載する。便所・洗面所の設備は省略されている。0番台が31両<ref name="rp838-2223"/>、200番台が32両製造された<ref name="rp838-23"/>。
MT54D形主電動機 (120kW) ・CS43系主制御器を採用し[[抑速ブレーキ]]を装備。営業運転最高速度も当時の急行形車両と同等の110km/hで設計されており、歯車比は[[近郊形電車]]や同時期に[[京阪神]]地区の[[新快速]]用に設計・製造された[[国鉄117系電車|117系電車]]と同等の4.82である。[[鉄道車両の台車|台車]]は[[制御車]]・[[付随車]](クハ・サハ・サロ)がTR69K形、[[動力車|電動車]](モハ)が[[国鉄DT32形台車|DT32H形]]を装着した。
; サハ185形 :編成中間に組み込まれる[[付随車]]で、便所・洗面所の設備は省略されている。0番台のみ7両製造された<ref name="rp838-24"/>。
; サロ185形 :編成中間に組み込まれる付随車([[グリーン車]])で、乗務員室と車販準備室を備える。この形式のみ出入台は片側1箇所のみ。0番台・200番台とも16両ずつ製造された<ref name="rp838-24"/>。


=== 車体 ===
また、本系列の[[ジャンパ連結器]]はKE96形を採用したが、当初は置換え対象の153系・165系との混結運用を考慮したためKE64形2基<ref>165系のKE64形は153系のKE57A形の後継機種で互換性がある。</ref>も搭載した。なお、田町配置車はその後KE64形を撤去しているが、[[碓氷峠|横軽区間]]での運用が存在した新前橋配置車は[[国鉄EF63形電気機関車|EF63形電気機関車]]と連結する関係から残された。
クハ185形は車体長19,850[[ミリメートル|mm]]・全長は20,280mm、それ以外の形式は車体長19,500mm・全長20,000mmで、いずれも車体幅2,900mm・最大幅2,946mmの[[炭素鋼|普通鋼]]製車体である。車体断面はそれまでの特急形車両とは異なり、[[国鉄117系電車|117系電車]]と同様の車体断面とした。


{{Double image aside|right|JRE EC185.jpg|185|JR East 185 shintokyu kusatsu.jpg|180|0番台は緑の斜めストライプ3本|200番台は緑の横帯}}
==== 車内 ====
塗装デザインについては、それまでの国鉄の特急形車両では[[クリーム4号]]をベースに[[赤2号]]の横帯を入れていた<ref name="rj170-16"/>が、185系ではそれまでの「横方向の塗り分けとする」考えから脱却し<ref name="rj170-17"/>、車体のベース色を[[クリーム10号]]とした<ref name="rj170-16"/>上で、「伊豆の木々の緑」をイメージした[[緑14号]]の帯<ref name="rj170-16"/>を右下がり60度の角度で3本配した<ref name="rj170-17"/>。帯の幅は向かって左側から1,600mm、800mm、400mmと<ref name="rp838-51"/>、幅をそれぞれ変えることによって変化をもたせ<ref name="jnr10-119"/>、軽快なイメージとした<ref name="rj170-17"/>。これは当時の国鉄としてはきわめてユニークな塗り分けであった<ref name="jnr10-119"/>。この塗装デザインのため、0番台では側面の車両番号の表示はストライプと重ならないように位置がずらされている<ref name="rp838-54"/>。200番台ではベースはクリーム10号で同一であるが、側面窓下に300mm幅で緑14号の横帯を配した<ref name="rp838-54"/>。
[[普通車 (鉄道車両)|普通車]]の[[鉄道車両の座席|座席]]は、急行列車での運用を想定していたため当時の特急形車両の標準であった簡易[[リクライニングシート]]ではなく転換クロスシートを採用した。さらに落成当初は[[列車便所|トイレ]]の汚物処理装置は未設置(取付準備工事のみ)であった。また、当時の現業部門からの要望により[[操縦席|乗務員室]]は広く確保され乗務員の業務環境は改善された。


先頭部の形状は、それまでの特急形車両のようなボンネットタイプやドームタイプではなく<ref name="rj170-17"/>、1979年から運用されていた117系電車を基本として<ref name="rj170-17"/>、ソフトなイメージを与えるために丸みを持たせた上で<ref name="rj170-17"/>、前面窓の下には緑14号の帯を入れることで前面窓を大きく感じさせることを図った<ref name="rj170-17"/>。側面の乗務員室窓下には[[ステンレス鋼|ステンレス]]の切り文字でJNRマークを配した<ref name="rp838-54"/>。200番台ではJNRマークは緑14号の転写式シートに変更され<ref name="rp838-54"/>、位置も客室側面窓上部に変更された<ref name="rp838-54"/>。連結器上には警笛(タイフォン)が設けられているが、0番台ではメッシュであるのに対し、200番台ではカバーが設けられているのが外観上の識別点である<ref name="N22-73"/>。
これらの事情から、[[ハードウェア]]としてもサービス内容からも当時の標準的な特急形車両と比較すると見劣りする点もあり、非難も受けたが、後のリニューアル工事で座席については問題点が解消された。


車体については省力化対策の一環として、外板下部400mmと戸袋部分などの腐食しやすい部分についてはステンレスを多用することによって腐食防止対策とした<ref name="rp838-51"/>ほか、屋根についても布張りではなくウレタン系樹脂塗料を使用した塗り屋根とし<ref name="rj170-21"/>、雨樋は強化プラスチック (FRP) 製とした<ref name="rp838-51"/>。また、窓のガラスを固定方法についても、Hゴムは使用せずに[[アルミニウム合金]]やステンレスの押え金取り付けとした<ref name="rp838-51"/>。
== 番台区分 ==
=== 0番台 ===
{{Vertical_images_list
|幅= 200px
| 1=JRE EC185.jpg
| 2=0番台登場時の塗装<br />2001年 [[東神奈川駅|東神奈川]] - [[横浜駅|横浜]]間
| 3=JNR 185 series EMU 026.JPG
| 4=リニューアル後の0番台
}}
[[東海道線 (JR東日本)|東海道本線東京口]]で運用されていた153系の置換え用に製造されたグループである。基本の10両編成8本80両と付属の5両編成7本35両の計115両が<!--1980年 - ←最初に登場のA1編成は1981年1月29日新製であって1980年ではない。1980年度と混同しているものと思われる-->1981年に田町電車区(現・[[田町車両センター]])に配置が開始され、当初は一時的に153系と併結して急行「伊豆」にも投入されたが、10月のダイヤから従来の急行「伊豆」を格上げして特急「あまぎ」と統合した[[エル特急]]「[[踊り子 (列車)|踊り子]]」で本格的使用を開始した。


{{Double image aside|right|Moha185-31.jpg|194|Saro185-16.jpg|180|普通車の出入台は2箇所、窓は2個1組のユニット窓|グリーン車の出入台は1箇所、窓も単独窓}}
登場時の車体外板塗装は、白地([[クリーム10号]])に[[緑14号]]の斜めストライプを3本配した、今までの車両にはない非常に斬新なデザインが採用された<ref>運用される[[伊豆半島|伊豆]]の山々をイメージしたものとされる。また、「踊り子」という運用列車の[[列車愛称|愛称]]と同様に、[[川端康成]]の[[小説]]『[[伊豆の踊子]]』の冒頭部分を意識していたともされている。</ref>。
側面客用扉はグリーン車のサロ185形を除き片側2か所とし<ref name="rj170-15"/>、各車両の両端部に出入り台を配置した<ref name="jnr10-118"/>。扉の開口幅はそれまでの特急形車両では700mm幅が標準のところを1,000mmとすることで<ref name="rj170-15"/>、乗降客の流れをスムーズにすることを図った<ref name="rj170-15"/>。側面窓はそれまでの特急形車両であれば固定窓とするところであった<ref name="rj170-20"/>が、普通列車運用を考慮して開閉式とした<ref name="rj170-20"/><ref group="注">[[国鉄183系電車|189系電車]]でも、側面窓の一部は開閉可能とされたが、あくまで冷房故障などに備えた非常用のものである。</ref>。特急としてのイメージを維持するため<ref name="rj170-20"/>、117系のような2段窓ではなく最大開口部寸法を400mm確保した<ref group="注">側面方向幕直下の窓のみ最大開口部寸法は150mm([[#prof838|『鉄道ピクトリアル』通巻838号 p.52]])。</ref>アルミニウム合金製のユニット式1段上昇窓とし<ref name="rj170-20"/>、開閉を容易にするためバランサーを内蔵させた<ref name="rj170-20"/>。グリーン車の外窓枠については、普通車の銀色に対してレモンゴールドに着色した<ref name="rp838-51"/>。普通車の窓幅は726.5mm幅で<ref name="rj170-16"/>、2個1組のユニット窓としている。グリーン車の窓幅については975mm幅の<ref name="rj170-17"/>単独窓である。


=== 内装 ===
[[2010年]]現在、特急「踊り子」のほか、[[東京駅|東京]]・[[品川駅|品川]]始発・終着の「[[湘南ライナー]]」などで運用されている。
普通車の配色については、カジュアルなイメージとするため、明るい暖色系をベースとして<ref name="rj170-17"/>、天井はチェック模様<ref name="rj170-17"/>、側内張りは布目模様<ref name="rj170-1718"/>、室内妻板はコルクモザイク模様とし<ref name="rj170-18"/>、カーテンは緑の横縞模様とした<ref name="rj170-18"/>。グリーン車についてはシックなイメージとするため、側内張り・室内妻板ともにベージュと茶色の革絞模様<ref name="rj170-18"/>、窓枠と内帯はレモンゴールドとし<ref name="rj170-18"/>、カーテンはベージュを貴重とした金色の波模様とした<ref name="rj170-18"/>。なお、側面窓を開閉式にしたことに伴い、それまでの特急形車両のように横引カーテンだけでは窓を開けた際に問題が生じるので、普通車・グリーン車とも巻き上げカーテンを併設した<ref name="rj170-20"/>。


出入台との仕切り扉については、それまでの車両では扉幅は820mmでありながら引き戸の把手の分を引き残すために実質的な有効開口幅は700mmであった<ref name="rj170-19"/>が、185系の普通車では戸柱部分に切り欠きを設け<ref name="rj170-19"/>、ここに把手の分が入り込むようにすることで実質有効開口幅を770mmに確保し<ref name="rj170-19"/>、乗客の流れをスムーズになるようにした<ref name="rj170-19"/>。扉自体はマット式スイッチを使用した自動扉である<ref name="rp838-52"/>が、グリーン車以外は乗務員室からのスイッチ装置によって手動式に変更可能とした<ref name="rj170-19"/>。
==== 形式別概説 ====
{{Sound|JR East 185 syonanliner No.3 moha185-5 ohfuna.ogg|モハ185-5走行音}}
; モハ185形
: 中間電動車でモハ184形とユニットを組む。定員68名。[[抵抗器|主抵抗器]]・主制御器・[[集電装置|パンタグラフ]]を搭載する。パンタグラフは従来の直流特急形と異なり1基搭載としている。
; モハ184形
: 中間電動車でモハ185形とユニットを組む。定員64名。[[電動発電機]] (MG) ・[[圧縮機|空気圧縮機]] (CP) などを搭載する。
; クハ185形
: 制御車で0番台が偶数向([[神戸駅 (兵庫県)|神戸]]方)、100番台が奇数向(東京方)でジャンパ栓収めが設置されている。定員56名。分割併合運用の多い本形式であるが、[[連結器#電気連結器|電気連結器]]および[[自動解結装置|自動連解装置]]は装備されていない。
[[ファイル:Reclining-Seat-JRE-TS185.JPG|thumb|200px|right|サロ185形0番台座席]]
; サロ185形
: 中間付随車でグリーン車。車販準備室を備える。定員48名。
; サハ185形
: 中間付随車。編成中の空気容量を補うためCPを搭載する。0番台のみ存在し付属編成(C編成)に連結される。定員68名。車体はモハ185形とほぼ同一でトイレと洗面所は設置されていない。


座席については、それまでの特急車両では普通車の座席に簡易リクライニングシートを採用していたが、185系では通勤電車としての使い心地も考慮し<ref name="rj170-15"/>、こげ茶色の[[モケット]]を使用した<ref name="rj170-12"/>転換クロスシートをシートピッチ910mmで配置した<ref name="jnr10-118"/>。この座席は117系の座席と同一機構であるが<ref name="rp838-52"/>、背ずりの枕部分を分割形とし、座り心地やメンテナンス性の改善を図ったW-17形である<ref name="rp838-52"/>。グリーン車は赤色のモケットを使用したリクライニングシートで<ref name="rp838-52"/>、[[国鉄キハ183系気動車|キロ182形気動車]]に使用されているものと同じR-27B形を<ref name="rp838-52"/>、シートピッチ1,160mmで配置した<ref name="rj170-17"/>。
{| class="wikitable" style="font-size:80%; text-align:center;"
|+田町車両センター所属車(A1 - A8編成)
|-
|colspan="10"|{{TrainDirection| [[新宿駅|新宿]]・東京 |伊豆急下田・熱海・[[黒磯駅|黒磯]]・[[前橋駅|前橋]]}}
|-
|クハ185<br/>-100||モハ185<br/>-0||モハ184<br/>-0||モハ185<br/>-0||モハ184<br/>-0||サロ185<br/>-0||サロ185<br/>-0||モハ185<br/>-0||モハ184<br/>-0||クハ185<br/>-0
|}
{| class="wikitable" style="font-size:80%; text-align:center;"
|+田町車両センター所属車(C1 - C7編成)
|-
|colspan="5"|{{TrainDirection| 新宿・東京 |伊豆急下田・熱海・黒磯・前橋}}
|-
|クハ185<br/>-100||モハ185<br/>-0||モハ184<br/>-0||サハ185<br/>-0||クハ185<br/>-0
|}
{{-}}


クハ185形・モハ184形・サロ185形には車端部に[[列車便所|トイレ]]と[[洗面器#洗面台・洗面所|化粧室]]を設けた<ref name="rj170-21"/>。便所はFRP製のユニットとしたが、完全密封タイプとして便所回りの水がユニットの外にこぼれない設計とすることで腐食防止対策の一環とした<ref name="rj170-21"/>。ただし、地上処理施設の関係から、汚物処理装置は準備工事のみであった<ref name="rp838-52"/>。200番台では妻面に換気用の小窓が設けられている<ref name="rp838-54"/>。便所は<!--この節は「登場当時の仕様」を記述するところ-->全て和式である<!--クハ185とサロ185の便所を洋式に改造したことについては沿革に出典付きで記述してあります--><ref name="rp838-52"/>。
=== 200番台 ===
{{Vertical_images_list
|幅= 200px
| 1=JR East 185 shintokyu kusatsu.jpg
| 2=登場時の塗装
| 3=JR East 185 shintokyu akagi.jpg
| 4=ストライプ塗装に変更された田町転属車
| 5=Jnr 185 kusatsu.jpg
| 6=リニューアル後の新前橋所属車<br/>「EXPRESS 185」
| 7=JRE-EF634-Express185.jpg
| 8=碓氷峠での運用<br/>[[1997年]] 横川 - 軽井沢間
| 9=Jnr_185_OM3-Kusatsu-20120103.jpg
| 10=湘南色化されたOM03編成
| 11=Jnr 185 OM8-out of service-20120429.jpg
| 12=157系電車を模したOM08編成
| 13=JR East 185 shintokyu tanigawa akagi.jpg
| 14=クハ185形200番台
| 15=JR East 185 EMU "Minakami".JPG
| 16=クハ185形300番台
}}
1981年から1982年にかけて製造されたグループで、7両編成16本計112両が[[新前橋電車区]](現・[[高崎車両センター]])に配置された。0番台車と同様にダイヤ改正以前から徐々に投入されたため、当初は165系との併結運用の対応が実施され、急行列車にも投入されたが、[[東北新幹線|東北]]・[[上越新幹線]]暫定開業時のアクセス輸送のため、[[東北本線]][[上野駅|上野]] - [[大宮駅 (埼玉県)|大宮]]間で運転された「[[新幹線リレー号]]」や[[1982年11月15日国鉄ダイヤ改正]]で格上げされた特急列車への充当で本格的運用が開始された。


=== 主要機器 ===
寒冷地での使用を考慮して、耐寒・耐雪装備が強化されており、[[信越本線]][[横川駅 (群馬県)|横川]] - [[軽井沢駅|軽井沢]]間([[碓氷峠]])の入線対策として、[[台枠]]ならびに[[連結器]]の強化・[[国鉄EF63形電気機関車|EF63形電気機関車]]との連結・空気バネパンク機能などの通称『横軽対策』も施工されている<ref name="rp838-53">[[電気車研究会]]『[[鉄道ピクトリアル]]』通巻838号(2010年9月号)p53。</ref><ref>横軽対策施工車である●(Gマーク)が車両番号の左側に表記されていたが、当該区間の廃止後に全般検査を受けた車両から順次外され(塗りつぶされ)た。</ref>。当該区間では安全対策上、重量のある車両を横川側に組成させる方針からサロ185形は軽井沢方の6号車(14両編成で運行される際には13号車も該当)とした。
{{Sound|JR East 185 syonanliner No.3 moha185-5 ohfuna.ogg|185系の走行音}}
電装品や[[鉄道車両の台車|台車]]については、基本的には117系で採用したものをそのまま踏襲した<ref name="rj170-15"/>。


[[主電動機]]については、出力120[[ワット (単位)|kW]]のMT54D形[[直巻整流子電動機|直流直巻電動機]]を採用し<ref name="rp838-52"/>、各電動台車に2台ずつ装架した。主回路制御装置についても電動カム軸接触器式の制御装置であるCS43A形である<ref name="rp838-52"/>。[[歯車比]]は17:82 (4.82) で近郊形電車と同様とした<ref name="rp838-50"/>が、これは当時の使用線区においては最高速度が110km/hで、高速性能に重点を置いても効果が少ないことや<ref name="rj170-15"/>、通勤時の稠密なダイヤに対応するために加減速性能に余裕を持たせる<ref name="rj170-16"/>という理由が挙げられている。
登場時の車体塗装は白地に緑の帯を1本巻いたもので、これは東北・上越新幹線の[[新幹線200系電車|200系]]とイメージを統一するためである。田町電車区に転属した編成は転属後(一部は転属直前)に0番台に準じた斜めストライプに変更したが、側面の[[鉄道の車両番号|車両番号]]の表記位置<ref>0番台がストライプを避けて中央より左側にずらしているのに対し、モハ184形を除く200番台では中央に表記される。また余談だが、0番台の車両番号表記位置は現行塗色に変更後も変わっていない。</ref>の関係で車両番号表記とストライプが重なることとなった<ref>モハ185形は車両番号表記が完全にストライプにかかっていた。</ref>。


{{Double image aside|right|JNR-185-DT32H-Bogie-02.jpg|130|JNR-185-DT32H-Bogie.jpg|260|DT32H形台車に装架されたMT54D形電動機|DT32H形台車}}
[[1985年]](昭和60年)の東北・上越新幹線上野開業により「新幹線リレー号」が廃止されたため、4編成28両が「踊り子」用として田町電車区に転出し、0番台と併用されていた[[国鉄183系電車|183系1000番台]]を置き換えた<ref>田町転属の際にサロ185形の連結位置が編成中央への変更を実施。</ref>。さらに[[1988年]](昭和63年)に1本、[[1990年]](平成2年)に2本と合計7編成49両が転出している。
[[鉄道車両の台車|台車]]は、[[動力車|動力]]台車がDT32H形<ref name="rp838-52"/>、[[付随車|付随]]台車がTR69K形で<ref name="rp838-52"/>、いずれの台車も既に117系で採用実績のある<ref name="rp838-44"/>[[空気バネ|空気ばね]]台車である。先頭台車のスロープロウは、0番台においては暖地向けとなるため装備していない<ref name="jnr10-119"/>が、200番台では設けられている<ref name="rp838-53"/>。[[鉄道のブレーキ|制動装置(ブレーキ)]]については、[[応荷重装置]]付[[発電ブレーキ]]併用[[電磁直通ブレーキ|電磁直通空気ブレーキ (SELD) ]]を採用した<ref name="rj170-21"/>。


[[集電装置]](パンタグラフ)は、菱形のPS16形をモハ185形の前位車端部<ref group="注">東海道線では東京寄り、高崎線では上野寄り。</ref>に設置した<ref name="rp838-52"/>。200番台ではばねにカバーを設けたPS16J形とした<ref name="rp838-54"/>。
一方、新前橋電車区に残った9編成63両はそれまで残存していた[[上越線]]・[[吾妻線]]・[[両毛線]]・[[宇都宮線|東北本線]]系統の急行列車を置き換え、[[新特急]]「谷川」「草津」「あかぎ」「なすの<ref>「なすの」は1990年に田町配置の200番台に運用移管。</ref>」に投入された。


[[エアー・コンディショナー|冷房装置]]については、普通車では通勤時間帯を考慮し<ref name="rj170-20"/>、通勤車両と同様の[[集中式冷房装置]]である冷房能力42,000[[カロリー|kcal]]/hのAU75C形を採用した。グリーン車ではラッシュ時でも定員乗車と考え<ref name="rj170-20"/>、冷房能力28,000kcal/hのAU71C形集中式冷房装置を搭載した<ref name="rj170-20"/>。200番台の2次車<ref group="注">新前橋電車区に新製配置された、S219+S220編成以降が該当する([[#小榑838|小榑 (2010) p.12]])。</ref>では、普通車の冷房装置を省エネタイプのAU75G形に変更した<ref name="rp838-54"/>。また、117系に続いて新鮮外気取入送風機を採用した<ref name="dj286-16"/>。
[[1994年]](平成6年)から1995年(平成7年)にかけて2本の編成が「[[シュプール号]]」用の特別塗装「フルフル色」に変更<ref>当時の新前橋電車区の受持である「シュプール号」はグリーン車を抜いた6両編成で、サロ185-208はこの塗装に変更されたが、サロ185-201だけは従来色のままであった。</ref>されている。


補助電源装置は、出力190kVAの電動発電機 (MG) であるDM106形<ref name="rp838-52"/>をモハ184形に搭載した<ref name="rj170-21"/>が、これは国鉄の電車では初採用となるブラシレスMGである<ref name="rp838-73"/>。電動空気圧縮機は0番台ではモハ184形とサハ185形<ref name="rp838-51"/>、200番台では横軽対策<ref group="注" name="横軽"/>の一環でサロ185形にも搭載された<ref name="rp838-51"/>。0番台とサロ185形200番台ではMH113B-C2000M形を<ref name="rp838-52"/>、モハ184形200番台では誘導電動機を使用したMH3075A-C2000M形を採用した<ref name="rp838-54"/>上で除湿装置を付加した<ref name="rp838-54"/>。
また、信越本線では1988年頃から高崎 - 長野間で毎日運転の快速列車「信州リレー号」に投入された<ref>グリーン車は普通車扱いとされた。</ref>。その後特急「あさま」の増発により高崎 - 軽井沢間の普通列車に短縮されたが、横軽区間の下り最終・上り始発列車として同区間の廃止まで運用された<ref>これとは別に1991年夏には高崎 - 中軽井沢間の臨時普通列車「軽井沢リレー号」の一部にもグリーン車を普通車扱いとして投入された。</ref>。


0番台では153系との併結を考慮し、クハ185形には本来のKE96形[[ジャンパ連結器]]のほかに、KE64形ジャンパ連結器を2つ装備した<ref name="rp838-53"/>。200番台では165系との併結に対応させ、協調継電器箱を165系用に変更した<ref name="rp838-53"/>ほか、KE64形ジャンパ連結器の線番号を変更した<ref name="rp838-53"/><ref group="注">165系のKE64形は153系のKE57A形の後継機種で互換性がある。</ref>。
[[2006年]](平成18年)[[3月18日]]から高崎車両センター所属編成は[[大宮総合車両センター]]車両検査科東大宮センターに転配され、2007年3月ダイヤ改正で「[[ホームライナー]]」以外の普通列車運用は消滅した。


=== 横軽対策 ===
2010年秋季には{{PDFlink|「[http://jres.jp/news/docs/%EF%BC%88HP_%E8%8D%89%E6%B4%A550%E5%91%A8%E5%B9%B4%20_2_.pdf 特急草津号50周年感謝キャンペーン]」}}を実施するため、同年9月21日に出場したOM03編成の車体塗装は[[国鉄80系電車|80系電車]]を模した湘南色に変更された。
200番台に施工された横軽対策<ref group="注" name="横軽"/>で、前述の点も含めて以下に列記する。
; 空気ばねパンク装置:横川と軽井沢の間でEF63形電気機関車と連結した場合は、空気ばねの空気を抜く必要があるため、そのための装置を設置<ref name="rp838-53"/>。またサロ185形にも電動空気圧縮機を設置<ref name="rp838-51"/>。
; 車掌弁増設:軽井沢側の先頭車(クハ185形200番台)に増設<ref name="rp838-53"/>。


== 沿革 ==
さらに、2012年春季には、OM08編成が[[国鉄157系電車|157系電車]]を模した塗装となり、3月3日に高崎 → 伊豆急下田間で「上州踊り子」として、3月3日と3月4日に伊豆急下田 - 東京間で「あまぎ」として、それぞれ運転された。
=== 運用開始・東海道線153系を置き換え ===
[[ファイル:153series03.JPG|thumb|153系との併結運用]]
1981年1月から順次入線し、[[田町車両センター|田町電車区]]に配置された。同年3月26日より、まず153系の付属編成を置き換える形で運用が開始された<ref name="rp838-35"/>が、特急形車両でありながら、初運用は普通列車であった<ref name="rp838-35"/>。急行「伊豆」に使用されたのは翌々日の同年3月28日からである<ref name="rp838-35"/>。これらの運用途上では、153系と連結して運用されることもあった<ref name="dj286-15"/>。


同年7月までに0番台の115両が出揃い、同年10月1日からはエル特急「[[踊り子 (列車)|踊り子]]」7往復と、朝夕の普通列車10往復での運用が開始された<ref name="rp838-12"/><ref group="注" name="185-1981local">[[#小榑838|小榑 (2010) p.14]]に掲載の運用表によれば、1981年10月1日ダイヤ改正時点で東海道線において185系で運用される普通列車は以下の通りである。時刻については[[#JTB8108|『国鉄監修 交通公社の時刻表』1981年8月号]]による。<br/>下り…品川4:32発沼津行き、東京6:04発熱海行き、東京7:22発伊東行き、東京8:29発平塚行き、東京17:05発国府津行き、東京18:04発熱海行き、東京18:40発伊豆急下田行き、東京20:10発国府津行き、東京23:19発平塚行き、東京23:53発小田原行き<br/>上り…小田原4:24発東京行き、平塚5:56発東京行き、小田原5:51発東京行き、国府津6:25発東京行き、沼津6:54発東京行き、熱海8:10発東京行き、平塚9:35発東京行き、伊東15:32発熱海行き、伊東17:39発東京行き、熱海21:18発東京行き</ref>が、この時点では特急「あまぎ」に使用されていた183系を「踊り子」3往復に運用していた<ref name="rp838-14"/>。また、153系の運用のうち、普通列車のみの運用については、113系が82両製造されて置き換えられている<ref name="rp838-1314"/>。
==== 形式別概説 ====
; モハ185形
: 中間電動車でモハ184形とユニットを組む。主抵抗器・主制御器・パンタグラフを搭載する。200番台ではこの形式のみトイレを設置していない。
; モハ184形
: 中間電動車でモハ185形とユニットを組む。MG・CPなどを搭載する。
; クハ185形
: 制御車で200番台が偶数向き、300番台が奇数向きでジャンパ栓収めを設置している。
; サロ185形
: 中間付随車でグリーン車。


明るいカラーリングにより新鮮なイメージは、利用客に好印象を与えたが、急行の全廃により特急に乗らざるを得なくなり、実質的な値上げという意見もあった<ref name="rp838-13"/>。
==== 編成組成 ====

{| class="wikitable" style="font-size:80%; text-align:center;"
しかし、ピーク時間帯を外しているとはいえ、2扉クローズド[[デッキ]]車での普通列車運用は遅延を招く事態になっていた<ref name="dj314-24"/>。185系が登場した頃には、既に東海道線においては2扉デッキ付きの車両による通勤輸送は困難になっていたのである。
|+大宮総合車両センター所属車(OM01 - OM09編成)

=== 新幹線リレー号への投入と165系の置き換え ===
{{Double image aside|right|185-200 Shinkansen Relay Omiya 1982.jpg|180|JRE-EC185-200.jpg|180|新幹線リレー号<br/>1982年)|高崎線系統普通列車運用<br/>1982年11月から設定<br/>1991年撮影}}
これに引き続き、高崎線で運用されていた165系を置き換えるために、1981年末から185系を63両製造することになった<ref name="rp838-15"/>。この時の車両では、置き換えの対象となる165系の運用を考慮し、耐寒耐雪装備や横軽対策<ref group="注" name="横軽"/>が施されることになり、200番台として区分されることになった<ref name="rp838-53"/>。200番台は1982年3月から急行「[[あかぎ (列車)|あかぎ]]」で運用を開始<ref name="rj551-59"/>、増備とともに急行「[[水上 (列車)|ゆけむり]]」「[[草津 (列車)|草津]]」「軽井沢」や普通列車で運用された<ref name="rj551-59"/>。

一方、国鉄では[[東北新幹線|東北]]・[[上越新幹線]]の建設を進めていたが、[[上野駅|上野]]から[[大宮駅|大宮]]までの区間において用地買収が難航したため、「1982年春に大宮を起点とする暫定開業」を1980年12月に決定していた<ref name="rp838-15"/>。この暫定開業時には、上野と大宮の間に新幹線連絡専用の列車を運行することとなり<ref name="rp838-15"/>、この連絡列車にも185系を運用することとしたため、200番台は49両が追加製造される事になった<ref name="rp838-15"/>。このとき、[[会計検査院]]からは「東北新幹線が東京まで乗り入れた場合は185系は余剰となる」という理由で反対があったが<ref name="rp838-16"/>、「新幹線接続という一体感」のある新車による輸送サービスは最低限必要であり、新幹線開通後の185系は近距離特急に使用する予定であることを説明し、半年ほどかかって会計検査院の理解を得られたという<ref name="rp838-16"/>。

ともあれ、1982年6月23日の東北新幹線開業と同時に、185系200番台を使用した「[[新幹線リレー号]]」の運行が開始された<ref name="rp838-15"/>。この時点では、「やまびこ」4往復と「あおば」6往復が設定されており、各列車に接続する運行体制であった<ref name="rp838-15"/>。同年11月15日の上越新幹線開業からは、新幹線リレー号は28往復に増発された<ref name="rp838-17"/>。また、この時から特急「[[水上 (列車)|谷川]]」・「[[草津 (列車)|白根]]」・「[[あかぎ (列車)|あかぎ]]」<ref name="rp838-17"/>や、一部の普通列車にも運用が開始された<ref name="rp838-17"/>。普通列車運用では、[[高崎駅|高崎]]から軽井沢・中軽井沢までの[[信越本線]]普通列車運用に投入され、[[碓氷峠]]を越えていたことが特筆される<ref name="dj286-46"/><ref group="注" name="185-1982local">[[#小榑838|小榑 (2010) p.18]]に掲載の運用表によれば、1982年11月15日ダイヤ改正時点で高崎線系統において185系で運用される普通列車は、特急列車の末端区間を除くと以下の通りである。時刻については[[#JTB8211|『国鉄監修 交通公社の時刻表』1982年11月号]]による。<br/>下り…高崎20:58発軽井沢行き、新前橋9:16発前橋行き、新前橋6:32発水上行き、新前橋7:55発水上行き、長野原6:34発万座・鹿沢口行き<br/>上り…中軽井沢6:37発高崎行き、桐生18:55発高崎行き、水上7:30発新前橋行き、万座・鹿沢口20:02発長野原行き</ref>。

=== 新特急・湘南ライナーへの運用開始 ===
1982年から1983年にかけて、田町電車区の全編成に対して循環式汚物処理装置が設置された<ref name="rp838-68"/>。

{{Double image aside|right|JR East 185 shintokyu tanigawa akagi.jpg|180|185shonanliner.jpg|190|新特急「谷川」<br/>1985運用開始|「湘南ライナー」<br/>1986年11月から運用開始<br/>2008年撮影}}
1985年3月14日に、東北・上越新幹線が上野まで延伸開業したことに伴い、「新幹線リレー号」は廃止されることになった<ref name="rp838-17"/>。これに伴い、それまで「新幹線リレー号」に使用されていた185系は、上野発着の急行の特急格上げに使用されることになった<ref name="rp838-17"/>。この時に、東北本線・高崎線の特急のうち、首都圏近郊を運行範囲とする特急については「[[新特急]]」を冠する愛称に変更され<ref name="rp838-17"/>、高崎線系統では「[[水上 (列車)|新特急谷川]]」「[[草津 (列車)|新特急草津]]」「[[あかぎ (列車)|新特急あかぎ]]」、東北本線系統では「[[とちぎ (列車)|新特急なすの]]」の運行が開始された<ref name="rp838-17"/>。

{{Double image aside|right|185-200 relay.jpg|100|JNR 185-200 Odoriko2.jpg|200|田町への転属前に塗装が変更された編成|200番台オリジナル色で「踊り子」に運用される編成}}
また、余剰となった200番台のうち4編成は新前橋電車区から田町電車区に転属となり<ref name="rp838-35"/>、それまで「踊り子」の一部に使用されていた183系を置き換えた<ref name="rj551-59"/>。置き換えられた183系は長野運転所へ転属した<ref name="rp838-19"/>。このときに田町電車区に転属した4編成のうち、1編成は転属前に斜めストライプ塗装に変更された<ref name="dj286-45"/>
<ref group="注" name="転属車">側面の[[鉄道の車両番号|車両番号]]の表記位置は0番台がストライプを避けて中央より左側にずらしているのに対し、モハ184形を除く200番台では中央に表記される関係で、田町へ転出した編成が斜めストライプに変更されると、車両番号表記とストライプが重なることとなった。特にモハ185形は車両番号表記が完全にストライプにかかっていた。</ref>が、その他の3編成は横帯1本の塗装のままで使用され<ref name="dj286-45"/>、順次0番台と同様の斜めストライプに変更された<ref name="dj286-45"/><ref group="注" name="転属車"/>。これによって、「踊り子」は全列車が185系によって運行されることになった<ref name="rp838-19"/>。それまでクロ157を使用したお召し列車は田町電車区の183系が使用されていたが、田町電車区から183系が転出したことに伴い、185系がクロ157と連結して運用されることになった<ref name="dj286-47"/>。

1986年11月1日のダイヤ改正では、着席通勤を目的とした列車として「湘南ライナー」の運行が開始され、田町電車区の185系が運用されるようになった。「湘南ライナー」はその後も順次増発されたが、その一方で朝夕の普通列車運用は減少し、特に夕方の下り列車での運用は「湘南ライナー」に置き換えられて消滅した<ref name="dj87-11"/><ref group="注" name="185-1991local">[[#奥山87|奥山 (1991) pp.10-11]]によれば、1991年3月16日ダイヤ改正時点で東海道線において185系で運用される普通列車は以下の通りである。<br/>下り…東京6:07発熱海行き(15両編成)、東京6:18発小田原行き(15両編成)、平塚7:56発熱海行き(5両編成)、東京7:24発伊東行き(東京→熱海間15両編成・熱海→伊東間10両編成)、小田原10:13発熱海行き(5両編成)、小田原12:38発熱海行き(5両編成)<br/>上り…熱海8:10発東京行き(熱海→品川間15両編成・品川→東京間10両編成)、熱海9:08発小田原行き(5両編成)、熱海11:52発小田原行き(5両編成)</ref>。

1987年12月からは、前橋から伊豆急下田まで直通する特急「モントレー踊り子」が土休日に運行開始され、新前橋電車区の185系が使用された。

{{Double image aside|right|185-200 Nasuno.jpg|180|JR East 185 shintokyu akagi.jpg|180|新特急「なすの」<br/>新前橋電車区受け持ち時代|新特急「あかぎ」<br/>田町所属車}}
1988年3月13日のダイヤ改正では、「新特急なすの」のうち4往復が廃止されたことに伴い「踊り子」増発用に転用されることになり<ref name="dj46-81"/>、1988年3月11日付で7両編成×1編成が新前橋電車区から田町電車区へ転属した<ref name="rp838-2324"/>。その一方、このダイヤ改正からは、上越新幹線と連絡して高崎と[[長野駅|長野]]を結ぶ[[快速列車]]「信州リレー号」の運行が開始されることになった<ref name="dj46-86"/>。この列車は上越新幹線と乗り継ぐことで、長野から東京への日帰り滞在時間を1時間50分ほど拡大する目的で設定されたもので<ref name="dj46-86"/>、これに新前橋電車区の185系200番台が運用されることになった<ref name="dj46-86"/><ref group="注" name="185-1991local2">[[#奥山87|奥山 (1991) p.18]]によれば、1991年3月16日ダイヤ改正時点で高崎線系統において185系で運用される普通列車は、新特急の末端区間を除くと以下の通りである。特記のないものは7両編成でグリーン車は普通車扱い。<br/>下り…長野原6:36発万座・鹿沢口行き(グリーン車は通路扱い)、高崎6:20発桐生行き、高崎8:00発新前橋行き、高崎9:02発前橋行き(グリーン車は通路扱い)、高崎21:54発長野行き快速「信州リレー号」<br/>上り…長野5:25発高崎行き快速「信州リレー号」、籠原5:27発上野行き(14両編成)、桐生7:12発高崎行き、前橋21:10発高崎行き</ref>。

1990年3月10日のダイヤ改正では、東北本線の「新特急なすの」が1往復を除いて快速列車に格下げとなったため<ref name="rj286-97"/>、7両編成×2編成が新前橋電車区から田町電車区へ転属した<ref name="rj286-97"/>。また、このダイヤ改正で「モントレー踊り子」は廃止された。残った1往復は新宿発着に変更され、その後田町電車区の185系による運行に変更されている。また、1993年からは新宿発着の「新特急ホームタウン高崎」「新特急あかぎ」が設定され、田町電車区の185系が使用された。一方、1991年の多客時には、上越新幹線と連絡して運行する臨時普通列車「軽井沢リレー号」の一部に、新前橋電車区の185系が運用されている。

田町電車区の185系のうち、B編成については1989年度に中央東線の狭小トンネルに対応したPS24形集電装置に<ref name="rp838-68"/>、A6編成については1990年度にPS24形集電装置に<ref name="rp838-68"/>、C編成については1990年度に追従性の向上を図ったPS21形集電装置への交換が行われた<ref name="rp838-68"/>。また、1993年から1994年にかけて、田町電車区のクハ185形とサロ185形については便所が洋式に変更された<ref name="rp838-55"/>。

クロ157形との公式本線運転は[[1993年]][[5月13日]]を最後に行われていない。

=== シュプール号「フルフル」 ===
1994年度はスキー専用列車「シュプール号」の運行開始から10周年となるため、これを記念して「シュプール号」に特別塗装車両を導入することになり<ref name="rj340-108"/>。新前橋電車区のS201+S202編成とS215+S216編成の2編成が特別塗装車両に選ばれた<ref name="rj342-93"/>。

この特別塗装は[[ジョン・シェリー]]が原画を担当し<ref name="rj342-93"/>、「列車に乗り込むときから少しでも気分が盛り上がる楽しい列車」になることをねらい、ブルーとホワイトのツートンカラーをベースに、動物たちと人間が一緒にスキーを楽しむというイラストが描かれたものであった<ref name="rj342-93"/>。「雪よ、降れ!」という願いと、また冬や雪への気持ちを「いっぱい」 (="full") 乗せて走る列車という意味を込めて「フルフル」と命名された<ref name="rj340-108"/>。

この2編成は、1995年1月6日から同年3月27日まで、グリーン車を外した6両編成で<ref name="rj342-93"/>、「シュプール上越3号・2号」と「シュプール草津・万座」に限定運用された<ref name="rj340-108"/>。「シュプール号」運行終了後は、5月までそのままの色でグリーン車を組み込んだ7両編成で通常運用に入った<ref name="rj342-93"/>。

=== リニューアル ===
{{Triple image|right|JR East 185-200 out of service.jpg|190|Seat of JR 185-200.JPG|95|Green Car's Seat of JR 185-200.JPG|95|1995年以降リニューアルの<br/>新前橋所属車|普通車座席<br/>リニューアル後|グリーン車座席<br/>リニューアル後}}
1995年9月から1996年11月にかけて、新前橋電車区の200番台についてリニューアル工事が行われた<ref name="rp838-72"/>。この工事では、普通車の座席を回転式リクライニングシートに変更し、より特急形らしい設備とした<ref name="rp614-76"/>ほか、車内の化粧板の交換や床の塗り床加工などが行われた<ref name="rj350-84"/>。また、外部塗装デザインも、クリーム色をベースに上州三山をモチーフとした黄色・グレー・赤色のブロックパターンを配したものとした<ref name="rp838-54"/>ほか、側面に "EXPRESS 185" のロゴが入っていることが特徴である<ref name="rp838-7"/>。1997年にはグリーン車の座席も交換された<ref name="rp838-72"/>。1996年の夏には、熊谷・高崎から日本海側へ向かう海水浴利用者のために運行された臨時快速列車「[[マリンブルーくじらなみ号|青海川]]」に、新前橋電車区の185系が運用されている。

一方、首都圏では1989年以降に土休日のみ運行の「ホリデー快速」が運行されていた<ref name="rj350-103"/>が、1995年10月から11月の土休日では初めて「ホリデー特急」が運行された<ref name="rj350-103"/>。これは大船と奥多摩を結ぶ「ホリデー特急おくたま号」・奥多摩と逗子を結ぶ「ホリデー特急かまくら号」・鎌倉と高尾を結ぶ「ホリデー特急たかお」の3列車が設定され<ref name="rj350-103"/>、いずれも田町電車区の185系5両編成が使用された<ref name="rj350-103"/>。ヘッドマークは「特急」という文字が入ったものを表示した<ref name="rj350-103"/>。同年12月1日のダイヤ改正では、東北新幹線の列車名に「なすの」が新設されることに伴い、田町電車区の185系を使用していた「新特急なすの」は「ホームタウンとちぎ」「おはようとちぎ」に列車名が変更された<ref name="rj350-101"/>。

[[ファイル:JRE-EF634-Express185.jpg|thumb|EF63との横軽区間での運用]]
1996年には横浜から横浜線経由で中央東線へ直通する臨時特急「はまかいじ」へ運用するため<ref name="dj286-20"/>、田町電車区のB3・B4・B5編成については[[京浜東北線]]・[[根岸線]]への入線に対応したATC装置の取り付け改造が行われた<ref name="dj286-20"/>。この改造により、該当編成のクハ185形は定員が4名減少した。

1997年9月30日限りで信越本線の横川と軽井沢の区間は廃止となった<ref name="rp646-5"/>が、廃止直前まで高崎と軽井沢を結ぶ普通列車として185系が運用され、185系は定期普通列車では最後に碓氷峠を越えた形式となった<ref group="注" name="横軽970930">なお、最後の普通列車となったのは、軽井沢発高崎行き臨時普通列車の165系である(『鉄道ジャーナル』通巻374号 p.24)。</ref>。最終日の9月30日には185系を使用した臨時列車も運行された<!--軽井沢に夜間滞泊したら翌日戻れないから--><ref name="rp646-5"/>。

なお、153系・165系との連結に対応して設置されていたKE64形ジャンパ連結器については、0番台については全て撤去し<ref name="rp838-70"/>、200番台については栓受けのみ残している<ref name="rp838-70"/><ref name="rp838-72"/>。また、転落防止用外幌の設置については、田町電車区の車両については2002年に<ref name="rp838-69"/>、新前橋電車区の車両については2004年に行われている<ref name="rp838-72"/>。[[1996年]]から[[1999年]]にかけて、全編成の先頭車前面の列車番号表示器が[[発光ダイオード|LED]]式に変更された<ref name="rp838-69"/><ref name="rp838-72"/>。

{{Double image aside|right|JR East 185 Limited Express Odoriko.jpg|200|Reclining-Seat-JRE-TS185.JPG|180|1999年以降リニューアルの<br/>田町所属車|サロ185形座席<br/>リニューアル後}}
1998年には田町電車区のサロ185形について、バケットタイプの座席への交換が行われた<ref name="dj286-21"/>。また、翌1999年から2002年にかけて、田町電車区の185系においてもリニューアル工事が行われ、普通車の座席がリクライニングシートに交換された<ref name="rp838-69"/>ほか、化粧板の交換などが行われ<ref name="rp838-69"/>、普通車の仕切り扉はマットスイッチ式からセンサー式に変更された<ref name="dj286-22"/>。また、外部塗装デザインは湘南色をあしらったブロックパターンへ変更された<ref name="dj286-21"/>。

2004年10月15日限りで、高崎線で上り1本だけ残っていた普通列車運用から185系は外れた。その後、JR東日本の車両の検査体制の見直しに伴い<ref name="rj477-109"/>、高崎車両センター<ref group="注">2005年12月10日に新前橋電車区から改称([[#DJ314-2|『鉄道ダイヤ情報』通巻314号 p.24]])。</ref>に配置されていた185系は、全車両が2006年3月18日付けで、大宮総合車両センターへ転属となった<ref name="rj477-109"/>。この転属後、高崎と横川の間に設定されていた間合い運用の普通列車は185系の運用ではなくなり<ref name="dj286-24"/>、以後185系の普通列車は通勤ライナーを除けば東京7:24発の伊東行き1本だけとなっている<ref name="dj286-44"/>。

=== リバイバル塗色が次々と登場 ===
{{Double image aside|right|185kei OM03.jpg|185|Jnr 185-OM8-Soyokaze-20120715.jpg|230|湘南色塗装のOM03編成|157系塗装のOM08編成}}
2010年9月、特急「草津」が1960年の運行開始から50周年となることを記念し<ref name="rj551-60"/>、大宮車両センター配置のOM03編成が80系電車を模した[[黄かん色]]と[[緑2号]]のツートンカラー(湘南色)に塗装変更された<ref name="rj551-60"/>。また、2011年には特急「踊り子」の運転開始30周年記念として、7月14日に全般検査を出場した田町車両センター<ref group="注">2004年6月1日に田町電車区から改称([[#DJ314-2|『鉄道ダイヤ情報』通巻314号 p.24]])。</ref>配置のA8編成が、登場当時の斜めストライプ塗装に変更されて登場した<ref name="rf606-21"/>。

この時点で、既に「157系の塗装<ref group="注">クリーム4号をベースカラーとして赤2号の帯が入る</ref>に変更」という構想はあった<ref name="rf614-93"/>が、「群馬県ディスティネーションキャンペーン」の開催などのイベントが相次いでいたためその余裕はなく<ref name="rf614-93"/>、実現は2012年に入ってからとなった。キャンペーン終了後に話題性のある列車設定が発案され<ref name="rf614-93"/>、2012年2月29日に大宮車両センターOM08編成が157系と同様の塗装に変更された上で全般検査から出場して運用開始<ref name="rf614-180"/>、3月3日に運行された臨時特急「上州踊り子」「あまぎ」にも使用された<ref name="rf613-194"/>。この年の6月には、田町車両センターのC1編成が斜めストライプ塗装に復元され<ref name="rf617-170"/>、同年6月23日より運用を開始した<ref name="rf617-170"/>。

185系は登場から30年以上、リニューアルからも10年以上を経過しているが、2012年6月末の時点では置き換え計画は未定とされている<ref name="rj551-63"/>。

== 編成表 ==
; 凡例 : Tc …[[制御車]]、M …[[動力車|電動車]]、T…[[付随車]]、Ts…[[グリーン車]]、CON…[[主制御器|制御装置]]、MG…[[電動発電機]]、CP…[[圧縮機|電動空気圧縮機]]<br/>乗…乗務員室、販…車内販売準備室、WC…[[列車便所|トイレ]]・[[洗面器#洗面台・洗面所|洗面所]]

=== 0番台 ===
0番台は全て田町電車区→田町車両センターに配置されている。

==== 10両編成(基本編成) ====
{| class="wikitable" style="text-align:center; font-size:80%; margin:1em 0em 2em 3em;"
|-
|-
|style="border-bottom:solid 3px #246029; background-color:#E7E7E8;"|&nbsp;
|colspan="7"|{{TrainDirection|上野| [[水上駅|水上]]・[[万座・鹿沢口駅|万座・鹿沢口]]・前橋 }}
|style="border-bottom:solid 3px #246029;" colspan="10"|{{TrainDirection|[[東京駅|東京]]・[[新宿駅|新宿]]|[[小田原駅|小田原]]・[[伊豆急下田駅|伊豆急下田]]}}
!style="border-bottom:solid 3px #246029;" colspan="2"|備考
|-
|-
!号車
|クハ185<br/>-300||モハ185<br/>-200||モハ184<br/>-200||モハ185<br/>-200||モハ184<br/>-200||サロ185<br/>-200||クハ185<br/>-200
| 10 || 9 || 8 || 7 || 6 || 5 || 4 || 3 || 2 || 1
!rowspan="3" style="border-bottom:solid 3px #CA6A1F;"|編成記号<ref name="JRR86-30"/>
!rowspan="3" style="border-bottom:solid 3px #CA6A1F;"|特記事項
|-
!形式
| '''クハ185''' || '''モハ185''' || '''モハ184''' || '''モハ185''' || '''モハ184''' || '''サロ185''' || '''サロ185''' || '''モハ185''' || '''モハ184''' || '''クハ185'''
|-
!style="border-bottom:solid 3px #CA6A1F;"|区分
|style="border-bottom:solid 3px #CA6A1F;"| Tc ||style="border-bottom:solid 3px #CA6A1F;"| M ||style="border-bottom:solid 3px #CA6A1F;"| M' ||style="border-bottom:solid 3px #CA6A1F;"| M ||style="border-bottom:solid 3px #CA6A1F;"| M' ||style="border-bottom:solid 3px #CA6A1F;"| Ts ||style="border-bottom:solid 3px #CA6A1F;"| Ts ||style="border-bottom:solid 3px #CA6A1F;"| M ||style="border-bottom:solid 3px #CA6A1F;"| M' ||style="border-bottom:solid 3px #CA6A1F;"| Tc'
|-
! rowspan="8" |車両番号<ref name="JRR86-30"/>
|101||1||1||2||2||1||2||3||3||1||A1|| &nbsp;
|-
|103||5||5||6||6||3||4||7||7|||3||A2|| &nbsp;
|-
|105||9||9||10||10||5||6||11||11||5||A3|| &nbsp;
|-
|107||13||13||14||14||7||8||15||15||7||A4|| &nbsp;
|-
|108||16||16||17||17||9||10||18||18||8||A5|| &nbsp;
|-
|111||21||21||22||22||11||12||23||23||11||A6|| サロ185-12は一部固定窓<ref name="rp838-70"/><ref group="注" name="サロ固定窓AB">中央部の5列分の窓が固定窓となっている([[#日向838|日向 (2010) p.70]])。</ref>
|-
|114||26||26||27||27||13||14||28||28||14||A7|| 列車巡回ビデオ装備編成<ref name="rp838-68"/>
|-
|115||29||29||30||30||15||16||31||31||15||A8|| 斜めストライプ塗装<ref group="注" name="斜めA8">2011年7月の全般検査において塗装変更([[#岡田606|『鉄道ファン』通巻606号 p.21]])。</ref>
|-
!搭載機器
| &nbsp; || CON,PT || MG,CP || CON,PT || MG,CP || &nbsp; || &nbsp; || CON,PT || MG,CP || &nbsp; ||colspan="3" |&nbsp;
|-
!style="border-bottom:solid 3px #246029;"|自重<ref name="rp838-68"/><br/><small>()内は新製当時</small>
|style="border-bottom:solid 3px #246029;"| 36.6t<br/><ref group="注" name="巡回チタ">列車巡回ビデオ装備のクハ185は36.7t([[#日向838|『鉄道ピクトリアル』通巻838号 p.68]])。</ref><br/><small>(36.2t)</small> ||style="border-bottom:solid 3px #246029;"| 43.7t<br/><small>(43.2t)</small> ||style="border-bottom:solid 3px #246029;"| 44.6t<br/><small>(44.1t)</small> ||style="border-bottom:solid 3px #246029;"| 43.7t<br/><small>(43.2t)</small> ||style="border-bottom:solid 3px #246029;"| 44.6t<br/><small>(44.1t)</small> ||style="border-bottom:solid 3px #246029;"| 34.0t<br/><ref group="注" name="Ts1516">サロ185-11・12の現車標記は34.1t([[#日向838|『鉄道ピクトリアル』通巻838号 p.68]])。</ref> ||style="border-bottom:solid 3px #246029;"| 34.0t<br/><ref group="注" name="Ts1516"/> ||style="border-bottom:solid 3px #246029;"| 43.7t<br/><small>(43.2t)</small> ||style="border-bottom:solid 3px #246029;"| 44.6t<br/><small>(44.1t)</small> ||style="border-bottom:solid 3px #246029;"| 36.6t<br/><ref group="注" name="巡回チタ"/><br/><small>(36.2t)</small> ||colspan="3" style="border-bottom:solid 3px #246029;"|&nbsp;
|-
!車内設備
| 乗,WC || &nbsp; || WC || &nbsp; || WC || 乗,販,WC || 乗,販,WC || &nbsp; || WC || 乗,WC ||colspan="3" |&nbsp;
|-
!定員<ref name="rp838-68"/>
| 56 || 68 || 64 || 68 || 64 || 48 || 48 || 68 || 64 || 56 ||colspan="3"|&nbsp;
|}
|}

{| class="wikitable" style="font-size:80%; text-align:center;"
|+田町車センター所車(B1 - B7編成)
==== 5編成(付属編成) ====
{| class="wikitable" style="text-align:center; font-size:80%; margin:1em 0em 2em 3em;"
|-
|-
|style="border-bottom:solid 3px #246029; background-color:#E7E7E8;"|&nbsp;
|colspan="7"|{{TrainDirection| 新宿・東京 |伊豆急下田・熱海・黒磯・前橋}}
|style="border-bottom:solid 3px #246029;" colspan="5"|{{TrainDirection|[[東京駅|東京]]・[[新宿駅|新宿]]|[[小田原駅|小田原]]・[[修善寺駅|修善寺]]}}
!style="border-bottom:solid 3px #246029;" colspan="2"|備考
|-
|-
!号車
|クハ185<br/>-300||モハ185<br/>-200||モハ184<br/>-200||サロ185<br/>-200||モハ185<br/>-200||モハ184<br/>-200||クハ185<br/>-200
| 15 || 14 || 13 || 12 || 11
!rowspan="3" style="border-bottom:solid 3px #CA6A1F;"|編成記号<ref name="JRR86-30"/>
!rowspan="3" style="border-bottom:solid 3px #CA6A1F;"|特記事項
|-
!形式
| '''クハ185''' || '''モハ185''' || '''モハ184''' || '''サハ185''' || '''クハ185'''
|-
!style="border-bottom:solid 3px #CA6A1F;"|区分
|style="border-bottom:solid 3px #CA6A1F;"| Tc ||style="border-bottom:solid 3px #CA6A1F;"| M ||style="border-bottom:solid 3px #CA6A1F;"| M' ||style="border-bottom:solid 3px #CA6A1F;"| T ||style="border-bottom:solid 3px #CA6A1F;"| T'c
|-
! rowspan="7" |車両番号<ref name="JRR86-30"/>
||102||4||4||1||2||C1||斜めストライプ塗装<ref group="注" name="斜めC1">2012年6月に塗装変更([[#RF617|『鉄道ファン』通巻617号 p.170]])。</ref>
|-
||104||8||8||2||4||C2||&nbsp;
|-
||106||12||12||3||6||C3||&nbsp;
|-
||109||19||19||4||9||C4||&nbsp;
|-
||110||20||20||5||10||C5||&nbsp;
|-
||112||24||24||6||12||C6||&nbsp;
|-
||113||25||25||7||13||C7||&nbsp;
|-
!搭載機器
| &nbsp; || CON,PT || MG,CP || CP || &nbsp;||colspan="3" |&nbsp;
|-
!style="border-bottom:solid 3px #246029;"|自重<ref name="rp838-68"/><br/><small>()内は新製当時</small>
|style="border-bottom:solid 3px #246029;"| 36.6t<br/><small>(36.2t)</small> ||style="border-bottom:solid 3px #246029;"| 43.7t<br/><small>(43.2t)</small> ||style="border-bottom:solid 3px #246029;"| 44.6t<br/><small>(44.1t)</small> ||style="border-bottom:solid 3px #246029;"| 34.1t<br/><small>(33.6t)</small> ||style="border-bottom:solid 3px #246029;"| 36.6t<br/><small>(36.2t)</small> ||colspan="3" style="border-bottom:solid 3px #246029;"|&nbsp;
|-
!車内設備
| 乗,WC || &nbsp; || WC || &nbsp; || 乗,WC ||colspan="3" |&nbsp;
|-
!定員<ref name="rp838-68"/>
| 56 || 68 || 64 || 68 || 56 ||colspan="3"|&nbsp;
|}
|}
{{-}}


=== 200番台 ===
== リニューアル工事 ==
==== 新前橋→大宮配置 ====
工事は登場から10年以上が経過した[[1990年代]]半ばから開始された。また、これらの工事とは別に所属[[車両基地]]にかかわらず0・200番台ともに[[1996年]]([[平成]]8年)から[[1999年]](平成11年)にかけて先頭車前面の列車番号表示器を[[発光ダイオード|LED]]式に変更している。
{| class="wikitable" style="text-align:center; font-size:80%; margin:1em 0em 2em 3em;"
|-
|style="border-bottom:solid 3px #FDBC00; background-color:#E7E7E8;"|&nbsp;
|style="border-bottom:solid 3px #FDBC00;" colspan="7"|{{TrainDirection|[[上野駅|上野]]・[[新宿駅|新宿]]・[[伊豆急下田駅|伊豆急下田]]|[[長野駅|長野]]・[[万座・鹿沢口駅|万座鹿沢口]]・[[越後湯沢駅|越後湯沢]]・[[黒磯駅|黒磯]]}}
!style="border-bottom:solid 3px #FDBC00;" colspan="3"|備考
|-
!号車
| 1<br/> (8) || 2<br/> (9) || 3<br/> (10) || 4<br/> (11) || 5<br/> (12) || 6<br/> (13) || 7<br/> (14)
!rowspan="3" style="border-bottom:solid 3px #009786;"|編成記号<br/><small>(新前橋)</small><br/><ref group="注" name="転属大宮">2006年3月18日付で高崎車両センターに配置されていた車両は全車両が大宮総合車両センターに転属。([[#車歴838|『鉄道ピクトリアル』通巻838号 pp.23-24]])。</ref>
!rowspan="3" style="border-bottom:solid 3px #009786;"|編成記号<br/><small>(大宮)</small><br/><ref group="注" name="転属大宮"/>
!rowspan="3" style="border-bottom:solid 3px #009786;"|特記事項
|-
!形式
| '''クハ185''' || '''モハ185''' || '''モハ184''' || '''モハ185''' || '''モハ184''' || '''サロ185''' || '''クハ185'''
|-
!style="border-bottom:solid 3px #009786;"|区分
|style="border-bottom:solid 3px #009786;"| Tc ||style="border-bottom:solid 3px #009786;"| M ||style="border-bottom:solid 3px #009786;"| M' ||style="border-bottom:solid 3px #009786;"| M ||style="border-bottom:solid 3px #009786;"| M' ||style="border-bottom:solid 3px #009786;"| Ts ||style="border-bottom:solid 3px #009786;"| T'c
|-
! rowspan="16" |車両番号
|301||201||201||202||202||201||201|| S201+S202||OM01||フルフル<ref group="注" name="フルフル2">1994年12月27日から1995年5月25日までサロ185を除いて「フルフル」色に変更。([[#日向838|日向 (2010) p.72]])。</ref>
|-
|302||203||203||204||204||202||202|| S203+S204||OM02||&nbsp;
|-
|303||205||205||206||206||203||203|| S205+S206||colspan="2"|田町へ転属<ref group="注" name="転属850313">1985年3月13日付で新前橋電車区から田町電車区に転属。([[#車歴838|『鉄道ピクトリアル』通巻838号 pp.23-24]])。</ref>
|-
|304||207||207||208||208||204||204|| S207+S208||colspan="2"|田町へ転属<ref group="注" name="転属850310">1985年3月10日付で新前橋電車区から田町電車区に転属。([[#車歴838|『鉄道ピクトリアル』通巻838号 pp.23-24]])。</ref>
|-
|305||209||209||210||210||205||205|| S209+S210||colspan="2"|田町へ転属<ref group="注" name="転属850315">1985年3月15日付で新前橋電車区から田町電車区に転属。([[#車歴838|『鉄道ピクトリアル』通巻838号 pp.23-24]])。</ref>
|-
|306||211||211||212||212||206||206|| S211+S212||OM03||湘南色
|-
|307||213||213||214||214||207||207|| S213+S214||colspan="2"|田町へ転属<ref group="注" name="転属900310">1990年3月10日付で新前橋電車区から田町電車区に転属。([[#車歴838|『鉄道ピクトリアル』通巻838号 pp.23-24]])。</ref>
|-
|308||215||215||216||216||208||208|| S215+S216||OM04||フルフル<ref group="注" name="フルフル1">1994年12月26日から1995年6月23日まで「フルフル」色に変更。([[#日向838|日向 (2010) p.72]])。</ref><br/>列車巡回ビデオ装備編成<ref name="rp838-68"/><br/>サロ185-208は一部固定窓<ref name="rp838-74"/><ref group="注" name="サロ固定窓OM">中央部の5列分の窓が固定窓となっている([[#日向838|日向 (2010) p.74]])。</ref>
|-
|309||217||217||218||218||209||209|| S217+S218||OM05||&nbsp;
|-
|310||219||219||220||220||210||210|| S219+S220||colspan="2"|田町へ転属<ref group="注" name="転属880311">1988年3月11日付で新前橋電車区から田町電車区に転属。([[#車歴838|『鉄道ピクトリアル』通巻838号 pp.23-24]])。</ref>
|-
|311||221||221||222||222||211||211|| S221+S222||OM06||&nbsp;
|-
|312||223||223||224||224||212||212|| S223+S224||colspan="2"|田町へ転属<ref group="注" name="転属900310"/>
|-
|313||225||225||226||226||213||213|| S225+S226||OM07||&nbsp;
|-
|314||227||227||228||228||214||214|| S227+S228||OM08||157系色<ref group="注" name="157系色">2012年3月3日から運用開始([[#POST613|『鉄道ファン』通巻613号 p.194]])。</ref>
|-
|315||229||229||230||230||215||215|| S229+S230||OM09||&nbsp;
|-
|316||231||231||232||232||216||216|| S231+S232||colspan="2"|田町へ転属<ref group="注" name="転属850315"/>
|-
!搭載機器
| &nbsp; || CON,PT || MG,CP || CON,PT || MG,CP || &nbsp; || &nbsp;||colspan="3" |&nbsp;
|-
!style="border-bottom:solid 3px #C32829;"|自重<ref name="rp838-68"/><br/><small>()内は新製当時</small>
|style="border-bottom:solid 3px #C32829;"| 37.0t<br/><ref group="注" name="巡回OM">列車巡回ビデオ装備のクハ185は37.1t([[#日向838|『鉄道ピクトリアル』通巻838号 p.68]])。</ref><br/><small>(36.2t)</small> ||style="border-bottom:solid 3px #C32829;"| 43.8t<br/><small>(43.3t)</small> ||style="border-bottom:solid 3px #C32829;"| 44.7t<br/><small>(44.2t)</small> ||style="border-bottom:solid 3px #C32829;"| 43.8t<br/><small>(43.3t)</small> ||style="border-bottom:solid 3px #C32829;"| 44.7t<br/><small>(44.2t)</small> ||style="border-bottom:solid 3px #C32829;"| 34.0t ||style="border-bottom:solid 3px #C32829;"| 37.0t<br/><ref group="注" name="巡回OM"/><br/><small>(36.2t)</small> ||colspan="3" style="border-bottom:solid 3px #C32829;"|&nbsp;
|-
!車内設備
| 乗,WC || &nbsp; || WC || &nbsp; || WC || 乗,販,WC || 乗,WC ||colspan="3" |&nbsp;
|-
!定員<ref name="rp838-68"/>
| 56 || 68 || 64 || 68 || 64 || 48 || 56 ||colspan="3"|&nbsp;
|}


==== 田町配置 ====
[[2011年]](平成23年)時点では[[廃車 (鉄道)|廃車]]は発生していない。
{| class="wikitable" style="text-align:center; font-size:80%; margin:1em 0em 2em 3em;"
|-
|style="border-bottom:solid 3px #246029; background-color:#E7E7E8;"|&nbsp;
|style="border-bottom:solid 3px #246029;" colspan="7"|{{TrainDirection|[[東京駅|東京]]・[[新宿駅|新宿]]・[[松本駅|松本]]|[[横浜駅|横浜]]・[[伊豆急下田駅|伊豆急下田]]}}
!style="border-bottom:solid 3px #246029;" colspan="2"|備考
|-
!号車
| 7 || 6 || 5 || 4 || 3 || 2 || 1
!rowspan="3" style="border-bottom:solid 3px #CA6A1F;"|編成記号
!rowspan="3" style="border-bottom:solid 3px #CA6A1F;"|特記事項
|-
!形式
| '''クハ185''' || '''モハ185''' || '''モハ184''' || '''サロ185''' || '''モハ185''' || '''モハ184''' || '''クハ185'''
|-
!style="border-bottom:solid 3px #CA6A1F;"|区分
|style="border-bottom:solid 3px #CA6A1F;"| Tc ||style="border-bottom:solid 3px #CA6A1F;"| M ||style="border-bottom:solid 3px #CA6A1F;"| M' ||style="border-bottom:solid 3px #CA6A1F;"| Ts ||style="border-bottom:solid 3px #CA6A1F;"| M ||style="border-bottom:solid 3px #CA6A1F;"| M' ||style="border-bottom:solid 3px #CA6A1F;"| T'c
|-
! rowspan="7" |車両番号
|303||205||205||203||206||206||203||B1||新前橋から転属<ref group="注" name="転属850313"/><br/>サロ185-203は一部固定窓<ref name="rp838-70"/><ref group="注" name="サロ固定窓AB"/>
|-
|304||207||207||204||208||208||204||B2||新前橋から転属<ref group="注" name="転属850310"/>
|-
|305||209||209||205||210||210||205||B3||新前橋から転属<ref group="注" name="転属850315"/><br/>ATC設置<ref group="注" name="ATC-B3">1996年8月24日付でATC取付([[#車歴838|『鉄道ピクトリアル』通巻838号 p.24]])、2006年1月から2007年3月の間にD-ATCに交換([[#日向838|日向 (2010) p.69]])。</ref>
|-
|307||213||213||207||214||214||207||B4||新前橋から転属<ref group="注" name="転属900310"/><br/>ATC設置<ref group="注" name="ATC-B4">1996年3月27日付でATC取付([[#車歴838|『鉄道ピクトリアル』通巻838号 p.24]])、2006年1月から2007年3月の間にD-ATCに交換([[#日向838|日向 (2010) p.69]])。</ref>
|-
|310||219||219||210||220||220||210||B5||新前橋から転属<ref group="注" name="転属880311"/><br/>ATC設置<ref group="注" name="ATC-B5">1996年6月11日付でATC取付([[#車歴838|『鉄道ピクトリアル』通巻838号 p.24]])、2006年1月から2007年3月の間にD-ATCに交換([[#日向838|日向 (2010) p.69]])。</ref>
|-
|312||223||223||212||224||224||212||B6||新前橋から転属<ref group="注" name="転属900310"/>
|-
|316||231||231||216||232||232||216||B7||新前橋から転属<ref group="注" name="転属850315"/><br/>クロ157-1連結対応<ref name="rp838-70"/>
|-
!搭載機器
| &nbsp; || CON,PT || MG,CP || &nbsp; || CON,PT || MG,CP || &nbsp;||colspan="3" |&nbsp;
|-
!style="border-bottom:solid 3px #246029;"|自重<ref name="rp838-68"/><br/><small>()内は新製当時</small>
|style="border-bottom:solid 3px #246029;"| 36.6t<br/><ref group="注" name="ATC-1">ATC装備のクハ185は37.9t([[#日向838|『鉄道ピクトリアル』通巻838号 p.68]])。</ref><br/><small>(36.2t)</small> ||style="border-bottom:solid 3px #246029;"| 43.8t<br/><small>(43.3t)</small> ||style="border-bottom:solid 3px #246029;"| 44.7t<br/><small>(44.2t)</small> ||style="border-bottom:solid 3px #246029;"| 34.0t ||style="border-bottom:solid 3px #246029;"| 43.8t<br/><small>(43.3t)</small> ||style="border-bottom:solid 3px #246029;"| 44.7t<br/><small>(44.2t)</small> ||style="border-bottom:solid 3px #246029;"| 36.6t<br/><ref group="注" name="ATC-1"/><br/><small>(36.2t)</small> ||colspan="3" style="border-bottom:solid 3px #246029;"|&nbsp;
|-
!車内設備
| 乗,WC || &nbsp; || WC || 乗,販,WC || &nbsp; || WC || 乗,WC ||colspan="3" |&nbsp;
|-
!定員<ref name="rp838-68"/>
| 56<br/><ref group="注" name="ATC-2">ATC装備のクハ185は定員52名([[#日向838|『鉄道ピクトリアル』通巻838号 p.68]])。</ref> || 68 || 64 || 48 || 68 || 64 || 56<br/><ref group="注" name="ATC-2"/> ||colspan="3"|&nbsp;
|}


== 脚注 ==
=== 田町車両センター所属車 ===
{{脚注ヘルプ}}
{{Double image aside|right|Izuhakone-Odoriko.jpg|195|JR East 185 Limited Express Odoriko.jpg|220|リニューアル後塗装海側|リニューアル後塗装山側}}
1999年から開始され、[[2002年]](平成14年)までに200番台車も含めて全車が完了している。
* 普通車座席のリクライニングシートへの交換。
* グリーン車座席を肘掛収納テーブル付に交換。
* 車体塗装は、白地にオレンジと緑(いわゆる[[湘南電車#湘南色|湘南色]])のブロックパターンを左右[[点対称]]に配したものに改められた。
** 2011年7月にA8編成は登場時の塗装に復元された<ref>{{cite web|title=185系A8編成が出場|url=http://railf.jp/news/2011/07/15/170300.html|accessdate=2011-07-17|publisher=railf.jp}}</ref><ref>{{cite web|title=【JR東】185系A8編成 登場時の塗装で出場|url=http://rail.hobidas.com/rmn/archives/2011/07/jr185a8.html|accessdate=2011-07-17|publisher=鉄道ホビダス}}</ref>。
その他に[[洗面器#洗面台・洗面所|洗面所]]にあった[[冷水機]]が撤去された以外、リニューアル前にクハ185形・サロ185形はトイレの便器を従来の[[便器#和式大便器(和風大便器)|和式]]から[[便器#腰掛大便器(洋式・洋風大便器)|洋式]]への交換が単独で施工されている<ref>1993年頃には一部のトイレ内に乳幼児用の椅子が設置された。</ref>。


=== 注釈 ===
また波動輸送対策として[[中央本線]]などの低断面[[トンネル]]対応パンタグラフPS24A形への交換がされ、「◆」マークが付いたほか、[[1996年]](平成8年)には[[横浜駅|横浜]] - [[甲府駅|甲府]]間を[[横浜線]]経由で運転の[[臨時列車|臨時]]特急「[[かいじ (列車)|はまかいじ]]」へ投入されることになり、[[京浜東北線]]・[[根岸線]]への入線に対応した[[自動列車制御装置|ATC]]の設置工事<ref>これにより定員が4名減。</ref>が3編成に施工された。さらに、B3編成は台車が密閉コロ軸に改造されている。
{{Reflist|group="注"}}


=== 出典 ===
=== 大宮総合車両センター所属車 ===
{{Reflist|2|refs=
{{Vertical_images_list
<ref name="jnr10-118">[[#関1983|関 (1983) p.118]]</ref>
|幅= 200px
<ref name="jnr10-119">[[#関1983|関 (1983) p.119]]</ref>
| 1=Kuha185-315.jpg
<ref name="rf606-21">[[#岡田606|岡田 (2011) p.21]]</ref>
| 2=リニューアル後の塗装
<ref name="rf613-194">[[#POST613|『鉄道ファン』通巻613号 p.194]]</ref>
<ref name="rf614-93">[[#岡野614|岡野 (2012) p.93]]</ref>
<ref name="rf614-180">[[#POST614|『鉄道ファン』通巻614号 p.180]]</ref>
<ref name="rf617-170">[[#POST617|『鉄道ファン』通巻617号 p.170]]</ref>
<ref name="rj170-12">[[#RJ170|『鉄道ジャーナル』通巻170号 p.12]]</ref>
<ref name="rj170-15">[[#藤田170|藤田 (1981) p.15]]</ref>
<ref name="rj170-16">[[#藤田170|藤田 (1981) p.16]]</ref>
<ref name="rj170-17">[[#藤田170|藤田 (1981) p.17]]</ref>
<ref name="rj170-1718">[[#藤田170|藤田 (1981) pp.17-18]]</ref>
<ref name="rj170-18">[[#藤田170|藤田 (1981) p.18]]</ref>
<ref name="rj170-19">[[#藤田170|藤田 (1981) p.19]]</ref>
<ref name="rj170-20">[[#藤田170|藤田 (1981) p.20]]</ref>
<ref name="rj170-21">[[#藤田170|藤田 (1981) p.21]]</ref>
<ref name="rj170-39">[[#伊藤170|伊藤 (1981) p.39]]</ref>
<ref name="rj170-41">[[#伊藤170|伊藤 (1981) p.41]]</ref>
<ref name="rj286-97">[[#RJ286|『鉄道ジャーナル』通巻286号 p.97]]</ref>
<ref name="rj340-108">[[#RJ342|『鉄道ジャーナル』通巻340号 p.108]]</ref>
<ref name="rj342-93">[[#RJ342|『鉄道ジャーナル』通巻342号 p.93]]</ref>
<ref name="rj350-84">[[#RJ350|『鉄道ジャーナル』通巻350号 p.84]]</ref>
<ref name="rj350-101">[[#RJ350-2|『鉄道ジャーナル』通巻350号 p.101]]</ref>
<ref name="rj350-103">[[#RJ350-2|『鉄道ジャーナル』通巻350号 p.103]]</ref>
<ref name="rj477-109">[[#RJ477|『鉄道ジャーナル』通巻477号 p.109]]</ref>
<ref name="rj551-59">[[#南551|南 (2012) p.59]]</ref>
<ref name="rj551-60">[[#南551|南 (2012) p.60]]</ref>
<ref name="rj551-63">[[#南551|南 (2012) p.63]]</ref>
<ref name="rp614-76">[[#RP614|『鉄道ピクトリアル』通巻614号 p.76]]</ref>
<ref name="rp646-5">[[#巻頭646|『鉄道ピクトリアル』通巻646号 p.5]]</ref>
<ref name="rp838-7">[[#巻頭838|『鉄道ピクトリアル』通巻838号 p.7]]</ref>
<ref name="rp838-10">[[#小榑838|小榑 (2010) p.10]]</ref>
<ref name="rp838-12">[[#小榑838|小榑 (2010) p.12]]</ref>
<ref name="rp838-13">[[#小榑838|小榑 (2010) p.13]]</ref>
<ref name="rp838-1314">[[#小榑838|小榑 (2010) pp.13-14]]</ref>
<ref name="rp838-14">[[#小榑838|小榑 (2010) p.14]]</ref>
<ref name="rp838-15">[[#小榑838|小榑 (2010) p.15]]</ref>
<ref name="rp838-16">[[#小榑838|小榑 (2010) p.16]]</ref>
<ref name="rp838-17">[[#小榑838|小榑 (2010) p.17]]</ref>
<ref name="rp838-19">[[#小榑838|小榑 (2010) p.19]]</ref>
<ref name="rp838-2223">[[#prof838|『鉄道ピクトリアル』通巻838号 pp.22-23]]</ref>
<ref name="rp838-23">[[#prof838|『鉄道ピクトリアル』通巻838号 p.23]]</ref>
<ref name="rp838-2324">[[#prof838|『鉄道ピクトリアル』通巻838号 pp.23-24]]</ref>
<ref name="rp838-24">[[#prof838|『鉄道ピクトリアル』通巻838号 p.24]]</ref>
<ref name="rp838-35">[[#いでゆ838|『鉄道ピクトリアル』通巻838号 p.35]]</ref>
<ref name="rp838-44">[[#prof838|『鉄道ピクトリアル』通巻838号 p.44]]</ref>
<ref name="rp838-50">[[#prof838|『鉄道ピクトリアル』通巻838号 p.50]]</ref>
<ref name="rp838-51">[[#prof838|『鉄道ピクトリアル』通巻838号 p.51]]</ref>
<ref name="rp838-52">[[#prof838|『鉄道ピクトリアル』通巻838号 p.52]]</ref>
<ref name="rp838-53">[[#prof838|『鉄道ピクトリアル』通巻838号 p.53]]</ref>
<ref name="rp838-54">[[#prof838|『鉄道ピクトリアル』通巻838号 p.54]]</ref>
<ref name="rp838-55">[[#prof838|『鉄道ピクトリアル』通巻838号 p.55]]</ref>
<ref name="rp838-68">[[#日向838|日向 (2010) p.68]]</ref>
<ref name="rp838-69">[[#日向838|日向 (2010) p.69]]</ref>
<ref name="rp838-70">[[#日向838|日向 (2010) p.70]]</ref>
<ref name="rp838-72">[[#日向838|日向 (2010) p.72]]</ref>
<ref name="rp838-73">[[#日向838|日向 (2010) p.73]]</ref>
<ref name="rp838-74">[[#日向838|日向 (2010) p.74]]</ref>
<ref name="dj46-81">[[#DJ46|『鉄道ダイヤ情報』通巻46号 p.81]]</ref>
<ref name="dj46-86">[[#DJ46|『鉄道ダイヤ情報』通巻46号 p.86]]</ref>
<ref name="dj87-11">[[#奥山87|奥山 (1991) p.11]]</ref>
<ref name="dj286-14">[[#大熊286|大熊 (2008) p.14]]</ref>
<ref name="dj286-15">[[#大熊286|大熊 (2008) p.15]]</ref>
<ref name="dj286-16">[[#大熊286|大熊 (2008) p.16]]</ref>
<ref name="dj286-20">[[#坂286|坂 (2008) p.20]]</ref>
<ref name="dj286-21">[[#坂286|坂 (2008) p.21]]</ref>
<ref name="dj286-22">[[#坂286|坂 (2008) p.22]]</ref>
<ref name="dj286-24">[[#坂286|坂 (2008) p.24]]</ref>
<ref name="dj286-44">[[#DJ286|『鉄道ダイヤ情報』通巻286号 p.44]]</ref>
<ref name="dj286-45">[[#DJ286|『鉄道ダイヤ情報』通巻286号 p.45]]</ref>
<ref name="dj286-46">[[#DJ286|『鉄道ダイヤ情報』通巻286号 p.46]]</ref>
<ref name="dj286-47">[[#DJ286|『鉄道ダイヤ情報』通巻286号 p.47]]</ref>
<ref name="dj314-24">[[#DJ314-2|『鉄道ダイヤ情報』通巻314号 p.24]]</ref>
<ref name="N22-73">[[#N22|『N(エヌ)』通巻22号 p.73]]</ref>
<ref name="JRR86-30">[[#JRR1986|『国鉄電車編成表 86年版』 p.30]]</ref>
}}
}}
{{Double image aside|right|Seat of JR 185-200.JPG|100|Green Car's Seat of JR 185-200.JPG|100|リニューアル後の普通車座席|リニューアル後のグリーン車座席}}


== 参考文献 ==
[[1995年]](平成7年)の新前橋電車区所属時代に開始され、翌1996年には施工が完了している。工事内容を以下に示す。
=== 書籍 ===
* 普通車座席のリクライニングシートへの交換。
* {{Cite book|和書|author =関崇博 |coauthors =松本典久|authorlink = |year = 1983|title = 国鉄の車両10 東海道線I|publisher = [[保育社]]||ref = 関1983|id = |isbn =4586530103 }}
** 後年施工された田町所属車とは生地が異なるほか、ヒーター部下側に設置されたフットレストの設置方法も異なる。
* {{Cite book|和書|author = |authorlink = |coauthors = |year = 1986|title = 国鉄電車編成表 86年版|publisher = ジェー・アール・アール||ref = JRR1986|id = |isbn = }}
* グリーン車座席のリニューアル。
** 背面テーブル付バケットタイプに改造。当初はモケットの色が青系統のものと茶系統の2通りがあったが、後年茶系統のモケットに統一されている。
* 内装材の交換。
* 客室ドア(自動ドア)の開閉装置をフットスイッチ式から赤外線センサー式に交換。
* 塗装は[[上毛三山]]をモチーフとした白い車体に赤・グレー・黄色のブロックパターンを配したものに変更し、「EXPRESS 185」の[[ロゴタイプ|ロゴ]]を入れた<ref>田町所属車・新前橋所属車の双方とも、一時期は旧塗装車と新塗装車の連結もみられた。</ref>。
* [[方向幕|列車種別・愛称表示器]]の字幕交換<ref>「谷川」の列車愛称が「水上」へ変更された[[1997年]](平成9年)にも字幕が再度変更された。</ref>。
* グリーン車のトイレは和式便器から洋式便器に交換。また一部の編成に限り、グリーン車の洗面所もリニューアルされている。
{{-}}


== 使用列車 ==
=== 雑誌記事 ===
* {{Cite journal|和書|author=伊藤東作|coauthor=塚本雅啓 |year=1981 |month=4 |title=いで湯の里へ&lt;伊豆9号&gt;は走る|journal=[[鉄道ジャーナル]] |issue=170 |pages= 31-41 |publisher=鉄道ジャーナル社 |ref = 伊藤170}}
'''2010年12月4日時点で使用されている列車'''
* {{Cite journal|和書|author=大熊孝夫 |coauthors =|year=2008 |month=2 |title=当時の関係者に聞く 185系電車の登場の背景とそのメカニズム |journal=[[鉄道ダイヤ情報]] |issue=286 |pages= 12-17 |publisher=[[交通新聞社]] |ref = 大熊286}}
* 特急
* {{Cite journal|和書|author=岡田誠一 |year= 2011|month=10 |title=特集:JNR COLOR |journal=[[鉄道ファン (雑誌)|鉄道ファン]] |issue=606 |pages= 10-27 |publisher=[[交友社]] |ref = 岡田606}}
** [[踊り子 (列車)|踊り子]]
* {{Cite journal|和書|author=岡野靖史 |year= 2012|month=6 |title=157系風になった185系 |journal=鉄道ファン |issue=614 |pages= 92-93 |publisher=交友社 |ref = 岡野614}}
** [[かいじ (列車)|はまかいじ]]([[臨時列車]])
* {{Cite journal|和書|author=奥山敬志 |coauthors =松村寛|year=1991 |month=7 |title=首都圏 変わりダネ列車大集合! |journal=鉄道ダイヤ情報 |issue=87 |pages= 10-35 |publisher=[[交通新聞社|弘済出版社]] |ref = 奥山87}}
* 2002年12月まで「新特急」の呼称を用いていた列車
* {{Cite journal|和書|author=小榑宏明 |year=2010 |month=9 |title=185系「踊り子」「新幹線リレー号」の時代 |journal=[[鉄道ピクトリアル]] |issue=838 |pages= 10-19 |publisher=[[電気車研究会]] |ref = 小榑838}}
** [[あかぎ (列車)|あかぎ]]
* {{Cite journal|和書|author=坂正博 |coauthors =|year=2008 |month=2 |title=185系・117系 車両ガイド |journal=鉄道ダイヤ情報 |issue=286 |pages= 18-31 |publisher=交通新聞社 |ref = 坂286}}
** [[水上 (列車)|水上]](臨時列車)
* {{Cite journal|和書|author=日向旭 |year=2010 |month=9 |title=117系・185系電車の現況 |journal=鉄道ピクトリアル |issue=838 |pages= 56-74 |publisher=電気車研究会 |ref = 日向838}}
** [[草津 (列車)|草津]]
* {{Cite journal|和書|author=藤田邦隆 |year=1981 |month=4 |title=185系特急形直流電車の概要|journal=鉄道ジャーナル |issue=170 |pages= 15-21 |publisher=鉄道ジャーナル社 |ref = 藤田170}}
* その他
* {{Cite journal|和書|author=南謙治 |year= 2012|month=9 |title=185系電車の軌跡 |journal= 鉄道ジャーナル|issue=551 |pages= 56-63 |publisher=鉄道ジャーナル社 |ref = 南551}}
** [[湘南ライナー|湘南ライナー・おはようライナー新宿・ホームライナー小田原]]
* {{Cite journal|和書|author= |year=1981 |month=4 |title=185系特急形直流電車|journal=鉄道ジャーナル |issue=170 |pages= 7-14 |publisher=鉄道ジャーナル社 |ref = RJ170}}
** [[ホームライナー]]鴻巣
* {{Cite journal|和書|author= |year= 1990|month=8 |title=RAILWAY TOPICS |journal=鉄道ジャーナル |issue=286 |pages= 91-99 |publisher=鉄道ジャーナル社 |ref = RJ286}}
** ホームライナー古河
* {{Cite journal|和書|author= |year= 1995|month=2 |title=RAILWAY TOPICS |journal=鉄道ジャーナル |issue=340 |pages= 104-113 |publisher=鉄道ジャーナル社 |ref = RJ340}}
** 東海道本線 普通521M(東京発伊東行)
* {{Cite journal|和書|author= |year= 1995|month=4 |title=RAILWAY TOPICS |journal=鉄道ジャーナル |issue=342 |pages= 90-97 |publisher=鉄道ジャーナル社 |ref = RJ342}}
* {{Cite journal|和書|author= |year=1995 |month=12 |title=鉄道車両リニューアルの実際 |journal=鉄道ジャーナル |issue=350 |pages= 78-86 |publisher=電気車研究会 |ref = RJ350}}
* {{Cite journal|和書|author= |year=1995 |month=12 |title=RAILWAY TOPICS |journal=鉄道ジャーナル |issue=350 |pages= 96-107 |publisher=鉄道ジャーナル社 |ref = RJ350-2}}
* {{Cite journal|和書|author= |year= 2006|month=7 |title=RAILWAY TOPICS |journal=鉄道ジャーナル |issue=477 |pages= 106-111 |publisher=鉄道ジャーナル社 |ref = RJ477}}
* {{Cite journal|和書|author= |coauthors =|year=1988 |month=2 |title=JR63.3ダイヤ改正の概要 |journal=鉄道ダイヤ情報 |issue=46 |pages= 78-87 |publisher=弘済出版社 |ref = DJ46}}
* {{Cite journal|和書|author= |year=1995 |month=12 |title=JR東日本185系リニューアル車 |journal=鉄道ピクトリアル |issue=614 |page= 76 |publisher=電気車研究会 |ref = RP614}}
* {{Cite journal|和書|author= |year=1997 |month=12 |title=1997.10.1 JRダイヤ改正 新幹線長野開業 |journal=鉄道ピクトリアル |issue=646 |pages= 1-8 |publisher=電気車研究会 |ref = 巻頭646}}
* {{Cite journal|和書|author= |coauthors =|year=2005 |month=5 |title=考察 117/185系 |journal=N(エヌ) |issue=22 |pages= 62-75 |publisher=[[イカロス出版]] |ref = N22}}
* {{Cite journal|和書|author= |coauthors =|year=2008 |month=2 |title=185系の稀少列車 |journal=鉄道ダイヤ情報 |issue=286 |pages= 44-46 |publisher=交通新聞社 |ref = DJ286}}
* {{Cite journal|和書|author= |coauthors =|year=2008 |month=2 |title=クロ157形のディテール |journal=鉄道ダイヤ情報 |issue=286 |pages= 47 |publisher=交通新聞社 |ref = DJ286-2}}
* {{Cite journal|和書|author= |coauthors =|year=2010 |month=6 |title=DJ編集部特選!全国の早朝おもしろ列車 |journal=鉄道ダイヤ情報 |issue=314 |pages= 10-22 |publisher=交通新聞社 |ref = DJ314-1}}
* {{Cite journal|和書|author= |coauthors =|year=2010 |month=6 |title=朝の”ライナー列車”総覧 |journal=鉄道ダイヤ情報 |issue=314 |pages= 23-29 |publisher=交通新聞社 |ref = DJ314-2}}
* {{Cite journal|和書|author= |year=2010 |month=9 |title=国鉄形クロスシート車 西vs東 |journal=鉄道ピクトリアル |issue=838 |pages= 1-7 |publisher=電気車研究会 |ref = 巻頭838}}
* {{Cite journal|和書|author= |year=2010 |month=9 |title=117系電車 185系電車 履歴表 |journal=鉄道ピクトリアル |issue=838 |pages= 20-24 |publisher=電気車研究会 |ref = 車歴838}}
* {{Cite journal|和書|author= |year=2010 |month=9 |title=「いでゆ」から「踊り子」まで 湘南優等列車の足跡 |journal=鉄道ピクトリアル |issue=838 |pages= 32-35 |publisher=電気車研究会 |ref = いでゆ838}}
* {{Cite journal|和書|author= |year=2010 |month=9 |title=117系・185系電車のプロフィール |journal=鉄道ピクトリアル |issue=838 |pages= 42-55 |publisher=電気車研究会 |ref = prof838}}
* {{Cite journal|和書|author= |year= 2012|month=5 |title=POST |journal=鉄道ファン |issue=613 |pages= 178-194 |publisher=交友社 |ref = POST613}}
* {{Cite journal|和書|author= |year= 2012|month=6 |title=POST |journal=鉄道ファン |issue=614 |pages= 178-194 |publisher=交友社 |ref = POST614}}
* {{Cite journal|和書|author= |year= 2012|month=9 |title=POST |journal=鉄道ファン |issue=617 |pages= 154-170 |publisher=交友社 |ref = POST617}}


=== 時刻表 ===
'''かつて使用されていた列車'''
* {{Cite book|和書|author= |coauthors =|year=1981 |month=8 |title=国鉄監修 交通公社の時刻表|issue=|publisher=[[JTBパブリッシング|日本交通公社]] |ref = JTB8108}}
* 特急
* {{Cite book|和書|author= |coauthors =|year=1982 |month=11 |title=国鉄監修 交通公社の時刻表|issue=|publisher=日本交通公社 |ref =JTB8211}}
** [[草津 (列車)|白根・草津白根・リゾート草津・効能温泉吾妻]]
** [[あさま|そよかぜ]]
** [[日光 (列車)|日光]] - 1990年代に運転。
** モントレー踊り子
** [[ホリデー快速#ホリデー特急|ホリデー特急おくたま・ホリデー特急かまくら]]
* 2002年12月まで「新特急」の呼称を用いていた列車
** [[とちぎ (列車)|なすの]]
** [[とちぎ (列車)|おはようとちぎ・ホームタウンとちぎ]]
** [[あかぎ (列車)|ホームタウン高崎]]
** ウイークエンドあかぎ(「あかぎ」に統合)
** [[水上 (列車)|谷川]]
* その他
** 伊豆
** 湘南新宿ライナー - 「おはようライナー新宿」・「ホームライナー小田原」に愛称変更。
** [[シュプール号|シュプール上越]]
** [[新幹線リレー号]]
** [[中央ライナー|おはようライナー高尾・ホームライナー高尾]]
** 快速 信州リレー<!--(高崎 - 長野間)-->
<!--*: 1988年3月12日より運転開始。[[高崎駅]]での[[上越新幹線]]連絡を主眼とした列車である。夜の高崎駅発・早朝の[[長野駅]]発が設定され、東京での滞在時間を長く確保できるダイヤとなっていた。1991年に[[あさま|特急「あさま」]]増発により運行区間を高崎駅 - 軽井沢駅間に短縮され、快速運転もなくなったが、上りについては軽井沢から高崎への輸送力列車という使命もあったため、[[長野新幹線]]開業まで運行された。-->
*** 末期は126M・155Mとして高崎 - 軽井沢間で運転。
** 軽井沢リレー
** [[むさしの (列車)|ホリデー快速むさしの]]
<!--*: 1990年3月 - 9月頃まで使用されていた、また間合い運用の関係で高尾 - 新宿間の運用に就いていた。1990年10月からは武蔵野線車両で運行の予定だったが167系アコモデーション車に差し替えられた。-->
** 高崎線 普通822M(籠原発上野行)・1888M(前橋発籠原行)
** 信越本線 普通128M・163M(横川⇔軽井沢間廃止後に設定)
** 上越線 普通1731M(高崎発新前橋行 128M高崎到着後にそのまま運用)
** 吾妻線 快速2524M(万座・鹿沢口→渋川間。渋川→上野間は3002M「草津2号」として運行。2007年3月のダイヤ改正で廃止)


== 脚注 ==
== 関連項目 ==
{{commonscat|JNR 185}}
{{脚注ヘルプ}}
* [[新特急]]
{{reflist|2}}
{{-}}


== 外部リンク ==
== 外部リンク ==
* [http://www.jreast.co.jp/train/express/185odoriko.html JR東日本車両図鑑 185系踊り子・あかぎ・草津]
* [http://www.jreast.co.jp/train/express/185odoriko.html JR東日本車両図鑑 185系踊り子・あかぎ・草津] - 東日本旅客鉄道株式会社
* [http://www.izukyu.co.jp/dennsya/index.html JR185系「特急踊り子号」伊豆急行のサイト)]
* [http://www.izukyu.co.jp/dennsya/index.html JR185系「特急踊り子号」] 電車のご案内 - 伊豆急行


== 関連項目 ==
{{commonscatN|JNR 185}}
{{国鉄の新性能電車}}
{{国鉄の新性能電車}}
{{JR東日本の車両リスト}}
{{JR東日本の車両リスト}}


{{デフォルトソート:こくてつ185けいてんしや}}
[[Category:日本国有鉄道の新性能電車|185]]
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[[Category:近畿車輛製の電車]]
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[[en:185 series]]
[[en:185 series]]

2012年10月29日 (月) 15:24時点における版

国鉄185系特急形直流電車
185系0番台
田町車両センターC1+A8編成 リバイバルストライプ塗装
2012年7月
基本情報
製造所 日本車輌製造川崎重工業近畿車輛東急車輛製造日立製作所
主要諸元
編成 10両編成(0番台・基本編成)
5両編成(0番台・付属編成)
7両編成(200番台)
軌間 1,067mm
電気方式 直流1,500V
架空電車線方式
最高運転速度 110km/h[1]
車両定員 編成表を参照
自重 編成表を参照
全長 20,280mm[1](先頭車)
20,000mm(中間車)[1]
車体長 19,850mm(先頭車)[2]
19,500mm(中間車)[2]
全幅 2,946mm[2]
車体幅 2,900mm[1]
全高 4,066mm(集電装置なし)[1]
4,140mm(集電装置付)[1]
車体高 3,650mm(屋根高さ)[2]
車体 普通鋼
台車 DT32H(電動台車)[1]
TR69K(付随台車)[1]
主電動機 MT54D[1]
直巻整流子電動機
主電動機出力 120kW
搭載数 8台/1ユニット[1]
駆動方式 カルダン駆動方式
歯車比 17:82=1:4.82[1]
定格速度 52.5km/h[1]
定格引張力 6,690kg[1]
制御装置 CS43A[1]
(電動カム軸接触器式・抵抗制御・直並列組合せ・弱め界磁制御
制動装置 発電ブレーキ併用電磁直通空気ブレーキ (SELD) ・応荷重装置付[1]
直通予備ブレーキ[1]
手ブレーキ(クハ185)[1]
保安装置 ATS-SN
ATS-P
D-ATC(B3 - B5編成)
テンプレートを表示

国鉄185系電車(こくてつ185けいでんしゃ)は、日本国有鉄道(国鉄)が1981年に運用を開始した特急形直流電車である。

特急形車両でありながら通勤通学輸送にも対応させるという、それまでの国鉄にはなかった新しい試みのもとに設計・製造されたことが特徴で[3]東海道本線普通列車急行列車に使用されていた[注 1]153系電車の置き換えのために登場した車両である。1982年には高崎線などで使用されていた165系電車を置き換えるために、耐寒耐雪装備や横軽対策[注 2]を施した車両が増備され、1982年までに合計227両が製造された。

1987年分割民営化時には全車両が東日本旅客鉄道(JR東日本)に承継され、1995年から2002年にかけて全車両が車内外のリニューアルを施され、特急列車湘南ライナー等を中心に運用されている。

本項では以下、東海道本線については「東海道線」と表記する。また、文中で使用する編成記号については編成表を参照。

登場の経緯

「湘南電車」に使用されていた153系

1970年代の国鉄東海道線では、「湘南電車」として親しまれた80系電車の後継車両として導入された[4]153系が普通列車や急行列車「伊豆」に運用されていた[5][注 1]。しかし、1980年時点で東海道線に運用されていた153系197両のうち160両が製造後19年以上経過しており[6]、経年劣化が深刻な状況になっていた。

このため、国鉄東京南鉄道管理局では153系を置き換えるための車両の構想を立案することになった[7]。しかし、先に述べたように、東海道線で使用されている153系は普通列車にも運用されており[注 1]、車両の運用効率を向上し、置き換える車両数を抑制するためには、153系と同様に東海道線の通勤用としても使用可能にする必要があった[8]。この時点では特急への格上げという考えはなく、あくまで急行「伊豆」の置き換えが命題であった[7]。この時点で構想されていた車両仕様は、「普通列車に使用できるように両開き扉を2箇所に配置し、デッキのない転換クロスシート車」というものであった[7]。その後、通勤需要は考慮するものの、デッキなしでは居住性に問題があると判断され[7]、客用扉も片開き1,000mm幅に変更されつつ、置き換え用車両のコンセプトがまとめられていった[9]

車両コンセプトがまとめられた後、営業部門から、急行「伊豆」を特急列車に格上げしたいという意向があった[8]。このため、新型車両は急行を特急に格上げするための車両として製造することになり[6]、車両のカラーリングは斬新なものを導入することになった[9]

こうして、新型車両は国鉄では初めての試みとなる「特急用としても通勤用としても使用できる車両」として登場したのが185系である。

車両概説

本節では、0番台(基本番台)登場当時の仕様を基本として、耐寒耐雪仕様など増備途上での仕様変更については個別に記述する。更新による変更については沿革で後述する。

185系は0番台(基本番台)に10両編成・5両編成が存在し、耐寒耐雪仕様の200番台は7両編成で組成されており、系列中に5形式が存在する。編成については、編成表を参照のこと。

クハ185形
編成両端の先頭車となる制御車で、下り向き先頭車 (T'c) が0番台・200番台(耐寒耐雪仕様)、上り向き先頭車(Tc)が100番台・300番台(耐寒耐雪仕様)。0番台・100番台が15両ずつ[10]、200番台・300番台が16両ずつ製造された[11]
モハ184形
中間電動車 (M') で、室内照明房などのサービス用補助電源装置を搭載する。0番台が31両[12]、200番台が32両製造された[10]
モハ185形
モハ184形と電動車ユニットを構成する中間電動車 (M) で、集電装置主制御装置を搭載する。便所・洗面所の設備は省略されている。0番台が31両[12]、200番台が32両製造された[10]
サハ185形
編成中間に組み込まれる付随車で、便所・洗面所の設備は省略されている。0番台のみ7両製造された[13]
サロ185形
編成中間に組み込まれる付随車(グリーン車)で、乗務員室と車販準備室を備える。この形式のみ出入台は片側1箇所のみ。0番台・200番台とも16両ずつ製造された[13]

車体

クハ185形は車体長19,850mm・全長は20,280mm、それ以外の形式は車体長19,500mm・全長20,000mmで、いずれも車体幅2,900mm・最大幅2,946mmの普通鋼製車体である。車体断面はそれまでの特急形車両とは異なり、117系電車と同様の車体断面とした。

0番台は緑の斜めストライプ3本 200番台は緑の横帯
0番台は緑の斜めストライプ3本
200番台は緑の横帯

塗装デザインについては、それまでの国鉄の特急形車両ではクリーム4号をベースに赤2号の横帯を入れていた[14]が、185系ではそれまでの「横方向の塗り分けとする」考えから脱却し[15]、車体のベース色をクリーム10号とした[14]上で、「伊豆の木々の緑」をイメージした緑14号の帯[14]を右下がり60度の角度で3本配した[15]。帯の幅は向かって左側から1,600mm、800mm、400mmと[2]、幅をそれぞれ変えることによって変化をもたせ[16]、軽快なイメージとした[15]。これは当時の国鉄としてはきわめてユニークな塗り分けであった[16]。この塗装デザインのため、0番台では側面の車両番号の表示はストライプと重ならないように位置がずらされている[17]。200番台ではベースはクリーム10号で同一であるが、側面窓下に300mm幅で緑14号の横帯を配した[17]

先頭部の形状は、それまでの特急形車両のようなボンネットタイプやドームタイプではなく[15]、1979年から運用されていた117系電車を基本として[15]、ソフトなイメージを与えるために丸みを持たせた上で[15]、前面窓の下には緑14号の帯を入れることで前面窓を大きく感じさせることを図った[15]。側面の乗務員室窓下にはステンレスの切り文字でJNRマークを配した[17]。200番台ではJNRマークは緑14号の転写式シートに変更され[17]、位置も客室側面窓上部に変更された[17]。連結器上には警笛(タイフォン)が設けられているが、0番台ではメッシュであるのに対し、200番台ではカバーが設けられているのが外観上の識別点である[18]

車体については省力化対策の一環として、外板下部400mmと戸袋部分などの腐食しやすい部分についてはステンレスを多用することによって腐食防止対策とした[2]ほか、屋根についても布張りではなくウレタン系樹脂塗料を使用した塗り屋根とし[1]、雨樋は強化プラスチック (FRP) 製とした[2]。また、窓のガラスを固定方法についても、Hゴムは使用せずにアルミニウム合金やステンレスの押え金取り付けとした[2]

普通車の出入台は2箇所、窓は2個1組のユニット窓 グリーン車の出入台は1箇所、窓も単独窓
普通車の出入台は2箇所、窓は2個1組のユニット窓
グリーン車の出入台は1箇所、窓も単独窓

側面客用扉はグリーン車のサロ185形を除き片側2か所とし[8]、各車両の両端部に出入り台を配置した[19]。扉の開口幅はそれまでの特急形車両では700mm幅が標準のところを1,000mmとすることで[8]、乗降客の流れをスムーズにすることを図った[8]。側面窓はそれまでの特急形車両であれば固定窓とするところであった[20]が、普通列車運用を考慮して開閉式とした[20][注 3]。特急としてのイメージを維持するため[20]、117系のような2段窓ではなく最大開口部寸法を400mm確保した[注 4]アルミニウム合金製のユニット式1段上昇窓とし[20]、開閉を容易にするためバランサーを内蔵させた[20]。グリーン車の外窓枠については、普通車の銀色に対してレモンゴールドに着色した[2]。普通車の窓幅は726.5mm幅で[14]、2個1組のユニット窓としている。グリーン車の窓幅については975mm幅の[15]単独窓である。

内装

普通車の配色については、カジュアルなイメージとするため、明るい暖色系をベースとして[15]、天井はチェック模様[15]、側内張りは布目模様[21]、室内妻板はコルクモザイク模様とし[22]、カーテンは緑の横縞模様とした[22]。グリーン車についてはシックなイメージとするため、側内張り・室内妻板ともにベージュと茶色の革絞模様[22]、窓枠と内帯はレモンゴールドとし[22]、カーテンはベージュを貴重とした金色の波模様とした[22]。なお、側面窓を開閉式にしたことに伴い、それまでの特急形車両のように横引カーテンだけでは窓を開けた際に問題が生じるので、普通車・グリーン車とも巻き上げカーテンを併設した[20]

出入台との仕切り扉については、それまでの車両では扉幅は820mmでありながら引き戸の把手の分を引き残すために実質的な有効開口幅は700mmであった[23]が、185系の普通車では戸柱部分に切り欠きを設け[23]、ここに把手の分が入り込むようにすることで実質有効開口幅を770mmに確保し[23]、乗客の流れをスムーズになるようにした[23]。扉自体はマット式スイッチを使用した自動扉である[24]が、グリーン車以外は乗務員室からのスイッチ装置によって手動式に変更可能とした[23]

座席については、それまでの特急車両では普通車の座席に簡易リクライニングシートを採用していたが、185系では通勤電車としての使い心地も考慮し[8]、こげ茶色のモケットを使用した[25]転換クロスシートをシートピッチ910mmで配置した[19]。この座席は117系の座席と同一機構であるが[24]、背ずりの枕部分を分割形とし、座り心地やメンテナンス性の改善を図ったW-17形である[24]。グリーン車は赤色のモケットを使用したリクライニングシートで[24]キロ182形気動車に使用されているものと同じR-27B形を[24]、シートピッチ1,160mmで配置した[15]

クハ185形・モハ184形・サロ185形には車端部にトイレ化粧室を設けた[1]。便所はFRP製のユニットとしたが、完全密封タイプとして便所回りの水がユニットの外にこぼれない設計とすることで腐食防止対策の一環とした[1]。ただし、地上処理施設の関係から、汚物処理装置は準備工事のみであった[24]。200番台では妻面に換気用の小窓が設けられている[17]。便所は全て和式である[24]

主要機器

電装品や台車については、基本的には117系で採用したものをそのまま踏襲した[8]

主電動機については、出力120kWのMT54D形直流直巻電動機を採用し[24]、各電動台車に2台ずつ装架した。主回路制御装置についても電動カム軸接触器式の制御装置であるCS43A形である[24]歯車比は17:82 (4.82) で近郊形電車と同様とした[3]が、これは当時の使用線区においては最高速度が110km/hで、高速性能に重点を置いても効果が少ないことや[8]、通勤時の稠密なダイヤに対応するために加減速性能に余裕を持たせる[14]という理由が挙げられている。

DT32H形台車に装架されたMT54D形電動機 DT32H形台車
DT32H形台車に装架されたMT54D形電動機
DT32H形台車

台車は、動力台車がDT32H形[24]付随台車がTR69K形で[24]、いずれの台車も既に117系で採用実績のある[26]空気ばね台車である。先頭台車のスロープロウは、0番台においては暖地向けとなるため装備していない[16]が、200番台では設けられている[27]制動装置(ブレーキ)については、応荷重装置発電ブレーキ併用電磁直通空気ブレーキ (SELD) を採用した[1]

集電装置(パンタグラフ)は、菱形のPS16形をモハ185形の前位車端部[注 5]に設置した[24]。200番台ではばねにカバーを設けたPS16J形とした[17]

冷房装置については、普通車では通勤時間帯を考慮し[20]、通勤車両と同様の集中式冷房装置である冷房能力42,000kcal/hのAU75C形を採用した。グリーン車ではラッシュ時でも定員乗車と考え[20]、冷房能力28,000kcal/hのAU71C形集中式冷房装置を搭載した[20]。200番台の2次車[注 6]では、普通車の冷房装置を省エネタイプのAU75G形に変更した[17]。また、117系に続いて新鮮外気取入送風機を採用した[28]

補助電源装置は、出力190kVAの電動発電機 (MG) であるDM106形[24]をモハ184形に搭載した[1]が、これは国鉄の電車では初採用となるブラシレスMGである[29]。電動空気圧縮機は0番台ではモハ184形とサハ185形[2]、200番台では横軽対策[注 2]の一環でサロ185形にも搭載された[2]。0番台とサロ185形200番台ではMH113B-C2000M形を[24]、モハ184形200番台では誘導電動機を使用したMH3075A-C2000M形を採用した[17]上で除湿装置を付加した[17]

0番台では153系との併結を考慮し、クハ185形には本来のKE96形ジャンパ連結器のほかに、KE64形ジャンパ連結器を2つ装備した[27]。200番台では165系との併結に対応させ、協調継電器箱を165系用に変更した[27]ほか、KE64形ジャンパ連結器の線番号を変更した[27][注 7]

横軽対策

200番台に施工された横軽対策[注 2]で、前述の点も含めて以下に列記する。

空気ばねパンク装置
横川と軽井沢の間でEF63形電気機関車と連結した場合は、空気ばねの空気を抜く必要があるため、そのための装置を設置[27]。またサロ185形にも電動空気圧縮機を設置[2]
車掌弁増設
軽井沢側の先頭車(クハ185形200番台)に増設[27]

沿革

運用開始・東海道線153系を置き換え

153系との併結運用

1981年1月から順次入線し、田町電車区に配置された。同年3月26日より、まず153系の付属編成を置き換える形で運用が開始された[30]が、特急形車両でありながら、初運用は普通列車であった[30]。急行「伊豆」に使用されたのは翌々日の同年3月28日からである[30]。これらの運用途上では、153系と連結して運用されることもあった[9]

同年7月までに0番台の115両が出揃い、同年10月1日からはエル特急「踊り子」7往復と、朝夕の普通列車10往復での運用が開始された[31][注 8]が、この時点では特急「あまぎ」に使用されていた183系を「踊り子」3往復に運用していた[32]。また、153系の運用のうち、普通列車のみの運用については、113系が82両製造されて置き換えられている[33]

明るいカラーリングにより新鮮なイメージは、利用客に好印象を与えたが、急行の全廃により特急に乗らざるを得なくなり、実質的な値上げという意見もあった[34]

しかし、ピーク時間帯を外しているとはいえ、2扉クローズドデッキ車での普通列車運用は遅延を招く事態になっていた[35]。185系が登場した頃には、既に東海道線においては2扉デッキ付きの車両による通勤輸送は困難になっていたのである。

新幹線リレー号への投入と165系の置き換え

新幹線リレー号 1982年) 高崎線系統普通列車運用 1982年11月から設定 1991年撮影
新幹線リレー号
1982年)
高崎線系統普通列車運用
1982年11月から設定
1991年撮影

これに引き続き、高崎線で運用されていた165系を置き換えるために、1981年末から185系を63両製造することになった[36]。この時の車両では、置き換えの対象となる165系の運用を考慮し、耐寒耐雪装備や横軽対策[注 2]が施されることになり、200番台として区分されることになった[27]。200番台は1982年3月から急行「あかぎ」で運用を開始[37]、増備とともに急行「ゆけむり」「草津」「軽井沢」や普通列車で運用された[37]

一方、国鉄では東北上越新幹線の建設を進めていたが、上野から大宮までの区間において用地買収が難航したため、「1982年春に大宮を起点とする暫定開業」を1980年12月に決定していた[36]。この暫定開業時には、上野と大宮の間に新幹線連絡専用の列車を運行することとなり[36]、この連絡列車にも185系を運用することとしたため、200番台は49両が追加製造される事になった[36]。このとき、会計検査院からは「東北新幹線が東京まで乗り入れた場合は185系は余剰となる」という理由で反対があったが[38]、「新幹線接続という一体感」のある新車による輸送サービスは最低限必要であり、新幹線開通後の185系は近距離特急に使用する予定であることを説明し、半年ほどかかって会計検査院の理解を得られたという[38]

ともあれ、1982年6月23日の東北新幹線開業と同時に、185系200番台を使用した「新幹線リレー号」の運行が開始された[36]。この時点では、「やまびこ」4往復と「あおば」6往復が設定されており、各列車に接続する運行体制であった[36]。同年11月15日の上越新幹線開業からは、新幹線リレー号は28往復に増発された[39]。また、この時から特急「谷川」・「白根」・「あかぎ[39]や、一部の普通列車にも運用が開始された[39]。普通列車運用では、高崎から軽井沢・中軽井沢までの信越本線普通列車運用に投入され、碓氷峠を越えていたことが特筆される[40][注 9]

新特急・湘南ライナーへの運用開始

1982年から1983年にかけて、田町電車区の全編成に対して循環式汚物処理装置が設置された[41]

新特急「谷川」 1985運用開始 「湘南ライナー」 1986年11月から運用開始 2008年撮影
新特急「谷川」
1985運用開始
「湘南ライナー」
1986年11月から運用開始
2008年撮影

1985年3月14日に、東北・上越新幹線が上野まで延伸開業したことに伴い、「新幹線リレー号」は廃止されることになった[39]。これに伴い、それまで「新幹線リレー号」に使用されていた185系は、上野発着の急行の特急格上げに使用されることになった[39]。この時に、東北本線・高崎線の特急のうち、首都圏近郊を運行範囲とする特急については「新特急」を冠する愛称に変更され[39]、高崎線系統では「新特急谷川」「新特急草津」「新特急あかぎ」、東北本線系統では「新特急なすの」の運行が開始された[39]

田町への転属前に塗装が変更された編成 200番台オリジナル色で「踊り子」に運用される編成
田町への転属前に塗装が変更された編成
200番台オリジナル色で「踊り子」に運用される編成

また、余剰となった200番台のうち4編成は新前橋電車区から田町電車区に転属となり[30]、それまで「踊り子」の一部に使用されていた183系を置き換えた[37]。置き換えられた183系は長野運転所へ転属した[42]。このときに田町電車区に転属した4編成のうち、1編成は転属前に斜めストライプ塗装に変更された[43] [注 10]が、その他の3編成は横帯1本の塗装のままで使用され[43]、順次0番台と同様の斜めストライプに変更された[43][注 10]。これによって、「踊り子」は全列車が185系によって運行されることになった[42]。それまでクロ157を使用したお召し列車は田町電車区の183系が使用されていたが、田町電車区から183系が転出したことに伴い、185系がクロ157と連結して運用されることになった[44]

1986年11月1日のダイヤ改正では、着席通勤を目的とした列車として「湘南ライナー」の運行が開始され、田町電車区の185系が運用されるようになった。「湘南ライナー」はその後も順次増発されたが、その一方で朝夕の普通列車運用は減少し、特に夕方の下り列車での運用は「湘南ライナー」に置き換えられて消滅した[45][注 11]

1987年12月からは、前橋から伊豆急下田まで直通する特急「モントレー踊り子」が土休日に運行開始され、新前橋電車区の185系が使用された。

新特急「なすの」 新前橋電車区受け持ち時代 新特急「あかぎ」 田町所属車
新特急「なすの」
新前橋電車区受け持ち時代
新特急「あかぎ」
田町所属車

1988年3月13日のダイヤ改正では、「新特急なすの」のうち4往復が廃止されたことに伴い「踊り子」増発用に転用されることになり[46]、1988年3月11日付で7両編成×1編成が新前橋電車区から田町電車区へ転属した[11]。その一方、このダイヤ改正からは、上越新幹線と連絡して高崎と長野を結ぶ快速列車「信州リレー号」の運行が開始されることになった[47]。この列車は上越新幹線と乗り継ぐことで、長野から東京への日帰り滞在時間を1時間50分ほど拡大する目的で設定されたもので[47]、これに新前橋電車区の185系200番台が運用されることになった[47][注 12]

1990年3月10日のダイヤ改正では、東北本線の「新特急なすの」が1往復を除いて快速列車に格下げとなったため[48]、7両編成×2編成が新前橋電車区から田町電車区へ転属した[48]。また、このダイヤ改正で「モントレー踊り子」は廃止された。残った1往復は新宿発着に変更され、その後田町電車区の185系による運行に変更されている。また、1993年からは新宿発着の「新特急ホームタウン高崎」「新特急あかぎ」が設定され、田町電車区の185系が使用された。一方、1991年の多客時には、上越新幹線と連絡して運行する臨時普通列車「軽井沢リレー号」の一部に、新前橋電車区の185系が運用されている。

田町電車区の185系のうち、B編成については1989年度に中央東線の狭小トンネルに対応したPS24形集電装置に[41]、A6編成については1990年度にPS24形集電装置に[41]、C編成については1990年度に追従性の向上を図ったPS21形集電装置への交換が行われた[41]。また、1993年から1994年にかけて、田町電車区のクハ185形とサロ185形については便所が洋式に変更された[49]

クロ157形との公式本線運転は1993年5月13日を最後に行われていない。

シュプール号「フルフル」

1994年度はスキー専用列車「シュプール号」の運行開始から10周年となるため、これを記念して「シュプール号」に特別塗装車両を導入することになり[50]。新前橋電車区のS201+S202編成とS215+S216編成の2編成が特別塗装車両に選ばれた[51]

この特別塗装はジョン・シェリーが原画を担当し[51]、「列車に乗り込むときから少しでも気分が盛り上がる楽しい列車」になることをねらい、ブルーとホワイトのツートンカラーをベースに、動物たちと人間が一緒にスキーを楽しむというイラストが描かれたものであった[51]。「雪よ、降れ!」という願いと、また冬や雪への気持ちを「いっぱい」 (="full") 乗せて走る列車という意味を込めて「フルフル」と命名された[50]

この2編成は、1995年1月6日から同年3月27日まで、グリーン車を外した6両編成で[51]、「シュプール上越3号・2号」と「シュプール草津・万座」に限定運用された[50]。「シュプール号」運行終了後は、5月までそのままの色でグリーン車を組み込んだ7両編成で通常運用に入った[51]

リニューアル

1995年以降リニューアルの 新前橋所属車 普通車座席 リニューアル後 グリーン車座席 リニューアル後
1995年以降リニューアルの
新前橋所属車
普通車座席
リニューアル後
グリーン車座席
リニューアル後

1995年9月から1996年11月にかけて、新前橋電車区の200番台についてリニューアル工事が行われた[52]。この工事では、普通車の座席を回転式リクライニングシートに変更し、より特急形らしい設備とした[53]ほか、車内の化粧板の交換や床の塗り床加工などが行われた[54]。また、外部塗装デザインも、クリーム色をベースに上州三山をモチーフとした黄色・グレー・赤色のブロックパターンを配したものとした[17]ほか、側面に "EXPRESS 185" のロゴが入っていることが特徴である[55]。1997年にはグリーン車の座席も交換された[52]。1996年の夏には、熊谷・高崎から日本海側へ向かう海水浴利用者のために運行された臨時快速列車「青海川」に、新前橋電車区の185系が運用されている。

一方、首都圏では1989年以降に土休日のみ運行の「ホリデー快速」が運行されていた[56]が、1995年10月から11月の土休日では初めて「ホリデー特急」が運行された[56]。これは大船と奥多摩を結ぶ「ホリデー特急おくたま号」・奥多摩と逗子を結ぶ「ホリデー特急かまくら号」・鎌倉と高尾を結ぶ「ホリデー特急たかお」の3列車が設定され[56]、いずれも田町電車区の185系5両編成が使用された[56]。ヘッドマークは「特急」という文字が入ったものを表示した[56]。同年12月1日のダイヤ改正では、東北新幹線の列車名に「なすの」が新設されることに伴い、田町電車区の185系を使用していた「新特急なすの」は「ホームタウンとちぎ」「おはようとちぎ」に列車名が変更された[57]

EF63との横軽区間での運用

1996年には横浜から横浜線経由で中央東線へ直通する臨時特急「はまかいじ」へ運用するため[58]、田町電車区のB3・B4・B5編成については京浜東北線根岸線への入線に対応したATC装置の取り付け改造が行われた[58]。この改造により、該当編成のクハ185形は定員が4名減少した。

1997年9月30日限りで信越本線の横川と軽井沢の区間は廃止となった[59]が、廃止直前まで高崎と軽井沢を結ぶ普通列車として185系が運用され、185系は定期普通列車では最後に碓氷峠を越えた形式となった[注 13]。最終日の9月30日には185系を使用した臨時列車も運行された[59]

なお、153系・165系との連結に対応して設置されていたKE64形ジャンパ連結器については、0番台については全て撤去し[60]、200番台については栓受けのみ残している[60][52]。また、転落防止用外幌の設置については、田町電車区の車両については2002年に[61]、新前橋電車区の車両については2004年に行われている[52]1996年から1999年にかけて、全編成の先頭車前面の列車番号表示器がLED式に変更された[61][52]

1999年以降リニューアルの 田町所属車 サロ185形座席 リニューアル後
1999年以降リニューアルの
田町所属車
サロ185形座席
リニューアル後

1998年には田町電車区のサロ185形について、バケットタイプの座席への交換が行われた[62]。また、翌1999年から2002年にかけて、田町電車区の185系においてもリニューアル工事が行われ、普通車の座席がリクライニングシートに交換された[61]ほか、化粧板の交換などが行われ[61]、普通車の仕切り扉はマットスイッチ式からセンサー式に変更された[63]。また、外部塗装デザインは湘南色をあしらったブロックパターンへ変更された[62]

2004年10月15日限りで、高崎線で上り1本だけ残っていた普通列車運用から185系は外れた。その後、JR東日本の車両の検査体制の見直しに伴い[64]、高崎車両センター[注 14]に配置されていた185系は、全車両が2006年3月18日付けで、大宮総合車両センターへ転属となった[64]。この転属後、高崎と横川の間に設定されていた間合い運用の普通列車は185系の運用ではなくなり[65]、以後185系の普通列車は通勤ライナーを除けば東京7:24発の伊東行き1本だけとなっている[66]

リバイバル塗色が次々と登場

湘南色塗装のOM03編成 157系塗装のOM08編成
湘南色塗装のOM03編成
157系塗装のOM08編成

2010年9月、特急「草津」が1960年の運行開始から50周年となることを記念し[67]、大宮車両センター配置のOM03編成が80系電車を模した黄かん色緑2号のツートンカラー(湘南色)に塗装変更された[67]。また、2011年には特急「踊り子」の運転開始30周年記念として、7月14日に全般検査を出場した田町車両センター[注 15]配置のA8編成が、登場当時の斜めストライプ塗装に変更されて登場した[68]

この時点で、既に「157系の塗装[注 16]に変更」という構想はあった[69]が、「群馬県ディスティネーションキャンペーン」の開催などのイベントが相次いでいたためその余裕はなく[69]、実現は2012年に入ってからとなった。キャンペーン終了後に話題性のある列車設定が発案され[69]、2012年2月29日に大宮車両センターOM08編成が157系と同様の塗装に変更された上で全般検査から出場して運用開始[70]、3月3日に運行された臨時特急「上州踊り子」「あまぎ」にも使用された[71]。この年の6月には、田町車両センターのC1編成が斜めストライプ塗装に復元され[72]、同年6月23日より運用を開始した[72]

185系は登場から30年以上、リニューアルからも10年以上を経過しているが、2012年6月末の時点では置き換え計画は未定とされている[73]

編成表

凡例
Tc …制御車、M …電動車、T…付随車、Ts…グリーン車、CON…制御装置、MG…電動発電機、CP…電動空気圧縮機
乗…乗務員室、販…車内販売準備室、WC…トイレ洗面所

0番台

0番台は全て田町電車区→田町車両センターに配置されている。

10両編成(基本編成)

 
備考
号車 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 編成記号[74] 特記事項
形式 クハ185 モハ185 モハ184 モハ185 モハ184 サロ185 サロ185 モハ185 モハ184 クハ185
区分 Tc M M' M M' Ts Ts M M' Tc'
車両番号[74] 101 1 1 2 2 1 2 3 3 1 A1  
103 5 5 6 6 3 4 7 7 3 A2  
105 9 9 10 10 5 6 11 11 5 A3  
107 13 13 14 14 7 8 15 15 7 A4  
108 16 16 17 17 9 10 18 18 8 A5  
111 21 21 22 22 11 12 23 23 11 A6 サロ185-12は一部固定窓[60][注 17]
114 26 26 27 27 13 14 28 28 14 A7 列車巡回ビデオ装備編成[41]
115 29 29 30 30 15 16 31 31 15 A8 斜めストライプ塗装[注 18]
搭載機器   CON,PT MG,CP CON,PT MG,CP     CON,PT MG,CP    
自重[41]
()内は新製当時
36.6t
[注 19]
(36.2t)
43.7t
(43.2t)
44.6t
(44.1t)
43.7t
(43.2t)
44.6t
(44.1t)
34.0t
[注 20]
34.0t
[注 20]
43.7t
(43.2t)
44.6t
(44.1t)
36.6t
[注 19]
(36.2t)
 
車内設備 乗,WC   WC   WC 乗,販,WC 乗,販,WC   WC 乗,WC  
定員[41] 56 68 64 68 64 48 48 68 64 56  

5両編成(付属編成)

 
備考
号車 15 14 13 12 11 編成記号[74] 特記事項
形式 クハ185 モハ185 モハ184 サハ185 クハ185
区分 Tc M M' T T'c
車両番号[74] 102 4 4 1 2 C1 斜めストライプ塗装[注 21]
104 8 8 2 4 C2  
106 12 12 3 6 C3  
109 19 19 4 9 C4  
110 20 20 5 10 C5  
112 24 24 6 12 C6  
113 25 25 7 13 C7  
搭載機器   CON,PT MG,CP CP    
自重[41]
()内は新製当時
36.6t
(36.2t)
43.7t
(43.2t)
44.6t
(44.1t)
34.1t
(33.6t)
36.6t
(36.2t)
 
車内設備 乗,WC   WC   乗,WC  
定員[41] 56 68 64 68 56  

200番台

新前橋→大宮配置

 
備考
号車 1
(8)
2
(9)
3
(10)
4
(11)
5
(12)
6
(13)
7
(14)
編成記号
(新前橋)
[注 22]
編成記号
(大宮)
[注 22]
特記事項
形式 クハ185 モハ185 モハ184 モハ185 モハ184 サロ185 クハ185
区分 Tc M M' M M' Ts T'c
車両番号 301 201 201 202 202 201 201 S201+S202 OM01 フルフル[注 23]
302 203 203 204 204 202 202 S203+S204 OM02  
303 205 205 206 206 203 203 S205+S206 田町へ転属[注 24]
304 207 207 208 208 204 204 S207+S208 田町へ転属[注 25]
305 209 209 210 210 205 205 S209+S210 田町へ転属[注 26]
306 211 211 212 212 206 206 S211+S212 OM03 湘南色
307 213 213 214 214 207 207 S213+S214 田町へ転属[注 27]
308 215 215 216 216 208 208 S215+S216 OM04 フルフル[注 28]
列車巡回ビデオ装備編成[41]
サロ185-208は一部固定窓[75][注 29]
309 217 217 218 218 209 209 S217+S218 OM05  
310 219 219 220 220 210 210 S219+S220 田町へ転属[注 30]
311 221 221 222 222 211 211 S221+S222 OM06  
312 223 223 224 224 212 212 S223+S224 田町へ転属[注 27]
313 225 225 226 226 213 213 S225+S226 OM07  
314 227 227 228 228 214 214 S227+S228 OM08 157系色[注 31]
315 229 229 230 230 215 215 S229+S230 OM09  
316 231 231 232 232 216 216 S231+S232 田町へ転属[注 26]
搭載機器   CON,PT MG,CP CON,PT MG,CP      
自重[41]
()内は新製当時
37.0t
[注 32]
(36.2t)
43.8t
(43.3t)
44.7t
(44.2t)
43.8t
(43.3t)
44.7t
(44.2t)
34.0t 37.0t
[注 32]
(36.2t)
 
車内設備 乗,WC   WC   WC 乗,販,WC 乗,WC  
定員[41] 56 68 64 68 64 48 56  

田町配置

 
備考
号車 7 6 5 4 3 2 1 編成記号 特記事項
形式 クハ185 モハ185 モハ184 サロ185 モハ185 モハ184 クハ185
区分 Tc M M' Ts M M' T'c
車両番号 303 205 205 203 206 206 203 B1 新前橋から転属[注 24]
サロ185-203は一部固定窓[60][注 17]
304 207 207 204 208 208 204 B2 新前橋から転属[注 25]
305 209 209 205 210 210 205 B3 新前橋から転属[注 26]
ATC設置[注 33]
307 213 213 207 214 214 207 B4 新前橋から転属[注 27]
ATC設置[注 34]
310 219 219 210 220 220 210 B5 新前橋から転属[注 30]
ATC設置[注 35]
312 223 223 212 224 224 212 B6 新前橋から転属[注 27]
316 231 231 216 232 232 216 B7 新前橋から転属[注 26]
クロ157-1連結対応[60]
搭載機器   CON,PT MG,CP   CON,PT MG,CP    
自重[41]
()内は新製当時
36.6t
[注 36]
(36.2t)
43.8t
(43.3t)
44.7t
(44.2t)
34.0t 43.8t
(43.3t)
44.7t
(44.2t)
36.6t
[注 36]
(36.2t)
 
車内設備 乗,WC   WC 乗,販,WC   WC 乗,WC  
定員[41] 56
[注 37]
68 64 48 68 64 56
[注 37]
 

脚注

注釈

  1. ^ a b c 伊藤 (1981) p.41に掲載の当時の153系の運用図表から、『国鉄監修 交通公社の時刻表』1981年8月号 pp.77-82で153系使用の列車を確認すると、平日ダイヤにおいて東京発の153系使用列車は22本設定されている中で急行「伊豆」は4本だけ、土曜ダイヤでは24本中急行は10本、休日ダイヤでは20本中急行は4本しかない(不定期運行の列車を除く)。このような事情から、本項では、当時東海道線で運用されていた153系に関しては「間合い運用」という語句を使用しない。
  2. ^ a b c d 信越本線横川軽井沢の間を通過するために、車両側に対して講じられた対策のこと。
  3. ^ 189系電車でも、側面窓の一部は開閉可能とされたが、あくまで冷房故障などに備えた非常用のものである。
  4. ^ 側面方向幕直下の窓のみ最大開口部寸法は150mm(『鉄道ピクトリアル』通巻838号 p.52)。
  5. ^ 東海道線では東京寄り、高崎線では上野寄り。
  6. ^ 新前橋電車区に新製配置された、S219+S220編成以降が該当する(小榑 (2010) p.12)。
  7. ^ 165系のKE64形は153系のKE57A形の後継機種で互換性がある。
  8. ^ 小榑 (2010) p.14に掲載の運用表によれば、1981年10月1日ダイヤ改正時点で東海道線において185系で運用される普通列車は以下の通りである。時刻については『国鉄監修 交通公社の時刻表』1981年8月号による。
    下り…品川4:32発沼津行き、東京6:04発熱海行き、東京7:22発伊東行き、東京8:29発平塚行き、東京17:05発国府津行き、東京18:04発熱海行き、東京18:40発伊豆急下田行き、東京20:10発国府津行き、東京23:19発平塚行き、東京23:53発小田原行き
    上り…小田原4:24発東京行き、平塚5:56発東京行き、小田原5:51発東京行き、国府津6:25発東京行き、沼津6:54発東京行き、熱海8:10発東京行き、平塚9:35発東京行き、伊東15:32発熱海行き、伊東17:39発東京行き、熱海21:18発東京行き
  9. ^ 小榑 (2010) p.18に掲載の運用表によれば、1982年11月15日ダイヤ改正時点で高崎線系統において185系で運用される普通列車は、特急列車の末端区間を除くと以下の通りである。時刻については『国鉄監修 交通公社の時刻表』1982年11月号による。
    下り…高崎20:58発軽井沢行き、新前橋9:16発前橋行き、新前橋6:32発水上行き、新前橋7:55発水上行き、長野原6:34発万座・鹿沢口行き
    上り…中軽井沢6:37発高崎行き、桐生18:55発高崎行き、水上7:30発新前橋行き、万座・鹿沢口20:02発長野原行き
  10. ^ a b 側面の車両番号の表記位置は0番台がストライプを避けて中央より左側にずらしているのに対し、モハ184形を除く200番台では中央に表記される関係で、田町へ転出した編成が斜めストライプに変更されると、車両番号表記とストライプが重なることとなった。特にモハ185形は車両番号表記が完全にストライプにかかっていた。
  11. ^ 奥山 (1991) pp.10-11によれば、1991年3月16日ダイヤ改正時点で東海道線において185系で運用される普通列車は以下の通りである。
    下り…東京6:07発熱海行き(15両編成)、東京6:18発小田原行き(15両編成)、平塚7:56発熱海行き(5両編成)、東京7:24発伊東行き(東京→熱海間15両編成・熱海→伊東間10両編成)、小田原10:13発熱海行き(5両編成)、小田原12:38発熱海行き(5両編成)
    上り…熱海8:10発東京行き(熱海→品川間15両編成・品川→東京間10両編成)、熱海9:08発小田原行き(5両編成)、熱海11:52発小田原行き(5両編成)
  12. ^ 奥山 (1991) p.18によれば、1991年3月16日ダイヤ改正時点で高崎線系統において185系で運用される普通列車は、新特急の末端区間を除くと以下の通りである。特記のないものは7両編成でグリーン車は普通車扱い。
    下り…長野原6:36発万座・鹿沢口行き(グリーン車は通路扱い)、高崎6:20発桐生行き、高崎8:00発新前橋行き、高崎9:02発前橋行き(グリーン車は通路扱い)、高崎21:54発長野行き快速「信州リレー号」
    上り…長野5:25発高崎行き快速「信州リレー号」、籠原5:27発上野行き(14両編成)、桐生7:12発高崎行き、前橋21:10発高崎行き
  13. ^ なお、最後の普通列車となったのは、軽井沢発高崎行き臨時普通列車の165系である(『鉄道ジャーナル』通巻374号 p.24)。
  14. ^ 2005年12月10日に新前橋電車区から改称(『鉄道ダイヤ情報』通巻314号 p.24)。
  15. ^ 2004年6月1日に田町電車区から改称(『鉄道ダイヤ情報』通巻314号 p.24)。
  16. ^ クリーム4号をベースカラーとして赤2号の帯が入る
  17. ^ a b 中央部の5列分の窓が固定窓となっている(日向 (2010) p.70)。
  18. ^ 2011年7月の全般検査において塗装変更(『鉄道ファン』通巻606号 p.21)。
  19. ^ a b 列車巡回ビデオ装備のクハ185は36.7t(『鉄道ピクトリアル』通巻838号 p.68)。
  20. ^ a b サロ185-11・12の現車標記は34.1t(『鉄道ピクトリアル』通巻838号 p.68)。
  21. ^ 2012年6月に塗装変更(『鉄道ファン』通巻617号 p.170)。
  22. ^ a b 2006年3月18日付で高崎車両センターに配置されていた車両は全車両が大宮総合車両センターに転属。(『鉄道ピクトリアル』通巻838号 pp.23-24)。
  23. ^ 1994年12月27日から1995年5月25日までサロ185を除いて「フルフル」色に変更。(日向 (2010) p.72)。
  24. ^ a b 1985年3月13日付で新前橋電車区から田町電車区に転属。(『鉄道ピクトリアル』通巻838号 pp.23-24)。
  25. ^ a b 1985年3月10日付で新前橋電車区から田町電車区に転属。(『鉄道ピクトリアル』通巻838号 pp.23-24)。
  26. ^ a b c d 1985年3月15日付で新前橋電車区から田町電車区に転属。(『鉄道ピクトリアル』通巻838号 pp.23-24)。
  27. ^ a b c d 1990年3月10日付で新前橋電車区から田町電車区に転属。(『鉄道ピクトリアル』通巻838号 pp.23-24)。
  28. ^ 1994年12月26日から1995年6月23日まで「フルフル」色に変更。(日向 (2010) p.72)。
  29. ^ 中央部の5列分の窓が固定窓となっている(日向 (2010) p.74)。
  30. ^ a b 1988年3月11日付で新前橋電車区から田町電車区に転属。(『鉄道ピクトリアル』通巻838号 pp.23-24)。
  31. ^ 2012年3月3日から運用開始(『鉄道ファン』通巻613号 p.194)。
  32. ^ a b 列車巡回ビデオ装備のクハ185は37.1t(『鉄道ピクトリアル』通巻838号 p.68)。
  33. ^ 1996年8月24日付でATC取付(『鉄道ピクトリアル』通巻838号 p.24)、2006年1月から2007年3月の間にD-ATCに交換(日向 (2010) p.69)。
  34. ^ 1996年3月27日付でATC取付(『鉄道ピクトリアル』通巻838号 p.24)、2006年1月から2007年3月の間にD-ATCに交換(日向 (2010) p.69)。
  35. ^ 1996年6月11日付でATC取付(『鉄道ピクトリアル』通巻838号 p.24)、2006年1月から2007年3月の間にD-ATCに交換(日向 (2010) p.69)。
  36. ^ a b ATC装備のクハ185は37.9t(『鉄道ピクトリアル』通巻838号 p.68)。
  37. ^ a b ATC装備のクハ185は定員52名(『鉄道ピクトリアル』通巻838号 p.68)。

出典

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v 藤田 (1981) p.21
  2. ^ a b c d e f g h i j k l 『鉄道ピクトリアル』通巻838号 p.51
  3. ^ a b 『鉄道ピクトリアル』通巻838号 p.50
  4. ^ 伊藤 (1981) p.39
  5. ^ 伊藤 (1981) p.41
  6. ^ a b 小榑 (2010) p.10
  7. ^ a b c d 大熊 (2008) p.14
  8. ^ a b c d e f g h 藤田 (1981) p.15
  9. ^ a b c 大熊 (2008) p.15
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  11. ^ a b 『鉄道ピクトリアル』通巻838号 pp.23-24
  12. ^ a b 『鉄道ピクトリアル』通巻838号 pp.22-23
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  16. ^ a b c 関 (1983) p.119
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  47. ^ a b c 『鉄道ダイヤ情報』通巻46号 p.86
  48. ^ a b 『鉄道ジャーナル』通巻286号 p.97
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  55. ^ 『鉄道ピクトリアル』通巻838号 p.7
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  57. ^ 『鉄道ジャーナル』通巻350号 p.101
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  62. ^ a b 坂 (2008) p.21
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  71. ^ 『鉄道ファン』通巻613号 p.194
  72. ^ a b 『鉄道ファン』通巻617号 p.170
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  75. ^ 日向 (2010) p.74

参考文献

書籍

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  • 『国鉄電車編成表 86年版』ジェー・アール・アール、1986年。 

雑誌記事

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  • 大熊孝夫「当時の関係者に聞く 185系電車の登場の背景とそのメカニズム」『鉄道ダイヤ情報』第286号、交通新聞社、2008年2月、12-17頁。 
  • 岡田誠一「特集:JNR COLOR」『鉄道ファン』第606号、交友社、2011年10月、10-27頁。 
  • 岡野靖史「157系風になった185系」『鉄道ファン』第614号、交友社、2012年6月、92-93頁。 
  • 奥山敬志、松村寛「首都圏 変わりダネ列車大集合!」『鉄道ダイヤ情報』第87号、弘済出版社、1991年7月、10-35頁。 
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  • 坂正博「185系・117系 車両ガイド」『鉄道ダイヤ情報』第286号、交通新聞社、2008年2月、18-31頁。 
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  • 「185系の稀少列車」『鉄道ダイヤ情報』第286号、交通新聞社、2008年2月、44-46頁。 
  • 「クロ157形のディテール」『鉄道ダイヤ情報』第286号、交通新聞社、2008年2月、47頁。 
  • 「DJ編集部特選!全国の早朝おもしろ列車」『鉄道ダイヤ情報』第314号、交通新聞社、2010年6月、10-22頁。 
  • 「朝の”ライナー列車”総覧」『鉄道ダイヤ情報』第314号、交通新聞社、2010年6月、23-29頁。 
  • 「国鉄形クロスシート車 西vs東」『鉄道ピクトリアル』第838号、電気車研究会、2010年9月、1-7頁。 
  • 「117系電車 185系電車 履歴表」『鉄道ピクトリアル』第838号、電気車研究会、2010年9月、20-24頁。 
  • 「「いでゆ」から「踊り子」まで 湘南優等列車の足跡」『鉄道ピクトリアル』第838号、電気車研究会、2010年9月、32-35頁。 
  • 「117系・185系電車のプロフィール」『鉄道ピクトリアル』第838号、電気車研究会、2010年9月、42-55頁。 
  • 「POST」『鉄道ファン』第613号、交友社、2012年5月、178-194頁。 
  • 「POST」『鉄道ファン』第614号、交友社、2012年6月、178-194頁。 
  • 「POST」『鉄道ファン』第617号、交友社、2012年9月、154-170頁。 

時刻表

  • 『国鉄監修 交通公社の時刻表』日本交通公社、1981年8月。 
  • 『国鉄監修 交通公社の時刻表』日本交通公社、1982年11月。 

関連項目

外部リンク