東能代駅
東能代駅[* 1] | |
---|---|
駅舎(2021年4月) | |
ひがしのしろ Higashi-Noshiro | |
所在地 | 秋田県能代市鰄渕字下悪戸[1] |
所属事業者 | |
電報略号 | ヒノ |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 2面3線[1] |
乗車人員 -統計年度- |
438人/日(降車客含まず) -2022年- |
開業年月日 | 1901年(明治34年)11月1日[1] |
乗入路線 2 路線 | |
所属路線 | ■奥羽本線 |
キロ程 | 355.4 km(福島起点) |
(4.9 km) 鶴形► | |
所属路線 | ■五能線 |
キロ程 | 0.0 km(東能代起点) |
(3.9 km) 能代► | |
備考 | |
東能代駅(ひがしのしろえき)は、秋田県能代市鰄渕(かいらげふち)字下悪戸(しもあくど)にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)・日本貨物鉄道(JR貨物)の駅である[1]。
概要[編集]
米代川南岸に位置し、能代市中心部からは離れている。奥羽本線と五能線の2路線が乗入れ、接続駅となっている。所属線は奥羽本線[4]であり、五能線は当駅が起点となる。JR貨物は奥羽本線のみ第二種鉄道事業免許を有しており、当駅は同社の貨物駅でもあるが、現在はトラック便も含めて定期便発着は無い。
歴史[編集]
- 1901年(明治34年)11月1日:国鉄の能代駅(のしろえき)として山本郡扇淵村に開業[1][4]。
- 1903年(明治36年)12月11日:能代電信取扱所開設[5]。 公衆電報取扱開始。
- 1908年(明治41年)7月1日:能代町貨物取扱所まで路線が延伸[6]。
- 1909年(明治42年)11月1日:機織駅(はたおりえき)に改称[4]。同時に能代町駅が能代駅に改称[7]。
- 1943年(昭和18年)6月15日:東能代駅(ひがしのしろえき)に改称[8]。
- 1962年(昭和37年)6月10日:特急「白鳥」停車開始[9]。
- 1986年(昭和61年)
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化に伴い、東日本旅客鉄道(JR東日本)・日本貨物鉄道(JR貨物)の駅となる。
- 1992年(平成4年)3月14日:コンテナ貨物取扱開始[4]。
- 1998年(平成10年)3月14日:貨物列車発着廃止、自動車代行駅となる[4]。
- 2006年(平成18年)4月1日:東能代オフレールステーション開設。
- 2011年(平成23年)3月30日:自動改札機稼働開始。
- 2013年(平成25年)3月16日:トラック便発着が消滅し、東能代オフレールステーション営業終了。JR貨物の駅は定期便設定なしの貨物駅となる[注釈 1]。
- 2015年(平成27年)10月1日:鯉川駅及び鹿渡駅管理が土崎駅から当駅に変更。
- 2018年(平成30年)12月1日:大館駅業務委託化に伴い、前山駅 - 陣場駅間の管理が当駅に変更。
- 2020年(令和2年)
- 2022年(令和4年)
- 2024年(令和6年)2月28日:東能代統括センターと能代警察署、能代消防署計57人が参加し、不審者対応訓練を実施[13]。
駅構造[編集]
単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線、合計2面3線を有する地上駅。互いのホームは跨線橋で連絡している。なお、跨線橋は2020年3月26日より、1番線のみ、階段に「天空の不夜城」をモチーフとしたラッピングが成されている[11][12]。
構内南側に鉄筋駅舎を備える。直営駅であり、自動改札機(Suica非対応)・話せる指定席券売機[2][3]・自動券売機・無人KIOSKが設置されている。東能代統括センター所在駅で秋田支社県北地区の地区駅となっている。また管理駅として奥羽本線の鯉川駅 - 陣場駅間、五能線の能代駅 - 岩館駅間の各駅を管理している。
1番線ホーム上にはバスケットボールのゴールポストが設置されている[14]。2・3番線ホーム上には「リゾートしらかみ」で使用される「くまげら」編成を模様した待合室が設置されている[14]。また、待合室内にはキハ58系気動車第23編成の運転席が設置されており、椅子に座ることが可能[14]。
構内には東能代統括センター乗務ユニットがあり、転車台が設置されている[14]。また、夜間滞泊も行われている。
のりば[編集]
番線 | 路線 | 方向 | 行先 |
---|---|---|---|
1 | ■奥羽本線 | 上り | 秋田・大曲方面 |
2 | 下り | 大館・弘前・青森方面 | |
3 | ■五能線 | 下り | 能代・岩館・深浦方面 |
(出典:JR東日本:駅構内図)
- 臨時快速「リゾートしらかみ」は2番線から発着する。
-
改札口
-
ホーム
-
ホームのバスケットゴール
-
リゾートしらかみ「くまげら」編成を模したホーム上の待合室
-
「天空の不夜城」がラッピングされた跨線橋階段
-
ホーム待合室内に設置されたキハ58系運転台
駅弁[編集]
過去には下記の駅弁をKIOSKで取扱っていた[15]。いずれも大館駅「花善」謹製。KIOSKの無人化に伴い取扱を終了した。
- 比内地鶏の鶏めし
- 鶏めし
東能代オフレールステーション[編集]
東能代オフレールステーション(略称、東能代ORS)は、かつて旅客駅北側にあった、JR貨物東能代駅に属するコンテナ集配基地である。12フィートのコンテナ貨物を取扱っており、貨物列車代替のトラック便が秋田貨物駅との間で1日2往復運行されていた。
元々当駅には貨物列車が発着していたが、1998年(平成10年)にトラック代行輸送に転換され自動車代行駅となった。その後2006年(平成18年)の名称整理の際オフレールステーションとなった。しかし、2013年(平成25年)ダイヤ改正でそのトラック便も廃止され、東能代オフレールステーションの営業は終了した。同時に、JR貨物東能代駅は、貨物列車・トラック便共に定期便設定が無い車扱臨時取扱駅となった。
その他、駅北側にある秋木工業(現・アキモクボード)を通って米代川に向かう専用線も存在した。専用線敷設当時は米代川砂利輸送を行っていたが、後に秋木工業の木材輸送として使われるようになった。この秋木工業専用線は1993年(平成5年)に廃止されたが、専用線跡地は大半が道路や駐車場に転用されているものの、踏切跡や鉄橋跡等一部跡地は線路が撤去されずに残っている。
利用状況[編集]
旅客[編集]
JR東日本によると、2022年度(令和4年度)の1日平均乗車人員は438人である[旅客 1]。
2000年度(平成12年度)以降の推移は以下の通り。
乗車人員推移 | ||
---|---|---|
年度 | 1日平均 乗車人員 |
出典 |
2000年(平成12年) | 829 | [旅客 2] |
2001年(平成13年) | 819 | [旅客 3] |
2002年(平成14年) | 799 | [旅客 4] |
2003年(平成15年) | 777 | [旅客 5] |
2004年(平成16年) | 749 | [旅客 6] |
2005年(平成17年) | 720 | [旅客 7] |
2006年(平成18年) | 676 | [旅客 8] |
2007年(平成19年) | 622 | [旅客 9] |
2008年(平成20年) | 603 | [旅客 10] |
2009年(平成21年) | 573 | [旅客 11] |
2010年(平成22年) | 555 | [旅客 12] |
2011年(平成23年) | 508 | [旅客 13] |
2012年(平成24年) | 524 | [旅客 14] |
2013年(平成25年) | 536 | [旅客 15] |
2014年(平成26年) | 521 | [旅客 16] |
2015年(平成27年) | 513 | [旅客 17] |
2016年(平成28年) | 511 | [旅客 18] |
2017年(平成29年) | 506 | [旅客 19] |
2018年(平成30年) | 500 | [旅客 20] |
2019年(令和元年) | 488 | [旅客 21] |
2020年(令和 | 2年)399 | [旅客 22] |
2021年(令和 | 3年)414 | [旅客 23] |
2022年(令和 | 4年)438 | [旅客 1] |
貨物[編集]
「能代市の統計」によると、2012年度(平成24年度)までの貨物輸送の推移は以下のとおりであった。なお、2001年度(平成13年度)- 2004年度(平成16年度)の統計は公表されていない。
貨物輸送推移 | |||
---|---|---|---|
年度 | 発送 | 到着 | 出典 |
2000年(平成12年) | 12,764 | 7,310 | [貨物 1] |
2001年(平成13年) | 非公表 | 非公表 | |
2002年(平成14年) | |||
2003年(平成15年) | |||
2004年(平成16年) | |||
2005年(平成17年) | 8,449 | 7,088 | [貨物 1] |
2006年(平成18年) | 8,746 | 6,531 | |
2007年(平成19年) | 11,933 | 5,753 | |
2008年(平成20年) | 9,479 | 4,810 | |
2009年(平成21年) | 7,620 | 4,390 | [貨物 2] |
2010年(平成22年) | 7,383 | 4,100 | |
2011年(平成23年) | 7,620 | 4,082 | |
2012年(平成24年) | 8,164 | 3,445 |
駅周辺[編集]
特急停車駅ではあるが、乗換駅としての性格が強く、駅前も商店等は少ない。能代市街地(能代市役所)は五能線・能代駅が最寄り駅である。
- 秋田県道150号東能代停車場線
- 秋田県立能代高等学校
- 能代市立能代第五小学校
- あきた白神農業協同組合本店
- JR東日本東能代運輸区
- JR東日本東能代保線技術センター
- 東能代郵便局
- 檜山城跡
- 米代川
- ショッピングタウンアクロス能代
- セキトバイパス店
- イオンタウン能代
バス路線[編集]
- 秋北バス
- 能代駅前・能代バスステーション方面
- 桧山方面
- 能代駅前⇔東能代地区連絡コミュニティバス「ではるん」(秋北タクシー)委託
その他[編集]
- 仙台・東京方面への往復JRきっぷを購入した乗客が無料で利用出来る「こまち駐車場」がある(46台分)。
- 待合室内には以前秋田車両センター(現・秋田総合車両センター南秋田センター)に所属していたキハ58-23の運転台が設置されている。以前は水槽も設置されており、地元名産であるハタハタが飼育されていた。
隣の駅[編集]
- 東日本旅客鉄道(JR東日本)
- ■奥羽本線
- 特急「スーパーつがる」・「つがる」・臨時快速「リゾートしらかみ」停車駅
- ■五能線
- 臨時快速「リゾートしらかみ」停車駅
- □快速(上りのみ)・■普通
- 東能代駅 - 能代駅
脚注[編集]
記事本文[編集]
注釈[編集]
- ^ 鉄道貨物協会『貨物時刻表』において、2013年度版より車扱臨時取扱駅として記載され、2014年度版では駅名表記も「東能代ORS」から「東能代」に変更されている。
出典[編集]
- ^ a b c d e f g 『週刊 JR全駅・全車両基地』 31号 青森駅・弘前駅・深浦駅ほか、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2013年3月17日、19頁。
- ^ a b c d “駅の情報(東能代駅):JR東日本”. 東日本旅客鉄道. 2020年6月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年6月10日閲覧。
- ^ a b c 『「JR東能代駅『話せる指定席券売機』利用促進キャンペーン」を実施します!』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道秋田支社、2020年10月14日。 オリジナルの2020年10月15日時点におけるアーカイブ 。2020年10月15日閲覧。
- ^ a b c d e f 石野 1998, p. 537.
- ^ 明治36年逓信省告示第615号(明治36年12月9日付官報第6132号掲載)
- ^ 石野 1998, p. 548.
- ^ 石野 1998, p. 549.
- ^ 昭和18年鉄道省告示第140号(昭和18年6月3日付官報第4915号掲載)
- ^ 『待望の「白鳥」初停車 東能代駅で花束贈り歓迎』昭和37年6月11日読売新聞秋田読売
- ^ 「秋田鉄道管理局、みどりの窓口増設」『日本経済新聞』日本経済新聞社、1986年12月17日、地方経済面 / 東北A、2面。
- ^ a b 『JR東能代駅の跨線橋階段に「能代七夕『天空の不夜城』」をラッピングします!』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道秋田支社、2020年3月19日。 オリジナルの2020年5月17日時点におけるアーカイブ 。2020年5月17日閲覧。
- ^ a b “階段を「天空の不夜城」にラッピング JR東能代駅”. 秋田魁新報. (2020年3月27日). オリジナルの2020年9月7日時点におけるアーカイブ。 2020年9月7日閲覧。
- ^ 加藤龍太郎「「列車内に刃物男」と想定 安全確保の手順を確認 東能代駅 JRや能代署など訓練」『秋田魁新報』秋田魁新報社、2024年3月8日、20面。
- ^ a b c d 『鉄道ジャーナル』通巻653号 p.41
- ^ 『JTB時刻表 2022年3月号』JTBパブリッシング、2022年、649頁。
利用状況[編集]
旅客[編集]
- ^ a b “各駅の乗車人員(2022年度)”. 東日本旅客鉄道. 2023年7月13日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2000年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月19日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2001年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月19日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2002年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月19日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2003年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月19日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2004年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月19日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2005年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月19日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2006年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月19日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2007年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月19日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2008年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月19日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2009年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月19日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2010年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月19日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2011年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月19日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2012年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月19日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2013年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月19日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2014年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月19日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2015年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月19日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2016年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月19日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2017年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月19日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2018年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年7月8日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2019年度)”. 東日本旅客鉄道. 2020年7月18日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2020年度)”. 東日本旅客鉄道. 2021年7月28日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2021年度)”. 東日本旅客鉄道. 2022年8月11日閲覧。
貨物[編集]
- ^ a b “運輸・通信・観光” (PDF). 平成21年版 能代市の統計. 能代市. p. 83 (2010年3月16日). 2019年2月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年2月19日閲覧。
- ^ “運輸・通信・観光” (PDF). 平成25年版 能代市の統計. 能代市. p. 83 (2014年5月16日). 2019年2月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年2月19日閲覧。
参考文献[編集]
- 武田元秀、山井美希(写真)「秋田青森県境の奥羽本線」『鉄道ジャーナル』第55巻第3号(通巻653号)、成美堂出版、2021年3月1日、40-45頁、ISSN 0288-2337。
- 石野哲(編)『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』(初版)JTB、1998年10月1日。ISBN 978-4-533-02980-6。
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- 駅の情報(東能代駅):JR東日本