黒岩比佐子

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くろいわ ひさこ

黒岩 比佐子
生誕 清水比佐子
1958年5月1日
日本の旗 日本東京都
死没 (2010-11-17) 2010年11月17日(52歳没)
日本の旗 日本東京都
国籍 日本の旗 日本
出身校 慶應義塾大学文学部
職業 ノンフィクション作家・ジャーナリスト
著名な実績 明治・大正時代の文化人の研究・伝記執筆
代表作 『「食道楽」の人 村井弦斎』『編集者国木田独歩の時代』『パンとペン 社会主義者・堺利彦と「売文社」の闘い』
受賞 サントリー学芸賞(社会・風俗部門)、角川財団学芸賞読売文学賞(評論・伝記部門)
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黒岩 比佐子(くろいわ ひさこ、1958年5月1日[1] - 2010年11月17日[1][2] は、日本ノンフィクション作家。本名、清水比佐子。明治時代の文化人の研究・伝記執筆で複数の賞を受賞している。特に、火坂雅志とともに村井弦斎研究の第一人者とされており[3]、村井の死後に著書が復刊された際には解説章の執筆を任された[4]

略歴[編集]

東京都生まれ[1]東京都立立川高等学校を経て、1981年慶應義塾大学文学部国文学専攻)卒。大学では武藤康史と同じゼミであった。大学卒業後、採用PR会社(〔株〕ユー・ピー・ユー)勤務。当時の職場仲間に田口ランディ(小説家)、入社同期には田柳恵美子(現公立はこだて未来大学教授)がいる。その後、フリーのライター・編集者となる[1]

2004年、『「食道楽」の人 村井弦斎』でサントリー学芸賞(社会・風俗部門)受賞[2][注 1]。2008年、『編集者 国木田独歩の時代』で角川財団学芸賞を受賞[1]

(主に明治の)古本好きとしても知られ、ブログでは古書展などで入手した古本が紹介されている。著書には、収集した「資料」の内容が、大きく反映されている。

また、中学から始めた軟式テニスでは、高校時代に軟式テニス部の部長を務め、大学時代には東京六大学ソフトテニス連盟選手権大会で慶應大学の女子ダブルス代表として第一回大会(1978年)から3年連続優勝の実績を持つ。

2010年11月17日、すい臓がん[2]のため東京都中央区の病院で死去。52歳没[2]

2011年、『パンとペン 社会主義者・堺利彦と「売文社」の闘い』で第62回読売文学賞(評論・伝記部門)を没後受賞。

著書[編集]

単著[編集]

共著[編集]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 2005年に岩波文庫より村井弦斎作『食道楽』が上下巻で刊行されるが、その解説を黒岩比佐子が執筆している。
  2. ^ 単行本未収録のエッセイをまとめたもの。参照:自著を語る番外編 「黒岩比佐子さんの『忘れえぬ声を聴く』について」

出典[編集]

  1. ^ a b c d e 黒岩比佐子”. デジタル版 日本人名大辞典+Plus(コトバンク). 2021年9月27日閲覧。
  2. ^ a b c d ノンフィクション作家の黒岩比佐子さんが死去”. 日本経済新聞. 2021年9月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年9月27日閲覧。
  3. ^ 鳥海義晃『鳥さんの料理教室 日本料理と村井弦斎から食育を考える』湘南ジャーナル社、2018年6月9日、73頁。ISBN 978-4-921216-20-7 
  4. ^ 村井弦斎『食道楽』(上)岩波書店、2005年7月15日、577-589頁。ISBN 4-00-311751-4 

外部リンク[編集]