青蛙神
青蛙神(せいあじん、ちんわせん)は、中国の妖怪。蝦蟇仙人が従えている三本足の蟾蜍(ヒキガエル)の霊獣とされる。3本の内訳は前足が2本、後足が1本で、後足はお玉杓子の尾のように中央に付く。
概要
天災を予知する力を持つ霊獣もしくは神。大変に縁起の良い福の神とされ「青蛙将軍」、「金華将軍」などとも呼ばれる。道教徒の間で特に信仰されていた。
清の蒲松齢の小説『聊斎志異』にも登場する。日本では青蛙神を題材に岡本綺堂が『青蛙堂鬼談』を執筆し、彼の養子の岡本経一が創立した出版社は青蛙神にあやかって「青蛙房」と命名されている。
本来は、いぼを多く持つヒキガエル、いわゆる蝦蟇蛙がモデルであるが、名称からアオガエルと取り違えて描かれている例も見られる。
伝承
中国では月に青蛙神がいるとされている。蝦蟇仙人はこの三足の蛙を捕えるために、金貨で釣り上げて従えたといわれている。 家の庭先に青蛙神がでると、その家に金運があり、幸せが訪れるとも言われている。
関連項目
- アジアヒキガエル - モデルとなった、中国で一般的なヒキガエル。
- ヘケト - 蛙の姿をした女神。
- 四六のガマ - 奇形の蛙として知られる。
- 張順 - 死後、水神・金華将軍として祀られた。
- 中国の妖怪一覧