青いスタスィオン

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青いスタスィオン
河合その子シングル
初出アルバム『Siesta
B面
リリース
規格 7インチレコード
ジャンル アイドル歌謡曲
レーベル CBS/SONY
作詞・作曲
チャート最高順位
河合その子 シングル 年表
落葉のクレッシェンド
(1985年)
青いスタスィオン
(1986年)
再会のラビリンス
(1986年)
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青いスタスィオン」(あおいスタスィオン)は、河合その子の3枚目のシングル1986年3月21日発売。発売元はCBS/SONY品番EP: 07SH-1748。

背景[編集]

表題曲である「青いスタスィオン」は、森永製菓『HI-SOFT』CMソングに使用され[2]テレビ朝日特撮ドラマ『仮面ライダーキバ』第10話の劇中でも使用された[注 1]

制作[編集]

青いスタスィオン[編集]

秋元康が最初に付けたタイトルは「思い出着替えて」だったが、「フランスっぽいタイトルを付けたい」というディレクターだった稲葉竜文の案で「風のチェルシー」に変更された[3]。しかし、この曲が森永製菓の『HI-SOFT』のコマーシャルに使われることが決定し、「チェルシー」という単語が使えず[注 2]、「青いスタスィオン」に決定した[4]

「スタスィオン」は「駅(station)」をフランス風に発音した言葉、あるいはフランス語で「駅」を表す言葉であるとされているが、「立つ、止まる」などが主たる意味であるフランス語名詞の "station" は、地上駅の場合は場内信号が設置されていない「停留所」という意味になる。歌詞からすると地下鉄の駅でもないようで、フランス語で一般的な鉄道の「駅」を表す単語では "gare"(ガー)が妥当であろう。 また『クイズダービー』の歌詞あてクイズに出題された際、解答者の篠沢秀夫(仏文学者)は、「ホームがあるならスタスィオンではなくガーだ」とボードに注記していた。

ミュージック・ビデオ[編集]

表題曲のミュージック・ビデオにおいて、舞台となった駅は西日本旅客鉄道(JR西日本)可部線今井田駅(2003年に廃止)である[注 3]

記録[編集]

1986年6月末現在でのシングル売上はレコード会社の公称で55万枚[5]

オリコン調べにおいて、おニャン子クラブ会員が在籍中にリリースされたシングルとしては最も売上が多いシングル(2位は新田恵利冬のオペラグラス』)。河合のおニャン子クラブ卒業当日の1986年3月31日付オリコンチャートで初登場1位。この時の1週間の推定売上枚数137,280枚は当時歴代2位の高売上であった。続く4月7日には111,310枚と初登場2週目の売上としても歴代2位の高売上であった(当時の歴代1位は薬師丸ひろ子探偵物語』)。そのため、当時絶大な人気を誇った少年隊の『デカメロン伝説』のデビュー2作連続1位を阻止する形となった。

収録曲[編集]

  1. 青いスタスィオン
  2. さよならは言わないで
    歌: 河合その子 with おニャン子クラブ

収録作品[編集]

青いスタスィオン

さよならは言わないで

カバー[編集]

アーティスト 収録作品 発売日 備考
青いスタスィオン
宮崎美穂AKB48 姉うた-80〜90’s GIRL POP NON-STOP COVER- 2010年6月30日
中島愛 ラブリー・タイム・トラベル[6] 2019年1月28日
滝川みう(西條和)(22/7[7][8] アプリゲーム『22/7 音楽の時間 - 『22/7 音楽の時間』は音楽ゲーム[9]。ゲーム中に登場する楽曲はカバー楽曲も含め22/7メンバーがそれぞれ歌唱[9]。配信期間は、2020年5月27日から2021年12月22日迄[10]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 物語の一部がこの曲が流行した1986年という設定であったため。
  2. ^ 「チェルシー」は明治製菓(現・明治)の商品名のため。「チェルシー」の語自体はイギリスであり、フランスとは関係が無い。
  3. ^ 発売当時はまだ日本国有鉄道所属の駅であった。

出典[編集]

  1. ^ 別冊宝島2611『80年代アイドルcollection』p.38.
  2. ^ 小川博司、小田原敏、栗谷佳司、小泉恭子、葉口英子、増田聡『メディア時代の広告と音楽 変容するCMと音楽化社会』新曜社、2005年11月30日、235頁。ISBN 4-7885-0970-9。C1036。 
  3. ^ 『あぶな~いおニャン子』フジテレビ出版、1986年7月3日、101頁。ISBN 4-89353-097-6。C0076。 
  4. ^ 「おニャン子クラブ・レコード完全データ」『おニャン子白書』フジテレビ出版、1987年8月24日、69頁。ISBN 4-594-00169-6。C0076。 
  5. ^ 「おニャン子旋風 不況レコード界の“救世主”」『朝日新聞』1986年7月17日付東京夕刊、15頁。
  6. ^ “中島愛が聖子やCoCo歌う本気のカバー集、tofubeatsやNegiccoも参加”. 音楽ナタリー. (2018年11月10日). https://natalie.mu/music/news/307421 2018年11月10日閲覧。 
  7. ^ アニプレックス. “MUSIC | 「22/7 音楽の時間」|22/7 公式 音楽アプリ”. 「22/7 音楽の時間」|22/7 公式 音楽アプリ. アニプレックス. 2022年9月9日閲覧。
  8. ^ 西條和 (2020年6月16日). “”. BLOG | 22/7(ナナブンノニジュウニ). 22/7 PROJECT. 2022年9月9日閲覧。
  9. ^ a b 22/7 音楽の時間. “「22/7 音楽の時間」|22/7 公式 音楽アプリ”. 「22/7 音楽の時間」|22/7 公式 音楽アプリ. アニプレックス. 2022年9月9日閲覧。
  10. ^ “【重要】サービス終了のお知らせ”. 22/7 音楽の時間 (アニプレックス). (2021年9月20日). https://227-game.com/news/?article_id=58702 2022年9月9日閲覧。