電撃G's magazine

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電撃G's magazine
愛称・略称 G's
ジャンル アニメ・ゲーム雑誌
読者対象 10 - 30代男性
刊行頻度 月刊
発売国 日本の旗 日本
言語 日本語
出版社 メディアワークスアスキー・メディアワークス(2008年の会社統合による出版社変更)→KADOKAWA(2013年の会社統合による出版社変更)
発行人 塚田正晃
編集人 高野希義
刊行期間 1992年12月26日 -
発行部数 120,000部([1]調べ)
レーベル 本文を参照
姉妹誌 本文を参照
ウェブサイト 電撃G'smagazine.com
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電撃G's magazine』(でんげきジーズマガジン)は、KADOKAWA アスキー・メディアワークス(旧メディアワークス)が1992年から発行しているアニメ雑誌ゲーム雑誌。右綴じの月刊誌で、発売日は毎月30日である。

前身の『電撃PCエンジン』は表題の通りPCエンジンPC-FXの専門誌であったが、改題を重ねてハードを問わず主として家庭用ゲーム機向けのギャルゲーの情報を中心に取り扱うようになり、次いで美少女キャラクターに関するアニメやPCゲームも題材とする総合エンタテインメント誌となった。なお一時期は漫画ライトノベルの連載枠が増加して漫画雑誌的な傾向を強めていた。

雑誌上でオリジナルの読者参加企画を連載し、そこからゲーム化・アニメ化と言ったメディアミックス展開を行うことが多い。

雑誌の沿革

  • 1993年2月号(1992年12月26日発売) - 「電撃PCエンジン」として創刊
  • 1996年6月号(4月30日発売) - 「電撃G'sエンジン」に誌名変更
  • 1997年8月号(6月30日発売) - 「電撃G'sマガジン」に誌名変更
  • 2000年5月号(3月30日発売) - 通巻100号を達成
  • 2002年5月号(3月30日発売) - 誌名表記を現在の「電撃G's magazine」に変更
  • 2005年11月号(9月30日発売) - アニメ記事増量など大幅リニューアル
  • 2007年10月号(8月30日発売) - 通巻200号を達成
  • 2008年6月号(4月30日発売) - 発行社名が「アスキー・メディアワークス」に変更
  • 2009年3月2日 - 専用モバイルサイト「電撃G'sモバイル」開設
  • 2012年10月号(8月30日発売) - 通巻300号を達成
  • 2013年12月号(10月30日発売) - 発行社名が「KADOKAWA」に変更
  • 2014年6月号(4月30日発売) - 連載漫画の大半を『電撃G'sコミック』に移籍してアニメ・ゲーム情報中心の誌面となる

電撃PCエンジン

角川書店でゲーム雑誌の編集やキャラクター商品事業を手がけていた角川メディアオフィス社のスタッフが「お家騒動」により同社から一斉に離脱し、メディアワークスを立ち上げたのに伴い(詳しくはメディアワークスの設立の経緯を参照のこと)、旧『マル勝PCエンジン』の編集者が1992年12月に『電撃PCエンジン』を創刊。残された『マル勝PCエンジン』は外部の編集プロダクションにより1994年3月号まで発行が続けられた。

創刊当時は題号が示す通り、NECホームエレクトロニクス(NEC-HE)の家庭用ゲーム機であるPCエンジン(後にPC-FXも含む)の情報誌であった。NECアベニューがパソコンの人気育成シミュレーションゲームであった『卒業 〜Graduation〜』を同機に移植した際、メディアワークスが社を挙げて同タイトルのメディアミックス展開を行うにあたり創刊直後だった本誌がその中核を担った。

また、旧『マル勝PCエンジン』では『ファージアスの邪皇帝』『女神スタジアム』などの読者参加企画を行っていたが、本誌もこの路線を継承して創刊時より『女神天国』を連載している。

1994年1月には『マル勝PCエンジン』と発売元の小学館の方針により総合誌『ゲーム・オン!』へ移行した『月刊PCエンジン』の競合2誌が同時に廃刊となり、PCエンジン専門誌は本誌と『PC Engine FAN』(徳間書店インターメディア)のみとなった。そこで、廃刊になった両誌の読者が本誌へ流れて来たのに加え、5月にはコナミが『ときめきメモリアル』を発売した影響も重なり、部数は好調を維持する。

同年12月に増刊として『電撃PlayStation』を発売。同誌は翌年から独立創刊し、プレイステーションのシェア拡大に伴い、メディアワークスの主力誌となった。その反面、本誌はPCエンジンの後継機であるPC-FXがいわゆる「次世代機戦争」で全く成果を挙げられなかったことから、他誌からの読者流入による一時的な特需が終わると部数が減少してしまう。

それからは、テコ入れ策として『コンプティーク』(角川書店)の二番煎じであることを承知の上で袋とじページを作成したり、NEC-HEのライセンスを受けていない非正規タイトルやパソコン用のアダルトゲームを特集するなど、アナーキーな路線を取り始める。

電撃G'sエンジン - 読者参加企画の隆盛

結局、シェア争いでの敗北が確定し、ソフトの発売本数も月に1本か2本のペースだったPC-FXの情報のみでは誌面を構成することが著しく困難になり、1996年6月号より『電撃G'sエンジン』に誌名を変更、NEC-HE系ハード専門誌の看板を下ろすことになる(ちなみに、PC-FXの最後のソフトは1998年4月24日発売の『ファーストKiss☆物語』。PC-FXについては、非ギャルゲーも最後までフォローした)。これに前後して袋とじも廃止された。誌名の「G's」とは「Gals」と「Games」の両方の意味を持ち、この時からハードを問わず家庭用ゲーム機で発売されるギャルゲーの情報を取り扱うスタイルが確立された。さらに1997年8月号から『電撃G'sマガジン』に誌名を変更する(現在のように『電撃G's magazine』とアルファベット表記するようになったのは2002年5月号から)。

本誌を特に有名たらしめたのは、読者参加企画『シスター・プリンセス』(画:天広直人・文:公野櫻子)である。1999年3月号で始まった『シスプリ』はまたたく間に主力連載となり、2000年3月号からは「妹」たちが表紙を飾るようになる。そして読者の圧倒的な支持のもとにゲーム化・アニメ化と順調にメディアミックスを展開。2003年9月号で連載を終了した。その一方、本誌での連載終了後にアニメを中心に人気が出た『HAPPY★LESSON』(画:ささきむつみ)のようなケースもある。ギャルゲー専門誌である本誌では、本来は『シスプリ』のような読者参加企画は「従」の位置付けであったが、ギャルゲーというジャンルそのものの市場縮小もあって、読者の大きな支持を受けた『シスプリ』をきっかけに、本誌はオリジナル企画を主力とした路線を歩むこととなる。

2004年9月号以降、現在に至るまで「特別定価」での販売となっている。

美少女キャラクターエンタテインメント総合誌化

2005年11月号では漫画や小説の連載を大幅に増やすとともに、据置ゲーム原作以外の萌えアニメ紹介を取り入れたりするなど大幅なリニューアルを実施した。このリニューアル以後、アダルトゲームの紹介が大幅に増え、表紙もそれまでの読者参加企画のイラストに代わってLeafアクアプラス)、CIRCUSオーガストなどアダルトゲームブランド関連のヒロインが題材として取り上げられるようになった。

それまで連載していた読者参加企画は全て連載終了し、読者ページを残すのみとなる。また、連載終了した『Strawberry Panic!』の漫画化がスタート[1]、新たな主読者参加企画として『2/3 アイノキョウカイセン』(2005年12月号より)と『マリッジロワイヤル』(2006年1月号より)が連載開始となる。

2006年9月号より編集長の高野希義が姉妹誌のアダルトゲーム雑誌『電撃姫』の編集長を兼任することとなった。なお、高野希義は2007年6月号で編集長から退き、以後は寺岡利直がG's・姫両誌の編集長となっている。

2005年11月の誌面リニューアルに伴い新設されたコラム声優美少女ゲーム・アニメ・ラジオ番組関係)インタビューの2コーナーについては、2008年12月号で終了した[2]

2009年6月号より、ビジュアルアーツ/Key麻枝准(原案・企画・プロデュース)によるKeyとのコラボレーションアニメ企画『Angel Beats!』を開始。2010年4月のアニメ放送開始に前後し、登場人物の表紙起用、ノベル・漫画連載など、誌面での展開を増強する。

2010年8月号が全国規模で発売直後完売となり、出版社に問い合わせが殺到。編集部が「お詫び」を公式サイト上に掲載する異例の事態となった。『Angel Beats!』のTV放映終了直後に発売された同号は、表紙・付録に登場人物の1人“天使”が起用されており、付録目当てで同号を複数購入する者もインターネット上で発見された[3]

2010年10月号からは「コミック200%計画」と銘打ち、電撃文庫やKey作品の漫画化作品を次々と連載開始し、本誌全体における漫画の比重が増加の一途を辿る。

漫画部分の独立

2014年6月号で大幅な刷新を実施。それまでの左綴じから右綴じに変わり、判型はAB判からA4判へと大きくなった。連載漫画はほぼ全てが新創刊漫画雑誌『電撃G'sコミック』に移籍し、エンターテイメント情報中心の誌面に戻ったが、「ハイレゾリューションアニメマガジン」と謳っているようにアニメ→ゲームという順の誌面構成となった。

ページ構成

2014年6月号でのリニューアル以来、各種コンテンツ・連載作品の内容を分類し、同分類のものを連続させた誌面構成となっている。

SPECIAL
巻頭に位置。発売前・発売直後のゲームやアニメの特集が組まれる。大きな展開を迎える読者参加企画などが、ORIGINALから一時的にこちらへ移動する場合もある。
ANIME
美少女キャラクターが活躍するアニメを取り上げる。数作品に描き下ろしイラストが使われる。
GAME
コンシューマーゲームとPCゲームの双方を取り上げる。
連載
本誌のオリジナル読者参加企画(後述)、小説、漫画等のページ。

その他、大手ゲームブランドのファンページや、情報ページ「G's NEWS FLASH」、読者投稿ページ「MOEMOE GARDEN」(カラーページとモノクロページ)などで構成される。

本誌連載の漫画

連載開始号順に記載。太字の作品は連載中、末尾に★のある作品は長期休載中(掲載期間 / 休載告知のあった号)。

本誌連載の小説

連載開始号順に記載。

本誌連載の読者参加企画

連載開始号順に記載。太字の作品は連載中。他社作品のファンページなどは含まない。

その他の作品

漫画、読者参加企画以外の、本誌発祥作品を列挙する。号数は本誌での展開期間(本誌での展開がない場合は記さない)。

増刊

電撃メガドライブ
本誌の姉妹誌としてメディアワークス設立時のラインナップを飾るが、6号で終了した。
電撃PlayStation
1994 - 1995年刊行。以降、独立創刊し、メディアワークスの主力誌へ。
電撃G's PARADISE
1997年刊行。『センチメンタルグラフティ』特集がメイン。
電撃G's Festival!
2004年12月より不定期で刊行。1 - 2タイトルに絞った特集記事を掲載した冊子と多数の特典付録がセットになっている。
電撃G's Festival! COMIC
2007年11月より、『電撃G's Festival!』より派生する形で発刊された漫画冊子。『Festival!』同様、多数の特典付録がセットになっている。
電撃G'sコミック
主に『G's』本誌および『電撃G's Festival! COMIC』に掲載された漫画を配信するデジタルコミック誌。
2014年4月には同名の漫画雑誌が創刊され、本誌連載漫画の大半が移籍した。

関連項目

注釈

  1. ^ 本誌読者参加企画の漫画化の本誌連載は、これが初となる。
  2. ^ なお、声優インタビューコーナーは、現在も不定期で行われているが、アニメ・ゲーム関係のラジオ番組情報コーナーについてはこの頃の再リニューアル前に終了している。
  3. ^ MONEYzine|フィギュア付けた男性誌、即日完売。休刊が相次ぐ中、付録付き雑誌だけが大人気”. 2011年10月30日閲覧。
  4. ^ 1ページ漫画化以前は、読者コーナーの宛先紹介パートとして1996年7月号開始。
  5. ^ a b 本誌ではなく、別冊付録に掲載。
  6. ^ 前後編のみの短期連載。
  7. ^ 連載当初の題名は『Rewrite』であり、単行本化に伴って2011年6月号より副題が付加された。
  8. ^ 『電撃G's Festival! COMIC』より移籍。
  9. ^ 『電撃G'sコミック』Vol.11より休載が続き、『電撃G'sコミック』2015年11月号にて『電撃G's magazine』での連載再開が告知された。
  10. ^ 描き下ろしの単行本第1巻の続き。
  11. ^ 2015年6月号まではサブタイトル未定だった。
  12. ^ 作者の病気療養に伴う休載
  13. ^ a b 『電撃G's magazine』2013年2月号の「G'sガールズメモリアル」では、歴代企画の一つに数えられている。

外部リンク

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